玄米を精米しようとした時に、袋の中に虫が湧いていたことはありませんか?
玄米から、小さいカブトムシのような虫や、小さい蛾が湧くことは、思ったよりもよくあることです。
このような場合、コイン精米機で取り除くことは可能なのでしょうか
そこで今回は、玄米に湧いた虫の取り除き方について、お話します。
玄米を精米機にかけて虫を取り除くのは控えよう!
袋の中に虫が湧いていると、コイン精米機にかけて除去しようと考えるかたもいらっしゃるかもしれません。
確かに、コイン精米機で精米をすれば、虫を取り除くことは可能です。
しかし、虫が湧いた玄米を、コイン精米機にかけることは、控えた方がよいでしょう。
虫が湧いているせいで、精米機が故障するということはありませんが、コイン精米機は自分以外の人も利用するものです。
たとえば、目の前で虫入りの玄米を精米していた場合、次に使う身としては、抵抗感を覚えるものではないでしょうか。
そういった心情的なことを考えると、虫入りの玄米をコイン精米機にかけることは、止めましょう。
では、虫をどのようにして除去すればいいのでしょうか。
実は、玄米に湧いた虫を取り除く、簡単な方法があります。
天気がよく、風があまり強くない日中に、ベランダや庭先に新聞紙を広げます。
その新聞紙の上に玄米を広げれば、暑さに弱い虫が逃げてしまうのです。
効率よく虫を逃がすために、できるだけ玄米は重ならないように広げましょう。
半日このまま放置するだけで、ほとんどの虫を取り除けます。
もう少し念入りに虫の除去をするのなら、目の細かいザルでふるいにかければOKです。
こうすると、虫に食べられた玄米の欠片もふるい落とせるので、おすすめの方法です。
玄米に湧く虫について知っておこう!
玄米に湧く虫は、コクゾウムシとメイガがほとんどです。
この2種類の虫には毒などはないため、虫を除去すれば玄米を食べる分には問題ありません。
しかし、できれば玄米に虫など、湧かせたくないものですよね。
虫が湧くのを防ぐためには、ある程度虫のことを知っておく必要があります。
そこで、虫について簡単に解説しますので、虫除けの参考にしてくださいね。
まずコクゾウムシですが、米の中に産卵します。
幼虫になってからは米を食べながら成長し、成虫になると米の外に出てきます。
成虫はまた米の中に産卵し、同じサイクルを繰り返すというわけです。
活動時期はだいたい春から秋、4月から10月くらいで、温度に左右されます。
15℃以下の環境では、コクゾウムシは活動力が低下し、増殖もできません。
ですので、夏でも15℃以下で保存することが大事になってきます。
米を研ぐ時に、コクゾウムシは水に浮くため、そこで除去することも可能です。
特に健康には害がありませんが、アレルギーのある人は注意しましょう。
次にメイガですが、この小さな蛾は、ぬかや胚芽部分に産卵します。
サナギになる時に白い糸を出すので、米を何個かくっついた状態にします。
米袋を食い破って中に入り込むので、購入した米は違う容器に入れ替えるか、精米機にかけて冷暗所で保存しましょう。
玄米に虫を湧かせない保存方法はこれ!
メイガは米袋を食い破り、中に侵入してきます。
また、コクゾウムシは15℃以下では活動が鈍ります。
これらの虫の特徴を掴み、玄米に虫が湧かないように保存をしましょう。
なぜなら、虫が湧くと米がボロボロになって美味しくありませんし、気持ちもよくないものだからです。
まず、購入時に使われていた米袋は、そのまま使用しないようにしましょう。
密閉した容器に入れ替えて、時間がある時にこまめに、ぬかを取り除くことも大事です
あまり大きな容器が無いのなら、30kgではなく、10kgぐらいの玄米を購入するのもよいでしょう。
虫が活発に活動を開始するのは20℃を超えたあたりからで、25℃近辺でもっとも活動します。
また、玄米自体も温度が高くなると劣化してしまうので、そういった面でも玄米は低温で保存、管理することをおすすめします。
米は劣化すると匂いを発しますし、その匂いを嗅いで、また虫が寄ってくるということもあります。
また、キッチンのシンク下では保存しないようにしてください。
湿気があるため、虫が発生しやすくなるからです。
もし米袋のまま保存するのなら、袋の中に鷹の爪かニンニクを数個入れましょう。
これだけでも虫除けの効果はあります。
適切に米を保存し、こまめに精米機にかけるのが、米を美味しく食べるコツです。
玄米を精米する精米機について知っておこう!
30kg入りの玄米を購入し、必要に応じて精米するという人も多いことでしょう。
米は精米してしばらく置くと、劣化してしまうものです。
できるだけ美味しいお米を食べるには、こまめに精米機にかけることを、おすすめします。
もちろん、白米に精米済みのお米を、最初から購入するという方法もありますが、実家から玄米が送られてきたり、知人から玄米を頂いたりすることもあるでしょう。
コイン精米機は、街道沿いにあることが多かったものですが、最近はホームセンターやスーパーの駐車場の片隅にもあります。
100円や200円ほどで精米をすることができるので、とても便利なコイン精米機ですが、たとえ10kgでも重い米を運んでいくのは疲れるものです。
また、毎日の食事のたびにコイン精米機を使用するのは、お金の面で無理があります。
そこで、最近需要が伸びているのが、家庭用の精米機です。
ミニサイズの精米機が家庭にあれば、食事のたびに精米をすることができます。
また、もし虫入りの玄米を精米したい時にも、自分だけの精米機なら気兼ねをする必要がありません。
そういった理由もあって、家庭用精米機が注目を浴びているのです。
家庭用精米機の3つのタイプ
業務用の精米機には、精米方式に摩擦、研削、摩擦+研削などがあります。
家庭用精米機にも、業務用精米機のような精米方式の違いがあるのをご存知でしょうか。
人気の精米機を見ると、だいたい3つのタイプに分けることができます。
●かくはん方式
かくはん方式の精米機の特徴は、精米機の中にある羽や棒が回転することで、精米をする点です。
この方式を採用したことにより、米同士が摩擦を起こし、ぬかや胚芽部分を取ることができるのです。
また、精米時の温度があまり高くならないので、米が劣化しにくいという長所があります。
家庭用精米機では、このかくはん方式がメインになっています。
●圧力方式
圧力方式は羽や棒などを使用しないので、米の欠損があまり出ません。
米と米を圧力でこすり合わせて精米します。
欠損が少ないので、米の栄養をほとんど損ないませんが、米の温度が高くなるので、劣化が早くなるというデメリットがあります。
●循環方式
循環方式は米の欠損が少なく、米の温度も抑えることができますが、その分値段が高いというデメリットがあります。
もし、虫がついた玄米を精米するのなら、構造がシンプルなかくはん方式がおすすめです。
なぜなら、虫を除去するのが簡単だからです。
家庭用精米機を選ぶ時はここに注意しよう!
家庭用精米機の、3つのタイプをご紹介しました。
家庭用精米機には、選ぶ際に留意したい点がまだあります。
最初の注意ポイントは、何合精米をすることができるのかという点です。
毎回の食事に必要なお米の量は、各家庭で違うものです。
また、同じ家庭でも、その日によって必要な量が違うこともあるでしょう。
そう考えると、精米することができる玄米の量には、幅があった方が便利です。
大勢でも、ひとり分でも、精米可能な機種がいいでしょう。
次に注意したいのが、どのような機能があるのかという点です。
最近は機能が豊富な製品が多く、どれを選んでも大きな違いはありません。
しかし、高機能過ぎて高価になっている機種を購入する時には、本当にその機能が必要なのかどうか、冷静に判断する必要があります。
ほとんど使わない機能のために、高いお金を払うことは、避けたいものですよね。
また、精米時の音にも注意しましょう。
コイン精米機とは違い、家庭内で使用する機械なので、音はできるだけしない方がよいでしょう。
虫がついた玄米を精米するのなら、洗いやすい機種を選択するのがベストです。
これらのポイントを考慮し、家庭に合った機種を選ぶのが賢明です。
美味しい米を食べるために
虫が湧いた玄米は、日に晒すことで虫を取り去ることができます。
また、虫をできるだけ寄せ付けない、保存方法もありましたね。
さらに、家庭用精米機を使用すれば、虫も除去できますし、美味しい米を毎日食べることも可能です。
毎日食べる、主食となる米は、できるだけ美味しく食べたいものですよね。
今回ご紹介したいろいろな方法で、美味しい米を味わいましょう。