味噌を手作りしてみよう!保存容器「かめ・樽・琺瑯」の特徴

日本の代表的な調味料の1つに味噌があります。

味噌は一般的に購入するものというイメージが強いですが、実は手作りすることもできます。

しかし、味噌作りは難しいというイメージがあるかもしれません。

ここでは、簡単にできる味噌の作り方をはじめ、手作り味噌を保存する保存容器「かめ」「樽」「琺瑯(ほうろう)」などの特徴を解説していきます。

自家製味噌を作りたい!必要な材料と分量は?

日本の代表的な調味料の1つが味噌ですが、実は味噌を作る材料は「大豆・塩・麹」と非常にシンプルです。

これらを混ぜ合わせて、かめや樽の中でじっくり時間をかけて発酵させることにより、風味よく奥深い味わいになります。

また、味噌は使用する大豆や麹によって味も変化してくるため、お好みの材料を集めてオリジナルの自家製味噌を作ることができるのも興味深いところです。

まずは、自家製味噌を作るための基本的な材料と分量ご紹介していきます。

●自家製味噌の材料と分量

ここでご紹介する味噌の配合は、大豆と麹を1:1とし、そこに20%の塩を加えます。

味噌の材料と分量は以下です。

【材料(出来上がり1.8キロ)】

・大豆 500g
・麹 500g
・塩 200g

また、手作り味噌を混ぜ合わせるための大きめの容器や、大豆を煮るための大きめの鍋、ほかにも熟成させるための保存容器や重しが必要です。

樽やかめなど保存容器を用意して自家製味噌を作ろう!

では早速、自家製味噌の作り方をご紹介していきます。

●大豆を水につける

大豆を軽く水洗いしたあと、大きめボールや鍋に大豆が浸るほどの水をはり、18時間以上水につけておきます。

水に長時間じっくり浸すことで、大豆の芯まで水が浸透しふっくらと仕上がります。

●大豆を煮る

18時間経った大豆と水を鍋に入れ、はじめは強火で煮ていきます。

水が沸騰したらフツフツする程度の火加減まで下げ、2時間ほど茹でます。

煮あがりの目安としては、親指と小指で大豆を挟んだとき、簡単に潰せるくらいの柔らかさが目安です。

●大豆を潰す

大豆が温かいうちに潰していきます。

潰す方法としては、手で潰したり、袋の上からビンで叩いたりといった方法があります。

最も簡単なのはフードプロセッサーで撹拌する方法です。

●大豆と塩と麹を混ぜ合わせる

潰した大豆を人肌まで冷ましたら、麹と塩が入ったボウルに大豆を加えて混ぜ合わせます。

●丸める

混ぜ合わさったものを、野球ボールほどの大きさに丸めていきます。

その際、硬さは耳たぶくらいの柔らかさが仕上がりの目安です。

●容器に入れる

樽やかめなどの保存容器に、丸めた玉を押し込みながら詰めていきます。

空気を抜くイメージで隙間がないように平らにします。

●表面に中蓋をする

味噌の表面が空気に触れないように、ラップや落し蓋をします。

●重しを乗せる

出来上がり重量の3割程度の重しを味噌の上に乗せます。

重しは石でも水を入れたペットボトルでもかまいません。

●常温で保存する

味噌は寝かせることで、美味しい味噌に仕上がります。

そのため、直射日光の当たらない冷暗所などに保存し、約10ヶ月~1年間寝かせましょう。

また保存の際、仕込んでから3ヶ月前後に天地返しをすると、味が均一になり、発酵促進効果もあります。

味噌の保存容器は主に「かめ・樽・琺瑯・プラスチック」の4種!

自家製味噌を保存するためには、ある程度大きさのある保存容器が必要です。

また、味噌は多くの塩が含まれているため、塩分に強い素材のものがなお安心です。

味噌の保存に最適な容器として、主に以下のものが挙げられます。

・かめ
・樽
・琺瑯(ほうろう)
・プラスチック容器

●かめ

かめは土器・陶器の一種で、食品の保存・加工用などさまざまに用いられてます。

陶器であるため、劣化せずに長く使用でき、暑さや寒さなどの外気の影響を受けにくいというメリットがあります。

ほかにも、塩に強く、味噌にニオイが移ってしまう心配もないため、味噌の保存に適しています。

ただ、かめ自体に重量があるため、味噌を保存した際は簡単に動かすことが困難になる可能性も考えられます。

また、陶器であるため衝撃を加えると損傷してしまう可能性もあります。

●樽

樽は、使用するほど菌が住みつき、深い味わいの味噌ができるのがメリットです。

また樽で保存すると木の香りが味噌に移り、香り深い味噌に仕上がります。

デメリットとしては、湿気や温度によって膨張・収縮を繰り返すため、隙間ができやすく、味噌がもれてしまう可能性があることです。

また、管理が難しいため、初心者にはあまりおすすめできません。

味噌の保存容器「プラスチック容器・琺瑯(ほうろう)」の特徴は?

かめ・樽に続き、プラスチック容器・琺瑯(ほうろう)の特徴をご紹介します。

●プラスチック容器

プラスチック容器ですが、プラスチックのメリットは軽くて扱いやすいこと、低価格で入手できる
ことです。

反対にデメリットとしては、酸や塩分に弱いこと、またプラスチック自体劣化しやすい素材なので、劣化によりプラスチックに含まれる成分が味噌に溶け出してしまう可能性があることがなど挙げられます。

●琺瑯(ほうろう)

琺瑯は、味噌の保存容器としても適しているといわれています。

その理由に、色やニオイが移りにくい、塩分に強い、味噌の成分を変化させないことが挙げられます。

ただ、琺瑯は錆びやすいため、少し傷が入っただけで、そこから錆びてしまう可能性があります。

長く使用するなら「かめ」がおすすめ

今回ご紹介した自家製味噌のレシピは、初心者でも作りやすいように少量の分量ではありますが、慣れてきたらたくさんの自家製味噌作りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

そのためには、大きめの保存容器が必要になりますが、ここでは数ある保存容器の中から「かめ」をおすすめとしてお伝えしていきます。

かめは重さを除けば、ニオイ移りの問題もなく、塩分にも強い、温度変化を受けにくい、加えて専門知識も不要です。

また、陶器であるため錆びの心配もなく、傷がつきにくく丈夫です。

そのため、長く使用できる特徴があります。

手作り味噌を作ったことがある方はお分かりかもしれませんが、自家製味噌はとても風味豊かで美味しいです。

その美味しさに、毎回手作りしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

これから自家製味噌を作り続けていきたいと考えている方には、やはり長持ちする「かめ」が保存容器としておすすめです。

味噌は多くの塩分を含んでおり、保存食ですので5年~10年と美味しく食べることができます。

加えて、味噌は発酵するほど香りや旨みが強くなる一方で、酸味が増えて甘味が減るともいわれています。

年々変わる味の変化を楽しむことができるのも、味噌の興味深いところです。

自家製味噌が出来上がったあとの保存方法

自家製味噌は、かめなどの保存容器に入れてから、およそ10ヶ月~1年ほどで仕上がります。

仕上がったあとの保存方法としては、別の容器に移して冷蔵庫で保存するのが美味しさを保つ秘訣です。

出来上がった味噌をそのまま常温で保存しておくと、発酵が進んで色や風味が落ち、せっかくの美味しい味噌が台無しになってしまいます。

そのため、出来上がった味噌は密閉容器にいれ、冷蔵庫に保存しましょう。

加えて味噌は、冷凍庫に保存しても凍らないという特徴があります。

これは、味噌は水分のほか、塩分や糖分などをたくさん含んでいることが理由です。

そのため、使用頻度が少ない方は、冷凍庫に保存してもよいでしょう。

もちろん味噌はかちかちに凍ることがないので、すぐにお料理に使用することもできます。

自家製味噌に挑戦してみよう

味噌の材料は、大豆・塩・麹の3つと非常にシンプルです。

時間はかかるものの、作業自体は簡単ですので、ポイントを押さえて手順さえ間違わなければ初心者でも作ることができるでしょう。

また、味噌は材料に限らず、保存容器によっても味や風味が変化するのも面白いところです。

ぜひ、自分だけのオリジナル味噌を作ってみてくださいね。