冷凍肉の保存期間の目安は?解凍後のお肉が臭い原因について

お肉を小分けにして、冷凍している方は多いのではないでしょうか?

冷凍だから冷蔵保存より長持ちする!とはいっても、みなさん冷凍の目安はご存知ですか?

また冷凍肉を解凍したとき、お肉が臭いと感じた事のある方も結構いらっしゃいますよね。

その原因は「冷凍焼け」かもしれません。

冷凍焼けにならないようにするには、どのようにすればよいかお話ししましょう。

肉の冷蔵・冷凍をする目安は?

お肉をを買うのは重いから一度にまとめ買いしておきたいけど、臭いが気になる――。

ネット注文や、大型スーパーでのまとめ買いが主流になりつつある現代、皆が悩む問題ですよね。

例えば、今日買ったお肉を明日調理したい場合、冷凍保存するか冷蔵保存するか、どちらが良いか悩む方が多いかと思います。
短期間の場合は、冷解凍の手間がない分、冷蔵保存した方が手間なく調理することができます。

それでは、一体どの程度の期間であれば冷蔵保存できるのでしょうか。

冷蔵保存可能な期間は、お肉の種類や形状によって異なります。

ひき肉の場合:1日
鶏肉のムネ肉・モモ肉の場合:1~2日
豚肉・牛肉の薄切り肉・ステーキ肉の場合:2~3日
豚肉、牛肉のかたまり肉の場合:3~4日
と言われています。

冷凍の場合は、種類に関わらず1か月程度。
ただし、品質を考えると2週間程で調理するのがベターです。

家庭用冷凍庫は、業務用冷凍庫と比べ-18℃と温度が高めなので、長期保存していると品質は劣化していってしまいます。

また、保存の仕方ですが、冷蔵・冷凍の場合も同じく、新鮮であること、なるべく空気に触れさせないこと、小分けにすることで、きちんと保存することができます。
一度解凍したお肉を再冷凍すると品質がさらに劣化してしまうので、解凍したら使い切るようにしてください。

また冷蔵の場合は、チルド室などで保存すると、品質を保つことができます。

 

肉の冷凍保存する際の注意点は?

1)新鮮であること
すでに古かったり臭いが出始めている、品質の落ち始めたお肉を冷凍保存しても、美味しく食べることはできません。
新鮮なものを購入し、冷蔵・冷凍保存する必要があります。

お肉は冷蔵状態でも鮮度が失われてしまうので、新鮮なうちに冷凍してしまうことが重要です。

2)空気に触れさせない
これも品質を保つためには必要です。
空気に触れるとお肉は酸化してしまうので、なるべく真空を保ってラップなどで包むようにしましょう。
バットに入っている常態で冷凍してしまうと、空気に触れて品質が落ちていってしまいます。
ラップや保存袋にいれて保存すると、品質を保ち美味しく食べることができます。

どんな種類のお肉でもラップに包んで冷凍することが大切ですが、さらに臭いや痛みを和らげる方法として、ラップで包む際にクッキングペーパーやキッチンペーパーなどでお肉の水分をふき取っておくとより効果的です。

3)小分けにする
かたまりや厚いお肉は凍らせる時に時間がかかってしまうので、なるべく小さく薄く小分けにして冷凍することが必要です。
小分けにすると一度に使う分だけ取り出すことができ、解凍にも時間がかからず便利です。

鶏肉は用途に合わせた大きさに切って、薄切り肉・ステーキ肉などは重ならないように薄い状態にし、ひき肉はなるべく薄く平らになるように冷凍してください。

 

冷凍肉が臭い・・と感じる場合は「冷凍焼け」が原因かも!?

冷凍焼けとは、長期間冷凍保存することで、食品内の水分が抜け油分が酸化し、食感や風味が落ちてしまうことです。

冷凍焼けすると、パサパサしたり、変色、さらには冷凍庫の臭いがつきやすくなったりしてしまいます。
冷凍焼けした食品を食べても衛生面において問題はありませんが、美味しさは失われてしまいます。

その原因は、酸化や乾燥であることがほとんどです。
お肉等の食品をそのまま置いておくと、水分が蒸発して乾燥していきますが、冷凍した状態でも乾燥は起こります。
固体から一気に気体へと変化する昇華が起こり、氷の状態から水蒸気へと変化し、食品内の水分は失われていきます。
食品内の細胞から水分が抜けると、抜けた部分に空気が入り込み、酸化してしまうのです。

酸化するとたんぱく質は変化して変色、油やけなどが起こります。
その結果風味や食感が失われ、美味しくなくなってしまうのです。

とくに家庭の冷凍庫では冷凍焼けを起こしやすいようです。
その原因は、家庭では冷凍庫の開け閉めが多く温度を一定に保つことが難しく、食品が細かく冷解凍を繰り返してしまうからです。
冷解凍を繰り返すと、食品内の細胞に空気が入りやすくなるので、冷凍焼けが起こりやすくなり、品質が落ちてしまうのです。

 

お肉が冷凍焼けしないようにする4つのポイント

お肉が冷凍焼けして冷凍庫内が臭い、そんな事態を防ぐ4つの条件とは何でしょうか?

1)空気に触れさせない
空気に触れた状態で冷凍すると劣化してしまうので、ラップでしっかりと包むことが大切です。
最も空気に触れない状態は、真空にすること。

簡単に真空にする方法を紹介します。
食品をジップロックに入れ、ボールに水を張って袋を沈めます。
水圧で袋内の空気が押し出されるので、空気が抜け切ったら袋を閉じます。
すると、真空に近い状態に簡単にすることができるでしょう。
またお持ちでしたら真空パック機等を利用するのもオススメです。

2)温度上昇を防ぐ
業務用と違い家庭用冷凍庫は小さいので、少し開けるだけで温度が上がり低温を保つことが難しいです。
なので、開閉をなるべく少なく、開けた際はすぐ閉めることが大事です。
必ず冷ましてから入れてください。

また、庫内を隙間なく詰めておくと、空気が入らず低温を保つことができます。

3)急速冷凍する
通常、食品が凍る際に氷の結晶が大きくなり細胞を破壊され、乾燥や酸化を起こしやすくてしまいます。
急速冷凍すると氷の結晶を小さいまま冷凍できるので、劣化を防ぐことができるのです。市販の冷凍食品は基本的に急速冷凍しているので、長期の保存が可能です。

4)早めに食べる
家庭用では細菌の繁殖できない-18℃では保存することができず、また長期間保存していると品質の劣化や冷凍焼けを起こしてしまいます。
なるべく早めに食べるようにしましょう。

 

冷凍肉だけじゃない!魚も臭い!魚の冷凍焼けを防ぐ冷凍方法とは

魚を冷凍する時に大切なのは、下処理をきちんとすることと、空気に触れさせないことです。

切り身になっている魚ならば問題ないのですが、丸々の魚の場合は下処理してから冷凍するようにしましょう。

頭やエラ、ワタは傷みやすいのできれいに取り除きます。
骨を取り、3枚におろして、切り身の状態にして保存すると、良い品質を保つことができます。

魚の表面の水気をペーパーで拭き取り、1個ずつラップで包んで、保存袋等に入れて密閉します。

また美味しく長く保存するコツは下味をつけること。
お肉と同じように、砂糖水を漬ける方法も効果的ですが、調味料に漬けることで、品質の劣化を抑えることができます。

醤油、味噌、酒、みりん、砂糖などの調味料で下味をつけて保存します。
調味料に漬けて保存すると、味が染みて美味しくなり、また調理の手間を省くことができる、そして臭いも気にならないというメリットもあります。

下味をつけることで、冷凍やけを防ぎ、品質の良い状態を維持したまま、2~3週間から1か月冷凍することが可能になります。

ここで、魚の美味しい解凍方法を紹介します。

1)冷蔵庫での解凍
低い温度でゆっくり解凍することで、品質を劣化させずに解凍する事ができます。

2)氷水での解凍
解凍したい魚をビニール袋に入れ、氷水に漬けます。
氷水によって、中心温度と表面温度の差が小さいまま解凍できます。
冷蔵庫解凍よりも短時間で解凍できるので、時短したい場合などにオススメです。

 

余りがちなご飯も正しい冷凍方法で冷凍焼けの臭いを防ごう!

・ご飯の正しい冷凍方法と注意点

ご飯を冷凍する際に大切なことは、炊き立てのご飯を冷凍すること、そして空気に触れさせないことです。
お肉や魚と一緒で、鮮度と真空が大事ですね。

温かい状態のご飯を少量ずつ小分けにしてラップで包んで、保存袋に入れて密閉します。
ラップに包む際にしっかり握りすぎたり上から押さえたりすると、ご飯がつぶれて食感が損なわれてしまいます。
空気を抜きながらふんわりと包むことで、美味しい食感を保つことができるでしょう。

また、平らな形に整えて保存することも大事なポイントです。
丸い形で保存すると、内部の温度変化に時間がかかってしまい、冷凍・解凍に時間がかかってしまい臭いも出やすくなるのです。

冷凍したご飯は、通常1か月ほど保存できます。
しかし、長期間の保存は冷凍焼けをしてしまうので、なるべく早めに食べるようにしてください。

・ご飯の正しい解凍方法

冷凍したご飯は、電子レンジで解凍すると美味しく食べることができます。
しかし、電子レンジでの解凍は、均一に温めることができないので解凍ムラができやすくなってしまいます。
ラップで包んだ状態のご飯を電子レンジで温め、溶けてきたらご飯茶碗に移して軽く混ぜ、再度温めます。

解凍モードのある電子レンジの場合:表示される時間を目安に解凍します。
解凍モードのない電子レンジの場合:3分を目安に様子を見ながら解凍してください。

 

きちんと冷凍し、早めに消費しましょう!

冷凍肉は、冷凍焼けしてしまうと、品質が落ち美味しさが失われてしまいます。

なるべく冷凍焼けしないように、正しい冷凍方法で冷凍しましょう。

品質上のことを考えると、当たり前ですが早めに使い切るようにすることが大切ですね。