玄米を圧力鍋で炊くとき、水加減はどれくらいにすればいい?

健康に良いとわかっていても、硬くてポソポソとした食感が気にかかる玄米ですが、圧力鍋で炊くと玄米とは思えないくらい、もちもちふっくら炊けるといいます。

ですが、水加減はどのようにしたらいいのでしょうか。

また、お米を水に浸しておく時間や炊飯にかかる時間もどれくらいなのか気になりますよね。

今回は玄米を圧力鍋で炊く場合の水の量や浸水時間、炊き方などをご紹介していきます。

玄米を圧力鍋で炊く時の水加減はどれくらい?

玄米を圧力鍋で炊くと、ふっくら炊き上がるといいます。

水加減をはじめ、圧力鍋での基本の炊き方をご紹介いたしましょう。

【材料】

・玄米 2合
・水 400ml
・塩(できれば天然塩) 小さじ1/2杯

【炊き方】

①洗米

お米を水で洗います。

浮いてくるゴミやお米をすくい取るくらいで大丈夫です。

水を取り替えながら2~3回行います。

②浸水

玄米の炊飯で最も大切なポイントです。

玄米は外皮が硬く、水を吸収しにくいため、出来るだけ長く浸水させる方が良いとされています。

最低でも6~7時間以上漬けておきます。

朝炊けるようにするならば前の日の晩に、夕食として食べるなら朝食が終わったらセットしておくのを日課としましょう。

③(炊飯に必要な)水加減と塩

水の量は玄米2合に対して400ml(2カップ)、3合に対しては600ml(3カップ)が基本です。

1合が180mlですから、玄米1:水1.11です。

炊飯器や土鍋で炊くより、水加減が少なくて済むのも圧力鍋の特徴です。

蒸気が外へ抜けず、高い圧力をかけ続けていられるからです。

圧力鍋に浸水させた玄米と水を入れたら、天然塩を入れます。

塩を入れるのは、より柔らかくふっくら炊くためと、玄米特有の臭みを消すためです。

④圧力鍋での炊き方

全体をかき混ぜ、蓋をしたら高圧で強火にかけます。

沸騰して来たら弱火にし、20分炊きます。

火からおろし、蓋をしたまま10分蒸らします。

圧力が抜けたら蓋を開け、全体をさっくり混ぜ合わせてでき上がりです。

炊き上がりまで30~40分と短時間で出来るのも圧力鍋ならではです。

水加減は若干多めに!圧力鍋なら浸水しなくても玄米が炊ける

玄米は炊くまでの下準備が大切です。

特に、長時間の浸水は、ふっくら炊くためのいちばん大切なポイントといえますが、時間がない時は、そうもいっていられませんよね。

しかし、圧力鍋なら大丈夫です。

浸水させなくても上手に炊けますよ。

ただし、浸水させた時にくらべ、硬さは残ります。

それを克服するために重要なのは次の2点です。

・水加減をやや多めにする

・すぐに弱火にせず、1~2分は強火のままにする

圧力鍋で炊く時は、普通の鍋や土鍋で炊く時より水加減は少なくて済みます。

しかし、浸水させないなら、水の量はお米の1.2倍とします。

2合なら約430ml、3合なら約650mlです。

そして、炊く時にもポイントがあります。

圧がかかったらすぐに火を弱めず、1~2分は強火のままでいましょう。

すぐに弱火にすると芯の硬さが残る原因となりますから、しばらくは高温のままでいて、それから火を弱めた方が圧がキープできます。

細かいことですが、こうした点に注意することでおいしく炊けるのです。

圧力鍋以外でも玄米を炊く時に意外に大切な洗米の仕方

圧力鍋に限らず、玄米を炊く時に大切なのが、水加減と洗米の仕方です

浸水させないなら水加減を多めにすることと、「拝み洗い」をすることで吸水率がアップします。

拝み洗いとは、玄米の外皮と外皮をこすり合わせるように洗う方法です。

こうすることで皮にキズが付き、そのキズ口から水が内部に浸透するのです。

洗う格好がまるで手を合わせて拝むようなので、拝み洗いと呼ばれます。

拝み洗いは、ごしごしと力を入れず、やさしくふんわり擦り合わせるのがコツです。

水を取り替えながら2~3回繰り返すといいでしょう。

その後、いったん全部をざるに上げます。

ボウルに水を入れ、ざるごと玄米を水に漬けて振り洗いします。

ゴミやもみ殻、もみ殻付きの玄米が浮いてくるので、すくうようにして取り除いてください。

これも2回ほど繰り返したら、ざるごとボウルから上げて、そのまま水を切ります。

その後、炊飯作業に入りましょう。

水加減は変えなくてもOK!玄米に雑穀や豆を加えて炊いてみよう!

圧力鍋での玄米炊飯に慣れてきたら、雑穀や豆を加えてみませんか。

健康に関心の高い人たちの間で人気の「雑穀入り玄米ご飯」が、簡単に出来ますよ。

きび、あわ、ひえなどの他に、黒米、赤米といった古代米もいいですね。

炊き上がりに色が付いて、お赤飯のようです。

きび、あわなどは、もちきび、もちあわといった「もち種」にすると、柔らかく食べやすい仕上がりになります。

もち種は甘みもあるため、それだけで炊いてもおいしくいただけます。

最初は、玄米1合に対して大さじ1杯くらいの雑穀を混ぜてみましょう。

単品でもいいし、複数種混ぜてもいいですね。

黒米は少量でも十分色が付きます。

慣れてきたら、雑穀を増やしていくのもいいでしょう。

玄米に対して1割くらいまでなら、水加減は変わりません。

圧力鍋を使い、通常の玄米の炊き方で炊いてみてください。

また、豆を入れて炊くのもおすすめです。

大豆、小豆、ひよこ豆、黒豆などいろいろありますが、おすすめは小豆です。

お赤飯のように、しっとりつやつやに炊き上がります。

小豆はデトックス効果が高く、ダイエットにも最適な食材です。

同じくダイエット向きな玄米と併せれば、相乗効果が期待できますね。

水加減は1割くらいまでなら変えなくてもOKです。

ぜひ一度お試しください。

圧力鍋なら玄米のまとめ炊きもOK!小分けにして保存も

「玄米を毎日炊くのはちょっと面倒」と思うなら、出来るときにまとめて炊いてみませんか。

出来上がりを小分けにして冷凍保存すれば、食べたいときに電子レンジでチンしてすぐにいただけます。

また、いつもの白米が炊きがったところへ、解凍した玄米ご飯を入れて混ぜれば、玄米入りご飯の完成です。

「玄米100%のご飯はまだハードルが高い」という方におすすめです。

それでは、圧力鍋で4合の玄米を炊く方法をご紹介します。

【材料】

・玄米 4合
・水 900ml
・天然塩 小さじ2/3

【作り方】

①玄米を洗米します。

②洗った玄米は、冷蔵庫で24時間~36時間浸水させます。

③浸水させた玄米をざるに上げて水を切ります。

④圧力鍋に③と水と塩を入れて混ぜます。

⑤蓋を閉めて高圧にセットし、圧がかかったら弱火で25分炊きます。

⑥穴がポコポコ開いていたら炊き上がりなので、大きく返して蓋をし、10分蒸らして出来上がりです。

ポイントは24時間以上の浸水です。

また、衛生面を考えて、冬でも24時間以上は冷蔵庫に入れましょう。

炊く時の水加減は、玄米の1.25倍です。

量が多いのでしっかり吸水させましょう。

圧力鍋で浸水不要のおいしい玄米ご飯が出来る!

基本の玄米の炊き方をほんの少し修正するだけで、おいしい玄米ご飯になります。

今回、最後にご紹介するのは、圧力鍋を使い、浸水なしで玄米を炊く方法です。

【材料】

・玄米 2合
・水 430ml
・天然塩 ひとつまみ
・だし昆布 適量

【作り方】

①玄米は、水を2~3回取り替えながら拝み洗いします。

②洗ったお米をざるに上げて水切りします。

③圧力鍋に水と塩と②を入れて混ぜたらだし昆布をのせ、蓋を閉めて強火にかけます。

④沸騰して1~2分したら弱火にし、20分炊いたら最後に30秒強火にして水分を飛ばして火を止めます。

⑤火から外してそのまま20分蒸らします。

⑥上下を大きく返して出来上がりです。

水加減は玄米の約1.2倍。

柔らかすぎず硬すぎず、玄米本来のおいしさが味わえます。

ポイントは、だし昆布です。

うまみが出るため、おかずなしでおかわりしたくなりますよ。

圧力鍋なら硬い玄米もふっくらおいしく炊ける!

いかがでしたでしょうか。

食感の硬い玄米でも、圧力鍋があればふっくらおいしく炊けます。

しかも普通の鍋で炊くより、時間も水加減も節約できます。

炊き方は簡単。

はじめは強火で、その後は火を弱めて20~30分炊き、火からおろして10~20分蒸らせば出来上がりです。

圧力鍋をお持ちの方はぜひ、玄米炊飯にチャレンジしてみてくださいね。