白米に比べ、ビタミンやミネラル、食物繊維を豊富に含んでいる玄米は「完全栄養食」といわれています。
それらの栄養素は、とくにダイエットで役立つ栄養素です。
玄米を毎日の食事に取り入れれば、痩せるために必要な便秘解消や代謝アップなどが期待できます。
今回は玄米に含まれる栄養素の解説とダイエットに最適な食べ方をご紹介していきます。
玄米は痩せるの?白米となにが違うの?
そもそも白米とは玄米を精米したものをいいます。
精米というのは、玄米から糠(ぬか)と胚芽を取り除くことです。
糠や胚芽は、果物の皮のようなもので、食感や美味しさを考えると取り除いたほうがいいものです。
しかし、その糠と胚芽には非常に豊富な栄養素が含まれています。
それでいてカロリーは白米と変わりません。
そのため最近ではダイエット食としても注目されています。
もちろん、ただ白米を玄米に変えただけでは痩せることはできません。
しっかりと栄養素を把握したうえで、上手に食事に取り入れることで、ダイエット効果につながっていきます。
今回ご紹介している食べ方なら、食べにくい玄米も美味しく食べられますし、ダイエット効果を高められます。
ぜひ参考にしてください。
玄米に含まれている栄養素は?
玄米は白米よりも多くの栄養素を含んでいます。
含まれる栄養素で、白米のほうが多いのは「炭水化物」のみでそのほかは玄米のほうが多いです。
とくに玄米に含まれる食物繊維とビタミンE、ビタミンB1は白米の5倍以上あります。
では、食物繊維・ビタミンE・ビタミンB1の働きを見ていきましょう。
●食物繊維
食物繊維には、血圧とコレステロールを正常値にする働きがあります。
血糖値も正常化してくれる効果も期待できます。
水と混ざると溶けだし、かさが増すので少量でも満腹感を得られ、便秘解消にもなります。
●ビタミンE
ビタミンEは強い抗酸化作用を持っており、細胞の酸化を防ぐ効果があります。
自律神経を整え、血管を拡張する働きもあるので、血行を良くして新陳代謝がアップします。
●ビタミンB1
ビタミンB1は肌を健康に保つほか、糖質をエネルギーに変える働きもあります。
糖質の代謝に直接関係するビタミンB1は、甘いものや白米をたくさん食べる人に不足しがちです。
満腹感が得られ、便秘解消、代謝アップ、糖質をエネルギーに変換、とダイエットに最適な効果がたくさんあります。
もちろん、ほかにも必要な栄養素はありますが、これだけの栄養素をカバーできる玄米は上手く取り入れればダイエットの強力な味方になります。
ただし、痩せる効果を得るには、食べ方にも工夫が必要です。
玄米で痩せるには食べ方に注意!
玄米のご飯で痩せるためには、3つのポイントがあります。
そのポイントをきちんと押さえておかないと、白米から玄米に切り替えてもあまりダイエット効果は見込めません。
1つ目のポイントは、おかずを減らすことです。
玄米は「完全栄養食」といわれ、人が生きていくうえで必要な栄養素をほぼすべて含んでいます。
そのため、ほかにおかずがあまり必要ありません。
玄米のご飯にみそ汁、野菜の一汁一菜が理想的です。
2つ目のポイントは、良く噛んで食べることです。
玄米は白米と比べると消化が悪く、消化不良になりやすく、お腹の調子が悪くなることがあります。
調子を良くするはずの玄米で調子を崩しては、玄米ダイエットも長続きしません。
良く噛んで食べることで、消化を助けるとともに、満腹感も得られます。
3つ目のポイントは、玄米ご飯の量を減らすことです。
「おかずもご飯も減らしたらお腹が減るのでは?」と思うかもしれませんが、玄米は白米より腹持ちが良く、満腹感も得られます。
最初は白米と同じ量でも構いませんが、徐々に減らしてみましょう。
3つポイントをご紹介しましたが、3つ同時に行う必要はありません。
徐々に玄米ご飯の食べ方に体を慣らしていきましょう。
誤った食べ方は体に毒?玄米で痩せるには徐々に体を慣らそう
「玄米は体に毒」と聞いたことがありませんか。
これは玄米に含まれるフィチン酸とアブシジン酸により、ミネラル吸収の阻害や細胞内のミトコンドリアを傷つけることから「玄米は体に毒」といわれています。
しかし、このフィチン酸とアブシジン酸は炊くときにほとんどが分解してしまいます。
白米と同じような食べ方で全く体に影響はないので、安心して食べましょう。
ただし、玄米ご飯で痩せるために、いきなり全てのご飯を玄米に置き換えるのはおすすめしません。
体が慣れていないので、消化不良で体調が悪くなる可能性があるからです。
玄米ダイエットをはじめたら、まずは3食うち1食のご飯を玄米にして様子を見てみましょう。
問題がなければ徐々に玄米ご飯の量を増やしていきます。
どんな方法でもあっという間に痩せることはできません。
時間をかけて健康的に痩せることを目指しましょう。
玄米の上手な炊き方
食べ方も大切ですが、炊き方にもこだわりましょう。
玄米は白米と同じように炊くとボソボソになってしまい食べにくくなります。
まず玄米の研ぎ方は、白米よりも丁寧に行いましょう。
丁寧に研ぐことで、玄米の周りに残っている硬い部分が削ぎ落とされるので、柔らかい食感になります。
時間をかけて研いでも、栄養素がなくなることはないので安心して研ぎましょう。
次に炊飯器の水加減です。
炊飯器に玄米モードがある場合は吸水の時間は必要ありません。
炊飯器によって異なる場合があるので、詳しくは炊飯器の説明書に従って行ってください。
玄米モードがない炊飯器で炊く際は、6時間以上玄米を水に浸し、しっかり吸水させます。
時間がないときは2時間程度でもいいですが、時間をかけたほうが柔らかく食べやすくなります。
水加減は白米よりも1合分多く入れましょう。
3合炊く場合は、4合のメモリまで水を入れます。
あくまで目安なので、何度か炊きながら調整します。
水加減が少ないとボソボソで美味しくない炊きあがりになるので、はじめは多めの水で様子を見たほうがいいでしょう。
塩をひとつまみ入れて炊くと玄米独特の苦味が気にならなくなります。
痩せるには毎日の継続が必要なので、ぜひ美味しい炊き方をマスターしましょう。
継続しやすい食べ方!玄米の美味しいレシピ
継続していくためには美味しい食べ方を覚えましょう。
ここから玄米を使ったおすすめのレシピをご紹介します。
炊いた玄米を使って作る痩せる料理「玄米サラダ」です。
【材料 1人分】
・玄米ご飯 150g
・赤パプリカ 1/4個
・ピーマン 1/2個
・マヨネーズ 大さじ1
・レモン 1/8個
【作り方】
①赤パプリカとピーマンを粗みじん切りにします。
②玄米ご飯に①をあわせ、マヨネーズを加えてよく混ぜます。
③器に盛り、くし型に切ったレモンを添えて完成です。
玄米に足らない栄養素もしっかり取れる一品です。
簡単に作れて、さっぱり食べられます。
きゅうりやアボカドなどお好みの食材を足してアレンジしやすいのもポイントです。
続いて「玄米納豆チャーハン」をご紹介します。
【材料 1人分】
・玄米ご飯 130g
・納豆 1パック(50g)
・キムチ 50g
・しょうゆ 小さじ1
・こしょう 少々
・ごま油 大さじ1
【作り方】
①納豆は付属のタレと混ぜあわせ、キムチは粗く刻みます。
②フライパンにごま油を入れて熱し、玄米ご飯を炒めます。
③玄米ご飯にごま油がまわったら、①のキムチを入れます。
④キムチが全体に馴染んだら、①の納豆を入れてさらに炒めます。
⑤納豆も全体と馴染んだら、しょうゆを回し入れ、こしょうで味を調えて完成です。
玄米納豆チャーハンは食べごたえもあり、満足感を得られます。
玄米食を続けていくには、いくつかレシピを用意しておくと飽きずに続けられます。
ぜひ上記のレシピを参考に玄米料理を作ってみましょう。
玄米で健康的に痩せよう
玄米は毎日の食事に取り入れることで、ダイエット効果が期待できます。
しかし、きちんとした食べ方でなければ健康的に痩せることはできません。
今回ご紹介した効果的な玄米の食べ方やレシピを参考に、ぜひ健康的な玄米ダイエットにチャレンジしてみましょう。