玄米の冷凍ご飯の「まずい!」を「おいしい!」に変える方法

栄養たっぷりの玄米は、上手に料理しておいしく食べたいですね。

普通は炊くともちもちしておいしい玄米なのに、冷凍した玄米は「まずい!」と言われてしまうことがあると聞きます。

冷凍した玄米は気軽に食べられる、とても便利なご飯となるので、コツを知っておいしく食べられる方法を見つけましょう。

冷凍した玄米を「まずい」と言われないために大事なことは?

冷凍した玄米をおいしく食べようと思えば、「まずい」と言われないように炊き上げる必要がありますよね。

玄米は水につける時間が短いと、硬くてぼそぼそしたまずい玄米になってしまいます。

そうならないために、今回は「ある農家さんがおいしいと認める玄米の炊き方」のポイントをご紹介します。

玄米メニューのない炊飯器で、炊く時の場合と思って下さいね。

【ポイント】

○玄米を研ぐ時には、ゴシゴシと玄米の表面に傷をつけるイメージで、しっかり強く研ぐことを意識してください。

1回だけで済ませて良いので、かなり強めに研ぐことがポイントです。

そうすると玄米の粒の全体から水を吸収できるようになります。

○そして2つ目のポイントは、玄米の場合は研いでから、水に12時間以上漬け込むことが、おいしくするコツです。

大きめのボウルに水を張って、冬場は12時間よりも長めに漬け込み、夏場の暑さの中では冷蔵庫に置いておくことがおすすめです。

炊く時には、玄米が炊きあがった後のニオイが気にならないように、一度ざるで水切りをしてから、炊飯器に水を入れてセットして下さい。

2つのポイントを押さえれば、あとは白米を炊く時と同じ要領になり、水の量に関しても同量でかまいません。

炊き上がり後は少し水っぽくなるので、1時間ほど触らずに蒸らしておきましょう。

そうすることで「まずい!」と言われない、農家さんもおいしいと認める、玄米のご飯が炊けることになります。

そもそも玄米は冷凍向きの食品と言える?

玄米は白米に比べると、お米を炊く場合に手間がかかる食品です。

例えば玄米は、炊く前にしっかりと水を含ませると、まずいとは言われない、モチモチしたおいしいご飯に炊き上がることになります。

そのためには、24時間水につけておいた方が、ふっくらとおいしい玄米になるとも言われているのですが、その点は手間に感じがちです。

一方、白米の場合は炊く前に、30分から1時間ほど水につけるだけで、おいしいご飯が炊きあがるため、とてもお手軽な面があります。

その違いを考えた場合、冷凍の玄米は解凍・調理するだけで手軽に食べられるので、白米よりもさらに冷凍向きであると言えるでしょう。

ただ、栄養面から言えば、玄米に豊富に含まれるビタミンB群、Cなどは、特に熱に弱い性格を持つと言われています。

そのため、冷凍して再び温めることになると、栄養価は炊き立ての玄米よりは落ちてしまいます。

ご飯の栄養面から考えた場合は、冷凍向きとは言い切れないないのではないでしょうか。

冷凍した玄米がまずい理由とは?

ご飯は炊き立てに近いほどおいしく感じ、保温時間が長くなるほどにおいしさは減少していくことになります。

これは、ご飯に含まれるアミノ酸と糖が化学反応することで、メラノイジンという褐色の物質が発生するためです。

その物質は、ご飯が黄ばんでいくことになる元となり、臭いの発生にもつながるまずいご飯を作り出します。

これは白米を保温した場合のことですが、炊飯器メーカーさんによると、玄米もやはりニオイ、ベタツキ、変質などが見られると言います。

保温を続けると、食べても食感が悪くなるので、できるだけ早めに食べきるか、冷凍で保存することをおすすめされています。

そのため冷凍すると決めたら、なるべく早めにラップで1食分ずつ包み、粗熱が取れてから冷凍することが良い方法です。

そして冷凍の玄米が、まずいと感じるもう一つの理由は、玄米を冷凍している期間が長すぎることが原因と考えられます。

そのために、おいしく感じられなくなっているのではないでしょうか?

冷凍をすることのメリットは、ご飯が腐らないことにあります。

しかし、おいしく食べるためには、3週間~1か月が限度と思う方がよさそうです。

冷凍し始めてからなるべく早く食べる方がおいしく、1週間を過ぎると味はどんどん落ちていくため、早めに食べきるようにしましょう。

2つの点に注意をすることで、玄米を冷凍してもまずいということを、感じにくくなるはずです。

冷凍した玄米をおいしく解凍するには?

冷凍した玄米は、蒸し器を使って調理をすることが、ふっくらとおいしく食べられる方法のひとつです。

お休みの日などに時間の余裕のある時は、ぜひ蒸し器を使って解凍・調理をすると、おいしく玄米を食べられるでしょう。

ただ蒸し器の場合は、調理器具を出して準備までしていると、調理時間の15分を含め、食べるまでに20分程かかることになります。

冷凍の玄米の手軽さを活かすために、電子レンジを使うことがおすすめです。

ところが、こちらも使い方を間違えると、冷凍の玄米がまずいと感じることになるでしょう。

そうならないためには、電子レンジで「解凍する」の機能を使わずに、「あたため」の機能を使い加熱するようにしましょう。

その際にはお茶碗1杯が150gなので、500Wで約3分を目安にして、1分30秒経った辺りで裏返し、あとは熱々の状態まで一気に温めるようにします。

「解凍する」機能を使ってしまうと、玄米がパサパサしたり、食感も悪くなってしまうのでご注意ください。

そのまま雑炊にして食べてしまうのも、冷凍した玄米を手軽に解凍でき、おいしく食べられる方法です。

その場合は、氷に溶け出した栄養分も丸ごと摂取でき、身体にとっても良い影響を与える食べ方になるでしょう。

冷凍した玄米の栄養価はどうなるの?

玄米にはビタミン・ミネラルを始め、40種類の栄養素が豊富に含まれています。

でもその中には、ビタミンB1・B2・葉酸・ナイアシンなどのビタミンB群や、ビタミンCのように、熱に弱い栄養素があります。

その栄養素は、既に玄米を炊く段階でも、少しずつ減少しています。

ビタミンB群は、私達が生きていくために必要なエネルギーを生み出すための、手助けをしている栄養素になります。

ですから、栄養価を落とさずに、ちゃんと摂取したい栄養素なのです。

ところが困ったことに、冷凍をする場合凍っていく段階でも減少し、さらに食べる前に加熱することで、栄養価は下がると考えられます。

ただこの手順は、玄米を冷凍して手軽に食べるためには、避けられないことになります。

こうなれば、冷凍前の状態の時に、なるべく栄養価が高い状態を保っておきましょう。

そのために、炊き上がり後に保温をする時間を短くし、早めに冷凍するように準備しましょう。

その結果として、栄養価の面でも風味の面でも、まずいとはならない冷凍の玄米にになります。

玄米の「まずい!」冷凍の仕方とは?

冷凍した玄米がまずいと感じる場合、いくつかチェックしてみたほうが良いことがあります。

その1つ目は、炊き立ての玄米を冷凍しているかどうかという点です。

保温を続けることで、劣化した玄米を冷凍すると、食べた時においしさは減少しているので、それは「まずい!」冷凍の仕方になります。

冷凍する場合には、炊き立てに近い玄米を、湯気が出る状態で1食分ずつ、平たくするようにしましょう。

そしてふんわりとラップをすると、蒸気を閉じ込めることになります。

また、玄米が凍っていく段階で、急速に冷凍する方が解凍後美味しく食べられるので、アルミホイルに包み冷凍するのもおすすめです。

もしくは、アルミトレーの上にのせて、急速に冷凍することを選ぶのも、手軽にできる方法です。

その結果として食べる際には、玄米がふっくらと温まることになり、おいしく玄米を食べることができます。

そして2つ目は、ラップした玄米をさらに食料保存袋(ジップロック等)に入れて、冷凍することをおすすめします。

冷凍のご飯を食べる場合、ニオイが気になってまずいと感じるので、好きではないという方がいます。

それを避けるためには、袋に入れることで、冷凍庫の臭いが付かないようにできます。

それでも冷凍の玄米が「まずい」となってしまった時には

それでもニオイや、栄養面の低下が気になる場合には、玄米をチャーハンや雑炊にして、味付けでカバーすることをおすすめします。

玄米は油分との相性もよく、ごま油、にんにく、醤油といった調味料は、風味づけにもニオイ消しにも役立ってくれるでしょう。

もしもべチャッと水分が多くなりすぎている場合は、いっそ雑炊にしてだし汁や、卵、野菜と合わせることで、カバーできる部分もあるはずです。

また栄養面の低下については、新鮮な野菜と組み合わせることで、栄養価のアップも望めます。

しかし、上手に炊いた玄米をスムーズに冷凍し、早めに食べることを心がければ、冷凍の玄米が「まずい!」となることは避けられるでしょう。