健康に良い玄米の糖質量は、茶碗1杯にどれくらいあるのか?

体に良いご飯の代表である玄米は精白されていないお米なので、白米にはないさまざまな栄養が含まれているといいます。

そのため、ヘルシーでダイエットに適しているといいますが、果たして糖質やカロリーはどれくらいあるのでしょうか。

ここでは茶碗1杯分の玄米を白米と比較し、ダイエットに向いた食べ方やおいしく炊くコツなども併せてご紹介いたします。

茶碗1杯の玄米ご飯の糖質はどれくらいあるの?

ダイエットをしていると食物の糖質量が気になりますよね。

健康に良いといわれる玄米の糖質は、茶碗1杯分(150g)で53.9gあります。

ちなみに他の穀類と比べてみると、白米では55.1g、五穀米で47.8g、赤飯で46.1g、白がゆでは23.5gです。

やはり白米の糖質量がいちばん多いですよね。

他の主食と比べてみましょう。

麺類ですと、

・うどん1杯(麺250g) 58.5g

・そば1杯(麺170g) 47.3g

・醤油ラーメン1杯(麺230g) 69.7g

・焼きそば1杯(麺230g) 73.1g

・スパゲッティ(麺250g) 77.7g

そば以外はどれも玄米より糖質が多く含まれています。

パンと比べてみると、

・食パン6枚切り1枚(60g) 26.6g

・ロールパン1個(30g) 14.0g

・クロワッサン1個(45g) 14.0g

・ベーグル1個(95g) 43.1g

・フランスパン1切れ(25g) 13.7g

一見するとどれも玄米より糖質が少ないのですが、パンはたいてい複数食べますよね。

例えば食パンを2枚食べると糖質量は53.2gとなり、茶碗1杯の玄米とほとんど変わりません。

流行の糖質制限ダイエットでは、栄養バランスやカロリーとの兼ね合いも重要なポイントです。

むやみに主食を抜けばいいというものではありません。

糖質を抑え、カロリーもほどほどにとどめつつ、栄養をバランス良く効果的に摂取することが大事です。

そうした健康的なダイエットには玄米が適しているのです。

白米より糖質が少ない!玄米の茶碗1杯に含まれる優れた栄養とは?

玄米は一般的に食べられているご飯である白米より、はるかに栄養が豊富です。

茶碗1杯に含まれる栄養素を白米と比較してみましょう。

まずカロリーは、白米252kcalに対して玄米248kcalと正直あまり差はありません。

しかしタンパク質は、白米3.75gに対して玄米4.2gと若干多めです。

食物繊維に至っては、白米はわずか0.45gしかないのに対し、玄米は2.1gと4倍以上多く含まれています。

食物繊維はお腹のお掃除屋さんです。

腸の運動を活発にし、スッキリと排出を促すため、便秘解消、ダイエットの強い味方です。

さらに脂肪やコレステロールを除去するビオチンも、白米の約5倍含まれているため、太りにくい体を作り出してくれます。

また抗酸化作用が高く、若返りビタミンと呼ばれるビタミンEが白米には含まれていないのに対し、玄米には豊富に含まれています。

さらに、神経の働きを正常にする作用があるビタミンB1は白米の約8倍、発育や成長を促すビタミンB2は約1.5倍、アミノ酸の代謝に関わるビタミンB6は約10倍も含まれています。

この他、ミネラルも豊富です。

血液に関わる鉄は白米の約6倍も含まれ、骨に関わるカルシウムは約2.3倍、浮腫みを改善するカリウムは約3.3倍含まれています。

他にもマグネシウム、リン、亜鉛、銅、マンガン、モリブデンなど数々の栄養が入っているため、玄米だけで必要とされるほとんどの栄養素が摂れます。

糖質やカロリーにおいて白米と大きな差がなくとも、栄養面での違いが大きいため、白米より玄米のほうがダイエットに向いている食材といえるのです。

糖質制限に必要なGI値って何?茶碗1杯の玄米を食べても太らないわけとは?

茶碗1杯分の玄米は、白米に比べ糖質が少ないですが、思っていたより差はありません。

ところがGI値は大きく異なります。

GI値とは、近年糖質ダイエットを試みるかたの間で知られるようになった、血糖値の上昇指数のことです。

私たちは食事を摂ると血糖値が上昇します。

上昇するスピードが遅いか早いかによって、腸が糖分を吸収するスピードが異なるのです。

上昇スピードが速い食品、すなわちGI値が高い食品は、糖分が素早く吸収されるため太りやすいといえます。

一方上昇スピードが遅い食品、すなわちGI値が低い食品は、それだけ糖の吸収が遅いため、太りにくいといえます。

では玄米のGI値はというと、54です。

白米は82と、玄米のほぼ2倍の数値ですから、かなり糖の吸収スピードが速く、太りやすいといえます。

その点玄米のGI値は低いので、同じご飯茶碗1杯なら玄米のほうが太りにくいのです。

しかもさまざまな栄養素が豊富に含まれているため、玄米は白米よりダイエットに適しているといえるのです。

クセが強い玄米をおいしくいただくコツ

玄米は白米に比べて独特の風味と食感があるため、苦手とする方も多くいらっしゃいます。

最初は白米と混ぜて炊くといいでしょう。

糖質に大きな差がないので抵抗なく移行できます。

そのうち慣れてきたら玄米ご飯だけにしましょう。

ただし、炊き方にちょっとしたコツが要ります。

①お米はとがずに汚れを落とす程度に

白米はとぎますが、玄米をとぐとせっかくの栄養成分が失われてしまうため、ちりやほこりをササッと落とす程度にとどめておいてください。

その代わりに、3回これを繰り返します。

②水につけておく時間を長めに

玄米は水を吸収しにくいので、白米より長く水につけておきます。

最低でも6時間は必要です。

できれば夜洗って水につけておいたものを翌朝食べ、食べ終わったおかまで再び水につけておいたものを夜食べる、というサイクルにするのがいいでしょう。

③塩を入れておいしく

炊くときに塩を入れると吸水率が上がり、おいしくなります。

1合の玄米で、ほんのひとつまみ程度の塩で十分です。

④よく噛んでゆっくりと食べよう

茶碗に盛られた玄米ご飯は茶色っぽくて、素朴な感じです。

口に入れるとちょっと芯があるような、硬くて独特な食感があります。

よく噛んで、時間をかけていただくことで糖の吸収率も上がらず、食べ過ぎを抑えてくれます。

たくさんの水分と一緒にいただくと食物繊維が効果的に働き、便秘解消につながります。

糖質抑えめで健康的!玄米ご飯の献立は和食メインで

玄米には基本的に和食がよく合います。

茶碗に盛られた玄米ご飯、味噌汁などの汁物、焼き魚などのメインのおかずに、煮物や漬物など副菜2品添えれば立派なお食事です。

さらに冷ややっこや、タコとわかめとキュウリの酢の物などをつければパーフェクト。

カロリーも糖質も抑えめな、玄米ご飯の献立です。

余った玄米ご飯は、残り物の魚の干物と漬物とで、おにぎりにしませんか。

干物は鯵でもほっけでも何でもOKです。

まずは魚の身をほぐしておきます。

漬物は残り物でOK。

例えば野沢菜漬けなどは水気を絞っておきます。

たくあんなどは細かく刻んでおくといいでしょう。

玄米ご飯に干物、漬物を混ぜ込んで握れば完成です。

小腹が減った時のおやつ代わりに、あるいはお昼のお弁当にしてもいいですね。

熱い味噌汁を添えれば朝食にもなります。

簡単なのでぜひお試しください。

レトルト玄米ご飯を使った簡単インスタントリゾットのレシピ

玄米ご飯というと手間も時間もかかると思っていませんか。

電子レンジでチン出来るレトルトの玄米ご飯を使えば、あっという間に出来あがります。

しかも特有の硬さがなく、しっとり柔らかく粘り気もあるようです。

このレトルト玄米ご飯に、インスタントのポタージュスープを合わせれば、お手軽リゾットの完成です。

玄米ご飯をチンしたら茶碗に入れ、カップスープのポタージュにお湯を注ぎ入れて黒コショウ、粉チーズをふりかけます。

皿にポタージュスープを入れ、玄米を加えて混ぜたら出来あがりです。

これなら普段料理をしないかたや、1人暮らしのかたでもすぐ作れますね。

糖質やカロリーを抑え、ビタミンなど栄養たっぷりな玄米のレトルトなら、食べたいときすぐに食べられ便利です。

特の栄養が偏りがちな1人暮らしのかたは、常備しておくと大変役に立ちます。

また、カップスープも常備しておきたい食材の一つです。

スープなので主食はパンになりがちですが、ダイエットの点からいうと、パンより玄米のほうが効果的です。

一緒に組み合わせたリゾットなら、忙しい朝食にもぴったりです。

必要な栄養が一度に摂れるうえ、冬の寒い日には体が温まります。

簡単なのでぜひお試しください。

健康ご飯の代表である玄米の豊富な栄養素を活かす

いかがでしょうか。

茶碗1杯分の玄米は、思っていたほど糖質は少なくありませんが、低GI値なのでダイエットには効果的です。

しかもビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富なので、健康を気遣うかたにおすすめの主食です。

吸水時間を長めにとれば炊くのも簡単です。

面倒ならば、レトルトの玄米ご飯を使うのもいいでしょう。

玄米で健康生活のスタートを切ってくださいね。