そうめんやうどんの栄養&カロリーは?塩分量の判断の方法!

暑い夏場は、食欲が減退しますよね。

そんな時は、「そうめん」や「うどん」などの麺類が、作るのも食べるのもお手軽にできていいですよね。

でも、そんな「そうめん」や「うどん」などの麺類の塩分量って、どれくらいなのでしょうか?

なぜ塩分量に気をつけなければいけないかと言うと、私達日本人は塩分の摂取過多で知られていて、高血圧などの生活習慣病の原因の1つになるからです。

減塩のコツも紹介しますので、参考にして下さい!

そうめんのカロリーや栄養素について

そうめんは、麺に含まれている水分が少ないので、麺そのもののカロリーは、そばやうどんなど、他の麺類よりも少々高めですが、一人前(270g)あたりのカロリーは、約350Kcalなので、一食分としては低カロリーです。

手間をかけず、簡単に食事を済ませたいときに食べることが多いそうめんは、一緒に食べる具も、ネギや海苔などといった、割とあっさりとしたものが多いため、他の麺類よりもカロリーが低くなる傾向があります。

そうめんの主な栄養素は、三大栄養素の1つでもある炭水化物で、消化も良く、エネルギーになりやすい食べ物なのですが、そうめんには意外にも食物繊維が1食当たり約2.4g含まれています。
とはいえ、1日当たりに必要な食物繊維20gには満たないので、他の食品で補う必要があるのです。

その他にもそうめんには、炭水化物、脂質と並んで人体を構成する重要な栄養素の1つたんぱく質も、1食当たり約9.5g含まれているのですが、ビタミンやミネラルは残念ながらあまり含まれていません。

またそうめんは、麺を作る工程で塩が含まれるため、そばよりも塩分はやや高めです。
そのため、そうめんを食べる時には、栄養のバランスを考えて、ミネラルの多い海藻やキノコ類、ビタミンの多い緑黄色野菜を一緒に摂取し、塩分を控えるように意識する必要があります。

うどんのカロリーと栄養・効能について

うどんは、麺に含まれる水分が多いため、うどん一玉(230g)あたり約242Kcal、同量のそうめんの場合は約292Kcalと、意外にもそばやそうめんよりも低カロリーな食べ物です。

そうめんと同じように、麺を作る工程で塩を使うため、塩分はやや高めで、栄養素としてもほぼ炭水化物が中心となります。

炭水化物は、主に糖質と食物繊維で構成されており、うどんの場合は糖質の割合が高く、糖質は人間のエネルギー源でもあるブドウ糖に変換されるものです。
うどんは、体内でブドウ糖への変換がゆるやかに行われるため、持続性のあるエネルギー源とも言えます。

また、うどんは、食物繊維が少なめなので消化しやすく、胃への負担も少ないため、早くエネルギーに変換されやすいので、受験勉強の夜食のように集中力が必要な時、マラソンの直前のようにエネルギーが必要な時、風邪をひいて体調が悪い時などに、よくうどんが食べられています。

うどんの栄養素は、ほぼ炭水化物が占めているため、栄養バランスをよくするために、糖質の代謝を補助するビタミンB1&たんぱく質が摂取できる「卵」、不足しがちなミネラル&食物繊維が摂取できる「ワカメ」や脂肪燃焼促進効果があるアリシンを含む「ネギ」といったトッピングを追加して調整することが必要です。

そうめん・うどん・ひやむぎの違いとは?

そうめん、うどん、ひやむぎ、これらは全て小麦粉、塩、水を使って練った麺ですが、それぞれ少しずつ違いがあります。

元々の製法の違いとしては、そうめんの場合、麺の表面に植物油を塗って、引き延ばすという「手延べ」作業があるのに対して、うどん・ひやむぎの場合は、麺生地を薄く伸ばしてから細切りにするという違いがあります。

手延べは、鎌倉~室町時代に中国で開発された技術で、日本に伝わってから現在のそうめんになりました。
同じ頃「切り麦」と呼ばれるものが日本にやってきて、麺を伸ばして切るという製法から、うどん・ひやむぎに分化していったのです。

現在は、機械で製麺されているものが多いですが、そうめんやひやむぎのように細い麺ができるのは、塩分があることで、麺にコシが生まれやすくなるからです。

かつて、そうめん、うどん、ひやむぎは全て手作業で作られていたので、太いそうめんがあったり、細いひやむぎがあったりと区別しにくいものであり、ひやむぎに色付きの麺を入れるということもありましたが、混乱を収めるためにJAS(日本農林規格)によって麺の太さで分類されることになりました。

手延べ麺の場合は、そうめん1.3mm未満、ひやむぎ1.3mm~1.7mm、1.7mm以上はうどんと呼ばれています。
機械製麺の場合は、麺の形状が角か丸かによって僅かな差はありますが、概ね手延べ麺と近い値となっています。

そうめんやうどんなどの乾麺の塩分量はどう判断したらいいの?

そうめんやうどんは、その製造途中に塩を加えて麺にコシを出すことから、塩分に制限がある方には使いにくい食材かもしれませんが、実際は茹でた際に塩分が多少抜けていきます。

文部科学省の食品成分データベースを検索すると、茹でたそうめん・ひやむぎ・うどん100gの食塩相当量は0.3〜0.6gほどなので、減塩食としては十分かと思うのですが、実際の塩分は各メーカーの製法によって大きく異なるため、全てが減塩食とは言えません。

スーパーの売り場で、乾麺のうどんの塩分量を見比べてみると、0.9~5.8gという大きな差が見られるため、茹でた際に塩分が抜けたとしても、十分な減塩食とはいえないものもあるので、塩分が気になる方はパッケージに記載されている成分表を1つずつ確認していくことが必要です。

また、乾麺を茹でると、9割ほど塩分が抜けると言われていますが、その点についても注意が必要です。
100gの乾麺を茹でて250gの麺になったとしても、塩分の計測には、茹でた後の麺100gを取り出して計測するので、9割も塩分が抜けるということはなく、実際には7割程度で計算しておくのが安心です。

食塩相当量を1g以下に抑えたいのなら、乾麺100gで食塩相当量3.3g以下の商品を選ぶのをオススメします。

塩分の過剰摂取が体にもたらす害とは?

そうめんやうどんを食べる際に、つゆにつけて食べることが多いと思いますが、このつゆにも塩分が多く含まれています。

日本の伝統的な調味料である醤油と味噌ですが、どちらも製造工程で多くの塩を使っています。
今でこそ減塩の商品が多く出回っていますが、元々塩分が多い調味料であり、家庭の食卓でも醤油や味噌を使った料理や塩分の多い加工食品を食べることが多いため、日本人は塩分の摂取が過剰になる傾向があるのです。

塩分を過剰に摂取すると、どんなことが体に起こるのかというと、一番影響を受けるのは血圧です。

体内の塩分濃度を下げるために、血液量が増えて血管の壁にかかる圧力が高くなり、血管の壁自体が厚くなってしまうことで、動脈硬化が進み、その結、血管が傷みやすくなって、脳梗塞や脳卒中のような脳血管疾患や心不全など心臓の疾患につながります。

他にも、塩分を体外に排出するための臓器、腎臓にも大きな負担がかかって、腎不全のリスクも高まります。
尿路結石や骨粗しょう症のリスクも上がります。

また、粘膜がダメージを受けやすくなるので、胃炎から胃がんに発展する場合もあるなど、塩分の過剰摂取は様々な病気の引き金となるのです。

必見!塩分の過剰摂取を減らすコツは?

塩分の過剰摂取を減らすためには、普段の食事で塩分を控えることが重要ですが、減塩にはいくつかのコツがあります。

まず、外食ではどんな調味料をどれだけ使用しているかわからず、いつの間にか塩分を過剰に摂取してしまうことがあります。
例えば、うどんなどの麺類を食べた時には、つゆを残すようにする、料理の味を先に確かめてから調味料を使うようにする、漬け物は塩分が多いので控えるようにする、というだけでも減塩の効果があります。

最も減塩の効果が出やすいのは、自炊することです。
調理の際、塩の代わりにハーブやスパイスを使って素材の味を生かすようにしたり、だしを使って旨味を補ったり、加工食品や調味料を減塩タイプにするだけでも効果はあります。

その他にも、人間の味覚は塩分の濃度差を強く感じるので、食べる直前に食材に少しだけ塩を振るようにすると、少量の塩でも十分味わうことができます。

そうめんを茹でる時に、塩分が抜けるようたっぷりのお湯で茹でるようにすることや、毎日食べる味噌汁の味噌を減塩タイプのものにしたり、具を多くして汁を少なくするなど、ちょっとしたことに気をつけるだけで、減塩は可能なのです。

減塩する為のコツを実践しよう

そうめんやうどんの乾麺は、茹でても塩分がすべて抜けることはありません。
そして製麺時には大量の塩が使われています。

とくに健康維持や、病気の為に塩分制限をしている人にとっては、減塩はとても大切なことなのですね。

この記事で紹介した「減塩のコツ」を、毎日の食生活に取り入れてみて下さい。
それで体に少しでも変化が現れるといいですね。