玄米は白米と比べると浸水時間をとった方がいいという面があるため、炊飯器で炊くことに少々手間を感じることがあります。
そのため冷凍しておくと便利ですが、その場合の玄米の保存期間については気になることではないでしょうか。
今回は玄米の冷凍保存について、栄養素やおいしさとのつながりはどうなっているのかを探ってみることにしましょう。
玄米は冷凍保存期間にはおにぎりにした方がよい?
玄米を冷凍する場合には、平らな状態の方が熱が通りやすいだろうという理由で、そうされている方もいらっしゃるでしょう。
また玄米の冷凍保存期間は、おにぎりにしておいた方が食べるときに都合がいいからと、そのようにしている場合もありますよね。
お茶碗に移して食べようとする場合には、平らにする方が加熱時間も短くすむのでよい方法となります。
そちらと比べれば確かにおにぎりにすると、解凍するときに熱が通りにくい面はあるかもしれません。
ただし、おにぎりをすぐに食べたい場合、中に具を包み込めば、すぐにおいしい玄米おにぎりが食べられるので便利です。
もしも具を包み込む場合には、油分や水分を多く含むものは避けた方がよいでしょう。
他にはあるお米屋さんがおいしいとおすすめされているケースは、玄米を塩むすびにしてゴマをかけて冷凍をする方法です。
加熱して温かいお味噌汁や漬物と一緒に食べると、とてもおいしいとお墨付きです。
おにぎりにして冷凍する場合には素手で握らずに、ラップやおにぎりの型を使うようにすると、菌も付くことがないので安心です。
冷凍した玄米をよりおいしく解凍できる方法とは?
冷凍しておけば、前もって炊いていたものを便利に食べられる玄米ですが、せっかくなら解凍後もおいしく食べたいですよね。
そのためには炊き立て後の間もないものを、ある程度の蒸気と共にラップに包んだ状態で冷凍する方が、解凍後はおいしく食べられます。
ただしあまりにアツアツのご飯をラップで包んでしまうと、解凍後に食べる際にベタベタするのでご注意ください。
更に注意点としては、冷凍時には粗熱をとった上で、アルミトレーなどに置いて急速に冷凍をしましょう。
その上でおいしく解凍できる方法ですが、電子レンジを使ってアツアツで食べられるように「温め機能」を使うと便利です。
お茶碗1杯分の150gの玄米なら、500Wで表・裏をそれぞれ約1分30秒ずつ温めましょう。
お粥や雑炊に入れてしまうなら、解凍をしないでそのままの状態で、温まった鍋の出汁などに入れて炊くと栄養も逃しません。
このようにすると、玄米の保存期間を終えた冷凍のごはんも、解凍をしておいしく食べられます。
冷凍保存期間をできるだけ延ばしたい!そのコツとは?
玄米の冷凍保存期間を延ばすということは、おいしく食べられる状態を長持ちさせることになりますよね。
ところで冷凍をした玄米のごはんが「解凍後においしくないと感じるのはなぜ?」と考えたことはありませんか?
その場合に一番に思い当たるのが、玄米のごはんに冷凍庫のニオイなどがついてしまうことではないでしょうか。
この場合には、炊き立てになるべく近い段階で冷凍をして、冷凍保存袋に入れておくことでお悩みは解消されます。
また解凍したごはんがパサパサするのは、玄米を炊くときに浸水時間をとらなかったことが原因ではないでしょうか。
炊飯器で炊いた玄米そのものに水分が足りず、パサパサする原因があったのかもしれません。
または冷凍をしている間に、保存期間が長引いたことで、水分が抜けてしまいパサパサすることも考えられます。
このように水分がたっぷりと含まれているかによって、解凍後のごはんのおいしさが変わります。
そのためにある程度の蒸気は、玄米のごはんを包むときに、ラップや容器の中に閉じ込めてしまうようにしましょう。
冷凍した玄米の味が落ちているときのお助け術は?
冷凍の玄米を解凍後すぐに食べられるのは便利ですが、保存期間が長めになった場合味がおちていることもあります。
その場合は冷凍特有のニオイがしたり、パサパサしていることも考えられます。
例えばニオイがあるものは、ニンニク、ごま油、醤油などの香りの力で、おいしい玄米チャーハンに変えてしまう方法があります。
またチャーハンはベタベタしたものより、パラパラしたほうがおいしいので、解凍後の風味の落ちた玄米を利用しましょう。
他には近頃はお鍋の素も種類がたくさんあるので、そちらを利用して鍋の具を食べた後に雑炊にするのもおいしいです。
一人鍋の小分けのものを使うと、気軽においしい玄米雑炊も食べることができます。
その場合は解凍をしたものを入れたり、そのまま利用をしても味付けがしっかりしている場合には、風味が落ちたものもごまかしが利く部分もあります。
そしてネギ、のり、チーズ、三つ葉などの、香りや風味が足せるものを利用するのも、おいしく栄養価UPで食べられるためのお助け術です。
冷凍保存期間の玄米の栄養価に変化はあるの?
玄米は栄養価の高い食品となるため、その特徴を活かして体内に摂取させたいですよね。
玄米の場合は、まず冷凍をするまでの浸水をしている間に、ヌカの部分のビタミンB群の栄養素が溶け出しています。
そして炊飯器で玄米を炊く間に、更に熱に弱いビタミンCやビタミンB群の栄養価は落ちることになります。
次に冷凍保存期間の栄養価の変化ですが、こちらに関してはあまり気にする必要はありません。
それというのも栄養価の変化は、熱、光、酸素などの影響で変化が見られることが多く、冷やすことは関係がないといわれています。
そのため玄米の冷凍保存時の栄養価を考えたときは、冷凍前には炊飯器で炊いた後は速やかに冷凍をすることを心がけましょう。
その際にはおにぎり状態ではなく、平らにした状態の方が加熱の際には熱が均等に通り、冷凍時は冷めやすいことになります。
できるならばアルミトレーに置くなどして、急速に冷えるようにすることが栄養価の変化も少なく望ましいです。
そして解凍時には栄養価にも関係する熱を加えるため、「解凍」機能ではなく「あたため」機能を使い、食べられる状態まで一気に温めましょう。
そうすることで冷凍保存時の栄養価に対する心配は、特に持たなくてもよくなります。
冷凍の玄米の保存期間はどれくらい?
玄米は冷凍をしてもおいしく食べられるので、お仕事などで忙しい方達にはうれしい食品になります。
ただしおいしく食べるためには、保存期間を考える方がいいでしょう。
その期間ですが、玄米と白米を同じように考えて問題はなさそうです。
なるべく炊き立てに近い玄米を冷凍する方がおいしくなりますが、保存期間は長くても3週間~1か月を目安にしましょう。
1週間を越すことになると、風味が日を重ねるごとに落ちていくため、なるべく早く食べきることがおいしく食べるコツになります。
また玄米をラップに包んだものをそのまま冷凍庫に押し込むと、冷凍やけをしたり、冷凍庫のニオイも付くことになってしまいます。
そうならないように、冷凍する玄米を冷凍保存袋に入れて、空気に触れたり霜などがつくことを避けるようにしましょう。
他には冷凍庫の開け閉めを減らし、温度の変化を防止するなどの注意によって、おいしく食べられる保存期間が長くなります。
冷凍の玄米を身体によい&おいしいごはんとして食べるために大切なこと
玄米は冷凍したものをラップに包んで保存袋に入れておくことで、冷凍庫のニオイや霜から守りおいしさを保つことができます。
玄米の冷凍保存に関しての消費期限は特にありませんが、玄米のおいしさのためには3週間~1か月で食べきりたいものです。
このように玄米の冷凍保存期間を決めることで、おいしく栄養素の力も得られるごはんを食べられることになります。