もち麦、玄米両方とも、今、ダイエットや健康に良いと言われており、注目されている食材です。
しかし、どうダイエットに良いかわかりません。
糖質量が少ないとダイエットに良いとされていますが、実際どうなのか調べてみましたので、参考にしてください。
私たちが普段食べている精白米の糖質量はどれくらい?
もち麦と玄米の糖質量をご紹介する前に、精白米の糖質量についてご紹介させて頂きます。
私たちの普段食べている白米は精白米です。
精白米とは玄米のぬか等の栄養はあっても、臭みのある部分を取り除いたものです。
この精白米部分のカロリーは100グラム当たり約350キロカロリーで、糖質量は約75グラムとなっています。
主な精白米のエネルギーの比率は、たんぱく質・脂質を抑えて糖質が占めています。
そして、精白米は日本人の重要なエネルギー源であり、1食あたりの食品構成の大半は精白米が占めています。
つまり、私たちの体はほとんど精白米によるエネルギーで動いていると言っても過言ではありません。
それどころか、精白米の糖質量は栄養があり過ぎて、体の中へ貯蔵されてしまうことも多々あります。
それが体についている脂肪です。
脂肪がたまり過ぎると肥満へとつながり、健康的によろしくありません。
何でも取り過ぎはよくないということですね。
因みに、体のエネルギーが不足したときにこの脂肪を代謝してエネルギーにして使います。
脂肪は、たまり過ぎると肥満だけでなく脂肪肝も引き起こすので注意が必要です。
一度脂肪肝になると治療するのが大変なので、気を付けたい所です。
もち麦の糖質量はどれ位なの?
もち麦の糖質量は、100グラム当たり、約65グラムとなっています。
精白米よりも、もち麦の糖質量の方が約10グラムも低めです。
それに加えて、カロリーは約240キロカロリーと、約100キロカロリーほど低くなっています。
カロリー、糖質量の両方とも精白米よりももち麦の方が低いなんて、いかにもダイエットに良さそうです。
これはもち麦1粒1粒が、水分を沢山吸い込んで、もち麦が膨らんでもちもちになるために100グラム当たりのカロリーや糖質が精白米よりも低くなっています。
このカロリーが低い点が、精白米や玄米よりも特に優れています。
その為、精白米ともち麦を粒単位でよくみると、100グラム当たりに占める粒数は精白米よりもち麦の方が少ないのです。
これは水分でもち麦が太ったから当然だとわかると思いますが、それでは栄養も少なくなるではないかと思われる方も少なくないかと思います。
もち麦の方が精白米より100グラム当たりの粒数が少ないのだから、そう思われるのも当然です。
しかし、実際は100グラム当たりの栄養効果は高く、実は精白米よりも色々な種類の栄養が入っています。
もち麦の糖質量は精白米より低く、栄養豊富!
もち麦にはどんな栄養が入っているのでしょうか?
①食物繊維のβ-グルカン
もち麦には食物繊維のβ-グルカンが入っています。
β-グルカンというのは水溶性食物繊維で、玄米の不溶性食物繊維とは別の食物繊維となります。
このβ-グルカンは、膵臓のインスリンというホルモンが糖質を脂肪として蓄える作用を抑制します。
その上、食後の血糖値上昇を抑えてくれて、食後の眠気防止もしてくれます。
食物繊維というのは、実は糖質なのですが、「難消化性多糖類」という種類の糖質で、同じ糖質で大別されていても、血糖値を抑えるのに役立つのです。
何でも一括りにできないということですね。
もちろん便秘改善にも効果がありますので、継続して摂取すれば効果が徐々に出てくるでしょう。
さらに、脂肪肝の方で、もち麦を試されて健康診断で引っかからなくなったなんて方もいらっしゃいます。
②ミネラル
ミネラルのカルシウム、鉄分などが多く含まれています。
この2つは特に現代人に不足しがちなミネラルで、積極的に摂取しようとしないとなかなか取れません。
しかし、もち麦はこの2つが入っているので、健康に良いのです。
特に最近の研究でカルシウムは、寿命延伸や健康促進に様々な良い効果があると食品関係者に発表されました。
こんな素敵なミネラルまでとれるなんて、もち麦は素晴らしい食材だと思います。
玄米の糖質量はどれ位なの?
さて、もち麦の次は玄米の糖質量です。
玄米100グラム当たりの糖質量は、約73グラムになります。
カロリーは約350キロカロリーです。
1粒あたりで比べてみると、精白米より玄米の方がぬか層や胚芽等がついている分、カロリーも糖質量も若干ながら高いです。
しかし、100グラム当たりだと、カロリーの低いぬか層が玄米をコーティングして、胚芽がついている分、玄米は精白米よりも1粒が大きくなっており、カロリーも糖質量も若干低くなります。
因みにぬか層というのは、果皮、種皮、糊粉層の事を総称したものです。
精白米と玄米を比べてみるともち麦ほどカロリー、糖質量は共に大きな差はありません。
カロリーや糖質だけで比べると一見、「精白米と玄米はカロリーも糖質も同じ位だから、ダイエットに大した効果がないのでは!?」と思います。
しかし、実際にはそうではありません。
それは、玄米についているぬか層や胚芽に、大きな秘密があります。
玄米の糖質量は精白米と同じ位だけど、ダイエット効果あり!
玄米にはぬか層や胚芽がついている分、様々な体に良い栄養がたくさん含まれております。
さて、どんな栄養なのでしょうか?
①不溶性食物繊維
もち麦の食物繊維とは別の種類の食物繊維、不溶性食物繊維がたくさん含まれています。
この不溶性食物繊維は腸で水分を含んで大きくなることで、腸の運動を活性化します。
腸の運動が活発になった結果、腸内がすっきりし、整腸効果があります。
②ビタミン
主に胚芽にはビタミンB1、ナイアシン、ビタミンB6、葉酸等のビタミンが多く含まれています。
どれも水溶性ビタミンなので、水に良く溶けます。
その中でも特にナイアシンはたっぷり入っているので、糖質、脂質、たんぱく質の代謝が促進されるだけでなく、皮膚炎予防などにもなります。
ビタミンB1も精白米に比べるとたくさん入っているので、夏バテしている時や疲れた時は玄米ご飯にすると体力回復が早くなることでしょう。
だるい時にもビタミンB1は効くのでお勧めです。
もち麦や玄米が試せない方へ、精白米の糖質量の抑え方
玄米やもち麦を試したくても家族で苦手な方がいたり、なかなか試すのにハードルがあったりします。
そんな時は、どうすればいいのかでしょうか?
出来れば家の精白米で糖質を少なくしたいものです。
そんな時はいくつか、糖質の吸収を抑えたり糖質を少なくする方法があるので、ご紹介したいと思います。
①冷汁ご飯を試す
九州地方のご当地ご飯の、冷汁ご飯を試すことをお勧めします。
ご飯は冷やすことで、消化速度や体内への糖質の吸収を抑えることが出来ます。
この状態のご飯のでんぷんを「老化でんぷん」と言います。
この老化でんぷんの状態のご飯をそのまま食べると食感にパサつきがありますが、冷汁にすることにより、適度に水分を吸収してもっちりとした米の食感となります。
②わかめやひじき等を使って、混ぜご飯にする
わかめなどを混ぜ込むことにより、カサが増してミネラルの吸収をよくします。
又、具材を入れることにより、精白米以外の具材のカサが増すので、相対的にお茶碗の米が少なくなった結果、糖質摂取量が少なくなります。
ご飯を食べて健康に!
ご飯一膳食べるだけでも体に良いと言われる食材のもち麦と玄米。
精白米に比べてもち麦は糖質量が少なく、玄米は糖質量が同じくらいでも、体に良い栄養がたっぷり入っています。
試していただけると効果が見えてくると思うので、興味を持たれた方は是非試してみて下さい。