麦ご飯・雑穀米・玄米の違いは?どんな効果があるの?

近年のヘルシーブームにより、麦ご飯・雑穀米・玄米を食事に取り入れている人も多いのではないでしょうか。

しかし、これらの何が身体に良いのかどんな栄養が入っているのか詳しく知っている人は少ないと思います。

今回は、麦ご飯・雑穀米・玄米のそれぞれの特徴や美味しい炊き方など、詳しくご紹介します。

今よりもっと健康的になれるように、穀類の正しい知識を少しでも深めておくと良いですよ。

麦ご飯・雑穀米・玄米の特徴とは

はじめに、それぞれの穀類の特徴をご説明します。

<麦ご飯>

とにかく食物繊維が豊富です。

その含有量は白米の約20倍、玄米の30倍程あると言われています。

この食物繊維の含有量は、他の穀物や野菜と比較してもとても多く、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方を含んでいることが特徴です。

食物繊維は、腸内環境を整えたり、血糖値の急上昇を抑える働きがあるので、生活習慣病の予防効果も期待出来ます。

麦ご飯は一般的に白米と混ぜて食べます。

食感は白米と大差ありませんが、白米よりも少し弾力があります。

<雑穀米>

雑穀米とは、玄米やアワ、キビなどを白米に混ぜて炊いたご飯のことを言います。

最近では、十六穀米など、さまざまな種類の穀物をブレンドしたものが小分けになって売られており、スーパーでも簡単に手に入るようになりました。

雑穀米は、ビタミンやミネラルが豊富に含まれています。

食感は、プチっとした食感のものからモチモチのものなど、様々な食感が楽しめます。

噛み応えがあるので、沢山食べなくても、満腹感を得ることが出来ます。

<玄米>

玄米は精米されていない、糠や胚芽が付いたままの米のことを言います。

玄米は食後の血糖値の急上昇を防いでくれるので、肥満防止の効果が期待出来ます。

また、ビタミンやミネラルが豊富でギャバというストレスを緩和してくれる成分も含まれているので、日々のストレスの解消も期待出来るのです。

玄米はほとんどの栄養素がバランス良く含まれているので、完全栄養食とも言われています。

麦ご飯と雑穀米、玄米のカロリーの差はあるの?

麦ご飯や雑穀米、玄米は栄養豊富でダイエットをしている人にとっては良い食材なのですが、カロリーはどれも、白米と大差ありません

ご飯約150g(お茶碗1杯分)で比較してみましょう。

・白米 約270kcal
・麦ご飯 約250kcal
・雑穀米 約260kcal
・玄米 約260kcal

白米がほんの少し高めですが、ほとんど差がないのがわかると思います。

ということは、食べ過ぎには注意が必要ということです。

身体に良いからと、沢山食べてしまうと太ってしまうので、ダイエットしていても、していなくても、ご飯の量はご飯茶碗1杯程度にすると良いですね。

麦ご飯や雑穀米、玄米がヘルシーなイメージがあるのは、カロリーが低いからではなく、栄養が沢山詰まっているからなのです。

どのご飯もあまり差がないのであれば、白米よりも栄養価の高い、穀物を混ぜたご飯を摂った方がお得な感じがしますよね。

白米を食べるなら麦ご飯・雑穀米・玄米を!そのメリットは?

先ほどカロリーはさほど差はないと解説しましたが、白米を食べるより麦ご飯や雑穀米、玄米を食べることのメリットとは一体何なのでしょうか。

まず、栄養価が高いので、白米よりも圧倒的に栄養が摂れるという事です。

食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富なので、整腸作用があったり、美肌効果、免疫力を高めたりと身体にとって良い効果が沢山得られるのです。

次に、白米よりも食べる量が抑えられるという事です。

麦ご飯などは、食感がモチモチしていたりプチっとしていたり、白米のふわっとした食感ではないので、沢山噛まなければいけません。

良く噛むという事は、満腹中枢が刺激され、満腹感が得られやすくなります。

満腹感が得られるので、通常の量より少なくても済むのです。

麦ご飯や雑穀米、玄米を食べる際には良く噛まないと消化に良くないという事もありますので、良く噛んで食べるという事を頭に入れておくと良いでしょう。

消化不良やアレルギーが起こるデメリットもある

麦ご飯・雑穀米・玄米には様々なメリットがある事はわかったと思いますが、残念ながらデメリットもあるのです。

1つ目に、先ほども解説した通り、歯ごたえがあるので良く噛むと少量で満足出来る反面、良く噛まないと消化不良を起こし、下痢の原因となったり、腸に負担がかかりおならが増えるということもあります。

2つ目に、穀物によって食物アレルギーを起こす場合があります。

例えば、小麦アレルギーを持つ人は、はと麦・大麦・もち麦などの小麦の仲間は食べないように注意が必要です。

必ず商品の裏の表示を見て確認するようにしましょう。

3つ目に、玄米は糠や胚芽を取り除いていない為、白米よりも農薬が残りやすいのだそうです。

玄米を選ぶ際には、なるべく無農薬栽培のものを選ぶのがおすすめです。

雑穀にはアジア産や中国産のものが多くミックスされているものが多いので、気になる人は国産のものを選ぶと良いでしょう。

麦ご飯・雑穀米・玄米の美味しい炊き方

せっかく麦ご飯や玄米を食べるなら、美味しく炊くコツが知りたいですよね。

それぞれに合った方法をご紹介します。

<麦ご飯>

・美味しく飽きずに食べるなら→白米2合といつも通りの水加減+麦50gに100mlの水(炊き上がり目安が約2.4合)

・効果を期待するなら→白米2合といつも通りの水加減+麦100gに200mlの水(炊き上がり目安が2.8合)

麦ご飯は、白米と混ぜて炊く方法が一般的です。

手順は、

①いつも通りに白米を洗い、炊飯器に入れ、いつもの水加減にします。

②次に麦を加え、麦の2倍の水を加えます(麦が50gなら100mlの水)。

③軽く混ぜて、30分程浸水させて普通モードで炊きます。

<雑穀米>

初めて雑穀米を食べる場合は、白米1合に対して雑穀小さじ1杯から始めると良いでしょう。

慣れてきたら、割合を増やすようにしましょう。

①白米を洗い、炊飯器に移し、いつもの水加減にします。

②雑穀を加え、かき混ぜます。(雑穀は洗わなくてOKです)

水は追加で加えません。

③30分~1時間浸水してから普通モードで炊きます。

<玄米>

玄米はふっくら炊き上げる為には、長時間の浸水が必要なのが特徴です。

①玄米は精米していないので、白米のように良く研ぐ必要はありません。

玄米を入れたボウルに水を張り、さっと流すだけでOKです。

②3~4回玄米どうしをすり合わせながら洗うようにして下さい。

③水を吸う時間がかかる玄米なので、浸水時間は6時間前後が目安になります。

④炊飯器に玄米モードがある場合は、機能通りに行いましょう。

もし、機能がない場合は、玄米の量の1.5~2倍の水の量にして下さい。

玄米2合に対して、水は約600mlとなります。

水を加えたら、通常モードで炊飯して下さい。

⑤炊きあがったら蓋を開けないで、10分程蒸らしましょう。

どれも栄養満点な麦ご飯・雑穀米・玄米はどれを選ぶべき?

栄養価的には、1番優れているのは玄米です。

麦ご飯と雑穀米ではどうなのかというと、様々な穀物が入っている雑穀米、その次に麦ご飯という順番になります。

値段としては、玄米は他のものと比べるとかなり高価になり、麦や雑穀米は小分けになっているものが安く手に入ります。

まとめると、栄養は玄米>雑穀米>麦ご飯、値段は麦ご飯>雑穀米>玄米という事です。

最終的には好みの問題にもなるのですが、玄米はなかなかクセが強いので、初めから玄米は無理かなと思う人は値段も安く、クセもなく食物繊維が沢山摂れる麦を選ぶと良いかと思います。

慣れてきたら、雑穀米や玄米を試してみると良いですね。

今は玄米も少量のものが売っていますので、全て少量ずつ揃えて、気分によって変えみるのも食事が楽しくなり良いかもしれませんね。

この機会に麦ご飯、雑穀米、玄米に変えてみませんか?

麦ご飯、雑穀米、玄米はそれぞれ栄養価が高く白米を食べるよりも健康的になれることには間違いありません。

始めは少量から取り入れて、慣れてきたら分量を増やすと良いですね。

今回、これら3種類のご飯の栄養や特徴について知識が深まったと思いますので、自分のライフスタイルや体質に合ったものを選び、より健康的な食生活を目指していきましょう。