玄米は粥にした方が消化は良くなるの?美味しい玄米粥って?

健康のために玄米を食べている人も多いですよね。

しかし玄米は硬さがあるので、よく噛まないと食べるのが難しいです。

よく噛むことは良いことですが、噛みきれず、胃痛や吐き気などの消化不良の症状が出る場合もあります。

そこでそもそも玄米はなぜ消化に悪いのか、玄米を消化に良い粥にしたらどうなのかなど、玄米と粥にまつわる疑問からレシピまで幅広くご紹介したいと思います。

玄米は消化に悪いの?

玄米は、白米よりも栄養価が高いのですが、消化は良くないと言われています。

よく噛まないで玄米を食べてしまったり、胃腸の弱い人はなかなか消化しきれないので、胃の調子が悪くなったり、腸に負担をかけたりすることがあります。

玄米を人の消化酵素に浸ける実験で、玄米は3時間たっても消化されなかったという結果が出ているそうです。

その理由として玄米は、固い外皮(ぬか)で表面を覆われているため、かなり消化が悪いと考えられています。

しかしこの外皮(ぬか)に栄養が豊富に含まれていて、身体にとても健康的で良い影響を及ぼします。

よってこの消化の悪い外皮(ぬか)の部分をやわらかくして、消化しやすいように玄米を食べられるように工夫することが大切です。

そうすることで米の中に含まれている旨み成分や栄養成分が滲み出てくれるようになります。

しっかりと消化吸収されずに便と一緒に排出されてしまえば、多くの栄養素も摂取できないのでもったいないですよね。

ではどうすれば玄米を消化に良いように食べられるのでしょうか?

まずはよく噛むことです。

しかし噛む回数には個人差もありますし、そもそも玄米は硬くて苦手であまり噛みたくないという方もいらっしゃるでしょう。

玄米を水に一定時間浸水させて、発芽状態にして固いぬかの部分をやわらかくして炊けば、やわらかくモチモチした玄米ができますが、おすすめしたいの玄米を粥にした消化にとっても良い玄米粥です。

なぜ風邪をひいた時は粥を食べた方が良いの?消化に良いから?

そもそも粥はなぜ風邪をひいたときに推奨されるのでしょうか。

やはり消化に良いからでしょうか。

ここではなぜ粥は体が弱っている時でも食べても良いのか、粥を食べることでどんな効果があるのかをご紹介します。

昔から、粥には10ものメリットがあると言われてきました。

風邪をひいた時などは、食欲も無くなり、胃腸も弱ってしまいますよね。

粥は消化吸収が良いため、疲れている胃や腸の負担を軽減してくれる効果がありますし、栄養の吸収もとても良いのです。

また温かい粥は胃を温めて、体温を上げることで免疫力を高めますし、ゆっくりと水分を補給することもできます。

しかし粥をあまりよく噛まずに胃へ流し込んでしまうと、唾液による分解が行われないために、かえって胃や腸に負担がかかってしまうこともあるのです。

粥でもよく噛んで食べることに気をつけましょう。

唾液の分泌を促すような梅干しや食感の強い漬物や野菜などと一緒に粥を食べると良いですね。

そうすることでより栄養を補給することもできますよ。

では栄養豊富ですが、硬さがあって消化に良くない玄米を粥にしたらどうでしょうか?

玄米を粥にした玄米粥のメリットとは?

玄米の消化が悪いのは、食物繊維が豊富であることが理由の1つと言われています。

しかしこの食物繊維が腸を綺麗にしてくれます。

また玄米はビタミンB群などの身体に不可欠なミネラルを豊富に含んでいます。

このミネラルは粘膜を保護したり、粘膜の健康を保ったりする効果があります。

よって玄米を粥にした玄米粥は白米を使った粥に比べて身体を温める効果が強いため、免疫力を高めたい時や風邪をひいた時には特に効果的です。

アレルギー症状の対策としても有効だという説もあります。

さらに玄米は消化吸収がゆっくりと進むため、食後の血糖値の上昇も緩やかです。

よって肥満や糖尿病などの生活習慣病の予防にもつながります。

玄米の栄養素をしっかりと摂取しながら消化も良くなる玄米粥を食べることは、身体にとって負担のかからないとても効果的な健康法なのです。

玄米や粥を食べる際に注意することはある?

玄米を粥にした玄米粥は消化も良く、非常に健康的なことがわかりましたが、玄米粥を食べる際に気をつけることはあるのでしょうか。

まずは、無農薬玄米をぜひ選んでください。

残留農薬は栄養素が最も含まれている外皮(ぬか)に滞留しやすいという性質がありますので、玄米は農薬の影響を受けてしまう可能性があります。

残留農薬による人体への影響については様々な見解がありますので、気にし過ぎるのはよくありませんが、なるべくなら気をつけたいものですよね。

また玄米を食べて胃の痛みや吐き気などが起こる原因として、消化が悪いことの他に、玄米の発芽に関わる発芽抑制因子であるアブシジン酸という毒性のある成分が含まれていることが考えられています。

これが胃痛や吐き気を起こす原因になります。

この毒を無害にするためには、玄米を水に浸漬させて発芽させることです。

発芽させた玄米である発芽玄米を食べることで、それらの症状を改善できる可能性があります。

また玄米に含まれる不溶性の食物繊維は消化できず、腸を通過する時に、便の量を増して腸の運動を活発にする作用があります。

食物繊維は便秘を解消するイメージがありますが、玄米のような不溶性食物繊維は便秘の種類によっては逆に便の動きが悪くなり、便秘が悪化してしまうことがあります。

具体的には腸の動きが過敏になり過ぎて下痢と便秘を繰り返したり、便意を感じなかったり、肛門の奥で便が留まっていたりする状態の便秘を持つ方は要注意です。

そういった方は便に水分を与え、便をやわらかくする水溶性食物繊維を積極的に摂りましょう。

消化にとても良い玄米粥の基本的なレシピは?

今回は、炊飯器のお粥モードで炊く玄米粥の基本的な作り方をご紹介します。

シンプルな味で、食べやすくとても消化に良い粥です。

食感はお好みがありますが、最初の玄米の浸漬時間が重要になってきますよ。

慣れてきたら自分のお好みの食感で調整してみてくださいね。

【材料 2人分】

・玄米 1合
・水 700cc
・塩 適量

【作り方】

①お釜に玄米を入れて、サッととぎます。

玄米をこするように洗って、お米の表面に傷をつけることで水分を吸収しやすくなります。

② ①に水を入れて、最低でも4時間以上浸します。

水に浸す時間が4時間以下だと芯が残った食感になる可能性があります。

③ ②に塩を入れて、炊飯器のおかゆモードで炊きます。

圧力鍋で炊けば、時間も短縮できますよ。

梅干しや味付けのり、刻みねぎをふりかけて、食べて味のバリエーションを増やしてみてくださいね。

とっても美味しい!玄米粥のアレンジレシピは?

具沢山のヘルシーな玄米粥をご紹介します。

今回は既に炊いていた玄米を使ってフライパンひとつで作れる簡単なレシピです。

冷凍していた玄米を解凍して使っても大丈夫です。

【材料 2人分】

・玄米ごはん 2膳
・水 400cc
・塩 適量
・ごま油 大さじ2
・まいたけ 1パック
・卵 1個
・生姜のすりおろし 小さじ1
・刻みねぎ 適量

【作り方】

①フライパンにごま油をひいて、まいたけを炒めます。

②玄米ごはんと水を①に入れて煮立たせます。

③すりおろした生姜を入れて、煮立ってきたら弱火で水分を飛ばします。

④水分が飛んで玄米ごはんがやわらかくなってきたら、刻みねぎと溶き卵を入れてよく混ぜます。

⑤最後に塩で味付けをしたら完成です。

その時々で水の量は調整してくださいね。

野菜やきのこ、海藻などをたくさん入れて具沢山な粥にしても美味しいです。

水溶性食物繊維と組み合わせることでさらに消化もよくなりますよ。

ヘルシーで消化に良い玄米粥を食べよう

玄米だけでも健康的ですが、さらに粥にすることで食べやすく消化にも良くなり、誰でも食べられるものになりますね。

風邪をひいた時だけでなく、朝ごはんや食欲のない時、ダイエットしている時に玄米粥はとても役に立ちます。

ぜひ玄米粥を食べて健康的な生活を送りましょう。