小麦粉大さじ1杯で何グラム?気になる体積15mlあたりの重さ

粉モノの料理を作ろうと思ってレシピを見ると、小麦粉の分量がグラム表記されており、「秤はどこにしまったかな……」なんて調理前にバタバタしてしまった経験はありませんか?

こんな時に分量を大さじで計れてしまったら楽ですよね。

「じゃあ大さじ1は15mlだから、100グラム欲しいなら大さじ6と半分くらい…」

ちょっとお待ちください!

本当にそれで分量が計れているのでしょうか?

この記事では大さじで小麦粉を計量する方法に加え、他の調味料の計量についてもまとめていきます。

大さじ1杯は15グラムじゃない!?mlとグラムの違い

「大さじ1=15ml」「小さじ1=5ml」「1カップ=200ml」

というように、日常的に使う計量器具の容量はご存知の方が多いのではないでしょうか。

「じゃあ大さじ1杯は15mlだし、これで小麦粉を計れば15gになるよね!」

そう思ってしまうのですが、実際にはこれでは欲しい量の半分くらいしか計れていません。

なぜかというと、mlは体積、グラムは重さと、それぞれ単位があらわしているものが違うからです。

「でもお水1Lの重さはちょうど1kgだし」

それはグラムという重さの単位の成り立ちに理由があります。

実はグラムは水の体積を基準に決められた単位なんです。

かつて重さの単位がなかったころ、『1グラム』という重さの単位を定義する際に『4℃のときの1立方センチメートル(=1ml)の水の質量』という基準が定められたのです。

そのためお水は重さと体積が一致するんですね。

お水じゃないものは重さと体積が一致しないため、大さじ1杯あたりの重さは15gではない値になってしまいます。

逆に言えば、小麦粉や調味料の体積あたりの質量(=密度)さえわかれば、どんなものでも大さじで計ることが可能になります。

そのことを踏まえて、小麦粉の重さを大さじで測る方法を考えていきます。

大さじ1=15mlは何グラム?秤を使わず小麦粉を計る!

ここまで小麦粉を大さじで計っても、15グラムにはならないことを解説してきました。

それでは、実際に大さじで計った15mlの小麦粉は何グラムになるのでしょうか?

はじめに言ってしまうと、『大さじ1でおよそ8g』と覚えればほぼ差し支えありません。

ただし、必要な量が増えるほど、ちょっとした問題が発生してしまいます。

たとえば小麦粉が100グラム欲しいとき、100÷8で大さじ12と半分くらいかなと計ってみると、実際には少しオーバーして103g前後になってしまうと思います。

小数点以下を考えると、大さじ1杯あたりの小麦粉の重さは8.25gです。

ちりも積もれば山となるで、大量に計ると小数点以下が効いてきて結構な誤差になってしまいます。

そのため、大量に計測する場合や製菓など正確な分量が必要な場合には、秤を使用することをお勧めします。

計量のコツですが、粉物は計量スプーンに押し付けると圧縮されてしまうため、多く入ってしまいがちです。

これも誤差につながってしまいますので、軽くすくってそのまますりきるようにしたほうが比較的正確な計測をできます。

小麦粉以外のものも大さじで計りたい!

ここまでで小麦粉を大さじで計測できるようになりました。

次は、ほかの粉物や調味料の15ml当りの重さを知り、大さじで計測できるようになって、秤を出す手間を完全に省いてしまいましょう。

【大さじ1(=15ml)当たりの重さ】
水・酢・酒:15グラム
醤油・みりん・みそ:18グラム
あら塩:15グラム
食塩:18グラム
上白糖:9グラム
グラニュー糖:12グラム
小麦粉(薄力粉・強力粉):9グラム
かたくり粉:9グラム
ベーキングパウダー:12グラム
マヨネーズ:12グラム
ケチャップ:15グラム
ウスターソース:18グラム
油・バター:12グラム
粉チーズ:6グラム

傾向としては粉物はふんわりと空気を含みやすいため、比較的軽くなりやすいです。

ただし、食塩に関しては別で、きめの細かい無機物のため、むしろ重くなります。

油は水に浮きますよね。

密度が低いため、水より軽くなります。

しかし、醤油などは、水に塩分などの成分が溶け込んでいるため、水よりも重くなります。

mlとグラムの関係を知って意外なあの道具で小麦粉を計ろう!

計量スプーンで液体を計った後に粉物を計り忘れていたことに気づいた、なんてことありませんか?

料理の途中で洗うのも面倒だし、湿ったまま使うのは粉が湿気てしまうからNGです。

そんな時、身の回りの容器に何ml入るか調べておけば、なんてことなくスムーズに料理を進めることができます。

一般的にコップやお茶碗は180ml、マグカップは250mlくらいの容量であることが多いようです。

それぞれ小麦粉なら150グラム、200グラムを計れますね。

また、意外ですが、ペットボトルのキャップは容積が約7.5mlで、2杯で大さじ1杯分と同じ量になります。

小さじの代用としては、普通のティースプーンを使用することができます。

英語では小さじを「tea spoon」と表記するので、基本的に同じものなんです。

また、コンビニでもらえるデザートスプーンは、小さじ1/2の容積があるのも覚えておけば便利かもしれません。

一番知っておくと便利なのは、普段使用しているおたまの容量だと思います。

おたまの容量を計っておくことで、汁物への味付けをする際に調味料を直接入れられて、そのまま混ぜることだってできてしまいます。

小麦粉など、粉物を体積で測る「ml→グラム」換算表

最後に、小麦粉などの粉物を体積で測る「ml→グラム」換算表をご紹介します。

スクリーンショットしてスマホに保存しておくと、ここぞという時に使えると思います。

繰り返しお伝えしますが、製菓など、正確な分量が必要な際には秤を使用することをお勧めします。

【粉物等のおよその重さ】

【小】小さじ:5ml/【大】大さじ:15ml/【カ】カップ:200ml

小麦粉(薄力粉・強力粉):【小】3グラム/【大】9グラム/【カ】110グラム

かたくり粉・上新粉:【小】3グラム/【大】9グラム/【カ】130グラム

ベーキングパウダー・重曹:【小】4グラム/【大】12グラム/【カ】150グラム

コーンスターチ:【小】2グラム/【大】6グラム/【カ】100グラム

あら塩:【小】5グラム/【大】15グラム/【カ】180グラム

食塩:【小】6グラム/【大】18グラム/【カ】240グラム

上白糖:【小】3グラム/【大】9グラム/【カ】130グラム

グラニュー糖:【小】4グラム/【大】12グラム/【カ】180グラム

ざらめ:【小】5グラム/【大】15グラム/【カ】200グラム

生パン粉:【小】1グラム/【大】3グラム/【カ】40グラム

パン粉:【小】1グラム/【大】3グラム/【カ】40グラム

オートミール:【小】2グラム/【大】6グラム/【カ】80グラム

粉チーズ:【小】2グラム/【大】6グラム/【カ】90グラム

ごま:【小】3グラム/【大】9グラム/【カ】120グラム

カレー粉:【小】2グラム/【大】6グラム/【カ】80グラム

こしょう:【小】2グラム/【大】6グラム/【カ】100グラム

脱脂粉乳:【小】2グラム/【大】6グラム/【カ】90グラム

粉ゼラチン:【小】3グラム/【大】9グラム/【カ】130グラム

粉寒天:【小】1グラム/【大】3グラム/【カ】40グラム

うま味調味料:【小】4グラム/【大】12グラム/【カ】160グラム

顆粒ガラスープの素:【小】3グラム/【大】9グラム/【カ】120グラム

醤油など、液体を体積で測る「ml→グラム」換算表

前項では小麦粉などの粉物をご紹介しましたが、こちらでは醤油といった液体調味料の「ml→グラム」換算表をご紹介します。

【液体調味料等のおよその重さ】

【小】小さじ:5ml/【大】大さじ:15ml/【カ】カップ:200ml

酒・酢:【小】5グラム/【大】15グラム/【カ】200グラム

醤油・みりん・みそ:【小】6グラム/【大】18グラム/【カ】230グラム

水あめ:【小】7グラム/【大】21グラム/【カ】280グラム

はちみつ:【小】7グラム/【大】21グラム/【カ】280グラム

ジャム:【小】7グラム/【大】21グラム/【カ】250グラム

バター・マーガリン:【小】4グラム/【大】12グラム/【カ】180グラム

ラード:【小】4グラム/【大】12グラム/【カ】180グラム

マヨネーズ:【小】4グラム/【大】12グラム/【カ】190グラム

牛乳:【小】5グラム/【大】15グラム/【カ】210グラム

ヨーグルト:【小】5グラム/【大】15グラム/【カ】210グラム

生クリーム:【小】5グラム/【大】15グラム/【カ】200グラム

ねりごま:【小】5グラム/【大】15グラム/【カ】210グラム

トマトピュレー:【小】5グラム/【大】15グラム/【カ】210グラム

トマトケチャップ:【小】5グラム/【大】15グラム/【カ】230グラム

ウスターソース:【小】6グラム/【大】18グラム/【カ】240グラム

大さじを使いこなしてらくらく調理を

料理の最中に混同してしまいがちなグラムとmlですが、間違えてしまうと、

「小麦粉を入れてもとろみがつかない!」

なんてことや、

「醤油を入れたら思ったよりしょっぱい!」

なんてことになることがお分かりいただけたと思います。

でも、毎日の料理で秤を使うのは正直手間ですよね。

日々よく使う調味料だけでも体積と重さの換算を覚えて、大さじひとつで効率よく料理をしていきましょう!