春が来たら、さわらを食べたくなる季節ですね。
さわらといえば、西京焼きが有名です。
外食では食べたことがあるけど、ご自身で焼いたことがないかたも多いのではないでしょうか。
この機会に、さわらの味噌焼きの焼き方を覚えていきましょう。
知っておくと時短やアレンジが可能な焼き方もありますよ。
さわらの味噌焼きが難しい理由
春においしい魚といえば、しっとりしておいしいさわらです。
産卵期を過ぎて、脂が乗った春先に多く漁獲されます。
魚片に春と書いて、「鰆」春が旬の魚です。
味噌焼き、塩焼きと焼き方はいろいろありますが、最も人気なのは西京焼きではないでしょうか。
さわらのしっとりとした身の柔らかさと泡黄色の西京味噌の相性がよいです。
西京味噌やさわらが優しい色合いで、春らしいですね。
ところで、さわらの味噌焼きというと「焼き方が難しい」という声を聞きます。
焼いているときに、味噌が焦げてしまうからです。
米麹のもつデンプンによって、糖分が焦げてしまうのが原因です。
贈り物の魚の味噌漬けをもらったときに、焼き方の案内が添えてありますよね。
それくらい、焼き方の悩みの声が多いのです。
しかし、コツをつかめば味噌焼きを簡単に、そしてきれいに焼けますよ。
グリルを使うと味噌は焦げず、身がしっとりします。
グリルは表面に集中して熱を入れるため、身の内側が柔らかくなるからです。
その分、グリルは火加減が難しいです。
あまりグリルを使い慣れていなければ、フライパンでも焼けます。
では、さわらのおいしい味噌焼きの焼き方をご紹介します。
味噌を焦がさないフライパン・グリルの焼き方
それでは、西京味噌焼きを例にした、さわらの味噌焼きの焼き方です。
グリル、フライパンの2種類をご紹介します。
さわらは、西京味噌に3日ほど漬けたものを使います。
焼く前に、クッキングペーパーで表面の味噌を拭き取ってください。
漬けこんであるさわらなら、内側に味噌はしみ込んでいるので、表面に味噌はなくても構いません。
・グリルでの焼き方
トレーにくしゃくしゃに丸めて広げたアルミホイルを敷きます。
さわらの身と、アルミホイルの接地面が少なくするためです。
こうすることで、味噌が焦げにくくなります。
さわらをアルミホイルに乗せて、片面ずつ5分ほど焼きましょう。
・フライパンでの焼き方
フライパンにクッキングシートを敷きます。
さわらの身が直接フライパンにつかないので、焦げにくいです。
さわらをクッキングシートに乗せて、片面ずつ5分ほど焼きましょう。
このように、どちらもさわらの下になにかしらシートを1枚敷いています。
なるべくさわらを直火にしないことが、味噌焼きを焦がさないポイントなのです。
この点さえ押さえれば、味噌焼きも簡単です。
アルミホイルやクッキングシートを使っているので、フライパンやグリルプレートの洗い物もラクになりますね。
さわらに味噌ダレを使う焼き方
次は、味噌ダレを使った、さわらの味噌焼きの焼き方です。
時間がないときや、味噌漬けのさわらが買えなかったときも作れる味噌焼きです。
味噌ダレを作る前に、さわらを片面2分ずつ焼いて、下焼きをしておきましょう。
そして、赤味噌、酒、砂糖を2:1:1で作った味噌ダレを作ります。
下焼きしたさわらに味噌ダレを片面だけに塗って、その面を1分だけ焼きます。
この焼き方であれば、味噌を漬ける時間も、焼く時間も最小限で済みます。
焼く時間がたったの1分なので、味噌も焦げませんね。
ただし、味噌ダレを塗る前に、さわらの身は完全に火を通しておく必要があります。
味噌漬けの基本の焼き方のほかに、こうして下焼きをしておく味噌焼きの方法も試してみてください。
時短にもなる冷凍さわらの味噌焼き
ここでは、冷凍しておいたさわらの味噌漬けの焼き方をご紹介します。
上手な味噌焼きの焼き方のポイントは2つ、解凍と味噌の拭き取りです。
・解凍
さわらを完全に解凍しておきましょう。
解凍が中途半端だと、表面ばかりに火が通って焦げやすくなります。
冷蔵庫での解凍、流水、電子レンジでの解凍、どんな方法でもOKです。
強いていえば、低温状態で解凍できる冷蔵庫の方がよいです。
西京漬けは、漬けながら保存性がよいのがメリットです。
外出中に、調理中に都合のよい方法で解凍しましょう。
・味噌の拭き取り
解凍後、さわらについた味噌を拭き取ってください。
ムラがあると焼き方が難しいので、まんべんなく拭き取りましょう。
3日ほど漬けて冷凍したさわらは、味噌がしみ込んでいます。
表面を拭き取っても、味噌の味はしっかりあるので心配ありませんよ。
そして焼き方は、フライパン、グリルで焼いていきます。
赤味噌、白味噌、どちらの味噌焼きでも同じです。
ちなみに、さわらを白味噌や西京味噌漬けに冷凍して、味噌焼きで食べるのはおすすめです。
赤味噌に比べて、白味噌や西京味噌は賞味期限が短いです。
白味噌がおいしいうちに、一部を味噌漬けにして冷凍保存はいかがでしょうか。
期限が1ヶ月ほど伸びますし、ごはん作りの時短になりますよ。
手作りの味噌床にさわらを漬ける
さわらの西京漬けを、自宅で手作りしてみませんか。
西京味噌の味噌床を作れば、さわら以外の味噌焼きを楽しめますよ。
野菜や肉も、同じ味噌床を使って漬けて味噌焼きが作れます。
ぬか床バージョンですね。
味噌床に漬けたさわらの味噌焼きは、味噌を塗っただけのさわらを焼くよりも、焼き方が簡単です。
焼き時間を短縮できます。
味噌床に漬けたら、中身に味が付いているので、表面の味噌を全部拭き取れるからです。
作り方は味噌に白味噌にみりん、酒、砂糖を入れます。
野菜、肉、魚の順にそれぞれの食材を3日間ずつ味噌床に漬けましょう。
この順番である理由は、魚がいちばん水分が多いからです。
また、お酒を入れるため、水分が多くなります。
漬けこみは3回までにしましょう。
白味噌でも赤味噌でも、味噌床の作り方は同じです。
水分が少し多い白味噌は、酒を少なめに入れましょう。
さわらは、春が旬のおいしいレシピです。
多めに買って、最初は塩焼きで、残りは味噌焼きにと、焼き方を変えるのもおすすめです。
味噌漬けにすれば、鮮度の落ち方が緩やかになります。
さわらのやわらかな食感を保てる焼き方ができます。
漬けたさわらは冷凍もできますよ。
味噌が付いたままでよいので、ひとつずつラップに巻いて冷凍庫に入れましょう。
また、冷凍にすれば焼くだけなので、家事の時短になりますね。
さわらの味噌焼きの焼き方をアレンジ
さわらの味噌焼きは、大人の料理というイメージかもしれません。
せっかくの旬の魚なので、子どもも一緒に楽しみたいですよね。
家族みんなでおいしく食べるために、子どもも好きな味になるよう焼き方をアレンジしましょう。
まず、赤味噌焼きの焼き方です。
赤味噌に砂糖、またはみりんを入れて味噌ダレを作りましょう。
甘い味は子どもが好きな味ですね。
赤味噌ダレに魚、という日本酒のつまみのような味から子どもが食べやすいおかず風になります。
味噌ダレにマヨネーズを入れるのも、子どもに喜ばれますよ。
マヨネーズのクリーミーさと、さわらのプリっとした食感の組み合わせを楽しめます。
白味噌で作ると甘みがあって、子どもも食べやすいですよね。
そして、白味噌を使い切れず買うのに抵抗がある人への、おすすめの焼き方でもあります。
自宅にある、いつも使う赤味噌にすりごまを入れてみてください。
ごま味噌ダレにさわらを付ける味噌焼きです。
白味噌とは違った甘みですが、甘じょっぱい味になってこちらもおいしいですよ。
旬のさわらを好きな味や焼き方で食べる
さわらの味噌焼きについて、焼き方をご紹介しました。
とくに冷凍、味噌床の味噌焼きは簡単に下準備ができます。
あとは焼くだけで、本格的なさわらの味噌焼きが楽しめますね。
家事の時短になりますし、、家族が好きな味に合わせて焼き方を取り入れてみてください。