八丁味噌は見た目が濃いのに、味が塩辛くなくコクがあります。
この話がメディアで取り上げられてから、今では人気の調味料になりました。
味噌は普通、米か麦を麹にして作りますが、八丁味噌は大豆に大豆麹を使っています。
そのために、見た目が濃くなりますが、塩の量を多くしているわけではないので、コクはあっても、塩辛いわけではありません。
味噌鍋レシピも同じで、普通の味噌を使用するよりも、八丁味噌の方が塩分を控えることができます。
八丁味噌を使った味噌鍋
八丁味噌の料理といえば、愛知県の料理、名古屋の料理ですね。
定番の料理には、味噌汁・味噌カツ・味噌煮込みうどん・肉味噌・鯖の味噌煮から味噌まんじゅうまであります。
そのため、他県の人からは名古屋の人は「何にでも味噌を入れる」「濃い味が好き」「塩辛いものが好き」と思われています。
なぜなら、他県の人が知っている「味噌」と、愛知県で使われている「八丁味噌」は違うということを、知らないからです。
八丁味噌は味噌でありながら、醤油や出汁変わりにも使われる調味料なのです。
しかし、八丁味噌のレシピを調べると、定番料理に味噌鍋は出てこないようです。
味噌鍋と意識をするのではなく、おでんの出汁にも煮物にも八丁味噌なので、味噌鍋という区別にはなっていないのです。。
普段の鍋の出汁として使うので、味噌鍋というよりも、普通の鍋料理ですね。
八丁味噌を使った味噌鍋のレシピ
作り方は、好きな具を入れて煮込むだけです。
簡単でおいしい味噌鍋レシピをご紹介します。
八丁味噌をどう使っていいのか分からないかたも、ぜひ作ってみてくださいね。
【材料 4人分】
・鶏もも肉 2枚
・キャベツ 1/4個(白菜 1/8個)
・人参 1本
・小松菜 1袋(春菊・ほうれん草)
・しめじ 1房
・えのき 1袋
・長ネギ 1本
・大根 1/4本
・豆腐 1丁
・白滝 1袋
・もやし 1袋
鍋スープ
・だし汁 1000ミリリットル
・八丁味噌 大さじ6(70グラム)
・にんにく 大1欠片
・生姜 1欠片
・酒 大さじ3
【作り方】
①にんにくと生姜をすりおろします。
人参、大根は皮をむき、薄い短冊切りにします。
長ネギは斜め切りに、小松菜・えのきは食べやすい大きさに切ります。
もやし・しめじは小分けにし、よく洗って水を切っておきましょう。
しらたき・豆腐は食べやすい大きさに切ります。
最後に鶏肉を、一口大に切ります。
②だし汁に味噌と酒、にんにく、生姜をよく混ぜ合わせます。
だし汁を取った鍋で混ぜておくと良いです。
③土鍋に、鶏肉を中心に入れ、他の具を周囲にきれいに並べ入れます。
④鍋スープを入れて、火をかけましょう。
蓋をして全体に火が通るまで、しっかり煮ます。
肉は豚肉でも美味しいです。
甘めがお好みであれば、みりんを大さじ2くらい加えてください。
辛いものがお好みであれば、鷹の爪を1つ入れると美味しいです。
八丁味噌を使った味噌鍋のレシピの栄養価
八丁味噌は味噌ですので、塩分はあります。
味噌鍋には、たくさん野菜を入れ、カリウムを摂取することができるため、味噌の塩分をバランスよく摂ることができます。
具に入れた野菜は、カリウム以外のもビタミンC・ビタミンB群・ビタミンE・ビタミンKとほとんどのビタミンを摂れます。
また、肉と豆腐・味噌、しらたきや野菜を入れることで、たくさんのたんぱく質と食物繊維も摂ることができますよ。
鍋はそれだけで、一汁三菜分に匹敵する栄養素を摂ることができる、万能レシピです。
生姜やにんにく、味噌は身体を温める効果があるため、血行を良くします。
また、体温を上げることで、新陳代謝を良く、ダイエット効果、アンチエイジング効果もあります。
今回のレシピは、市販の顆粒出汁でとっただし汁や、鰹節のだし汁を使っていますが、八丁味噌はそれだけでコクがあります。
出汁を入れなくても、充分に美味しいのです。
市販の出汁には塩分が含まれていますので、塩分が気になる人は、出汁を変えることで、さらに塩分を控えることもできます。
味噌鍋のレシピで赤味噌を使っているレシピがあれば、それを八丁味噌に変えることで、塩分を控えたり、たんぱく質を多く摂ることができるのです。
味噌鍋のレシピで八丁味噌がなかったら
八丁味噌がない場合は赤味噌で代用できレシピもあります。
見た目は赤味噌でも、ほとんど同じです。
しかし、味噌鍋の味は、赤味噌の方が塩辛くなります。
赤味噌に変えるときは、味噌を入れる量を控えると良いかもしれません。
また、コクも違いますので、八丁味噌のときには入れなかったみりんを少し入れてみましょう。
八丁味噌は出汁はなくても充分にコクがありますが、出汁もしっかりと入れてください。
同じ味噌なので甘味噌や白味噌でも代用できますが、見た目はかなり違ってきます。
甘味噌で代用する場合は、いくら甘い味が好きでも、みりんは入れない方が良いようです。
白味噌でも、塩辛いものと、甘いものがありますの、使用する時に塩分の量を確認してから、量の調節をしてみましょう。
塩辛すぎずコクのある八丁味噌は、ほかの味噌と比較しても万能ですね。
八丁味噌のおでん鍋
おでんの出汁スープは何を使っていますか。
料理上手な人は醤油とだし汁で作りますが、最近は麺つゆを使うかたもいらっしゃいますね。
もちろん、市販されている「おでんの素」を使って作るのが一番簡単ですが、名古屋ではおでんの鍋に八丁味噌を使います。
おでんも味噌鍋ですね。
作り方は、普通におでんを作るのと同じレシピで大丈夫です。
出汁が八丁味噌になっているという違いだけです。
普通のおでんと同じで鰹節や昆布で出汁を取ります。
具も大根や竹輪、練り物やコンニャク、茹で卵です。
普通のおでんに入れる醤油の代わりに、八丁味噌を入れるということです。
醬油を入れても茶色っぽくなりますが、八丁味噌のおでんはどうしても、茶色い大根になってしまいます。
見た目が茶色になることが、どうしても他県の人には、「塩辛そう」「味が濃そう」と見えてしまうのかもしれませんね。
八丁味噌の味噌鍋のシメ
わたしは個人的にうどんが好きなので、味噌鍋のシメにうどんを入れますが、ラーメンやにゅうめんも、おすすめです。
料理サイトで名古屋の「味噌煮込みうどん」のレシピを探すと、ほとんどがシメ用としてうどんが書いてあります。
やはり、八丁味噌の味噌鍋なら、うどんが定番なのでしょうか。
もちろんご飯や餅を入れても、おいしいシメとして味わえます。
また、もう一つのマイブーム「ゼンパスタ」をご存知でしょうか。
ダイエット志向の人には、かなり有名になったコンニャクパスタです。
しらたきをわざわざ購入するのが面倒なかたには、ゼンパスタがおすすめです。
ほかにも、「葛切り」や「春雨」でもおいしいですよ。
八丁味噌の味噌鍋のシメのうどんを、春雨やゼンパスタに変えば、ダイエット効果もありますね。
こちらは肥満を気にしている人のための、おまけの情報です。
これからの季節にも利用できる八丁味噌
八丁味噌は使いはじめると、とても美味しくて便利な調味料です。
ご紹介した味噌鍋のほかにも、もつ鍋の味噌に八丁味噌を使うこともできます。
鍋や味噌汁はもちろんですが、これからの季節は、冷たい呉汁やごま汁うどんにも利用できます。
ぜひ、美味しい八丁味噌を、日常のレシピにも活かしてみましょう。