日本人の主食なるのは米です。
その米1合は何gなのか、お茶碗1杯のご飯は何gなのか聞かれると、意外と答えられる方は少ないのではないでしょうか。
米やご飯の重さを知ることで、どのくらいの米を購入したら良いのか、何合の米を炊いたら良いのかを計算することができます。
今回は、日々の食生活に活かせるために、米の重さ、炊くとご飯は何倍の重さになるのか、さらに気になるカロリーなどをご紹介します。
米の重さを表す単位
米の重さを表すとき、スーパーなどでは「kg」でよく表示されていますが、米にはその他にも様々な重さを表す単位があります。
最初に、米の重さを表す単位をご紹介します。
●1合=約180ml
●1升=10合
●1斗=100合
●1石=1000合
●1俵=400合
ご飯を炊く時に使うため、私たちにとって最も身近な単位は「合」だと思います。
日本では昔、米1合はおよそ1食分と考えられ、1石は1年間に1人の人間が消費する米の重さと考えられていたようです。
「斗」は一斗缶などでも使われる単位で、「俵」はわらで編んだ円柱型の俵のことで、1俵は約60kgほどになります。
ちなみに、米と同じような単位を使うものがもう一つあります。
それは日本酒です。
日本酒は米から作られるため、同じように「日本酒1合」などと使われており、大きい瓶に入った日本酒を「一升瓶」と表します。
米1合の重さは何g?
ご飯を炊くときは計量カップすりきり1杯分で量りますが、米1合(180ml)の重さは何gかご存知でしょうか。
米1合は約150gといわれています。
米の品種などによって多少の差はありますが、一般的に米1合は約150gと覚えておきましょう。
ご飯を炊く場合、米を洗って炊飯器に入れた後、すぐに炊飯のスイッチを押さずに浸水させた方が良いと聞いたことがある方もいらっしゃると思います。
浸水すると米の重さは変わるのでしょうか。
そして、なぜ米に浸水させる必要があるのでしょうか。
その理由は、米を水に浸けることでデンプンが分解され糖ができ、この糖によってご飯がふっくらと炊けるようになるからです。
浸水後の米の重さは、1時間浸水すると200g程度まで増えています。
しかし、これも米の種類や環境、季節によって異なるため、あくまで目安です。
また、米の浸水は長いほど良いというわけではなく、夏は20分、冬は1時間くらいが適切といわれています。
ご飯を炊くときの参考にしてみてください。
米を炊くとご飯の重さは何倍になる?
米を浸水させると、150gあった米は約200gまで膨らむとご紹介しました。
では、米を炊くとご飯の重さはどのように変わるのでしょうか。
1合150gの米を炊くと、さらに約340~350gまで膨れ上がります。
ここで、炊き上がりのご飯の重さが分かる簡単な換算式を見てみましょう。
【ご飯の重さ(g)=米の重さ(g)×2.2~2.3】です。
この2.2~2.3は、炊くときの水の量となります。
基本的に米を炊くときの水の量は、洗う前の米の2割増しが目安です。
つまり、1合150gの1.2倍である180gの重さの水が必要となります。
2.2~2.3と幅があるのは、米の種類、環境や季節によって異なることもありますが、米を洗っているときに米が吸収する水の量も考慮しているためです。
お茶碗1杯分のご飯の重さは?
ご飯を炊くとき、いったい何合の米を炊いたら良いか迷うことはありませんか。
もちろん食べ盛りの子どもがいたり、ダイエット中の人がいるなどの理由で何合炊くか異なると思います。
ここでは目安となる一般的なお茶碗1杯分のご飯の重さをご紹介します。
お茶碗1杯分のご飯の重さは約150gといわれていますよね。
つまり、1合の米を炊くと約350gのご飯ができるため、1合でお茶碗2杯強と考えてみましょう。
ちなみに昔の日本では、米1合はおよそ1食分と考えられていました。
昔の日本人は副菜がほとんどなく米ばかり食べていたため、1食あたりの米の量が多かったといわれています。
米5kgの場合、約33合、お茶碗約73杯分、米10kgの場合、約67合、お茶碗約147杯分のご飯を炊くことができます。
これから米を購入する際のご参考にしてみてください。
米の種類や炊き方によるご飯の重さの違い
これまでは白米の重さ、白米を普通に炊いた場合のご飯の重さをご紹介してきました。
しかし、米の種類や炊き方によってその重さは変わります。
まずは主な種類の米の重さをご紹介します。
●玄米
食物繊維が多く、健康的というイメージですね。
そんな玄米の米の重さは、1合あたり約155~160gとされています。
●もち米
赤飯やおはぎなどに使用されるモチモチとした食感です。
もち米の米の重さは、1合あたり約140~150gとされています。
●無洗米
米を洗う必要がなく、忙しい人に人気です。
無洗米の米の重さは、1合あたり約170gとされています。
通常の精米だと残ってしまう肌糖という部分が取り除かれているため、その分米粒が小さくなり、1合あたりの重さが増えます。
次に、米の炊き方によるご飯の重さの違いをご紹介します。
●炊き込みご飯
基本的には普通にご飯を炊くときと変わりませんが、具材が入る分その重さが増えます。
炊飯器で炊き込みご飯を作る場合、1升炊きであれば6合までといわれています。
米の膨らみを考慮して、少なめの米で作るように注意しましょう。
●お粥
お粥は水をたくさん入れて、やわらかい状態で炊きます。
そのため、米1合を炊くと約5倍のご飯の重さになります。
つまり、米1合150gでお粥を作ると、750gのお粥ができあがるのです。
気になるご飯のカロリーと糖質は?
最後に、米の重さだけではなく、健康志向の方は特に気になるご飯のカロリーと糖質をご紹介します。
【ご飯のカロリー】
・ご飯100g=168kcal
・お茶碗1杯150g=252kcal
・ご飯1合350g=588kcal
デスクワークや1日中家で過ごし、運動量が少ない30代の1日に必要な摂取カロリーの目安は、どのくらいなのでしょうか。
女性で1750kcal、男性で230kcalといわれています。
つまり、1食でご飯1合食べるのはカロリーを摂取し過ぎの可能性があるのです。
1日に必要な摂取カロリーの目安は年齢、性別、運動量、体型などによって異なります。
ご自身の必要な摂取カロリーの目安を知り、食べるご飯の量を調整するようにしましょう。
また、糖質制限ダイエットという言葉を耳にしますが、ご飯の気になる糖質についても見ていきましょう。
【ご飯の糖質】
・ご飯100g=37.1g
・お茶碗1杯150g=55.6g
・ご飯1合350g=129.8g
総エネルギー摂取量の50~65%が糖質摂取量の目安となります。
同じく運動量が少ない30代の場合、中間値の57.5%で計算すると、女性で1060kcal、男性で1322kcalです。
重さにすると女性で251g、男性で330gの糖質摂取が必要となります。
つまり、女性はお茶碗約4~5杯、男性はお茶碗約5~6杯で必要な糖質を摂取できてしまうことになります。
これらを目安にして、カロリーや糖質の摂取し過ぎに気をつけるようにしましょう。
米とご飯の重さを理解して生活に役立てよう!
ご紹介した細かい数字をすべて覚えておく必要はありません。
ただ、米1合でどのくらいのご飯が炊けるのかが分かると、、米を買うときの目安になります。
だいたいの米とご飯の重さと、さらにそのカロリーや糖質を頭に入れ、ご飯の食べ方をコントロールして豊かな食生活を送るようにしましょう。