日本人の食生活に欠かせないのがお米、世界からも注目されている人気の高い食べ物です。
そんなお米ですが、「お米」とも「ご飯」とも言いますよね?
日本人ならお米とご飯の違いについて、そしてお米に関するアレコレを知っておきましょう。
お米とご飯の違いって?
日本の稲作(米作)には古い歴史があります。
日本が最初に稲作をしたと思っている人も多いかもしれませんが、そうではありません。
中国・インド・ミャンマーが原産地となっていて、そこから中国南部・東南アジアと稲作が広まったとされています。
そして、中国中部・北部・南アジア、それから日本といったように、稲作が日本へと伝わりました。
私たちの食になくてはならない「主食」として、さらに日本での米作りは歴史を深めていったのです。
稲作の稲から収穫できる小さな粒の実を「米」と言います。
「ご飯」は収穫した粒の実である「米」を材料として、お水を加えて、炊いてできたもののことを言います。
ちなみに「飯(めし)」は、召し上がるものという意味です。
昔は身分の高い人々に使うため丁寧な言い方で「ご飯」と言われていたことから、現在でも食事のことをご飯と言うようになったのです。
お米は稲から採れる実、ご飯はお米を食べるために炊いたものというわけです。
お米とご飯には、こういった違いがあったのですね。
白米とお米の違いって?
お米が稲作から収穫できる実のこと、ご飯はその実を食べれるように炊いたものと言うことは分かりましたよね。
では「白米」とは、どういう状態のお米のことを言うのでしょうか。
お米を炊いてできた日本のご飯は白いですが、では、このご飯と同じ意味で白米というのでしょうか。
正確には稲の実(お米)のことを、もみ殻と言います。
この籾殻(もみがら)を取り除くと「玄米」となります。
現代では、精米した白いお米のイメージが強いですが、精米をしていないお米(玄米)は茶色いのです。
なぜ茶色いかというと、玄米の周りを糠(ぬか)が覆っているためです。
ちなみに、この糠の下は胚芽になっています。
分かった人も多いかもしれませんが、この玄米の糠・胚芽を取り除くために精米すると「白米」と呼ばれるお米の状態になります。
これが白米とお米の違いです。
玄米から糠・胚芽が取り除かれる作業を精米と言います。
精米することで茶色い糠が取れて白米になりますが、この白米のことを稲の実の胚乳とも言えます。
白米と玄米に違いはある?
玄米の糠を取り除いて白米にしますが、なぜ白米にする必要があるのでしょうか?
玄米を白米にする、その理由をみてみましょう。
普段、私たちが食べている白いご飯はふっくらと、もちもちとしているイメージがありますよね。
玄米は白米を炊いたときと違い、固くて食感があまり良いとは言えません。
また、白米と違い粘り気がないので、そのまま食べることには適していません。
そういったことから、玄米は精米して、白米にされ、食べられているのです。
しかし、現代には玄米を炊くことができる機能がついた炊飯器も多くあり、玄米をおいしく食べることもできます。
でも、白米の方が食べやすくて美味しいのに、わざわざ玄米を選ぶ必要はあるのか?と考えた人もいるでしょう。
白米に比べ、食べにくいとも言える玄米をわざわざ選ぶことには、もちろん理由があります。
それは、ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富に含まれているからです。
そのため、玄米は健康を意識している人に好まれ、食べられているのです。
白米に比べ、噛みごたえもあるので、咀嚼回数が増え、満腹感を得やすいといったメリットもあります。
白米と玄米の中間?分づき米とは?
白米にも玄米にも、それぞれの特徴があります。
味や食感など、人によっては好みも違い「玄米の方が美味しい」、そう感じることも、もちろんあります。
ふっくらもちもちの白米は食べやすく美味しいですが、栄養は玄米の方が優れています。
どちらにも良い特徴がありますが、白米と玄米の中間くらいのご飯があればと思う人もいるでしょう。
「分づき米」って知っていますか?
この分づき米こそが、白米と玄米の間とも言えるお米です。
玄米を精米する際、糠をあえて少し残すことで、分づき米が出来上がります。
分づき米には、3分づき米・5分づき米・7分づき米といったように種類があります。
何となくお分かりになると思いますが、3分づき米は糠の茶色がよく残っていて、その分栄養も多く残されています。
玄米を少しだけ精米したのが、3分づき米になります。
そして、5分づき米は、まさに白米と玄米の中間です。
白に近いですが、胚芽部分は残っているので、白米より栄養があります。
初めて分づき米を食べるときにおすすめなのが、7分づき米です。
白米に近くいので、とても食べやすいです。
はちみつで美味しいご飯を炊く?!
日本のどの家庭を探しても、必ずあるのが炊飯器です。
もちろん、お米もどの家庭にもありますよね。
お米の種類はとても豊富で、お手頃に買うことのできるお米から、そうではない高級とも言えるお米まで様々です。
日本の主食ですから、お米は毎日使う家庭がほとんどでしょう。
いつも使っている炊飯器で、いつも食べているお米を美味しく炊いてみてはどうでしょうか。
使うのは「はちみつ」、たったのこれだけです。
お米を研いだら、お米2合分に対し、はちみつを小さじ1杯入れます。
はちみつをお米とお水に馴染ませ、1時間程度おいて、しっかりとお米に吸水させましょう。
あとは、いつものように炊くだけなので、誰でもできる手間のかからない炊き方です。
これをするだけで、安いお米も古くなってしまったお米もいつもと違い、ツヤのある美味しいご飯に炊き上がります。
はちみつの味や風味がご飯についてしまうのではないか、と思う人もいるはずです。
しかし、はちみつの甘さは全くありません。
美味しいご飯の甘みが引き出されたような甘みになるのです。
なぜはちみつで美味しいご飯が炊けるのか?
いつものお米と違いのないお米が、「はちみつを入れただけで美味しく炊ける」のは理由があります。
はちみつの糖分には、充分な保水力があります。
ボディケアやヘアケア用品に、はちみつが使われているのを見たことがある人は多いですよね。
それも、はちみつの保水力が関係しているのです。
美味しいご飯を炊けることに、このはちみつの保水力がなぜ、関係しているのでしょうか?
はちみつを入れてお米をおいておくと、はちみつの保水力で、お米は充分に水分を吸水します。
お水が充分に浸透したお米は、炊き上がりがふっくらとするのです。
また、はちみつに含まれるアミラーゼという酵素も大きく関係しています。
このアミラーゼは人間の唾液にも含まれています。
ご飯を噛んでいると甘みが増していくのも、唾液に含まれているアミラーゼが理由です。
そして、このはちみつのアミラーゼは、お米のでんぷんを分解し、糖にします。
そのため、はちみつを入れて炊き上がったご飯は甘くなるのです。
料亭などでも、この方法でお米が炊かれていることが多いので、試してみてはいかがでしょう?
日本人の主食「米」について知っておこう
普段、当たり前のように食べているお米のアレコレがわかりましたか?
お米とご飯の違いや、日本の米の歴史など、お米ってなんだか深いですよね。
はちみつで美味しいお米を炊く方法もとっても簡単なので、一度やってみてもいいですよね。