似ている!?ブイヨンとコンソメの違いは?代用可能なの!?

スーパーに買い物に行くと、同じ棚に陳列されていることが多い「ブイヨン」と「コンソメ」。

普段の調理で、何気なくブイヨンとコンソメのどちらかを、使っている方も多いでしょう。

ブイヨンとコンソメの違いって、一体どこがどう違うのか気になりませんか?

そこで今回は、似ている様で違いがあるブイヨンとコンソメについて調べてみました!

ブイヨンとコンソメの違いが知りたい!まずはブイヨンについて

今回は似たような認識をされているブイヨンとコンソメについて、その違いを説明しようと思います。

まずブイヨンですが、主にフランス料理でスープなどのベースになるダシの事です。
フランス料理には大きく分けて2つのダシがあり、ブイヨンとソースやシチューに使われるものを「フォン」と言います。

単にブイヨンと言うと、鶏ガラからダシを取った物を指し、牛骨から取れば「ブイヨン・ド・ブフ」野菜から取れば「ブイヨン・ド・レギューム」となります。

日本では固形のものが調味料として使われていますが、本場のブイヨンは大量の素材を長時間煮込み、アクを取りながら慎重にダシを取っていく、手間ひまの掛かる物です。

また使われる水も日本とは違います。
日本は軟水で和風だしはこの軟水向きと言われているのですが、ヨーロッパは硬水が多くブイヨンも当然硬水で作られます。
その為ブイヨン作りにこだわりたいのあれば、硬水を用意したいところです。

ブイヨンを使った料理はシチューやカレー、ミートソースなどがあります。

コンソメとは?よく使われる料理は何?

続いてはコンソメの説明をします。

ブイヨンはあくまでも料理のダシですが、コンソメは料理そのものである点が違います。
ブイヨンをベ―スとして、更に肉や野菜を入れて煮込み、具材を濾して取り除いた物に調味料などで味付けした透明のスープです。
そこに鶏が入ればチキンコンソメ、牛が入ればビーフコンソメとなるのです。

コンソメとはフランス語で「完成された」という意味があり、フランス料理のスープの中でも別格の扱いとされています。
その澄み切った琥珀色の見た目で、1つの料理として確立されています。

日本ではレストランなどで出されるスープとしての側面と、固形や顆粒のダシとして市販されているものがあります。
スーパーなどで市販されている物は、ブイヨンよりも一般的で認知度も高いのではないでしょうか。

やはり家庭で使われる場合はスープ料理が多い様ですが、ラーメンのダシとして使ったり、チャーハンなどに使っても良いですね。
固形のコンソメは小さじ2杯分くらいの量があるので、割ったり、削ったりして塩辛くなり過ぎない様にしましょう。

ブイヨン・コンソメ・鶏がらスープの違い

上記の様にブイヨンとコンソメの決定的な違いは、ブイヨンが料理のダシで、コンソメは料理そのものだという事です。
コンソメのベースに使われているのがブイヨンという事からもそれが分かります。

日本ではフランス料理店は別として、どちらかと言えば料理のダシや調味料として認識されている物ではないでしょうか。
スーパーなどで市販されている物は塩が含まれおり、湯に溶かせばスープとして飲めるものが多いです。
しかし大体はそれをアレンジして料理に使うものであり、そのままを食す事は少ない様に思います。

コンソメとブイヨンは本来の意味では大きく違う物ですが、日本で市販されているものに大きな違いは無く、ほぼ同じと考えて差し支えありません。
わずかにコンソメの方が湯に溶いた時に透明感があるかな?程度の差です。

これらと似たスープの素材的な物に鶏ガラスープの素がありますが、こちらは中華料理に使われる事が多く、入っている野菜もフレンチ系のコンソメやブイヨンとは大分異なります。

ブイヨンとコンソメの微妙な違いを知っておくことで代用する際の仕上がりに差がでる!

日本で市販されているブイヨンとコンソメはほぼ同じものと言いましたが、若干ながら塩分や旨み成分の量が違います。
その為、微妙な変化だとは思いますが、料理の味に違いが出る事は覚えておきましょう。
ブイヨンは本質がダシなので、少し塩分が控えめで淡白な味です。
一方のコンソメはスープそのものですから、塩分も旨みもそのまま食べる用に調整されています。
ただ両方とも常備しているというご家庭は中々ないと思うので、どちらかで代用する事も考えなくてはなりません。

まず基本的に濃いめの味がお好みならコンソメ、薄味がお好みならブイヨンを常備しておくと良いでしょう。
また代用する時、ブイヨンをコンソメとして使う場合は、鶏がらスープの素や塩を加えて味を足しましょう。
反対にコンソメをブイヨンとして使う場合は、コンソメの量をレシピより減らすか、料理そのものの塩分量を少なくして調整すると良いと思います。

本当にわずかな違いではあるのですが、この違いを知っておけば仕上がりに差が出るはずです。

鶏がら・牛骨を使ったブイヨンの作り方

それでは、実際にフランス料理で使うブイヨンやコンソメスープをご家庭で作ってみましょう。
まずはブイヨンのレシピから紹介します。
今回は一番ポピュラーと言えるチキンブイヨンを作ってみます。

【材料】(1500㏄分)
・鶏ガラ 2羽分
・人参1本
・玉ねぎ1個
・セロリ1/2本
・水3000㏄
・にんにく 1片

【作り方】
1)鶏がらを熱湯に入れて、再沸騰してからもう2分ゆでます。

2)冷水に上げてから、内臓を取り除き、ダシが出やすい様に適当な大きさに切ってください。

3)もう一度鍋に熱湯を用意して鶏がらを入れます。

4)アクや脂をすくい取っていき、少なくなったら野菜を投入しましょう。

5)沸騰したら弱火にして、約1時間煮半込んだら火を止めます。

6)ざるで具材を濾して完成です。

コツとしては、野菜をある程度大きく切る事です。
小さくし過ぎると煮込んだ時に野菜が溶けてブイヨンが濁ってしまいます。

また材料の違いで仕上がりの風味を変える事も出来るので、お好みでローリエやタイムなどのハーブ類を加えても良いと思います。

手軽に本格的なコンソメを作れるレシピ

では前項で作ったブイヨンを使ってコンソメスープを作ってみましょう。

☆キャベツとトマトのコンソメスープ

【材料】(3~4人前)
・キャベツ1/4個
・玉ねぎ1/2個
・トマト2個
・ウィンナー6本
・ブイヨン600cc
・塩コショウ適量

【作り方】
1)キャベツ、トマトは2㎝角、玉ねぎは薄切り、ウインナ―は1/3くらいに切ります。

2)鍋にブイヨンを入れて沸騰させたら1を投入します。

3)塩コショウで味を整えます。

4)15~30分煮ます。
(お好みの固さにしてください)

☆トマトとズッキーニの冷製コンソメスープ

【材料】(4人分)
・トマト1個
・ズッキーニ1/2本
・ブイヨン450㏄
・酢小さじ2
・塩コショウ少々

【作り方】
1)具材を食べやすい大きさに切ります。

2)鍋にブイヨンを入れて沸騰したらトマトとズッキーニを入れます。

3)1分ほど煮たら火を止めて酢を入れます。

4)あら熱を取ってから冷蔵庫で冷やします。

どうでしょうか?
ブイヨンを作っておくと色々なコンソメスープにアレンジが効いて便利です。
また市販の固形のブイヨンと違い、味にバリエーションが出せるのも良いですね。

出汁のブイヨンとスープのコンソメを使い分けよう

いかがでしたか。

ブイヨンとコンソメは、日本では両者とも洋風調味料として売られていますよね。

作る料理によっては、できあがった料理の味に違いを感じる場合もありますが、どちらを使ってはダメということはないのです。

ただ、味の濃さに違いがあるので、代用で使う際は、使用量に注意しましょう。