味噌と醤油の違いや類似点について!購入する際の選び方は?

日本の家庭の台所には欠かせない調味料と言ったら!?

そうです!味噌と醤油ですよね!

和食で大活躍な味噌と醤油ですが、2つの主な違いや、類似点はどんなところなのでしょうか!?

私達に身近で、使用頻度も多い味噌や醤油だからこそ、購入する際の、体に優しいものの選び方などを知っておきましょう!

味噌と醤油の違いや類似点について知っておこう!まずは味噌について

味噌と醤油の違いや類似点について知る前に、まず味噌について知識を深めましょう。

★味噌

味噌は、大豆を蒸すか煮た後に潰し、米を蒸して種麹(麹菌)により作った麹に塩を加えて、半年~1年程度発酵・熟成させて作ります。

米以外に大麦・裸麦または大豆でも可能で、米糀を原料に用いた米味噌(全国)、麦麹の麦味噌(九州・四国地方中心)、豆麹の豆味噌(東海地方中心)があります。

味噌には、塩や麹の種類や量の加減により甘い味噌から辛い味噌まであります。
麹菌の出す酵素によりアミノ酸等が生成されて旨みや甘味が、糖分からアルコールやエステルが生成されて香りが出てきます。
また、乳酸菌により大豆の臭を消してくれているのです。

味噌は中国が発祥と言われ、その呼び方は、未醤から味噌になったという説や、朝鮮語の蜜祖という説等があります。

味噌の種類には、白味噌、赤味噌、刺身醤油等に使用される溜り、豆板醤やコチュジャンも中国や朝鮮の味噌になります。

大豆は、良質のたんぱく質が多く、炭水化物、脂質、灰分、ビタミン、カリウム、マグネシウム、繊維質など含み、さらに発酵によりアミノ酸やビタミンなどが大量に生成されます。
大豆を元に作る味噌は栄養的に優れた食材であり、多くの栄養成分を摂取することができるのです。

醤油の効能とは?

味噌と醤油の違いや類似点も気になる所ですが、次は醤油について知っておきましょう。
★醤油

醤油は、大豆を蒸した物と小麦を細かくして炒った物を各々1/2の量で混ぜ、さらに種麹(麹菌)を入れて作った醤油麹に、塩水を入れてしばらく寝かせておき発酵・熟成をします。
こうして出来上がった諸味というものを、さらに絞って出てきた赤褐色の液体が醤油です。

醤油は、独特の味と香りを持ち、料理では味を良くするために欠かせない代表的な調味料です。

魚肉等の臭みを除去したり、アミノ酸による旨味、糖(小麦)による甘み、アルコール等による香り等は、味噌と変わりません。

麹を寝かせる際に使われる塩水の食塩は、殺菌効果があり、また乳酸菌や酵母等にゆっくりと発酵させる効果があります。

醤油は熟成後に加熱作業(火入れ)をするので、味噌の様な酵素類の活性化がありません。

中国大陸が発祥で、日本に伝わったものです。
薄口や減塩等いろいろな種類の醤油があります。

☆醤油の効果
醤油の効果は、次の通りです。

・独特の香りによる食欲促進効果
・強い抗酸化作用によるガンの防止効果
・カリウムなどのミネラルによる体内の過剰塩分の排出効果
・アミノ酸による、疲労回復、免疫力向上、記憶力・集中力の向上、動脈硬化の予防などの効果
・血液を綺麗にする、コレステロール値を下げる、血圧の上昇を抑制する効果
・適度な塩分とアルコール作用により、殺菌の効果

味噌と醤油の類似点とは?

それではここから味噌と醤油の類似点について見てみましょう。

味噌と醤油は、日本の家庭で料理する上で欠かすことのできない伝統的で代表的な調味料です。
調理をした後の出来上がりは全く違いますが、作り方、味の成分、必要な製造設備が共通しています。
醸造家には、味噌と醤油を両方作っているところが非常に多いです。

☆作り方の類似点
・味噌の主原料は大豆と米です。
大豆と米を蒸して麹菌を入れ、出来た味噌麹に塩を入れて6か月程度発酵・熟成すると出来ます。
作り方は、種類や地方により違うところもあり、米の代わりに麦が使用するところもあります。

・醤油の主原料は大豆と麦です。
大豆と麦を蒸して麹菌を入れ、出来た醤油麹に食塩水を入れて6か月程度発酵・熟成すると出来ます。
作り方は、種類や地方により違うところもあり、大豆と麦の配分がいろいろあります。
これらは相当簡単な製造過程ですが、現実には絞ったり、調整したり、火入れしたり、とさらに複雑な工程で製造されます。
しかし全体の大きな流れとして、どちらもよく類似しています。

☆味を構成する成分の類似点
・甘味:原料のでんぷんを酵素が分解したブドウ糖など
・旨味:原料のたんぱく質を酵素が分解したアミノ酸など
・塩味:原料の塩分
・酸味:乳酸菌が作る乳酸

味噌と醤油は類似点も多いが、違いのポイントは?

味噌と醤油は類似点も多いですが、ここでは違う点を説明します。

☆作り方の違い
味噌と醤油の作り方で、大きく違うのは、諸味(原料に麹を加えたもの)を絞らないか、絞るかです。
味噌は諸味を絞りません。
べとっとした半固体状で、たんぱく質やでんぶんが数多く含みます。
醤油は諸味を絞りろ過して作るので、粒子(たんぱく質やでんぷん等)は残らず、液体になります。

☆賞味期限の違い
・味噌の賞味期限は、通常2か月~12か月間です。
ただし塩分濃度により、かなりの違いがあります。
塩分濃度が8%を超えると、1年以上は持ちますが、減塩味噌やだし入り味噌は45日~3か月程度です。
味噌の消費期限は、1年~3年程度ですが、商品によってはさらに長いものもあります。

・醤油の賞味期限は、種類や容器によって大分違います。
種類や容器により、以下のようなガイドラインになっています。
開栓前の数値ですので注意してください。

*ペットボトルの濃口醤油・溜醤油・再仕込み醤油の場合は18か月、淡口醤油の場合は12か月
*ガラスびんの濃口醤油・溜醤油・再仕込み醤油の場合は24か月、淡口醤油の場合は18か月、白醤油の場合は8か月
開栓したら冷蔵庫に保管し、1か月以内に使用してください。

醤油は空気に触れたり、光によって「酸化」が進みます。
酸化が進むと、時間とともに少しずつ色が濃くなり、香りと味も落ちていきます。

体に優しい味噌と醤油を選ぶポイント

味噌と醤油は類似点や相違点が分かったところで、ここから味噌と醤油の正しい選び方をお話ししていきましょう

☆味噌
味噌には良質のたんぱく質やビタミン・ミネラルおよび不飽和脂肪酸が豊富に含まれ、良い血液にしてくれます。
また有効菌や繊維質には整腸作用があります。

・味噌の選び方
大事な事は原料に遺伝子組み換えしていない国産大豆を使用していることです。
そして自然塩を使用し1年以上長期熟成させた伝統的な天然醸造(本醸造)の味噌がよいです。

味噌には豆味噌、麦味噌、米味噌がありますが、天然醸造であればいずれも美味しく、またお味噌汁にダシを使わなくても十分美味しくいただけます。
安い味噌には輸入大豆や脱脂大豆(カス)が使用され、化学塩、漂白剤、防腐剤などが使用されているので注意してください。

☆醤油
丸大豆と米と小麦に、自然塩と麹菌を加えて熟成させたのが本来の醤油です。
醤油には抗酸化物質が豊富に含まれ、体内の酸化物質を代謝して、血液循環や造血機能も正常にしてくれます。

・醤油の選び方
味噌同様に、原料に遺伝子組換えしていない国産大豆を使用していることです。
そして1年以上長期熟成された天然醸造の醤油がよいです。
安い醤油には脱脂大豆を使用され、砂糖、合成アルコール、化学調味料などが使用されているので注意してください。

このような味噌や醤油は、自然食品のお店やスーパーマーケットでも置いてあるところがあります。

味噌と醤油入り!ヘルシー豆乳ごまパウンドケーキのレシピ

類似点の多い味噌と醤油を使用したレシピを紹介します。

醤油と味噌入り ヘルシー豆乳ごまパウンドケーキのレシピ

醤油と味噌により豆乳の癖が消え、砂糖の代わりにパルスイートを使用することでカロリーが低く栄養がたっぷりので、ヘルシーな美味しいケーキが出来上がります。

【材料】(パウンド型1個分)
・薄力粉 1カップ
・ベーキングパウダー 小さじ1
・卵M玉2個
・調整豆乳100ml
・パルスイート大さじ5
・サラダ油大さじ3
・白ごま大さじ3
・醤油小さじ1
・味噌小さじ1
・サラダ油(型塗り用)少々

【作り方】
1)薄力粉とベーキングパウダーをあわせておいてください。

2)ボウルに卵、調整豆乳、パルスイート、サラダ油、白ごま、醤油、味噌を入れ、泡だて器で充分かき混ぜましょう。

3)2に1を入れて、さらに泡だて器でよくかき混ぜます。

4)パウンド型にサラダ油を塗りクッキングペーパーを貼り、3を流し込みます。

5)160℃に予熱しておいたオーブンで40分焼いてください。

6)竹串で真ん中付近を刺してみて生地がつかないようであれば完成です。

☆コツ・ポイント
2、3をしっかり混ぜ合わせることがポイントです。
オーブンの機能により加熱の状態が違うので、様子を見ながら時間調整をしてください。

味噌も醤油も人工的でなく天然の体に優しいものを選ぼう

いかがでしたか。

私達が普段口にしている味噌や醤油を購入する際は、ラベル表示を必ずチェックするようにしましょう。

価格が安いからと成分を無視するのではなく、多少高くても、体に優しくて、原材料の味が生きている、美味しい調味料を選べるといいですね。