皆さんが、ほぼ毎日食べているお米。
どうせ食べるなら、少しでも美味しく食べたいですよね。
普段、お米を炊く時に、何か隠し味を使っていますか?
甘みがアップするお米の炊き方・・・そのポイントは、なんと「酢」にあります!
お米を更に美味しく食べる為の隠し味をまとめてみましたので、是非参考にしてみて下さいね!
お米の栄養とお米の美味しさを決める要素とは?
お米に酢を加えると甘くなるオススメの炊き方を伝授する前に、お米の栄養について説明しましょう。
お米の栄養成分は、でんぷんが7割以上を占めます。
でんぷんは、消化・吸収も高く、力を保持・持続しパワーの源泉になります。
この他に、たんぱく質や脂肪、ビタミンB1やビタミンE等も豊富に含まれています。
美味しいお米には、味や粘り、固さ等が関係します。
毎年11月~翌年5月にこのお米の美味しさを判定する試験が実施され、お米の評価が行われているのをご存知ですか。
その結果からお米の美味しさは何なのかが段々解ってきました。
お米の美味しさは、水、でんぷん、たんぱく質等の栄養成分のバランスで決まります。
特に「アミロース」、「アミロペクチン」とよばれる2種類のでんぷんのバランスがお米の美味しさを決めることが分かっており、お米には欠かせない必須の栄養成分です。
よいお米はこの2つのバランスが良く、日本のお米はそのバランスが理想的であるといわれています。
「アミロペクチン」が多いお米は、もち米等が該当し、粘りがあり、確かな歯ごたえがあります。
「アミロース」が多いお米は、インディカ米が相当し、硬く、パサパサとした食感があります。
お米の基本的な炊き方
お米に酢を加えると甘くなりますが、基本的なお米の炊き方を知らないとその効果を得ることが出来ませんから押さえておきましょう。
■洗米
まずボウルにたっぷりと水を入れ、米を計量して入れます。
手で回すようにして洗い、水が濁ってきたら、お米に注意しながら水を捨てます。
これを4~5回ほど繰り返します。
水は完全に透明になるまで洗う必要はありません。
またお米はゴシゴシ洗う必要はありません。
昔に比べて現在の精米技術が上がっているので、軽くさっと洗ってください。
■水加減
基本的には炊飯器の目盛りに合わせます。
新米は古米に比べて水分が多いので、多少水を少なめにします。
逆に、無洗米は、普通の1割増し位ぐらいにします。
柔らかめ、固めをしたい場合は、目盛りに対して水量を加減してください。
■吸水
美味しい炊き上がりには吸水時間が大事です。
吸水時間が長ければ良いというものではありません。
夏には30分、冬には2時間程度はしっかり吸水時間をとりましょう。
洗ってすぐに炊きたい場合は、ぬるま湯に米を浸して炊くとよいです。
■炊飯
炊飯器で炊く場合は炊飯スイッチを押すだけです。
タイマー炊飯の場合は、水を吸わせる工程が入っているので、吸水時間を短くしてください。
炊き上がったら10~15分ほど蓋を閉めたまま蒸らし、その後しゃもじで釜の底から返すようにご飯をさっくりと混ぜます。
お米に酢を加えると甘くなる理由&炊き方
なぜ酢を加えると甘みが増すのでしょうか。
東京農業大学で炊飯中の米の変化を分子レベルで研究している高野克己教授がその効果を述べています。
美味しいご飯は、酵素が分解されるグルコースが関係しています。
お米の中には、酵素があり、この酵素は弱酸性で働くので、酢を加えればよいというわけです。
酢にはアミラーゼというでんぷんを分解する酵素があり、これが炊飯の過程で、でんぷんをグルコースに分解して、このグルコースがたくさん出ることで甘味が増すのです。
この糖の一種グルコースを、2.4倍に増加するそうです。
常温だと微生物が混入するので、冷蔵庫に保存してくのがよいでしょう。
新米の場合は酵素がたくさんあるのですが、保存しておくと徐々に酵素が減少していくので、古米のほうが効果は大きいそうです。
<甘みを増すお米の炊き方>
米4合に対してお酢1.5ml(米3合に対してお酢1ml)を入れます。
そして、そのまま冷蔵庫に16時間保存した後、普通に炊いてください。
お米に酢を入れた炊き方で甘みアップ!酢の健康効果とは?
お米に酢を加える炊き方で甘くなりますが、酢の効果について説明します。
◆便秘改善の促進
酢は胃酸の分泌を促進します。
胃酸や酢の成分で胃や腸が刺激され、ぜん動運動を活性化していくと言われております。
◆疲労回復の促進
酢と糖分を一緒に摂取することで、さらに効果的にグリコーゲンの補給できます。
スポーツ等で疲労してエネルギー不足の時、糖分を摂取して、グリコーゲンを補給して回復できます。
◆内臓脂肪の減少効果
酢は毎日摂取することで、内臓脂肪を減らす効果があることが分かってきました。
内臓脂肪が溜まると、高脂血症、高血糖や高血圧などの引き金となります。
◆がん抑制効果
京都大学との研究では、黒酢の成分を長期間摂取し続けることで、大腸がんの予防効果があることが分かりました。
◆高血圧抑制効果
毎日お酢を摂取し続けることで、高血圧の人には血圧低下の作用があることが分かりました。
◆食欲増進作用のお手伝い
夏場に食欲がない時、酢の入った料理は食欲を回復して増進できます。
酢のさっぱり感が、味覚や嗅覚を刺激し、唾液や胃液の分泌を促進し、食欲増加の作用があります。
◆血中脂質低下
酢の主成分の酢酸には、血中脂質の低下する効果があることが分かってきました。
高脂血症は、動脈硬化の引き金となり、心筋梗塞や狭心症を発生する要因になります。
酢の他に、お米を炊く時に入れると美味しくなる隠し味は?
ご飯を美味しく食べる隠し味は何があるのでしょう。
ご家庭においても美味しい隠し味の工夫と得意なものがあるようです。
美味しくなる隠し味で、お米の美味しくなる炊き方を紹介します。
■酢 ご飯が傷みにくくなる
夏場は、米を研いでからに、酢を2~3滴加えます。
炊飯器に2~3日入れたままにしておいても、ご飯が傷みにくいそうです。
■みりん テリが良くなる
1合に対して小さじ1杯入れます。
古米でもテリが良く美味しくなり、栄養も増えるようです。
テレビで見て、試してみる人も多いようです。
■塩(天然塩)甘みが出る
食塩ではなく天然塩で塩分を入れると甘味が出てきます。
スイカに塩をかけると美味しくなるのと同じことです。
おにぎりのような感じで、天然塩のミネラル効果も期待できます。
■酒 古米の臭が消える
お酒を加えるとふっくらと炊き上がり、古米でも古米臭が消えるようです。
料理にお酒を加えるとまろやかになって美味しく料理になるのと同じだそうです。
是非、やってみて!隠し味を使ったお米の炊き方
美味しいお米の炊き方で、酢等以外にさらにやってみたい隠し味を紹介します。
■にがり ふんわり感が出る
2~3滴加えて炊き上げると、ふんわり感が出ます。
■備長炭 ふっくら感が出る 水道水でも美味しい
直接入れてき上げると、遠赤外線効果でふっくら感が出ます。
水道水でも炭やセラミック等を入れて1日置いた水で炊き上げると、遠赤外線効果・浄化作用で美味しくなります。
■香り米 ポップコーンのように香ばしい香り
一升に対して大さじ3杯程度混ぜて炊き上げると、ポップコーンのような香ばしい香りで、とても美味しいです。
関東圏ではあまり見ませんが、入れ過ぎると美味しくなくなるで、隠し味程度がよいでしょう。
■もち米 パサパサのまずいお米が美味しくなる
パサパサしたり、まずいお米でも、もち米を混ぜると美味しくなります。
アテネオリンピックでは、野球代表チームがイタリアの合宿先で調達したお米がパサパサなので、もち米を1割混合して炊いたら、粘りが出て非常に美味しくなったそうです。
■低アミロース米 まずいお米が美味しく
もち米と同じく、ミルキークイーンや夢ごこち等粘りのある低アミロース米を混合すると美味しくなります。
低アミロース米は、お米屋さんでも食味をアップするために利用することが多いそうです。
隠し味を使って色々な炊き方を試してみよう
お米に酢などの隠し味を使って、更に美味しさを引き出す炊き方を紹介しましたが、いかがでしたか。
炊き方等に変化をつけるだけで、お米の風味や食感も変わってきます。
美味しいお米を食べる為に、隠し味を色々試してみて、自分好みの一番美味しく感じる方法を見つけてみましょう。