玄米は、美容や健康に良く、玄米特有のモサモサとした食感はなく、とても美味しいと感じる人が大多数です。
しかし、玄米ご飯は、白米と比べて風味が落ちやすいです。
もし、炊き上がった玄米ご飯をすぐに食べない場合は、冷凍で保存させておくのが一番美味しさを保てます。
今回は、玄米についてと、玄米ご飯の上手な冷凍方法と、美味しさと栄養を損なわない為の解凍方法についてお話します。
酵素玄米ご飯とは?
酵素玄米ご飯とは、どのようなものなのでしょうか?
酵素玄米ご飯は、玄米を炊いて保温を続けたもので、別名を「寝かせ玄米」といいます。この後から、寝かせ玄米と表現していきます。
酵素というとほとんどの人が、サプリメントやドリンクをイメージすると思いますが、最近では寝かせ玄米が注目されています。
酵素はいろいろな食品が発酵する過程でできる栄養成分です。
寝かせ玄米は玄米を発酵させたものですが、実はシンプルなご飯で、玄米と小豆、塩を入れて炊いただけのご飯です。
炊いただけで終わりではなく、炊いた玄米を約3日間保存し続けたものが寝かせ玄米です。
重要なのは寝かせている時間で、その間に玄米の糖に含まれる酵素が働きます。
また、寝かせ玄米は、冷凍保存もできますし、冷凍しても酵素や栄養の効果はなくなりません。
寝かせ玄米の栄養はどうなのでしょうか?
アミノ酸の1つのGABAが倍増することで、健康効果、美容効果などのさまざまな効果があります。
それだけではなく、玄米の中のビタミン類やミネラルも酵素の働きで吸収もよくなりますし、食感もモチモチに変わって、旨みも増して美味しくなります。
寝かせ玄米の栄養によるアンチエイジングとダイエット効果
寝かせ玄米には栄養によるアンチエイジング効果も期待できます。
玄米の効果には抗酸化作用があり、体が酸化するのを防ぎます。
その上、酵素の力も加わり、アンチエイジング対策として効果が高いですね。
また、寝かせ玄米の材料の小豆は豊富なポリフェノールが含まれていて、細胞の老化を防ぐアンチエイジングフードです。
寝かせ玄米にはアンチエイジング効果の他に、ダイエット効果もあります。
日常的に寝かせ玄米を食べていると、食べ過ぎても太らなくなったということをよく聞きます。
それは、玄米のビタミンB群と酵素の相乗効果により代謝がよくなるためです。
食事制限と運動をしても痩せないのは、代謝が低下している場合があり、寝かせ玄米を摂り入れることで、代謝が上がって太りにくい体質になっていきます。
そして、小豆のサポニンという成分は中性脂肪と悪玉コレステロール(LDL) を低下させて、体重を減らすだけではなく、体脂肪も減らすこともできるので、とても理想的なダイエットですね。
寝かせ玄米は作ってから冷凍して保存もできるので、ダイエットに上手く活用しましょう。
寝かせ玄米の優れた栄養による精神安定と便秘解消効果
便秘解消やリラックス効果のある寝かせ玄米は毎日続けることが大切です。
冷凍保存もでき、解凍後も栄養も損なわれずに酵素も復活します。
炊き上がった玄米を3日間寝かすことにより、精神安定効果のあるGABA(ギャバ)が倍増すると先ほどお話しました。
近頃はチョコレートにもGABAが配合されているくらい注目されていますが、GABAは神経の高ぶりや興奮を抑えて、精神の安定やリラックスさせる効果があります。
精神バランスを整えるサプリメントも人気ですが、そのGABAが含まれる寝かせ玄米を食べると、GABAを毎日摂ることができます。
寝かせ玄米には食物繊維も豊富で、食べて3日目に宿便が出た人も多く、便秘の解消にも効果があります。
食物繊維は白米の6倍といわれ、酵素で消化や代謝を促進して、腸に溜まっていた老廃物も出すことができます。
有害物質や毒素が体に溜まっていると、体のだるさや肌のくすみ、加齢臭が強くなったりしますが、酵素の力でこのような有害物質や毒素を体外に排出します。
玄米が持つキレート作用(有害物質などを吸着して体外に排出すること)でデトックスできますし、玄米を食べ続けることにより、血液や肝臓が浄化作用できれいになります。
また、寝かせ玄米の効果は、重い病の食事療法にも使われるくらい期待されています。
冷凍もできる!寝かせ玄米ご飯の炊き方
寝かせ玄米ご飯は、炊飯器で簡単に作ることができます。
炊き上がったご飯をラップで包み、冷凍保存もできます。
冷凍すると効果が心配ですが、3日間置くことで酵素をしっかりと発酵させているので、冷凍しても寝かせ玄米の栄養や効果は変わりません。
寝かせ玄米の炊き方
材料
玄米3合、小豆30g、自然塩小さじ1、水650cc
・玄米と小豆をボールに入れ洗います。
・白米と違い、研ぐというよりホコリやゴミを洗い流しますが、できれは浄水器の水を使います。
・洗い終わり、ザルにあげて水を切ります。
・ボールに玄米と小豆を戻して塩と水を加え、泡だて器でゆっくりと右回りに8分間かき混ぜます。
・次に浸水させますが、最低6時間、できるなら一晩浸水させると発酵具合がよくなります。
・炊飯器にボールの中身を水ごと移して玄米コースで炊きます。
(玄米コースがない時は、50ccの水を足して炊いて下さい)
・炊き上がったらかき混ぜて、3日間、保温の状態で寝かせますが、必ず1日1回はご飯をかき混ぜます。
(上は乾燥して、下には水分が溜まるので、上下返すように混ぜます)
・3日間寝かし終えたら、寝かせ玄米の出来上がりです。
寝かせ玄米は保温のままにして、1週間くらいで食べきるようします。
こだわりたい人は玄米の種類を変えてもよいですね。
そして、農薬や古米には気を付けましょう。
小豆の用意が面倒という場合は、小豆があらかじめブレンドしてある玄米があるのでオススメです。
長期保存するなら冷凍しよう!寝かせ玄米ご飯の保存方法と注意点
寝かせ玄米は、その栄養や効果で、健康になりたい人やダイエットをしている女性に人気があります。
普通の玄米ご飯とは食べ方や保存の方法が違うので、安全で美味しく食べるために、正しい保存方法に注意することがあります。
寝かせ玄米は毎日混ぜますが、その時に、炊飯器の中に雑菌が入らないように気を付けましょう。
身の回りには、目に見えないたくさんの雑菌がいます。
しゃもじや手に雑菌がついていると、雑菌が炊飯器の中で増殖して玄米が傷みます。
食器用の洗剤できれいに洗ったしゃもじを使うことと、玄米を混ぜる前には手を石鹸でしっかりと洗いましょう。
万が一、雑菌が繁殖した場合は異臭がするので、玄米は食べずに全て処分して下さい。
寝かせ玄米を美味しく作るためには、最低、3日は炊飯器に入れておく必要があります。
もったいないからと電源を切ってしまうと、炊飯器の温度が下がり、雑菌が増殖しやすくなります。
家族が電源を切ってしまわないように、話しておくことと、念のために注意書きを書いておくのもよいですね。
また、長期保存したい場合は、冷凍して保存しましょう。
少ない量の寝かせ玄米を、炊飯器の中で保温していると乾燥するので、ある程度の量になったら、ラップで1食分ずつ包んで冷凍保存しましょう。
冷凍保存することで長期間保存できます。
冷凍の寝かせ玄米ご飯の上手な解凍方法で栄養素を復活させる方法
冷凍保存した寝かせ玄米は、上手な解凍方法で栄養素も美味しさも復活します。
寝かせ玄米は冷凍して、長期間保存できるとはいえ、家庭の冷蔵庫であまり長い期間の冷凍保存はオススメできません。
冷凍保存する時は、冷凍焼けをしないように保存袋に入れ、一週間くらいで使いきりましょう。
また冷凍する時に、薄く平べったく伸ばして冷凍すれば、自然解凍も早くできますし、冷凍ご飯にありがちな、カチカチしたりベチャベチャした感じも防げますね。
寝かせ玄米ご飯を冷凍すると、酵素が冬眠状態になりますが、解凍するとまた酵素が元気になって効果を発揮します。
ただ、電子レンジ解凍にすると、酵素が壊れて働かなくなったり、電子レンジ加熱により風味もなくなります。
美味しく解凍するには、蒸し器を使って蒸したり、湯せんで加熱して5分くらい蒸らしてから食べることをオススメします。
また、保温ジャーに冷凍の寝かせ玄米を入れて、解凍すると手間もかかりません。
その他には、雑炊やスープにしてもよいですね。
寝かせ玄米を保温するために炊飯器を使うと、それ以外のご飯を炊けなくなるので、そのような時は冷凍保存にして上手に活用しましょう。
寝かせ玄米の冷凍、解凍方法に気をつけて
寝かせ玄米ご飯を毎日の食事にとり入れるだけで、美容にも健康にも非常に良い効果をもたらします。
しかし、ご家庭の炊飯器で常に寝かせ玄米を保温していると、寝かせ玄米以外のご飯を炊くことができなくて不便なこともありますよね。
そんな時には、冷凍保存を上手に利用しましょう!
寝かせ玄米ご飯を上手に冷凍、解凍することで、手軽に美味しく食べることができますから。