健康のためにと味噌を買ったものの、開封せずに忘れてしまったという経験がある人もいるでしょう。
また、気づいたら賞味期限切れになってしまった味噌など、「どうやって活用しよう…」と困ることもあるのではないでしょうか。
古い味噌でも美味しく活用する方法や、おすすめの保存方法をご紹介します。
古い味噌をどう見分ける?消費期限と賞味期限とは
古い味噌の活用方法をご紹介する前に、味噌の「古い」「古くない」をどのように見極めればいいのか確認しておきましょう。
市販されている味噌には賞味期限が記載されていることが多いですよね。
基本的に食品には、消費期限や賞味期限を書くことになっていますので、味噌や醤油、酒など長持ちするものにも期限が記載されています。
賞味期限は「美味しく食べられる期間」のことです。
未開封で、表記通りに保存した場合に、風味が変わらない期間を指します。
そのため賞味期限を少し過ぎたくらいなら、食べてもお腹を壊す可能性は低いのです。
なかには、古い味噌のほうがコクがあって美味しいと思う方もいます。
一方、消費期限というのは「安心して食べられる期間」を指します。
文字通り「消費するべき期限」のことなので、未開封できちんと保管されていたとしても、期限を過ぎた古い食品は安全ではありません。
砂糖や塩には、消費期限も賞味期限も書かれていないのですが、市販の味噌には賞味期限が表記されています。
それを過ぎれば古いと判断することもできますが、捨ててしまうのはもったいないです。
賞味期限が過ぎた古い味噌でもさまざまな活用方法があるので、次項からご紹介します。
古い味噌の活用方法!味噌漬けでさっぱりと
賞味期限を過ぎた古い味噌は、さまざまな料理に活用できます。
もちろん、開封後に高温多湿な環境で長期間保管し、見た目やにおいに異変を感じる場合は別です。
しかし、ほとんど劣化していない味噌なら熱を加えずに食べても問題ありません。
不安なら少しなめてみて、風味を確認してから調理に使うといいでしょう。
それでは、古い味噌の活用方法をご紹介します。
●味噌漬けに使う
きゅうり・大根・ニンジン・ナスなどの野菜や、お肉・魚・卵などを味噌漬けに使うことができます。
野菜の味噌漬けを作る場合は、野菜を水洗いして塩で揉んでおくと味が馴染みやすくなります。
容器に味噌を敷いて、その上に野菜を並べてから再び味噌を入れて、具材が味噌で隠れるようにします。
表面の味噌は平らにして、蓋をしたら冷蔵庫に入れて一晩待ちます。
これだけで味噌漬けの完成です。
味噌漬けにする際は、野菜が水で濡れたまま入れないようにしましょう。
ヨーグルトも加えれば、ぬか漬けのような味わいになります。
古い味噌にも色々な活用方法がある!ソースや煮物に
●ディップソースに使う
生野菜をスティック状にカットして、味噌を使ったソースに付けて食べるのもおすすめです。
古い味噌でなければ味噌だけ付けて食べても美味しいですが、風味が落ちた味噌なら、他の調味料を混ぜて作るのがおすすめです。
マヨネーズ、コチュジャンなどを混ぜて、お好みの味にしてください。
ヨーグルトを隠し味にしても爽やかです。
●煮物に活用
例えばサバの味噌煮なら、他の調味料やサバの旨みで料理の味が整いますので、味噌の味が目立たなくなります。
サバの味噌煮を作るときには、魚の皮目を上にして鍋に並べ、切り身が隠れるくらいに水を入れて火にかけます。
そして沸騰後に砂糖、お酒、みりんを入れ、煮汁が少なくなったら味噌を加えます。
生姜の薄切りがあれば、お酒やみりんと同じタイミングで入れましょう。
味噌を入れて5分程度煮込んだら、生姜の絞り汁を入れて完成です。
生臭さが気になるなら、最初にサバをサッと湯通ししておくのもおすすめです。
古い味噌でも料理に活用できる!汁物・炒め物・焼きおにぎり
引き続き、古い味噌の活用方法をご紹介します。
●味噌汁や豚汁
お出汁をきかせた、具材が多めの汁物にも活用できます。
根菜やきのこ類などをじっくりと煮込んだ汁物なら、少し古い味噌でも美味しく仕上げることができます。
酒粕を入れて粕汁にすることもできますね。
ただし、具材が少なく味噌の味で勝負するような汁物を作る際には、やはり賞味期限内の味噌のほうがおすすめです。
●炒め物
野菜やお肉の味噌炒めにも使えます。
味噌はそのまま入れると焦げやすいので、あらかじめ合わせ調味料にしておくか、最後に入れるといいでしょう。
●焼きおにぎり
ニンニクやネギ、みりんなどと合わせておにぎりに塗り、香ばしく焼き上げても美味しいです。
フライパンにクッキングシートを敷いてから、味噌を塗ったおにぎりを焼くとフライパンが汚れず、洗い物が楽になりますよ。
また、トースターを使ってこんがりと焦げ目がつくまで焼くのもおすすめです。
味噌の風味・塩分の変化に注意!基本的な賞味期限は?
古い味噌は、2年~3年経過すると、未開封でも香りが変化したり色が黒っぽく変わったりすることがあります。
酸味や渋みが出ることも多いのですが、塩分濃度が高く発酵食品なので、腐ることはほとんどないと言われています。
味噌そのものの風味を楽しむ料理には向きませんが、さまざまな活用方法があります。
ただし、水分が少なくなっていると塩味が強くなります。
入れる分量には注意しましょう。
味噌の種類別に、だいだいの賞味期限をご紹介しますので参考にしてください。
・豆味噌 半年~1年
・米味噌(甘味噌) 3ヶ月~半年
・米味噌(辛味噌) 3ヶ月~1年
・麦みそ 3ヶ月~1年
だし入り味噌や減塩味噌など一手間加えてあるものは、塩分が比較的少ないため、なるべく賞味期限内に使い切ったほうがいいでしょう。
古い味噌でも美味しく食べたい!おすすめの保存方法
「古い味噌でもきちんと保管していれば長持ちする」と前述しましたが、具体的にどのように保存しておけばいいのでしょうか。
おすすめの保存温度や保存方法をご紹介します。
●保存温度
「味噌は常温で保存できる」ということをご存知の方もいると思いますが、夏の暑さが厳しい地域もありますよね。
味噌の保存に適した温度は25度までなので、猛暑なのに常温で保存するのはおすすめできません。
温度や湿度を管理できる冷蔵庫に入れておきましょう。
開封後は特に注意が必要です。
●空気に触れないように保存する
味噌は空気に触れると劣化しやすくなります。
ですから、容器に入った味噌は、味噌表面にある薄い紙を捨てないほうがいいのです。
その紙やラップで味噌表面を覆って保存するか、密閉容器に移し替えて蓋をして保存するといいでしょう。
袋入りの味噌も、開けたら空気を抜き、口をしっかりと閉じて保存するほうが香りが飛びにくいです。
●冷凍保存
味噌は塩分濃度が高いため冷凍庫でも凍りません。
たくさん味噌があるなら、ぜひ冷凍庫も活用してください。
小分けにして空気に触れないようにして冷凍庫に入れて使いましょう。
味噌汁一回分くらいの量を、細かく切った具材と一緒にラップにくるみ冷凍庫に入れておけば、手軽に味噌汁が作れます。
古い味噌でも捨てずに使おう!
古い味噌でも、炒め物や煮物、汁物や味噌漬けなど、さまざまな料理に使うことができます。
だし入り味噌や減塩味噌は冷蔵庫で保管して早めに使い切るほうがいいですが、純度の高い味噌なら長持ちします。
ただし、保存に適した温度や場所は守ってくださいね。
昔から伝わる発酵食品である味噌を使って、ホッとする味の料理を作ってみてください。