近年は、食卓でお皿として使える、耐熱皿の種類が充実しています。
しかし、冷蔵庫に入れてある作り置きに使った皿は、そのまま電子レンジで温めていいのか分からないことがよくありますよね。
そこで、電子レンジでもオーブンでも使える耐熱皿をご紹介します。
材質や活用法をぜひご参考にしてみてください。
電子レンジでもオーブンでも使える耐熱皿
電子レンジで使用できない皿はほとんどありませんが、オーブンで使える皿は限られてきます。
最近では、両方で使える耐熱皿が人気です。
「電子レンジで加熱→オーブンで焼き目をつける」=リレー調理ができますし、揃える皿の数も少なくて済みますね。
反対に、一度冷めたオーブン料理を電子レンジで温められます。
では、どのような皿であれば、電子レンジとオーブンに使えるのでしょうか。
まず、電子レンジとオーブンの加熱方法について簡単にご説明します。
・電子レンジの機能
主な機能は温める、蒸すの2つです。
食品中の水分子をマイクロ波で摩擦させて発熱させます。
・オーブンの機能
焼く、煮込むの2つです。
ヒーターで一定の温度に温められた庫内で食品を高温状態にしたり、表面に焼き目を付けます。
このように、電子レンジとオーブンでは、加熱の仕組みが違うのがお分かりいただけますよね。
もし、リレー調理に使うのであれば、電子レンジ・オーブン両方に使える耐熱皿でなくてはいけません。
次では、使用できる耐熱皿の材質、使用できないものについてご紹介します。
電子レンジとオーブンの耐熱皿に求められる材質
電子レンジとオーブンの両方に使える耐熱皿は、主にガラス、シリコン、プラスチック、陶器製のものです。
ただし、オーブン使用可の耐熱皿に限り、200℃以上に耐える素材でなくてはいけません。
陶器は、金や銀など金属の装飾がついているため、オーブンでは使えません。
シリコン素材は、ケイ素と酸素の化合物で200℃の耐熱性があります。
しかし、同じシリコンスチーマーでも、オーブンに使用できないものもあるので注意しましょう。
100円ショップなどに販売されている、リーズナブルな価格のシリコンスチーマーなどは、使用できないものが多いです。
電子レンジで使えない耐熱皿は、鉄、ステンレス、ホーローなどの金属類です。
金属はマイクロ波を反射してしまいます。
発火の恐れがありますので、絶対に電子レンジで使用しないようにしましょう。
耐熱皿を収納のしやすさで選ぶなら
電子レンジやオーブンの調理以外にも、耐熱皿を普段使いできたら皿の数を減らせますよね。
キッチンにスペースがない、または必要以上に皿を持ちたくない人には、次のような耐熱皿をおすすめします。
・陶器製の耐熱皿
見た目は耐熱性がなさそうなごく普通の皿でも、電子レンジはもちろん、オーブン可である耐熱皿であったりします。
新生活をはじめるときに、欲しい皿に耐熱性があるかどうかチェックしてみましょう。
カラフルな色から、普通のお皿のような白色まで、カラーバリエーションも豊富です。
ただ、少々厚みがあったり、重たい耐熱皿が多いようです。
・タッパータイプのガラス耐熱皿
ガラス製のタッパーにしか見えない耐熱皿もあります。
タッパータイプのよいところは、調理が終わったら蓋を閉めて容器のまま冷蔵庫にしまえるところです。
また、四角い形の容器を選べば、冷蔵庫に収納しやすくなります。
電子レンジやオーブン調理が終わったら、食卓や冷蔵庫にそのまましまえる耐熱皿を選びましょう。
オーブンでも時短調理ができる耐熱皿を選ぶなら
電子レンジといえば、時短調理ですね。
しかし、オーブン料理は反対に、時間がかかるといわれています。
そこで、オーブン調理でも時短調理できる方法とおすすめの耐熱皿をご紹介します。
それはグラタンです。
セラミックコーティング付き耐熱皿に、野菜とホワイトソースを入れて冷凍しておきます。
あらかじめ作って、冷凍しておくのです。
野菜やホワイトソースが余ったときに、作り置きをしてみてください。
食べるときは、電子レンジで解凍してから、オーブンで焼いてグラタンを作りましょう。
オーブン可の陶器の耐熱皿であれば、電子レンジとオーブンの両方に使えるため、皿を移し替える必要がありません。
おしゃれなデザインであれば、できあがったグラタンを耐熱皿ごと食卓に出せます。
グラタンによくある悩みである大変な洗い物も、セラミックコーティングしてあるので楽に洗い流せます。
このように、耐熱皿ひとつの選び方次第で、オーブン料理も時短料理が可能になります。
ただし、気を付けたいのは、フッ素加工の調理器具です、
フッ素加工の下は金属であれば、オーブンでは使えても電子レンジでは使えません。
コーティングと書いてある調理器具は、電子レンジで使えるかどうかを確認してから購入しましょう。
シリコンスチーマーも電子レンジとオーブンがOKな耐熱皿
電子レンジ調理におなじみのシリコンスチーマーも、ほとんどのものはオーブンでも使える耐熱皿です。
耐熱温度が220℃までの容器が多いです。
冒頭で述べた、リレー調理がシリコンスチーマーでできます。
シリコンスチーマーに野菜を並べて、電子レンジで温めるだけで蒸し野菜ができますよ。
蒸し野菜にミックスチーズをかけて、オーブンで焼くこともできます。
ほかにも、パスタもおすすめです。
フライパンで作ると火加減が難しいクリームパスタも、シリコンスチーマーにまかせればおいしくできます。
シリコンスチーマーは煮物も作れる耐熱皿です。
鍋で直火調理すると、鍋に深さがあり過ぎて熱効率が無駄になりますが、電子レンジなら短時間でおいしくできます。
鍋での調理以外考えられなかった肉じゃがも、おいしくできますよ。
シリコンスチーマーは耐熱皿として、今や各社から色々な種類が販売されています。
選ぶポイントは、形です。
蒸し料理しか使わない人は、蒸気が野菜にいきわたりやすい平たい形のものを選びましょう。
反対に、煮込み料理をしたい人は、液体が対流しやすい鍋型の物を選んでください。
底が深いものを選べば、パンの型としてオーブンで使えます。
汚れが付きにくい耐熱皿もあります
最後は、電子レンジやオーブン調理後の厄介な洗い物を楽にする耐熱皿です。
グラタンを作った後の皿は、ホワイトソースやチーズがこびりついて洗い物が大変ですよね。
そんなオーブン料理は、このような耐熱皿がおすすめです。
・フッ素コーティング
テフロン加工のフライパンのような表面です。
・セラミックコーティング
すりガラスのような表面のガラス容器です。
これらの表面加工のものは、力を入れなくても軽い力で洗い流せます。
また、バターや油をあらかじめ塗って調理しなくても、こびりつきがありませんので便利です。
・角が大きな曲線のもの
特にプラスチック製のタッパーは油のヌメリが取り除きにくいので、力を入れてこすりやすい丸い角の耐熱皿を選びましょう。
反対に、次の材質の耐熱皿は、油を使わない電子レンジ調理に使いましょう。
・プラスチック容器
・シリコン容器
これらはプラスチックの分子の間に油が入り込んで、ヌルヌルになります。
蒸し野菜、パンなど油を使わない電子レンジ・オーブン料理に使いましょう。
電子レンジ・オーブンに使えて作り置きも安心
電子レンジ・オーブン両方に使える耐熱皿をご紹介しました。
現代では共働きや塾、部活動などで家族全員が忙しく食事を一緒に食べられない家庭が多くなっています。
作り置きを温めて各自で食べるときに、両方で使える耐熱皿はとても便利です。
電子レンジやオーブンは、今後も家庭に欠かせない家電になりますね。