電子レンジ調理のレシピが豊富な現在ですが、蒸し器は活用されていますか?
様々な電子レンジ用器具は販売されていますが、蒸し器はシンプルで初心者におすすめです。
その蒸し器も材質や形は、様々な種類があります。
人気の電子レンジ用蒸し器の特徴や活用法を、改めておさらいしましょう。
野菜は煮るより蒸す方が甘い
かつて野菜は、料理の具材として食べられることが多かったのですが、今は野菜そのものがメイン料理として食されています。
それは、タジン鍋という蒸し器が登場して、野菜のおいしさが着目されるようになったからです。
その後、電子レンジで蒸し野菜ができる蒸し器、シリコンスチーマーが発売されました。
そして、おいしい野菜を電子レンジのボタン一つで食べる方法が定着しつつあるのです。
蒸し野菜のおいしさ=野菜の甘味です。
特に緑黄色野菜やイモ類に、栄養や甘味は含まれています。
緑黄色野菜なら栄養豊富なβカロチン、イモ類ならデンプンの甘味です。
これらは全て水溶性の成分で、鍋で茹でるとお湯に溶け出してしまいます。
ところが蒸し野菜なら、野菜の持つ栄養、甘味は全て閉じ込められます。
今では様々な蒸し器が販売されていますが、いざ買うとなればフル活用できる蒸し器が欲しいものです。
そのためには、それぞれの蒸し器の違いを知らなくてはいけません。
そこで、各蒸し器の特徴や効果的な使い方をご説明します。
電子レンジで使う蒸し器の種類
電子レンジで蒸し野菜を作る時は、どんな蒸し器を使えばおいしく作れるのでしょうか?
おいしく作るコツは、なるべく野菜を短時間内に高温の蒸気で蒸すことです。
電子レンジで使える蒸し器は、プラスチックやシリコン、ガラスの素材があります。
これらはすべて、短時間で容器内が高温になり、野菜を蒸気で包み込みます。
調理時間は、葉物は2~3分、根菜は5分前後です。
蒸し野菜を電子レンジで作る時に、野菜をラップで巻いて加熱する人も多いのですが、これは適切ではありません。
蒸気が野菜をまとわずに、加熱が終わった時は野菜が水分でベタベタになってしまいます。
以上のような理由から、電子レンジで蒸し野菜を作る時は専用容器を使うのがおすすめです。
蒸し器で有名なものは、シリコンスチーマーやタジン鍋です。
どちらもその形状が、野菜の持つ水分だけで蒸気が発生しやすくしています。
蒸気が回りやすいものであれば、リーズナブルな商品でも構いません。
100円ショップでも取り扱いがあります。
まずは、蒸し器がどんなものか使ってみたい人は、ぜひチェックしてみて下さい。
そして蒸し器は、中に水切りトレーがあるものを使いましょう。
火が通りやすい野菜は、加熱中に蒸気が水分に変わって蒸し器の底に溜まってしまいます。
水切りトレーがあれば、野菜が水浸しになりません。
電子レンジ用蒸し器を使って短時間でもおいしく作る
電子レンジ用蒸し器で、蒸し野菜をおいしく作る方法は分かりました。
次は応用編で、蒸し野菜+味付けをして、短時間で一品料理を完成させます。
作り方は簡単で、蒸し野菜にレトルトの合わせ調味料を使うだけです。
例えば、電子レンジで蒸したブロッコリーやじゃがいもにバーニャカウダーソースを合わせれば、バーニャカウダーの出来上がりです。
他にも、蒸し器に牛肉、ピーマン、タケノコ、回鍋肉ソースを入れたら、回鍋肉ができます。
合わせ調味料を使えば、しっかりと味が付きます。
回鍋肉など料理によっては、蒸し器を使わなくても陶器の普通の皿でもよいでしょう。
反対にバーニャカウダーなど野菜の食感や味を活かす料理は、蒸し器を使いましょう。
近頃はそのレトルトの合わせ調味料が「レンジ調理用」として販売されています。
和風、洋風、中華と種類は充実しています。
電子レンジも使い方次第で、本格的な料理ができます。
これらを上手に組み合わせて蒸し器を使いましょう。
蒸し野菜のおすすめ組み合わせ食材
蒸し器は蒸し野菜を作るだけではなく、料理として一品を作れます。
電子レンジで蒸し器を使って料理を作るとメリットばかりです。
コンロ調理よりも短時間で作れますし、ずっと火の側に立っている必要がありません。
では、肉と魚を使った蒸し器の野菜料理をご紹介します。
・豚肉と白菜鍋
【作り方】
①豚肉と白菜をひと口大に切って、蒸し器に入れてラップをして電子レンジで5分加熱します。
②加熱後、ポン酢大さじ1を全体に回しかけて完成です。
白菜は水分が多い野菜なので、豚肉がしっとりと仕上がります。
根菜類とは違い、火も通りやすいので蒸し器ではなくて、陶器の皿でも構いません。
・鯛とトマトでアクアパッツァ
【作り方】
①鯛1匹を丸ごと入れた(切り身でもOK)シリコンスチーマーに、トマト、他に好きな野菜、コンソメ、白ワインも入れます。
②電子レンジで5分加熱した後に、オリーブオイルを回しかけて完成です。
トマトや鯛に甘味が出るように、シリコンスチーマーなどの蒸し器を使いましょう。
蒸し器としてのシリコンスチーマーの選び方
電子レンジの代表的な蒸し器と言えば、シリコンスチーマーですね。
シリコンスチーマーも、野菜の下茹での代わりや調理に大活躍します。
電子レンジで火を通すのが難しいじゃがいもも、ほっくりとした食感と甘味が味わえる出来栄えです。
シリコンスチーマーの特徴をまとめます。
・素材はケイ素と酸素の化合物で、200℃の高温に耐えられる
・300gと、蒸し器としては軽い
・加熱が終わって取り出すときも、シリコンスチーマーが熱くない
・サイズ展開が豊富
一般的な電子レンジ用調理器具は2人分までが多い中、シリコンスチーマーは4~5人分まで入る容量のものもあります。
サイズではなく、シリコンスチーマーは色々な形状の容器が多いです。
蒸し器としてしか使わないのであれば、蒸気が野菜にいきわたりやすい平たい形のものを買いましょう。
反対に煮込み料理にも使いたいのであれば、液体が対流しやすい鍋型の物を選んで下さい。
そしてシリコンスチーマーも、底に水切りトレーが付属で付いているものもあります。
トレーがあるのとないのでは蒸し野菜の出来栄えが違いますので、忘れずにチェックしましょう。
電子レンジの野菜の蒸し器の悩み
最後に電子レンジ蒸し器のデメリットと対処法をご説明します。
電子レンジの蒸し野菜でよく聞くのは、「パサパサする」ことです。
これは電子レンジ調理が持つ特徴にあります。
電子レンジはマイクロ波を照射して、食品中の水分子を摩擦して発熱させます。
マイクロ波が当たる表面に発熱が偏るため、中まで火が通った時には表面がパサついてしまいます。
なるべく多くの面積に照射するように、平らに均して蒸し器に並べましょう。
火の通りが偏らないようにするために、具の大きさを揃えましょう。
次に、蒸し器を使った方がよい野菜、使わなくてもよい野菜についてです。
違いは火の通り方です。
火の通りが悪い根菜類は、蒸し器に入れて電子レンジで加熱しましょう。
蓋があった方が熱効率がよく火が通りやすいですが、普通のプラスチックタッパーを長時間使うと、蓋が割れる恐れがあります。
蓋をする前提で作られた、電子レンジ用蒸し器を使いましょう。
火の通りやすい葉物野菜は、加熱時間が短いのでタッパーに蓋をしても構いません。
ただし水切りトレーがなければ、クッキングペーパーを野菜の下に敷いて水浸しにならないようにしましょう。
たくさんの野菜が食べられる電子レンジ蒸し器
「野菜はおいしくて栄養豊富なのは分かるけれど、手間がかかってたくさんの種類を食べられない」
という人は、特に忙しい現代人には多いです。
しかし蒸し器を使えば、電子レンジのボタン一つで完成します。
切って蒸し器に入れるだけ、じゃがいもは皮すらむかなくてよいのです。
ご紹介した方法をぜひご参考にして、野菜をたくさん食べましょう。