味噌汁の定番食材・豆腐!料理に合う切り方を覚えよう

日本食に欠かせない食材である豆腐。

安くて栄養豊富なものなので、毎日のように食べている方も多いと思いますが、使うときはどのような切り方をしていますか?

味噌汁なら賽の目、冷ややっこなら1丁を6等分、といった感じでしょうか。

実は、豆腐の切り方には多くの種類があります。

今回は豆腐のいろいろな切り方について紹介しいきます。

切り方いろいろ!料理に合わせて豆腐を切る

豆腐の使い道には味噌汁や冷ややっこなどを思い浮かべますが、豆腐はその淡白な味わいから、様々な味付けに合う食材です。

豆腐料理の数は多く、豆腐の切り方もいろいろです。

同じ料理でも、切り方ひとつで味わいや食感が変わるので、覚えておいて損はないでしょう。

●1丁の厚さを半分に

豆腐の厚みの半分のところに包丁を当て、まな板と平行に動かして2枚に切ります。

豆腐を大きく使える切り方なので、豆腐ステーキ向きです。

●やっこ

豆腐1丁を6等分または、4等分に切ります。

冷ややっこにするときの切り方です。

●賽の目切り

賽の目とは、サイコロの形に切ることです。

食材を1cm角に切ることを賽の目切りと言います。

この後ご紹介する「あられ切り」「角切り」と切り方は同じで、1辺の長さによって呼び方が変わります。

●あられ切り

賽の目切りと切り方は同じです。

食材を5mm角に切ることをあられ切りと言います。

料理に散らしたり、汁物の具にしたりします。

●角切り

賽の目切りと切り方は同じです。

賽の目切りよりも大きい1cm以上に切ることです。

麻婆豆腐やサラダなどに向いています。

●拍子切り

拍子木の形に似た切り方です。

1cmの高さに切った後、長さ4~5cm、幅1cmの四角柱の形になるように切ります。

他の食材と一緒に箸で掴みやすいため、煮物や炒めものに向きます。

●色紙

豆腐の長辺に沿って半分に切り2本の四角柱にした後、端から同じ厚みになるように切ります。

厚みがあり、食べごたえがある切り方です。

●そのままの幅で薄切り

色紙よりも大きく切る方法です。

豆腐を割らず、横長にまな板に置き端から1cmほどの厚さに切ります。

●「切る」の他に

・手でほぐす

木綿豆腐を手でほぐすと断面に凹凸ができるので、たれや餡が絡みやすくなります。

・スプーンですくう

すくうことで丸みを帯びた形になり食べやすい大きさになります。

絹ごし豆腐を使うときにすくう形にすると、より滑らかな食感になります。

豆腐の種類によっては、水分を多く含むものもあり、何もせずに切って使うと水っぽくなったり味が薄まってしまうことがあるので、豆腐を切るときには必ず水切りをします。

味噌汁や麻婆豆腐に!賽の目の切り方

前項では、豆腐のいろいろな切り方をご紹介しましたが、その中から賽の目切りについて詳しくご説明します。

豆腐、特に絹ごしのものは崩れやすいので、鍋やボウルなどの容器のそばで、手の上に乗せて切ることをおすすめします。

ただし、絶対にというわけではありません。

怖かったり手のひらに乗らない大きさの豆腐を切るときには、まな板を使いましょう。

前述したとおり、賽の目と同じ切り方で大きさを変えると、切り方の名前が変わります。

レシピによって切り方を変え、より美味しく味わいましょう。

●賽の目に切る方法

包丁と豆腐を用意します。

①豆腐を手のひらに乗せます。

半丁のサイズがちょうど手のひらに乗る大きさです。

②包丁を手のひらと平行になるように当てて豆腐の高さが1cmになるように切ります。

③包丁を垂直に立て、1cm幅で切っていきます。

④③で切った切り口と垂直になるように1cm幅で切ります。

力を入れなくても切れます。

包丁の重みで切るようにします。

手のひらに刃が当たったときにスライドすると手のひらを切ってしまうので、必ず上からそっと押すように切りましょう。

まな板を使うときも同じ手順です。

賽の目に切れたら…豆腐の味噌汁を作ろう

豆腐を賽の目に切ることができたら、豆腐の味噌汁を作ってみましょう。

【材料 4人分】

木綿豆腐 1丁
カツオ出汁 4カップ
味噌 大さじ4

【作り方】

①豆腐を水切りします。

キッチンペーパーなどで包み、手でゆっくりと押して水出しをします。

②カツオ出汁を鍋に入れて火にかけます。

③出汁を火にかけている間に、豆腐を1cmの賽の目に切っておきます。

④切った豆腐を鍋に加え出汁が沸いてきたところで火を止め、味噌を溶きます。

⑤お好みできざみ葱や七味唐辛子を散らします。

また、今回は賽の目でしたが、豆腐を焼いて手で崩して入れたり拍子切りにしたりと、切り方を工夫すると味わいや見た目が変わってきます。

豆腐との相性も抜群!味噌汁の定番食材

豆腐だけでも十分に美味しい味噌汁ができますが、加えるとさらに美味しくなる食材を挙げてみます。

●ワカメ

乾燥ワカメを使えば手軽に作れる組み合わせです。

ワカメなどの海藻類に含まれるカルシウムは、豆腐が持つたんぱく質によって吸収されやすくなります。

また豆腐は、カルシウムの働きをよくするマグネシウムも含んでいるため栄養面でも相性のよい組み合わせです。

●油揚げ

油揚げは切ってそのまま加えると油がたくさん出てくるので、湯通しして油抜きしてから使いましょう。

コクのある味噌汁が作れます。

●なめこ

良く水洗いして表面のゴミや余計なぬめりを落とします。

絹ごし豆腐をあられ切りなどの細かい切り方にして使えば、口当たりのよい味噌汁になります。

●ネギ

風味の良いネギは小口切りにして冷凍すると、少量ずつ使えて便利です。

わけぎなどの細くて柔らかい葱はできあがった味噌汁に散らすのもいいです。

このほかにも豆腐にあう具材があります。

色々と試してみるのも良いでしょう。

ところで豆腐ってどんな食材?作り方も知っておこう

豆腐は味噌汁をはじめ、様々な料理に使われる身近な食材です。

しかしその作り方については、あまり知らないという方が多いかもしれません。

簡単に説明すると、大豆に水を含ませてよく吸水させ、大豆の1.2倍程度の水を加えて滑らかになるまで粉砕します。

これを生呉(ナマゴ)またはヒサゴといいます。

この生呉を加熱し沸騰させて絞ります。

このときにできるしぼり汁が豆乳です。

豆乳を温め、にがりを加えて型の中で固めると豆腐ができあがります。

豆乳を絞ったあとに残ったものは、おからです。

豆乳を加熱するときに、表面にできる薄い膜ができますが、これを引き上げたものが、湯葉になります。

このように豆腐の作られる過程では、豆腐の他にもなじみのある食材が生まれます。

また豆腐には、木綿と絹といった2つの種類があります。

これは、豆腐を固める方法の違いからきています。

木綿豆腐は一度固めたものを崩してから圧力をかけて再び固めたものです。

一方の絹ごし豆腐は、木綿豆腐よりも濃い豆乳ににがりなどの凝固剤を加えて固めたものです。

水分の量、舌触りの違いはこの、固める過程の違いにあると言えます。

そして、この作られ方の違いから、含まれる栄養分にも違いがでます。

水分を絞る過程で圧縮される木綿豆腐には、たんぱく質、カルシウム、鉄分が多く含まれます。

絹ごし豆腐は水分を絞らずに作るため、大豆が持つビタミンB群やカリウムが外に流れ出ることがなく木綿豆腐よりも多く含まれています。

ここまでの項目で、切り方によって味わいが変わるとお話ししてきましたが、切り方と併せて豆腐の種類や含まれる栄養分にも注目して選ぶと、豆腐をより美味しく食べることができそうです。

切り方ひと工夫で美味しいアレンジ料理を作る

豆腐料理と言えば味噌汁や冷ややっこ、炒り豆腐や揚げだし豆腐など、あっさりした味付けになりがちですが、淡白な味だからこそ濃い目のソースやタレにもよく合います。

豆腐を具材に使うときは、十分な水切りをすること、小麦粉をまぶしてから加熱することが大切です。

●豆腐の揚げサラダ

十分に水切りした豆腐を2cm角に切り、塩コショウを振ってから小麦粉をまぶします。

豆腐を油で揚げて油をきり、パルメザンチーズをふりかけます。

豆腐の熱が冷めたら野菜類と一緒に盛り付け、シーザードレッシングを掛けます。

お好みで、豆腐の切り方を大きくすると、ボリュームのあるサラダになります。

●こってり豆腐ステーキ

豆腐一丁を色紙切りにし、よく水を切りし小麦粉をまぶしておきます。

熱したフライパンに、長ネギを刻んだものとニンニクを入れて、じっくり火を通します。

ネギがしんなりしたらフライパンの端に寄せ、豆腐を入れて良く焼きます。

豆腐に焼き色が付いてきたら砂糖、醤油、オイスターソース、酒を加え絡めるように焼きます。

焼き上がった豆腐の上に、炒めたネギとニンニクをのせ青ネギとちりめんじゃこを散らします。

●豆腐のこんがりチーズ焼き

豆腐を同じ幅になるように切り、水切りをし塩コショウを振り小麦粉をまぶします。

フライパンにオリーブオイルを熱し、豆腐を並べて両面を焼きます。

ホールトマトの缶詰をボウルに開け、粗くつぶしてニンニク、オリーブオイル、塩を加えて混ぜます。

耐熱皿にトマトソースの2/3の量を広げて豆腐を並べ、残りのソースを掛け、チーズを散らしてオーブンで焼き上げます。

豆腐を知り切り方を活かそう!

豆腐の切り方を中心に、作られ方や豆腐のアレンジ料理をご紹介しました。

ここでは一般的な切り方について書いてきましたが、他にもたくさんの切り方があるでしょう。

また、切り方や使い方だけでなく、どんな風に作られるものなのか知ることで料理の幅が広がると思います。

ここで紹介したことが、普段の料理のお役に立てば幸いです。