今年も、3月3日、桃の節句が近付いてきました。
桃の節句といえば、甘酒ですよね。
特に、麹から作られた甘酒は、健康に良いとされています。
そこで、今回は、麹から甘酒を作る方法や、料理への活用法をお伝えします。
また、茶色くなった甘酒が飲めるのかどうかについてもご紹介します。
甘酒は何からできている?
今回は、甘酒の作り方やその活用法、さらに、茶色く変色したものが飲めるのかということについてもお伝えしていきます。
ではまず、甘酒が何から作られているのかを、一緒に見ていきましょう。
甘酒には、主に2つの作り方があります。
1つは、酒粕(さけかす)から作る方法で、もう1つが、麹(こうじ)から作る方法です。
酒粕から作る場合は、アルコールが入っているので、子供は飲めません。
また、砂糖も含まれているため、ダイエット中の人にも不向きとされています。
しかし、市販されている甘酒は、酒粕から作られていることが多いので、小さい子供のいる家庭では、うっかり飲ませないよう、注意が必要ですね。
一方、麹から作る甘酒は、米に米麹が加えられています。
麹とは、米などの穀物に、発酵に必要なコウジカビを繁殖させたものです。
そして、酒粕から作る甘酒と違い、アルコールが入っておらず、砂糖も使いません。
そのため、子供のいるご家庭や、ダイエット中の人にもおすすめです。
また、麹から作られた甘酒は、高い栄養素を含んでいることもよく知られていますね。
そして、「甘酒は飲む点滴」とも言われますが、それは、米麹から作られた甘酒のことを指した言葉です。
麹から甘酒を作る方法!簡単にできる?
先ほどのお話で、甘酒には、酒粕と麹の2つの作り方があることがわかりましたね。
しかし、どちらかというと、麹から作られた甘酒の方が、栄養もあって体によさそうです。
実際に、麹から作られた甘酒を冬に飲むと風邪を防ぎ、夏に飲むと夏バテを防ぐと言われています。
また、砂糖なしでも深い甘みがあり、美味しく飲めるのも嬉しいですよね。
そういったこともあって、「麹から甘酒を作りたい!」と思う人が増えています。
一般家庭でも、麹があれば、甘酒を作ることは可能です。
参考に、麹から作る甘酒の作り方をご紹介します。
炊飯器を使う方法なので、比較的、すぐに実践できますね。
【材料】
・麹(米麹) 200g
・米 1合
・水 400ml
【作り方】
①まず、おかゆを炊きます。
②麹をバラバラにして、おかゆに混ぜます。
③それを、50~60℃で、10時間ほど保温します。
炊飯器の保温機能を使って、保温してくださいね。
④③に水と、お好みで塩を入れて沸かしたら、甘酒の完成です。
しかし、甘酒作りでよくあるのが、「茶色くなってしまう」ことです。
その原因は何なのか、次の章で見てみましょう。
甘酒を麹から作る!保温後に茶色くなっているのは失敗?
先ほど、自宅でも甘酒は作れるとお伝えしました。
しかし、麹から甘酒を作るのは簡単に見えて、意外と難しいようです。
ネット上で甘酒を手作りした人のブログを見ていると、「簡単だと聞いて挑戦したけれど、うまくいかなかった」とか「失敗してしまった」という記事をよく見ます。
その原因には様々なことが考えられますが、「茶色く変色してしまった」というだけなら、大きな失敗ではありません。
完成した甘酒の色が茶色くなるのは、保温時の温度が高かったことが原因です。
実は、麹から甘酒を作る場合は、保温のときに、湯せんにするか、蓋は開けたままにするのがコツです。
甘酒を作っている人のブログやレシピを見ても、人によってやり方は様々ですが、茶色くしないために、温度が高くなりすぎないようにしているようです。
自分の場合どうなるかは、一度やってみるしかないですが、おすすめは、炊飯器の蓋を開けたまま保温することです。
温度計で温度を測りつつ、様子を見ましょう。
しかし、もし茶色くなってしまっても、味には問題ないので、十分美味しく食べられます。
そして、完成した甘酒は、甘酒として楽しむ以外に、色々な料理にも使えます。
それについては、次の章でお話します。
麹から作った甘酒を料理に活用しよう!
先ほどは、甘酒を作る際に茶色くなる原因が分かりましたね。
そして、その場合は、それほど味には変化がないということもお伝えしました。
ここでは、麹から作った甘酒の活用法をお伝えします。
麹から作った甘酒は、砂糖が入っていません。
それでも深い甘みが出るのは、米から甘みが出ているからです。
そのため、砂糖と違って、体に優しい自然な甘さです。
麹から作った甘酒を料理に使う場合は、みりんや砂糖の代わりとして、煮物などに入れるのがおすすめです。
そして、手作りした甘酒の保存方法についても、ご紹介しておきましょう。
甘酒は1週間くらいで飲み切るのが良いのですが、一度に沢山作った場合は、保存しておくことになりますよね。
甘酒は、1ヶ月で飲み切れるなら、冷蔵庫で保存するのが一般的です。
しかし、冷凍庫で保存した方が3ヶ月も長持ちします。
「沢山作ったけれど、すぐには飲み切れない」という場合は、冷凍保存するのが良いですね。
その際、製氷皿を使うと、料理に入れるときにも使いやすいですよ。
凍らせたものを飲みたい場合は、栄養と味を守るために、自然解凍するか、60℃以下のお湯で溶かすようにしましょう。
保存していて茶色くなった甘酒は飲める?
先ほどは、麹から作った甘酒の料理への活用法をお伝えしました。
また、製氷器を使うと、多少長く保存できるのも便利な点ですね。
しかし、常温で保存していて、作った甘酒が茶色くなっていた場合は、飲んだり料理に使ったりしても大丈夫なのでしょうか。
繰り返しますが、作ってすぐの甘酒の色が茶色くなっている場合は、そのまま飲んで問題ありません。
料理にも使えるので、心配はいらないでしょう。
しかし、作った後で保存していた甘酒が茶色くなっていた場合となると、状況は異なります。
作ったときと比べて明らかに茶色くなっているものは、やはり体調不良につながる可能性があるので、飲むのはおすすめできません。
そしてこれは、市販されている甘酒でも同じです。
未開封でも、賞味期限内でも、甘酒が変色していないか確認してから飲むようにしましょう。
「飲んでも体に影響はない」と言う人もいるようですが、腹痛に襲われるなど体調を崩すこともあるので、もったいないと感じても飲まない方が良いでしょう。
茶色くなくても、味やにおいが酸っぱい場合は要注意!
しかし、甘酒には、色が変わる以外にも注意すべき点があります。
それが、味とにおいの変化です。
麹から作られた甘酒は、作ってからも(保存している間も)発酵が進みます。
そのため、長期間、高温になるような環境で保存してしまうと、色が茶色くなるだけでなく、味やにおいにも変化が出ます。
例えば、甘酒から酸っぱいにおいがしてきたり、味が酸っぱくなっていたりしたら、甘酒が変化しているというサインです。
酸っぱいにおいがしている場合は、「過発酵している状態」なので、体に良くないものが発生している可能性があります。
飲まずに廃棄するのが最善でしょう。
味が酸っぱい場合も同様です。
仮に、色は茶色くなっていなくても、保存していた甘酒を飲む際は、味とにおいが酸っぱくないか、よく確認してからにしましょう。
酸っぱい味やにおいのする甘酒は、飲んでみても美味しくないので、一度廃棄し、新しく作るのがおすすめです。
甘酒を麹から作って活用しよう!
今回は、麹から作る甘酒のメリットや、その作り方をご紹介しました。
そのまま飲むだけでなく、料理にも活用できるので、みりんなどの代わりに使ってみるのも良さそうですね!
また、保存には、製氷器を使うと便利です。
麹から作ってすぐなら、茶色くなっていても問題はないので、麹からの甘酒作りに興味を持たれた人は、挑戦してみてください。