みなさんは、味噌漬けというと、どんなものをイメージしますか?
味噌漬けは、野菜や魚を味噌で漬けたもののほかに、肉とも相性が抜群です。
ご飯にもぴったりですよ。
おいしく焼ける、お肉の焼き方やコツも、ご紹介します。
味噌漬けにする肉の選び方
スーパーに行くと、様々な肉の部位が販売されています。
肉の特徴を知って、どの部位を味噌漬けにするのか、決めてみましょう。
今回は、スーパーで購入ができる牛肉の部位をピックアップしました。
【牛肉の部位】
●肩ロース
きめ細かく柔らかい部分です。
程よい霜降りで、牛肉本来のコクが味わえます。
●リブロース
脂身と赤身のバランスが良いです。
牛肉のおいしさを存分に味わえます。
●サーロイン
最高部位で香りや風味が良く、どんな焼き方でも、おいしく頂けます。
きめ細かく柔らかいのも、特徴です。
●ヒレ
脂肪は少ないですが、上品な味わいです。
やや淡泊な味わいなので、コクを出した調理方法がおすすめです。
●もも
脂身が最も少ない部位です。
●バラ
脂肪と赤身が層になっていて、濃厚な風味があります。
●ハラミ
肉質は赤身肉に近く、下味をつけることで、よりおいしく頂けます。
味噌ダレを作って牛肉を漬け込んでいく
調理する牛肉の部位が決まったら、味噌漬けにする味噌ダレを作ります。
基本は、味噌をみりんで伸ばしたり、酒で伸ばして作るのですが、アルコールの香りが気になる方は、砂糖で伸ばしていただいても構いません。
甘めがお好きな方は、砂糖やみりんがおすすめです。
基本の味噌ダレに、おろし生姜やニンニク、ごま油などを加えていくことで、様々なアレンジが可能です。
それでは、牛肉を味噌漬けにしていきます。
固まり肉を使う場合は切らずに、固まりのまま漬けていきましょう。
①まず、牛肉の両面に味噌ダレを塗り込んでいきます。
牛肉の大きさにもよりますが、大さじ1杯ほどが目安です。
②ガーゼやラップのうえに①をのせて包みます。
このとき、密着するように、ピタっと包みましょう。
チャックつきの保存袋に入れて、冷蔵庫で1~2日置きます。
漬け込むのに1日以上かかりますので、必ず新鮮な牛肉を選び、購入したらすぐに使用しましょう。
次項では、牛肉の焼き方について、お話します。
肉が焦げつかない焼き方
牛肉を漬け込んだら、あとは焼くだけです。
簡単なことのように感じますが、この焼きの工程こそ最大の難関です。
肉の焼き加減によっては、中まできちんと火を通さなければならないのですが、漬け込んだ味噌はとても焦げやすいのです。
焦げてしまいますと、せっかくの料理が台無しになってしまいます。
味噌漬けにした肉の焼き方にはポイントがあります。
1つ目のポイントは、焼く前に、肉の表面についている味噌ダレを拭き取ることです。
味噌が付いていることで焦げやすくなるので、キッチンペーパーなどを使い、綺麗に拭き取ってから焼きましょう。
焦がさないで焼くポイント2つ目は、火加減です。
新鮮な牛肉をミディアムで頂きたい場合などは、中火から強火で焼いていきますが、豚肉や鶏肉はしっかりと中まで火を通す必要があります。
強火で焼いてしまうと、中まで火が通っていないにもかかわらず、肉の表面は焦げついてしまいます。
中まで火を通す場合は、弱火でゆっくり焼いていきましょう。
固まり肉を漬け込んだときは、薄くスライスしてから、焼いていきましょう。
牛肉の焼き方の種類
味噌漬けにした肉の焼き方は、マスターできましたでしょうか。
この機会に、牛肉の焼き加減も、おさらいしてみましょう。
・ロー(肉が完全に生の様子)
・ブルー(肉に片面、または両面を数秒焼いただけの、限りなく生に近い状態)
・ブルーレア(ブルーとレアの間)
・レア(肉の表面を焼き、中は生に近い状態)
・ミディアムレア(レアとミディアムの間)
・ミディアム(肉をカットしてみると、やや中まで火が通っている状態)
・ミディアムウェル(ミディアムとウェルの間)
・ウェル(肉をよく焼いた状態)
・ウェルダン(ウェルよりも、さらによく焼いた状態)
・ヴェリー・ウェルダン(中まで完全に焼いている状態)
このなかでも基本となる、レア・ミディアム・ウェルダンの焼き方を、ご紹介します。
●レア
強火で、肉の片面を30秒、弱火にして1分焼きます。
裏返して、弱火で1分焼けばレアに焼くことができます。
●ミディアム
はじめに片面を強火で30秒、弱火で2分焼きます。
裏返してから強火で30秒、弱火で2~3分焼きます。
肉の表面から肉汁が出はじめたころが、目安です。
●ウェルダン
強火で肉汁が出るまで焼きます。
裏返してから、同じように強火で肉汁が出るまで焼き、最後に3分ほど弱火で焼きます。
牛肉の味噌漬け!焼き方はミディアムで
それでは、牛肉の味噌漬けの作り方を、ご紹介します。
特別な日や、おもてなしの料理としても、喜ばれる一品ですよ。
牛肉を焼いてから味噌漬けにするので、焦げついたりする心配もありません。
☆牛もも肉の味噌漬け
【材料 2人分】
・牛もも肉(たたき用) 200g
・コショウ 少々
・合わせ味噌 100g
・砂糖 25g
・酒 25ml
・みりん 25ml
・おろしニンニク 1/2片分
【作り方】
①酒とみりんを耐熱容器に入れて、電子レンジで1分30秒あたためます。
温めたら、そのほかの味噌ダレの材料を加え、よく混ぜておきましょう。
②牛肉を2㎝ほどの棒状に切り、コショウをふります。
③フライパンに油をひいて、②を焼いていきましょう。
焼き方は、ミディアムがおすすめです。
④焼けた肉の粗熱がとれたら味噌ダレを塗り、ガーゼなどで包んで、1~2日漬けていきます。
⑤肉が漬かったら、サイコロ状に切ればできあがりです。
伝統の味噌漬けをご家庭でも
牛肉の味噌漬けは歴史が古く、さかのぼること江戸時代。
食肉は仏教にしたがって、禁止されていました。
しかしそんな中でも近江牛味噌漬けは、将軍家に献上されていて、公然と食されていました。
現代版にアレンジした近江牛味噌漬けが、インターネット通販でも販売されています。
牛肉を白味噌に漬け込み熟成させることで、肉本来の旨味を深く味わうことができますよ。
伝統の味を味わいたい方は、一度食されてはいかがでしょうか。
ご家庭でも楽しめますが、日持ちのする高級食材として、贈り物としてもおすすめです。
焼き方ですが、箸などを使い味噌を取り除きます。
サッと焼いて食べやすい大きさに切って頂けば、ほかに何の調味料も要らないほどです。
完全に火が通っていなくても食べられるため、肉は柔らかく、味噌が焦げる心配もありません。
牛肉は、極上の赤身、極上ロース、特選サーロインと、部位によって分けられています。
味噌漬けで食材を味わう
肉を味噌で漬けることで、味噌が持つ酵素で肉が柔らかくなる効果があります。
高級な肉でなくても、スーパーなどで購入できる肉でも、十分おいしく食べられますよ。
牛肉以外でも、豚肉、鶏肉、魚や野菜でも活用することができます。
なお、味噌漬けを作るときは、新鮮な肉で作りましょうね。