健康のためや、ビジュアルのためにも、体重管理はとても大切なことです。
ご自身の理想とする体重は、何kgでしょうか。
今回は、身長162センチの方を例に、健康を維持するために目安となる体重や体脂肪、基礎代謝などについてお話します。
筋肉をつけたい男性も必見です。
身長162センチの適正体重?
健康を維持できる標準の体重を「適正体重」と言います。
BMI指数が標準の22になるように計算をして、一般的な適正体重を割り出すのです。
体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))でBMIは計算できます。
BMI指数が25以上になると、肥満の区分に入ってしまいます。
このBMIをもとに、適正体重を計算してみましょう。
【22(BMI)×身長(m)×身長(m)】
例として、162センチの身長の方だとすると、
22×1.62×1.62=57.7kg
これが適正体重となります。
この計算式は、身長を元にした計算式ですので、年齢や男性や女性などの、性別は関係ありません。
適正体重の計算式で、「範囲内だから大丈夫」と思うのは、実は間違っています。
あくまでも、適正体重とは、日本人の平均を表しているだけなので、平均が理想とは言えないのです。
身長162センチで57.7kgであっても、筋肉量や脂肪の量、骨量によっても変わりますし、性別でも異なってきます。
適正体重は平均であって、理想の体重ではないのです。
モデル体重は健康的ではない
先ほど、BMI指数のお話をしましたので、BMI指数にまつわる体重をご紹介します。
標準はBMI指数22ですが、BMIを20にすると、「理想体重」と言われます。
理想というのは、健康を損なわずに、見た目のプロポーションを重視した体重です。
身長162センチであれば、20×1.62×1.62=52.4kgが、理想体重となります。
続いて、BMIをさらに低く、18にすると「モデル体重」と言われています。
162センチの身長だと、18×1.62×1.62=47.2kgが、モデル体重です。
一般の男女の標準体重と比べてみると、10kgもの差があります。
洋服を着こなすためとはいえ、モデルさんの異常な細さは、ファッションショーなどでも話題になりました。
モデルには、今までBMIの下限がありませんでした。
今後、BMIを18.5以上25未満と診断書などで証明しなくては、ファッションモデルとして起用されなくなるというガイドラインが、普及していくと考えられます。
太り過ぎているのも、痩せすぎているのも、健康とは言えません。
一度、健康を意識して、ご自身の体と向き合ってみましょう。
体重だけじゃない!男性と女性で見る理想的な体脂肪率は?
健康を考える上では、体重だけではなく、体脂肪も気にする必要があります。
一般的な体脂肪率は、女性で約20~29%、男性ですと、約10~19%と言われています。
ここで気になるのは、男性よりも、女性のほうが多く設定されていることです。
これは、女性ホルモンのエストロゲンの影響があり、男性よりも皮下脂肪を溜めやすい傾向があるからです。
皮下脂肪を溜めたくないからといって、決して、女性は男性の体脂肪を目指さないでください。
理想的な体脂肪の他にも、目安となる体脂肪率があります。
見てみましょう。
☆ボディビルダーレベル
男性4~7% 女性10~12%
☆ハード腹筋レベル
男性8~10% 女性13~15%
☆ソフト腹筋レベル
男性11~15% 女性16~20%
☆少し太り気味
男性20~25% 女性25~30%
☆太り気味
男性26%~ 女性31%~
体脂肪率は、身長162センチ・体重57kgなどから導き出せる計算式もありますが、正確な体脂肪率を知りたい場合は、家庭用の体脂肪計などを使って、測定してみましょう。
見た目にも直結してくる体脂肪。
体重を減らすことだけを考えるのではなく、一緒に体脂肪についても、考えてみましょう。
ちなみに、体脂肪を燃やしてくれる筋肉は、年齢が上がれば上がるほど、年々減少してしまいます。
身長162センチ体重57kg男性の筋肉率は?
では、ご自身の筋肉量がどのくらいあるのか、筋肉率はどのくらいなのかを、計算式を元に確認してみましょう。
例として、身長162センチ・体重57kg体脂肪率は男性平均18%としてお話します。
①体重×体脂肪率=体脂肪量
・57(kg)×0.18=10.26kg
②体重-体脂肪量=除脂肪体重(体脂肪以外の体の体重)
・57(kg)-10.26(kg)=46.74kg
③除脂肪体重÷2=およその筋肉量
・46.74(kg)÷2=23.37kg
④筋肉量÷体重=筋肉率
・23.37(kg)÷57=0.41(41%)
人によって、骨格の違いや、臓器の重さが異なります。
この計算式は、正確な筋肉量や、筋肉率ではありませんが、参考にしてみてください。
年齢別の平均筋肉率は、以下のようになっています。
・20代 女性39% 男性44%
・30代 女性37% 男性37%
・40代 女性33% 男性34%
・50代 女性30% 男性31%
・60代 女性26% 男性29%
・70代 女性23% 男性23%
このように、年を重ねるごとに低くなる傾向があります。
筋力が減ってしまうと、歩行が困難になったり握力の低下など、日常生活に支障が起こるだけでなく、生活習慣病から、心筋梗塞・脳梗塞・認知症を発症しやすくなります。
日頃から、無理のない筋肉トレーニングを心掛けていきましょう。
男性必見!筋肉を増やすタンパク質の目安量
筋肉を強くするためには、タンパク質とビタミンDを食事から摂り、運動をすることです。
男性の方なら、筋肉量を増やしたいと思っている方は、大勢いらっしゃるのではないでしょうか。
タンパク質といっても、植物性と動物性があります。
植物性タンパク質に含まれるアミノ酸には、ばらつきが生じますが、動物性タンパク質は必須アミノ酸9種が全て含まれます。
しかし、動物性タンパク質の過剰摂取は、悪玉脂肪もたくさん摂ってしまう恐れがあります。
植物性・動物性と、バランス良く摂取することが大事です。
タンパク質を摂取するときの目安は、体重×1~1.5gで計算してみましょう。
身長162センチ・体重57kgの方なら、1日で57~85.5gのタンパク質が必要です。
平均して、70gのタンパク質を摂取するとなると、ロース肉360g・イワシ350g・ささみ肉300g・マグロの赤身265gくらいが必要です。
また、タンパク質と同様に摂取したいのが、ビタミンDです。
筋肉増加を助けるビタミンDが含まれる、きのこ類や卵なども食べましょう。
身長162センチ体重57kg 35歳の男女の基礎代謝とは
最後に、基礎代謝量を調べてみましょう。
基礎代謝とは、何もしなくても消費していて、私たちが活動するために必要なエネルギーのことです。
大人の場合は、肝臓で27%・脳で19%・筋肉で18%と、6割を基礎代謝として消費に使っています。
では、基礎代謝量を算出するための計算式である、ハリス・ベネディクト方程式を使って、計算してみましょう。
【女性の場合】
・665+9.6×体重(kg)+1.7×身長(cm)-7.0×年齢
例)身長162センチ・57kg・35歳・女性の場合
・665+(9.6×57)+(1.7×162)-(7.0×35)=1242.6kcal
【男性の場合】
・66+13.7×体重(kg)+5.0×身長(cm)-6.8×年齢
例)身長162センチ・57kg・35歳・男性の場合
・66+(13.7×57)+(5.0×162)-(6.8×35)=1418kcal
と、なります。
1日に必要になるカロリーが知りたい場合は、基礎代謝量を0.6で割ってみてください。
体を、よく動かすか否かで変わってきます。
ですが、適度に体を動かしている、普段の生活をしている方なら、この方法で摂取カロリーが分かります。
例に出した基礎代謝、1242.6kcal女性の場合は、1242.6kcal÷0.6=2071kcalです。
例に出した基礎代謝、1418kcal男性の場合は、1418kcal÷0.6=2363kcalとなります。
数字に表してみよう
ご紹介してきた計算式は、目安です。
数字に捕らわれる必要はありませんが、一度、ご自分の身長や年齢・性別・体重などで、平均値を割り出してみませんか?
数字で見てみると、分かることもありますし、健康に過ごせる体型維持の目安にもなりますよ。