甘酒を麹で作ってみたいと思われませんか?
麹で作る甘酒は自然な甘さで、とても美味しく、健康に良い飲み物として親しまれてきました。
今回は甘酒を作る方法、特に電子レンジを使って作る方法についてお話します。
また、保温方法のいろいろなアイデアも、一緒にご紹介します。
麹で作った甘酒と酒粕で作った甘酒の違い
甘酒は麹から作ったものと、酒粕から作られたものがあります。
いったい、どんな違いがあるのでしょうか?
材料・作り方・効果効能も違うのですが、甘酒は麹で作る場合、砂糖を加えず、アルコールを含まない飲み物になります。
麹で作る甘酒は、栄養たっぷりで、飲む点滴と呼ばれるほどで、昔は夏バテ防止のためにも飲まれていたそうですよ。
一方、甘酒を酒粕で作る場合、砂糖を加える必要があり、アルコールを含んだ飲み物です。
そのため、子供や車を運転する前の人、妊婦さんは飲めません。
しかしながら、麹で作った甘酒よりも酒粕の甘酒のほうが、ビタミン類・タンパク質・食物繊維が、たっぷり含まれているそうです。
それでいて、酒粕の甘酒は美容や便秘解消などに効果的ですし、手作りとしては酒粕の甘酒のほうが安く、簡単にできます。
麹で作る甘酒も酒粕から作る甘酒も、それぞれの美味しさや効能がありますので、ご自分のお好みや状況に合わせて選ぶと良いでしょう。
今回は、麹で作る甘酒にスポットを当てて、効能や作り方を詳しく取り上げていきます。
電子レンジを使って作る方法もありますから、ぜひ参考にしてみてください。
甘酒を麹で作るメリット
先ほども述べましたが、麹から作る甘酒は飲む点滴と言われます。
では、どのような栄養を含んでいるのでしょうか。
・ビタミンB群
・食物繊維
・葉酸
・アミノ酸
・ブドウ糖
・オリゴ糖
これらの甘酒の栄養は、点滴の栄養と、とても似ています。
その栄養価のゆえに、飲む点滴と言われているのですね。
では、麹から作る甘酒の効能は、どのようなものがあるでしょうか。
●美肌効果
麹には、シミや美白に効くコウジ酸が、たくさん含まれています。
コウジ酸はシミの原因となるメラニンが作られるのを抑え、シミやくすみを防いで、美肌を保たせてくれるのです。
また、ビタミン類が皮膚を活性化させてくれます。
●ダイエット
甘酒にはブドウ糖が含まれていて、血糖値を上げる効果があり、満腹感を得ることができます。
その結果、ご飯の食べ過ぎを防いでくれます。
●体力回復
ブドウ糖がたっぷりの甘酒を飲むと、体力回復の効果があります。
含まれているビタミンB群も、炭水化物をエネルギーに換えて、疲労回復のサポートをしてくれる働きがありますよ。
●腸内環境を整える
食物繊維がたっぷりですし、発酵食品なので整腸作用が期待できます。
便秘解消など、うれしい効果があります。
いかがでしょうか。
麹で甘酒を作って、健康と美容をキープしてみたくなってきますよね。
次に、電子レンジで甘酒を作る方法をご紹介します。
甘酒を麹で作る方法は?電子レンジで作ろう
【材料】
・もち米 100g
・熱湯 900cc
・米麹 100g
【作り方】
①もち米を下茹でします。
500ccの熱湯にもち米を入れて、5分ほど茹でましょう。
② ①をザルでこして、湯を切りましょう。
もち米を耐熱容器に移し、400ccの熱湯を加えます。
③ ②にラップをして、10分電子レンジにかけます。
④いったん取り出し、木しゃもじでかき混ぜ、さらに電子レンジで5分加熱します。
電子レンジから取り出して、温度を60℃~65℃くらいまで下げましょう。
ここは温度計を使って、きっちり計りましょう。
⑤ ④に米麹を加えます。
米麹を加えた時点で温度が下がってしまうので、湯煎にかけて、温度を65℃まで引き上げます。
米麹は温度に敏感ですから、温度管理はしっかりしましょう。
⑥ ⑤を保温効果の高い水筒に移します。
6時間ほど放置しましょう。
ときどき、水筒を揺らすと、発酵を促すことができます。
⑦味を見て、甘くなっているか確認してみましょう。
もし甘くなかったら、もう一度湯煎にかけて、65℃まで温度を上げて、水筒に入れて2時間ほど置いておきます。
⑧ ⑦を鍋に移して、80℃まで温めて発酵を止めます。
これをしないと、発酵が進みすぎて、酸っぱくなってしまいます。
鍋を冷水にあてて甘酒を冷やし、保存容器に移して冷蔵庫で保存しましょう。
麹の甘酒を電子レンジを使わないで常温で作る方法
甘酒は、常温で作ることもできることを、ご存知でしょうか。
ここでは電子レンジを使ったり、火にかけたりせずに、甘酒を作る方法をご紹介します。
【材料】
・米麹 500g
・白米 3合
・水 1ℓ~1.5ℓ
【作り方】
①白米を研いで、普段通りにご飯を炊きます。
②炊きあがったご飯に水を1ℓ加えて、40℃くらいの温度にしましょう。
③甘酒を作る容器に②を入れて、よくほぐした麹を加え、しゃもじでよく混ぜます。
そこに、水をひたひたになるまで加えて、部屋の暖かいところに置きましょう。
フタは、少しずらして乗せておきます。
ときどき揺らして、発酵を促していくと、3日から1週間ほどで出来上がります。
ちょうど良い味になったら、冷蔵庫に入れて保存しましょう。
甘酒を電子レンジで温めるときに気をつけること
麹菌は、40℃を超えると死んでしまいます。
そのため、甘酒が出来上がっていないときに、麹を電子レンジにかけると麹菌は死んでしまい、甘酒ができないということになってしまいます。
また、出来上がった甘酒を沸騰させてしまうと、栄養素が損なわれてしまいます。
電子レンジで温めるのが一番お手軽ですが、温めすぎには気をつけましょう。
電子レンジを使って60℃くらいになるまで、少しずつ温める方法か、鍋に移して、ゆっくり混ぜながら温めるようにしましょう。
万が一、温めすぎたとしても、オリゴ糖は熱に強いので、オリゴ糖の効果は期待できます。
オリゴ糖は、善玉腸内細菌の栄養となります。
また、温めすぎたとしても美味しいので、そのまま飲みましょう。
甘酒作りのコツは温度管理
上記の電子レンジを使った甘酒の作り方で、お気付きになられたかもしれませんが、甘酒づくりのコツは温度管理です。
どんな温度管理法があるのか、ご紹介します。
●炊飯器
炊飯器の蓋を開けた状態で、保温する方法があります。
もしくは、炊飯器の中で甘酒を、さらに湯煎にかける方法もあります。
湯煎だと、温度の上がり方が緩やかになります。
●ヨーグルトメーカー
ヨーグルトメーカーはヨーグルト菌を発酵させるためのものですから、温度を一定に保つことにかけては、他の機器より優れています。
これにより、温度が上がりすぎたり、下がりすぎたりすることなく甘酒を作れるので、失敗も少ないかもしれません。
●こたつ
冬限定とはいえ、自分が温まるついでに、甘酒もできてしまうとはお得感がありますよね。
足で蹴って倒してしまうことに気をつければ、美味しい甘酒が作れます。
●湯たんぽ
この方法は、温度が上がりすぎることはないというメリットがあります。
とても、経済的ですね。
発泡スチロールの箱の中に、湯たんぽとともに甘酒の素を入れて毛布でくるみ、発泡スチロールの蓋を少しずらしてのせ、6~7時間そのまま放置します。
●魔法瓶
65℃くらいに温めた甘酒の素を魔法瓶に入れて8時間ほど放置します。
●低温で
3日間くらい掛かりますが、15℃以下の低温でも甘酒が作れます。
冷蔵庫で腐敗菌の繁殖は抑えつつ、ゆっくりと麹菌の酵素の働きにより、甘酒の素を糖化させていきます。
甘酒を飲むを習慣にしよう
体調管理のため、便秘解消のため、美容のため、甘酒を飲む方も増えてきています。
毎日継続することにより、健康と美容を保っていくのが一番理想的です。
朝1杯飲もう、夜寝る前に1杯という風に、ご自身で決めて、習慣にしてしまうと継続しやすいですよ。
ぜひ、今回学んだことを参考に、健康的な生活を始めてみてくださいね。