冷蔵庫に入れたご飯は味が落ちて、パサパサとした食感になります。
ですが、毎日ご飯を炊くのは面倒。
できることなら多めに炊いて冷蔵庫などで保管し、食べたいときにすぐ食べられるようにしたいものです。
そこで今回は、炊いたご飯の保存期間を延ばす方法や、炊いてから時間が経ったご飯でも美味しく食べられる方法について、ご紹介します。
ご飯の保存期間はどれくらい?
ご飯は炊いてしまうと、数日しか日持ちをしません。
そのため、忙しい日々の中でなかなか口にすることが少なくなり、レンジで温めるだけのご飯を活用する方も多いそうです。
便利さはよくわかりますが、なるべく保存料などが入っていないご飯を口にして、健康に過ごしたいですよね。
炊いたご飯の保存には、常温・炊飯器・冷蔵庫・冷凍庫での方法があります。
中でも、より良いとされる方法は、冷凍保存です。
冷蔵庫では3日ほどの保存期間ですが、冷凍にすれば、1ヶ月ほどに延ばすことが可能になります。
常温での保存は温度や状況によって変わりますが、一般的には冬で1~2日、夏で8時間程度だと言われています。
しかし、近年、夏の気温は上昇する一方ですので、なるべく常温保存は避けたほうが良いでしょう。
炊飯器の保温機能は雑菌の繁殖を抑えることができますが、長時間保存してしまうと水分を多く含んでしまうことで、ベチャベチャとした食感になります。
その点、冷凍保存は味が落ちにくいというメリットもありますので、できるだけ長く美味しく保管したい場合には、冷凍保存を活用しましょう。
保存期間を延ばす冷凍ご飯の美味しい食べ方
冷凍保存をすれば、炊いたご飯の保存期間を、冷蔵庫や他の保存方法よりも長くすることができます。
炊き立てと比べてしまえば、やはり味は落ちますが、あるポイントを意識することで、より美味しい状態で食べることが可能になります。
そのポイントとは、冷凍と解凍を、どのように行うかということです。
ご飯の老化が進みやすいのは、ご飯自体の温度が2~3度で、水分含有量が30~60%の状態です。
冷凍・解凍時に、その時間をいかに早く通過するかが、重要になってきます。
そこで、冷凍するときには、ご飯は熱いまま、茶碗一杯程度をラップで平たく包みます。
さらに早く冷凍するために、アルミホイルで包んでから、冷凍庫に入れます。
ある程度凍ったら、他に保存している食材の匂いが移らないように、フリーザーパックやタッパーに入れましょう。
解凍するときには、電子レンジの解凍機能は使用しません。
解凍ムラをなくすために温める機能を使用し、600W前後で3分ずつ、何回かに分けて加熱しましょう。
そうすることで、ふっくらとした仕上がりになり、美味しく食べることができます。
少しだけ手間をかけ、冷凍・解凍しても、炊き立てのようなご飯に近付けてみてください。
ご飯を冷蔵庫で保存しても味が落ちない方法は?
冷凍保存が良いとはわかっているものの、解凍する手間を省きたい場合や、数日中に食べきる量の保存をしたいという場合もあるかと思います。
そんなときに選ぶのなら、やはり冷蔵庫での保管です。
ただ、冷蔵庫に入れたご飯は水分が飛んでパサパサとした食感になったり、黄色っぽく変色したり、匂いが気になることなどに悩まされます。
それは冷蔵庫の中が、ご飯の老化を進める環境になっているからです。
少しでもご飯の保存環境を良くし、美味しいご飯の保存期間を延ばすためには、工夫を行いましょう。
器やタッパーは、蓋やラップで、きちんと密閉することが重要です。
密閉するときに温かいまま入れてしまうと、ご飯から出た水蒸気が集まり、水滴になることでカビの原因になってしまいます。
ですので、ご飯は粗熱を取って、冷ましてから入れてください。
これらを意識することで、冷蔵庫での保存も活用することができます。
冷蔵庫に入れた冷やご飯はどうやって食べる?
炊きたてのご飯は、ふっくらとして美味しく食べられたのに、冷えたご飯は、温めても美味しさが戻らないといった経験はありませんか。
一部が硬くなってしまうことや、パサパサとした食感になってしまう原因は、水分が減ってしまったからです。
そんなときには、水か少量の日本酒をかけてからラップをして、電子レンジで温めることで、柔らかい食感を取り戻すことができます。
冷蔵庫などで保存し、ご飯が固くなってしまった場合には、ぜひお試しください。
他にも、食感や黄色っぽく変色した見た目が気になる場合には、チャーハンやピラフへの使用がおすすめです。
もとからパラパラとした食感にするため、レシピでも冷やご飯を用意するメニューなら、味も均等になりやすいです。
また、保存期間のなかで変わってしまった見た目や、発生した匂いまでもカバーできます。
他には、お茶漬けなどにしても、美味しく食べきることができるでしょう。
お米の保存期間は冷蔵庫の中に入れましょう
ご飯は、1年中食べられるため、昔から日本人に愛されてきました。
ですが、野菜と同じように、皮をむいてしまえば、味や鮮度は落ちていく一方です。
皮がついたまま保存することが、鮮度を保つコツです。
お米にとって皮をむくというのは、精米の工程が当てはまります。
こだわる人は、食べる少し前に自分で精米を行うほど、鮮度が大切なのです。
そのため、精米をしてからの保存期間は、鮮度を保つために、より一層の配慮が必要です。
お米は呼吸を続けているので、外の空気に触れすぎることも、密封してしまうことも、劣化につながります。
米びつや紙の袋での保存が望ましいですが、難しいようであれば呼吸ができる程度、少しだけ袋の口を開けておきましょう。
また、お米につく虫は、温度18度以上で多湿の環境を好みます。
18度以下の温度の中でも、お米が鮮度を保つ温度は13度が良いとされていますので、この温度にあたる冷蔵庫の野菜室で、お米を保管してみてください。
ご飯が美味しくなる炊飯方法
美味しさを保つために、保存期間で気をつけることと一緒に覚えたいのは、ご飯を美味しく炊く方法です。
ご飯を炊くうえで、一番大切とされているのは、最初に浸ける水です。
水を吸うと、2倍以上の重量になるお米。
一番吸収する最初の水だけは、水道水よりもペットボトルなどのミネラルウォーターを使用するだけで、美味しく炊くことができます。
きちんと計った分のお米だけ、先に水を張った中に投入して研ぎましょう。
研ぎ終わったら、1時間ほど水に浸けて、水切りをしてから、お米の分量に合わせた水を入れます。
炊きあがったときには、ご飯をほぐすようにかき混ぜれば、ムラなく全体的に美味しく炊きあげることができます。
炊飯のときに入れるものは、人によっての工夫がありますが、おすすめはハチミツです。
ハチミツには保湿効果があるため、水分が奪われにくく、甘みを引き出し、炊きあがりもふっくらとします。
他にも、どの家庭の冷蔵庫などにもある、酢を入れることで傷みにくくする方法や、塩を入れて甘みを増やすなどの方法もあります。
自分のお気に入りの方法を見つけてみてください。
保存方法を活かせば美味しいご飯を食べられる食卓が継続できる
今回は保存期間が短いご飯を、美味しく食べる方法についてご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
すぐに食べられる冷蔵庫での保存や、長持ちさせるための冷凍庫での保存など、方法によって毎日ご飯を食べられる環境が作れます。
忙しいことを言いわけにせずに、きちんとご飯を食べましょう。
そして、少しの手間と工夫を心がければ、別物のような美味しさが味わえます。
ご飯でパワーを蓄え、より良い生活を送ってください。