お米は毎日食べるものですから、良いものを少しでも安く手に入れたいですよね。
とっておきの方法があります。
それは、農家から直接購入するのです。
何だか大変そうと思うかもしれませんが、直接購入はメリットがたくさんあります。
では、一緒に見ていきましょう。
農家からの直接購入は安心安全
普段、お米を買うのは、スーパーなどの食料品店が多いと思います。
近所にお米屋さんがあるのであれば、そこで買っているという人もいるかもしれませんね。
最近では、インターネット販売も普及していますので、ネットショップで購入している人もいると思います。
今回、おすすめしたいのは、農家と直接契約してお米を買うということです。
農家から直接仕入れることについては、メリットがたくさんあるんですよ。
メリットについてお伝えします。
◇美味しいお米を安く
お米は毎日食べるものですから、価格は購入する上での大切なポイントです。
農家から直接購入すると、流通経路を通さないため、余計な手数料を取られなくて済みます。
そのため、その分、安くお米を手に入れられます。
◇作った人や場所がわかる
スーパーで買うお米は、産地や品種は書いてあっても、誰が作ったかはわかりませんよね。
また、産地はわかっても、どのような土地で作られたのかわかりません。
農家から直接買うのですから、作った人の顔が見える、作っている場所がわかるというのは、大きなメリットです。
食品偽装が大きな問題となったこともありましたよね。
今、食の安全というのは人々の大きな関心となっています。
毎日食べるものですから、どのような人が、どのような栽培方法で作っているのか知ることができるというのは、食の安全・安心につながります。
農家から直接購入すると新鮮で美味しい!
◇新鮮なお米が食べられる
スーパーなどで手に入れるお米は、たくさんの流通経路を通して、ようやく店頭に並んでいます。
農家→農協(JA)→卸売業者→スーパーなど→消費者
ということです。
しかし、農家から直接購入するのであれば、
農家→消費者
です。
お米を収穫してから、食卓に届くまでのスピードが全く違うのは、お分かりになりますね。
流通経路を通してだと、収穫してから時間が経ってしまうため、お米の美味しい時期を逃してしまうこともあります。
直接でしたら、収穫してからすぐに自宅に届くため、お米の美味しい時期を逃すことはありません。
また、流通経路が多くなると、トラックでの搬送も多くなります。
そうなると、荷下ろしによる衝撃などでお米が傷んだり、割れたりする原因にもなります。
荷下ろしの際に起きる温度変化も、お米には大敵です。
お米の品質が低下してしまうことにもなります。
農家から直接購入することで、搬送による衝撃や温度変化を防ぎ、高品質で新鮮なお米を手に入れることができるのです。
米どころの条件①
農家から直接お米を購入するために、お米の産地についても知っておきましょう。
日本の米どころと呼ばれる地域は、北の地域です。
新潟県や秋田県は、昔から米どころとして有名ですよね。
下記の地域が、お米の収穫量の多い都道府県です。
●北海道
●新潟県
●秋田県
●山形県
●宮城県
なぜ、北の寒い地域が米どころなのかと言いますと、お米の栽培には温度差が重要だからです。
昼間は暖かく、夜は寒い地域が米どころになるのです。
暖かい昼間に、稲は光を浴びて二酸化炭素と水から、でんぷんを作り出します。
このでんぷんは、自身が生きるためのエネルギーとしても使われますが、余った分は貯蔵されます。
そして夜になると、光合成ができませんので、昼間作ったエネルギーを使うだけになります。
しかし、気温が低いと、稲の機能が低くなり、あまりエネルギーを使うことがありません。
ですので、その分、多くのでんぷんを蓄えることができるということになるのです。
米どころの条件②
米どころの条件は他にもあります。
◇豊富な水
お米の栽培には、多くの水が必要になります。
大きな川がある、山からの雪解け水が豊富など、田んぼにたくさんの水を引き込めることが、大切な条件になります。
◇平地
お米を安定して大量に収穫するために、広くて平らな土地が必要になります。
また、広くて平らですと、農業用の機械を効率的に利用することができます。
◇水はけ
豊富な水があるのと同時に、水はけも良い土地でなくてはなりません。
水が土の中に浸透していくのと一緒に、酸素が根に行き届きます。
新鮮な水と酸素で、お米が健康に育ちます。
お米を購入する際に、銘柄とともに産地も気になりますよね。
直接購入をするのであれば、お気に入りの産地や、応援したい産地の農家を探してみると良いですよ。
農家から買いたい!おすすめのお米の銘柄
次に、お米の銘柄についてお話します。
「新潟県魚沼産のコシヒカリ」は、美味しいお米として有名ですね。
最近では、北海道産のお米も美味しいと評判です。
以前ですと、北海道は気温が低すぎて、お米の栽培には適さないと言われていました。
しかし、近年、品種改良によって寒さに強い品種が開発され、国内有数の美味しいお米の産地になりました。
おすすめの銘柄をご紹介します。
◇ゆめぴりか 北海道
もっちりした食感が特徴のお米です。
お米の甘さをしっかり感じることができる上に、粘り気もありますので、お米の美味しさを十分に感じることができます。
このお米は、ANAのファーストクラスでも採用されています。
◇つや姫 山形
名前の通り、つやのあるご飯が炊けます。
粘りはあまりなく、噛んだときに弾力を感じることができます。
冷めても美味しいと評判です。
◇夢つくし 福岡
まだあまり名前が知られていませんが、毎日食べても飽きないお米です。
ほど良い柔らかさで、あわせる料理を選ばないお米です。
新しい品種が食べたいという人は、いかがでしょう。
◇晴天の霹靂 青森
食感がしっかりしていて、あっさりしています。
噛んでいくと、甘みが感じられます。
硬めのご飯が好きな人におすすめします。
おすすめの銘柄をご紹介しました。
気になったものを農家から購入してみてはいかがでしょうか。
ただし、生産量が少ない銘柄などは、農家から直接購入できない場合もありますので、ご注意くださいね。
お米を直接購入するのは違法だった?
ところで、個人が農家から直接お米を買うことを、「闇で買う」と言うことがあります。
「闇」というと、なんだか違法なことをしているように思ってしまいますよね。
これは、食糧管理法の名残と言われています。
この食糧管理法は、戦時中の1942年に制定されました。
内容は、食糧の生産・流通・消費にわたって政府が介入して管理するというもので、目的はお米の需給と価格を安定させることでした。
つまり、お米をすべて政府が管理して配給することによって、国民が平等にお米を手に入れられるようにするということです。
この制度があったため、個人が農家からお米を直接購入することは、違法だったのです。
ですので、「闇で買う」や「闇米」と言われていました。
しかし、食糧管理法は、1995年に廃止されています。
現在では法律が改正され、規制が緩和されています。
それに伴って、お米の流通経路も多様化しました。
個人が農家から直接お米を購入することも、もちろん違法ではありませんので、安心してください。
直接農家と交渉するのは難しいという人は、インターネットを通じて、農家を紹介してくれるサイトもあります。
不安な人は、こういったシステムを利用してみましょう。
お米を食べて農家を応援しよう
お米を作っている農家の顔がわかると、簡単にお米を粗末にすることもなくなると思います。
農家は、苦労して美味しいお米を作っています。
直接購入は、そういった農家の苦労や工夫も直接感じることができます。
この農家を応援したい、と思える農家に出会えるかもしれませんね。