お好み焼きと言えば、広島風・関西風と地域によって特徴があります。
材料も小麦粉・水・卵・具材とシンプルな材料ですが、割合を間違えると、生地が重すぎたり、クレープのような薄い生地になったりします。
そんなことにならないように、今回はお好み焼きについてご説明していきます。
お好み焼きの地域別の割合は?
お好み焼きは様々な地域で作られていて、作り方や具材も様々です。
ここでは、代表的なお好み焼きの広島風・関西風の違いをご紹介していきます。
■広島風
小麦粉をお水で溶いて、クレープ状に生地を広げ、その上に千切りにしたキャベツ・もやし・イカ・エビ・豚肉を積み上げていきます。
生地がパリパリに焼けたら、ひっくり返して、別の場所でそばを焼きます。
そばが焼けたら、その上にお好み焼きを乗せます。
ソースをたっぷり塗り、お好みで青のりをかけて出来上がりです。
■関西風
こちらは、出汁を合わせた生地に山芋を入れ、刻んだネギ・キャベツとイカやエビなどをふっくら混ぜます。
豚バラを上に乗せて、ホットケーキのように厚焼きにします。
仕上げに、甘めのソース・マヨネーズ・青のり・かつお節をかけて出来上がりです。
そばを乗せるタイプは、関西ではモダン焼きと言います。
2つの地域で大きく違うのは小麦粉の割合で、薄い生地の広島風、厚い生地の関西風となります。
お好み焼きで使う小麦粉は?
広島風・関西風の違いはわかりましたが、お好み焼きに使う小麦粉は、どの小麦粉を使うと美味しく仕上がるのでしょうか?
次は、小麦粉についてお話していきますね。
お好み焼きに適しているのは、薄力粉が一番おすすめです。
すりおろした山芋も一緒に入れると、粘りが加わり、さらに美味しく仕上がります。
中力粉や強力粉でも作れますが、グルテンの量が多く、モチモチとした重たい生地になります。
薄力粉と山芋を合わせるのが手間だと感じる方は、スーパーなどで売っている「お好み焼きの粉」という商品がおすすめです。
お好み焼きの粉は、出汁や山芋のエキスなどがあらかじめ入っているため、山芋を入れなくても、ふっくらと焼くことができます。
また、薄力粉を使うときはお水との割合が難しいですが、お好み焼きの粉はパッケージに書いてる通りに作れば、美味しく作ることができます。
広島風は薄いクレープ生地なので、粉による違いは少なめです。
厚い生地の関西風は、中力粉などを使うと生地が重たくなりすぎ、美味しさが半減してしまうので、粉を間違えないようにしてください。
お好み焼きで使う小麦粉の割合は?
お好み焼きの粉で作れば、お水との割合は難しくありませんが、薄力粉を使うときの割合は、どのようにしたら良いのでしょうか?
■広島風
広島風の生地を作るときは、お水と小麦粉を1:2の割合で作り、お好みで調味料を入れてください。
クレープ状に焼くので、サラサラした生地になります。
具材の割合は特に決まっていませんが、キャベツやそばを多めにするほうが、美味しく仕上がります。
■関西風
関西風はお水と小麦粉を1~1.5:1の割合で、ドロっとした生地を作ってください。
広島風と違い、具材を生地に混ぜ込むので、生地と具材の割合も考えないと、バランスが悪くなります。
キャベツは、お水に対して2倍ほど入れ、卵は2~3人前に対して1個入れると、具材と生地のバランスが良くなります。
あとは、お好みで具材や調味料を入れてください。
お好み焼きは、粉もんと呼ばれるほど、粉がメインです。
小麦粉とお水の割合を間違えると、他の工程がうまくできていても、仕上がりが悪くなるので、気をつけましょうね。
小麦粉を米粉で代用したときの割合
小麦粉をメインとしたお好み焼きですが、小麦粉・卵などのアレルギーを持っている人もいますよね。
アレルギーがある人は、どうしたらいいのでしょうか?
昔と違い、今は小麦粉の代わりに、いろいろな種類の粉があります。
その中で、スーパーでもよく見かける米粉を使うと、アレルギーのある人も、お好み焼きを食べることができます。
では、米粉で代用したときの割合は、どうすればいいのでしょうか?
一緒のレシピで作れるのでしょうか?
そんな疑問を、解決していきたいと思います。
米粉は粒子の大きさが、各メーカーによって違いますので、一度作って特性を理解しておきましょう。
同じ割合で作っても、粒子の大きさが違うと、生地の状態が大きく変わることがあります。
まず、お水の割合は、粉に対して1.5~2倍入れ、キャベツは2倍ほど入れます。
あとは、お好みで調味料や具材を入れて焼けば、出来上がりです。
米粉はグルテンが少なく、粘りも少なめなので、長芋を入れて粘りを出すのがおすすめです。
卵を入れなければ、卵アレルギーの人も食べることができます。
広島風は生地を別焼きで焼くため、具材の量は、小麦粉の場合と一緒で大丈夫です。
小麦粉で作るお好み焼きは、外はカリッと、中はフワッとした仕上がりです。
米粉の場合は、外はカリッとですが、中はモチっとした仕上がりになります。
お好み焼き用の小麦粉が余ったら?
お好み焼きを作るときに、お好み焼き用の粉を買う方も多いと思いますが、使い切れない場合が多々ありますよね。
次のお好み焼きを焼く機会まで保管してもよいですが、いつ使うのかもわからないですし、残りがあるのを忘れて、新しいのを買ってしまったということも起きかねません。
そのため、別の料理に使うのがおすすめです。
お好み焼き用の粉は、出汁の旨味が入っているので、アレンジがしやすいです。
おすすめ料理をご紹介します。
■たこ焼き
定番ですが、お好み焼きの粉でも、美味しくたこ焼きを作れます。
その他、チヂミ・とん平焼きなどの粉もんのレシピにも、そのまま使うことができます。
■揚げもの
お好み焼きの粉は小麦粉なので、天ぷらやフライに使うと、サクッとした仕上がりになります。
また、粉に出汁などの味がついてるため、普通の小麦粉を使うよりも旨味があります。
たこ焼き・チヂミなどの粉もんは、お好み焼きの粉にしても、粉の割合はいつも通りで大丈夫です。
おすすめの美味しいお好み焼きレシピ
お好み焼きの特徴・小麦粉のおすすめ・生地と具材の割合などが分かったところで、美味しいお好み焼きレシピをご紹介します。
今回は、関西風お好み焼きのレシピをご紹介していきます。
【材料 4枚分】
・豚バラ肉 4枚
・キャベツ 250グラム
・卵 2個
・ネギ お好み
・イカ お好み
・薄力粉 150グラム
・山芋 50グラム
・出汁 150グラム
【作り方】
①キャベツは千切り、ネギは小口切り、イカはひとくち大、豚バラ肉は1枚を3等分にします。
②薄力粉・卵・すりおろした山芋・出汁の順に混ぜ合わせます。
③ ②に豚バラ肉以外の、①の材料を混ぜましょう。
④熱したフライパン、または、ホットプレートに油を入れて、生地を焼きます。
上に豚バラ肉を乗せ、焼き色が付いたら、ひっくり返して両面を焼きます。
⑤ソース・かつお節・青のりなどを、トッピングして出来上がりです。
美味しく作るためには必ず、出汁・山芋・卵を入れてください。
こうすることで、生地自体に味がつき、山芋や卵で、生地がフワッとした仕上がりになります。
山芋は、粘りの強いものを入れるほうが、美味しく仕上がりますよ。
手軽にできる粉もん
お好み焼きは、小麦粉・水・具材を合わせるだけでできますが、生地・具材の割合で、様々なバリエーションにアレンジができます。
主食にもなるので、米や麺類を食べ飽きたときに、安価な食材で野菜もたくさん取れる、家計に優しい粉もんのお好み焼きを作ってみてはどうでしょうか?