料理の基本は出汁にあり!とよく聞きますよね。
出汁は美味しいだけでなく、体に良い栄養もあり、日本の食卓には欠かすことのできないものですよね。
今回は、美味しい出汁の取り方や出汁の保存方法、保存期限についてご紹介します。
自分で取った出汁を使って、美味しい料理も作ってみましょう。
美味しい出汁の取り方で保存期限は変わる
まず最初に、出汁の基本ともいえる「かつお昆布出汁」の取り方をご説明します。
【材料 だし4カップ】
・昆布 10g(3×25cm)
・削り節 20g
・水 5カップ
【作り方】
①まずは、水に材料の昆布を浸けます。
そして、30分置いてから中火にかけます。
②鍋の水が沸騰する直前に、昆布をひき上げます。
沸騰したら火を止めましょう。
③ここで、ひと呼吸置いてから削り節を加え、そのまま2分ほどおいてください。
④水にぬらしたキッチンペーパーを敷いたザルで、出汁をこします。
続いては、煮干の出汁の取り方です。
【材料 だし4カップ分】
・煮干し 30~40g
・水 5カップ
【作り方】
①煮干しの出汁は、下処理が肝心です。
煮干しの頭を取って、身を分けます。
②煮干しの内臓を取り除き、水に煮干しを入れて、ひと晩おいてください。
時間のないときは、30分位で構いません。
③鍋を中火にかけます。
煮干しのアクが出てきたら、すくい取りながら、5分ほど煮てください。
④ぬらしたキッチンペーパーを敷いたザルで、出汁をこしてください。
手間をかけて取った出汁は、常温保存では腐敗や酸化が進み、傷みやすくなってしまうので、気をつけましょう。
次は、出汁の保存方法や、保存期限についてお話します。
出汁の保存方法や保存期限について
出汁を作り過ぎて余ってしまった!という経験をされた方は、沢山いらっしゃると思います。
作り置きをして、保存期限を伸ばしたいときは、まずは冷蔵庫を活用しましょう。
保存期限を伸ばしたいといっても、残念ながら出汁の冷蔵庫での保存は、長期保存には向いていません。
しかし、使いたいときに、すぐに出汁を使えるのは、とても便利ですよね。
作りすぎた出汁を冷蔵庫で保存しておけば、朝食のおみそ汁も簡単に作ることができますよ。
では、冷蔵庫での保存方法をご説明します。
まず、作った出汁をよく冷ましてください。
よく冷ましたものを、ピッチャーやタッパーなどの保存容器に入れます。
計量カップが一緒になっているものや、ペットボトルに入れて保存すれば、冷蔵庫から取り出して、すぐに煮物やお吸いものを作れて便利ですよ。
時短になるので、忙しい皆さんにおすすめの保存方法です。
冷蔵保存の場合は、2日ほどで使い切るようにしてください。
出汁の冷凍保存で保存期限を長くする
出汁の冷凍保存は、冷蔵保存よりも保存期限が伸び、長期保存ができます。
つまり、冷凍することは、出汁の作り置きには最適な保存方法なのです。
あらかじめ、出汁の分量を量ってから凍らせると、料理で使用するときに便利です。
冷蔵保存と同じように、よく冷ました出汁をフリーザーバッグやタッパーなどに入れて、凍らせて保存してください。
アイスキューブを作る器を活用すると、一人前を作るときに、とても便利ですよ。
アイスキューブに入れる出汁を取るときは、通常の出汁を取るときよりも、2倍から3倍濃く取っておきましょう。
アイスキューブで凍らせた出汁は、そのまま保存せずに、フリーザーバッグなどに入れ直してください。
なぜならば、冷蔵庫内の匂いがついてしまい、出汁の風味が落ちてしまうからです。
冷凍した出汁の保存期限は、3週間ほどです。
時間が経つごとに風味が変わってしまうので、なるべく早く使い切るようにしてください。
調理の時短に!出汁を簡単に取る方法
ここでは、出汁を簡単に取る方法をご紹介します。
まずは、茶こしを使う出汁の取り方です。
一人前の汁ものや、おひたし、ごま和えなどで少量の出汁が必要な場合に便利です。
茶こしに、かつおぶしを入れて、そこにお湯を注ぎます。
お湯1カップにつき、かつおぶしの量5gが目安です。
2つめは、電子レンジを使う方法です。
昆布をつけておいたり、煮出したりする時間がないときには、とても便利ですよ。
耐熱のボウルに昆布5cm、削り節ひとつかみ、水2カップを入れて、ラップをふんわりかけます。
それを、電子レンジ(600w)で3分、加熱してください。
加熱後に出汁をこせば、できあがりです。
最後に、水だしする方法をご紹介します。
鍋やボウルに、水・昆布・かつおぶしを入れて、冷蔵庫で寝かせておくだけです。
水だしすると、味がまろやかでカドがない、上品な出汁になります。
寝かせておく時間が、美味しい出汁を作ってくれるのですね。
ただし、水だしの保存期限は2~3日と短いので、早めに使いきることを心がけてください。
以上のように、簡単な出汁の取り方を覚えておくと、調理の時短に繋がりますよ。
出汁の美容効果とは!?
体に染み渡るような、出汁の効いたお吸いものの味は格別ですよね。
日本人に産まれて良かったな、と思える瞬間です。
出汁は保存期限内であれば、美味しいだけではなく、美容にも効果的です。
出汁が美味しいのは、かつおぶしや昆布から摂れる旨み成分のアミノ酸が、たっぷり含まれているからです。
アミノ酸には、肌の保湿力を高める効果があるので、スキンケア製品にもよく使われています。
アミノ酸以外にも、出汁には、ビタミンやミネラルが、たっぷり含まれています。
コラーゲン生成を促し、ハリと弾力のあるお肌を作るためのサポートをしてくれます。
飲む美容液、それが「出汁」なのです。
女性には、嬉しいことばかりですね。
しかしながら、市販されている出汁の素や液体調味料には、添加物が含まれています。
含まれている塩分量も多いので、使いすぎると、肌荒れやむくみの原因になることも…。
美容と健康を考えるのであれば、今回ご紹介したような方法で、自分で出汁を取ることをおすすめします。
出汁を使った美味しい料理レシピ
出汁をきちんと取り、余ったら保存期限を守って、冷蔵庫や冷凍庫に入れる。
もちろん、それでも良いのですが、せっかくですから取りたての出汁を使って、美味しい料理を作ってみましょう。
ではさっそく、おすすめのレシピをご紹介していきます。
まずは、「ハマグリ湯豆腐」です。
出汁と、ハマグリから出る出汁がマッチして美味いですよ。
【作り方】
①ハマグリとお酒を鍋に入れて、フタをして強火にかけます。
②完全に貝が開くまで蒸します。
③鍋のハマグリを一旦取り出し、殻からはずします。
④そこに出汁を加えて、ひと煮立ちさせ、豆腐とネギを加え、最後にしょうゆで味を整えて出来上がりです。
2品目は、「大根の出汁煮」です。
【作り方】
①大根は、厚めの輪切りにして皮をむきます。
②面取りをして、片面中央に十字に切り込みを入れます。
隠し包丁を入れることで、出汁が染み込みやすくなります。
③鍋に大根とだし汁を入れて火にかけ、沸騰したら弱火で30分ほど煮てください。
④そこに塩を加えて、一度火を止めてください。
フタをして、そのまま冷まして出来上がりです。
☆一度冷ますことで、大根に味がよく染みますよ。
出汁を上手に活用しよう
いかがでしたか。
料理を美味しくしてくれる、魔法の調味料でもある出汁。
今回ご紹介したように、出汁の取り方や保存方法は色々ありますよね。
自分のライフスタイルに合った方法で、美味しい出汁を上手に活用しましょう。