栄養が豊富な玄米は、健康や美容を意識している方は、摂り入れているのではないでしょうか。
栄養満点の玄米ですが、炊くのに少し手間が掛かります。
そんな時は、まとめて炊いておにぎりにして冷凍しておくと便利です。
今回は玄米の炊き方と、冷凍した玄米の解凍方法を紹介します。
玄米おにぎりって?
玄米は、ビタミン・ミネラル・食物繊維をふんだんに含有しています。
白米と比較すれば、人が健康的にいられるための栄養素を大体摂取することができるため、完全栄養食と呼ばれています。
栄養をバランス良く摂取できる食事の事例として、「1日30品目以上」が代表的に呼ばれますが、この前提は、白米を主食で摂った場合に言えることです。
従って反対に考えれば、白米を主食で摂る場合には、1日30品目以上の食事をしなければ、健康的な状態を保持するために要する栄養素を摂取するには不十分であるということです。
玄米を主食にした場合には、「1日30品目以上」の食事をする必要は全くありません。
昔の人が、「一汁一菜」でも健康的でいられたのは、玄米を主食にした食事をしていたことが要因です。
玄米は、籾米(もみごめ)から籾殻(もみがら)を除去したお米です。
玄米からさらに糠(ぬか)と胚芽(はいが)を除去して、胚乳(はいにゅう)だけを残したお米が白米になります。
玄米、三分つき米、五分つき米、七分つき米、胚芽米、白米の順番に精白度合いが大きくなりますが、精白が大きくなればなるほどビタミンやミネラル、食物繊維などの健康に良好な栄養素が無くなっていきます。
お米を玄米のまま食べることで、栄養のバランスを保って、非常に良い健康に優れた食事ができます。
また玄米を、おにぎりや冷凍にしても、健康的な食事をすることができるでしょう。
玄米おにぎりで摂れる豊富な栄養とは?
玄米は栄養素が均一で豊富に含有されています。
玄米は、そのままでもおにぎりでも冷凍しても、十分の栄養を取得可能な食材です。
玄米100gあたりの栄養構成は、たんぱく質が6.8g、脂質が2.7g、ミネラルが650mg、ビタミンBが10.41mg、食物繊維が3.7gと豊富に構成されています。
玄米には、以下の特徴があります。
第1に、玄米は、ナトリウム1対カリウム5の比率です。
この比率は人の細胞に良く相似であり、自然で健康的な食事を摂ることが可能です。
第2に、玄米は、ビタミンB群を多く含有しています。
ビタミンB群は、糖質や脂質をエネルギーに転換する機能を持っています。
ビタミンB群が足りなくなると、便秘や消化不良、神経過敏や肌荒れなどの原因になります。
第3に、玄米は、鉄分やミネラルを多く含有しています。
ミネラルは、歯や骨を頑丈にし、きれいな血液にする機能があります。
ミネラルを相応に摂取しないと、骨粗鬆症や貧血、神経過敏や食欲不振などの原因になります。
自然食やアレルギー体質の人が玄米食を食べるのは、非常に高い解毒作用の効果のためです。
体内に存在する毒素の約75%は便として出ます。
白米に比べて約6倍の食物繊維を有する玄米は、便秘を改善することで、毒素の排出を円滑に進めます。
また玄米には、フィチン酸が多く含有されており、化学物質や重金属を体外に出す等解毒を促進します。
玄米おにぎりを作ってみよう!玄米の美味しい炊き方
1)まずは洗う
ボウルに必要量の玄米を用意して、水で満たし、手でかき混ぜるとチリ等が上がるので、それらを除外します。
これを2~3回実施します。
2)揉み洗い
お米をすくって、両手で擦り合わせて揉みながら洗います。
お米の表面を揉みながら傷をつけると、よく水を吸い、柔らか目に炊くことができるのです。
3)水の加減具合
洗い終わったお米を炊飯器の内釜に入れます。
【炊飯器の「玄米モード」でする場合】
玄米2合に応じて、水は約600ml程度を入れます。
※塩を入れるなら、ここで加えてください。
4)浸漬
玄米は、水を吸いにくい構造なので、十分に浸漬するようにしてください。
6時間以上しておくのが目途です(冬場はさらに時間をかけてください)。
5)炊飯
十分な浸漬が終了したら、玄米モードでスイッチを入れ炊きます。
6)蒸らす
炊き上げが終わったら、10分程度、蒸らしの時間を置きましょう。
水蒸気がだんだんご飯の表面になじんでいき、粘り気のある美味しいご飯が出来上がります。
玄米は、そのままでもおにぎりや冷凍でも、自然に栄養の摂れる食事ができますからオススメです。
美味しく炊くためのポイント
★浸漬時間
玄米は水を吸いにくい為、浸漬時間を十分にしましょう。
これで、お米がふっくらと炊けます。
★塩を加える
米1合に対応して、0.3gの塩を加えます。
塩を加えると、玄米の水の吸収がよくなります。
炊いた玄米は冷凍保存できるの?
美味しい玄米を簡単に食べ続けるには、冷凍保存が最適です。
まず、玄米を炊く場合に、一回で多め(3合くらい)に炊いてしまいましょう。
その後、炊き上がったらすぐに食べない分を冷凍すれば、解凍した時に美味しく食べることができます。
お米は炊飯器の中で長い時間を置くと段々に水分が抜けていき味が落ちてしまいます。
炊き上がったら長く時間を置かないで冷凍保存するのが基本的にはよいでしょう。
保存は、小量に分けてラップに包んで冷凍保存しましょう。
お茶碗1杯分ほどぐらいをラップに入れ、少々平目に広げてから包み込みます。
包み込んで常温のまましばらくそのままにし、温かみが薄れてきたら冷凍庫へ保存します。
解凍する場合には、蒸し器で約15分ほど蒸すと、水分のあるモチモチの感触の玄米になります。
また簡単に解凍する場合には、電子レンジで3分ほど温めるとよいです。
もしくはラップを取って 炊飯器に入れてしばらく温めておけばそれでも大丈夫です。
ただ、玄米菜食を奨励しているマクロビオティックでは、冷凍保存したり電子レンジを使用することで、 玄米の持つ健康に関する効き目が薄れてしまうということも言われています。
もし、日々玄米を炊き上げる時間が持てるなら、美味しい玄米を食べることができるので、一番のオススメです。
さらに欲を言えば、炊飯器が2つ以上あれば、3日間以上炊飯器の中で熟成させて完成する寝かせ玄米という選択肢もあります。
酵素の働きで玄米をもっとも美味しく食べられる方法なのでオススメです。
また、玄米おにぎりにしても大変美味しく食べれます。
ご自分で手軽にできる方法を選択して、日々の食生活に玄米を入れた食事にしたいですね。
冷凍した玄米の蒸し器での解凍方法
蒸し器で冷凍玄米を解凍して、そのままでもおにぎりでも美味しく食べれます。
解凍に15分程度ですが、水分が保たれ、炊き上げた時のようにふっくらさせることができます。
1)まず、冷凍ご飯のラップを剥がします。
ぴったり張り付いているところは、そのままの状態で大丈夫です。
ラップを剥がすことで、ご飯に熱が容易に通じるようになります。
(ラップがご飯に張り付いている場合、蒸し器で5分程度蒸し、菜箸で一度広げ、さらに蒸してください。)
2)次に蒸し器を準備します。
鍋に設置して使用できるスチームプレートがあると簡単です。
水を入れ、スチームプレートを設置して、クッキングシートをセットします。
3)鍋を火にかけて、沸騰したら、玄米ご飯をラップごとセットします。
そして、沸騰し続ける程度に火を弱め、蓋をして15分待ちます。
火にかける場合、蓋の水滴がご飯にかからないように、乾いたふきん等を蓋の間に挟むと良いでしょう。
※ふきんは火にかからないように、蓋の上部で軽く結ぶと安全です。
15分蒸した後、真ん中部分に菜箸で刺して、固さがあれば軽くほぐして再び蓋をし、2~3分さらに蒸してください。
4)解凍が終了したら、ラップごと器に移します。
冷凍玄米はリゾットなどの料理にも!
玄米をそのまま食べるのもいいですが、アレンジを知っておくと飽きなくていいですよね。
そこで今回は玄米リゾットのレジピを紹介したいと思います。
☆トマト味の玄米リゾット☆
冷凍玄米を早く食べたい場合、おにぎり等よりありがたいレシピです。
【材料】(3~4人分)
・オリーブオイル 適量
・玄米を2合
・玉ねぎ1/2個
・ニンニク1個
・だし汁120~150cc程度
・★トマト缶1缶
・★ローリエ1枚
・塩こしょう適量
【作り方】
1)最初に玉ねぎ、ニンニクをみじん切りにしておきましょう。
そらから昆布でだし汁を事前に作っておきます(鰹だしまたは本だしで可能)。
2)オリーブオイルでニンニクを炒め、香りがでたら玉ねぎを一緒に炒めてください。
玉ねぎが柔らかくなったら上記の★印を入れます。
3)解凍しておいた玄米を入れます。
4)玄米が馴染んだら、だし汁を入れてください。
落とし蓋をセットして、20分程度煮ます。
5)水分が少なくなったら出来上がりです。
お好みで塩こしょうを入れてもいいですね。
コツ・ポイント
トマト缶は、ホールトマト、カットトマト、トマトソースいづれでも可能。
煮詰める場合、焦げ付かないように、時どきかき混ぜてください。
☆余ったカレーと冷凍玄米でカレーリゾット☆
【材料】(1人分)
・カレー1人分
・冷凍玄米1人分
・唐辛子3本
・甘酢らっきょう10個
【作り方】
1)余ったカレーに水を少々加え、冷凍玄米を加えて煮ます。
2)塩で味を調整し、唐辛子、らっきょうを乗せ終了です。
コツ・ポイント
玄米が固い場合は先に水で少し煮て、解凍後にカレーを加えてもよいでしょう。
栄養満点の玄米を摂り入れてみましょう
いかがでしたか。
玄米の栄養はたくさんありますので、是非摂取したいですよね。
炊き方を覚えてまとめて炊けば、冷凍保存も可能です。
無理の無い程度に始めて、玄米食を継続してみましょう。
健康維持のためには、体に良いものを摂取しましょう。