思春期でもないのにニキビができるとしたら、原因はストレスなど大人ならではの理由によるものです。
解決するには正しいスキンケアも大切ですが、ニキビができないよう体の内側から整えていくことも大事です。
今の生活が忙しく、睡眠不足や食生活が乱れていれば、まずはきちんとした睡眠を確保し、正しい食生活改善を行いましょう。
どのような食や睡眠をとればお肌の改善につながるか、具体的にご説明いたします。
大人ニキビができる主な原因は食生活の乱れと睡眠不足だ!
思春期のニキビと違い、成熟してからのニキビの原因は、下記のように大人ならではの生活と関連しています。
・栄養の偏り
・糖分と脂質の摂りすぎ
・過度のアルコールやカフェインの摂取
・喫煙
・不規則な生活
・睡眠不足
・ホルモンバランスの乱れ
・ストレス
・乾燥
・花粉など空気の汚れ
・紫外線
・必要以上の洗顔
・メイク
中でも食と睡眠は生の根幹を成しているため、最も大切な要素といえます。
体にとって必要な栄養素をまんべんなく摂り込み、日々過不足のない睡眠をとれば、おのずと生体のリズムは適正に働きます。
しかし、ストレスまみれの現代社会に生きる私たちにとっては、過不足のない栄養と睡眠を確保することは非常に困難です。
食に関していえば、飽食のあまり、一部の栄養の摂取のみが突出し、そのほかは不足しています。
睡眠は忙しさのあまり、ほとんどの人が足りていません。
つまり、食の偏りと睡眠不足が大人ニキビの主要原因なのです。
改善するにはお肌のお手入れも大切ですが、もっと抜本的に体の内側から整えていくことが求められます。
そのためには食生活改善と、睡眠不足の解消が必要といえるでしょう。
大人ニキビを作らないための食生活改善方法とは?
それでは、大人ニキビを作らないための具体的な対策方法を見ていきましょう。
まずは食生活改善についてです。
食生活改善の基本は栄養の偏りをなくすこと、つまり栄養バランスの良い食事を規則正しく摂ることです。
現代の食生活は糖質や脂質の多い食事に傾きがちなため脂肪が蓄積されやすく、皮脂の分泌物も多くなります。
そのためニキビができやすくなるのです。
お肌のためには、糖質や脂質以外の栄養素の中でも、特にビタミン類が必要です。
中でも次のビタミン類は、ニキビ改善に効果があります。
・ビタミンA
ニキビ治療薬にとり入れられているくらい大切な栄養素です。
お肌の生まれ変わり(ターンオーバーといいます)を促すので、新しく美しい肌を蘇らせてくれます。
ほうれん草やにんじん、かぼちゃなどの緑黄色野菜に多く含まれています。
・ビタミンB2
皮脂をコントロールする作用があります。
皮膚の再生や、糖質・脂質の代謝に関わっています。
蓄積されないため、毎日こまめに摂りましょう。
レバー、牛乳、卵、緑黄色野菜に含まれています。
・ビタミンB6
皮膚の再生や、たんぱく質・脂質の代謝に関わっています。
免疫機能を正常に保ちます。
レバーやまぐろ、かつおに含まれています。
・ビタミンC
別名美白ビタミンと呼ばれるほど、シミを防ぎ、メラニンの生成を抑えます。
抗酸化作用が高く、お肌の新陳代謝を促します。
血液サラサラ効果があるため、血管の末端まで血流を良くします。
野菜や果物に多く含まれています。
・ビタミンE
別名アンチエイジングビタミンと呼ばれるほど、健康的な美肌作りのサポートをします。
また、高い抗酸化作用で血行を良くし、お肌の新陳代謝を活発にさせ、ターンオーバーを促します。
ウナギやレバー、ナッツ、ドライフルーツに多く含まれています。
以上のような食材をふんだんにとり入れ、できるだけ栄養バランスの良い食事を心がけるといいですね。
それでは、もう一つのポイントである睡眠不足の解消法も見てまいりましょう。
大人ニキビの敵!睡眠不足はどうして良くないの?
ニキビを治すには、食生活改善とともに睡眠不足の解消も大きなポイントです。
忙しい生活を送る私たちにとって、いかにして睡眠を確保するかは喫緊の課題です。
ほとんどの方が休日に寝だめをすることで、何とか乗り越えているのではないでしょうか。
しかし、お肌の健康からいうと、睡眠不足+睡眠過多の繰り返しは、まさにニキビの温床といえます。
睡眠時間の帳尻を合わせたところで、睡眠の質までは確保できないからです。
皮膚科医の54%が、ニキビの改善には質の良い睡眠が必要といっています。
質の良い睡眠とは、ただ長い時間寝ていることではありません。
私たちの体は寝ている間にホルモンが分泌されます。
このホルモンは疲労やストレスなどでダメージを受けた心身の修復を図るべく、新陳代謝を活発にさせます。
私たちが寝ている間には、皮膚や骨、筋肉などの細胞が新たに作られ、古いものは淘汰されるという作業が行われているのです。
このホルモンは、夜の10時から午前2時くらいが最も活発に分泌されます。
したがってお肌のターンオーバーを効率よく行い、ニキビを改善させるには、この時間帯に眠るのが最適といえるのです。
これでもうニキビを作らせない!睡眠不足の解消方法とは?
ニキビを改善するには睡眠不足を解消し、お肌のターンオーバーのゴールデンタイムである夜10時から午前2時にはしっかり眠っているのが最も有効な方法です。
とはいっても、なかなか夜10時には寝られませんよね。
せめて日付が変わる前までには就寝し、ホルモンの恩恵を受けるようにしましょう。
最低でも6時間は寝るようにしてください。
はじめのうちそれが難しければ、せめて朝起きた時に陽の光を浴びるようにしましょう。
寝ている時と、起きて活動している時とでは、分泌されるホルモンが異なります。
きちんと区別されることではじめて体内のリズムが整えられ、細胞の成長が促されるため、昼夜の区別がつかないとお肌のターンオーバーも機能しなくなるのです。
では、昼夜の区別とは何かというと、明かりです。
電気のなかった太古の時代からヒトに備わった生体のリズム、それが陽の光を浴びる=朝の訪れであり活動する時間であること、光がなく暗くなる=夜の訪れであり休息する時間であること、なのです。
ヒト本来のリズムを取り戻すことが、すなわち健やかなお肌のための解決策といえるのです。
夜、なかなか寝付けない場合は、まず部屋を暗くして静かにしましょう。
スマホやパソコンのブルーライトは脳が昼間と錯覚します。
明かりが欲しければ、心が落ち着くキャンドルをともしてみてはいかがでしょうか。
アロマを炊けばさらに癒されますね。
軽いストレッチやマッサージで筋肉のコリをほぐすと、高ぶっていた神経も鎮まります。
また、入浴も全身の血行が良くなるのでおすすめです。
寝付けないからとお酒を飲むのはNGです。
睡眠の質には食が大いに関わっています。
食生活改善によって睡眠の中身も変えていけるのです。
食生活改善で良質な睡眠を確保しニキビとサヨナラしよう!
ニキビを改善するには単に睡眠不足を解消するだけでなく、質の良い睡眠をとることで肌のターンオーバーを促進させる必要があります。
質の良い睡眠には、実は食生活が大きく関わっています。
心地よい眠りに導くメラトニンというホルモンがきちんと分泌されることで、睡眠時に成長ホルモンが働いて肌の再生がなされるのです。
このメラトニンが分泌されるには、セロトニンと呼ばれる神経伝達物質が分泌されなければなりません。
セロトニンは、トリプトファンという必須アミノ酸からできています。
トリプトファンは体内では作られないため、食物から摂り込まなくてはなりません。
トリプトファンが豊富に含まれる食材は、肉・魚・豆・卵・乳製品です。
しっかりとタンパク質を摂ることが大切なのです。
しかも、トリプトファンは、
①朝摂取する
②ビタミンB6や鉄分と一緒に摂取する
ことでセロトニンが効率よく増えます。
食生活改善するなら、朝食に必ずタンパク質と乳製品を食べ、さらに夕食などでもまぐろやカツオ、レバーといったビタミンB6や鉄分の多い食材も食べればOKです。
ニキビを改善するなら野菜だけでなく、タンパク質や乳製品もしっかり食べることがポイントといえそうです。
質の良い睡眠のための食生活改善は食事時間もポイント
ニキビを改善するには睡眠不足を解消するだけでなく、質の良い睡眠をとって肌のターンオーバーを促す必要があります。
寝る直前まで食事をしていたら胃がもたれてなかなか寝付けません。
食生活改善では食の内容だけでなく、食事をする時間もポイントです。
消化に時間のかかる食事は寝る3時間前までに済ませておくのがいいとされています。
どうしても夜遅くに食事をしなければならないのなら、脂肪分が少なく消化が良いものをいただくといいでしょう。
夜食にはラーメンよりもうどんを、ご飯よりは雑炊やおかゆがいいでしょう。
また、眠れない夜にはホットミルクがおすすめです。
牛乳には、睡眠ホルモンであるメラトニンを生成する成分が豊富に含まれています。
眠りを誘う食材として欧米で有名なのが、サニーレタスです。
夕食のサラダに使えばビタミンCも豊富なので、美白効果も期待できますね。
ニキビを治すには食生活と睡眠が大切
ニキビを治すにはスキンケアも大事ですが、体の内側から新陳代謝を促し、お肌のターンオーバーを正しく機能させる必要があります。
そのためには生体の根幹である、食と睡眠を整えることが大事です。
ビタミン豊富で栄養バランスの良い食事を規則正しくいただき、質の良い睡眠を最低でも6時間以上確保しましょう。
ニキビができる原因の一つであるストレスをなくすことも、心がけたいですね。