食生活改善のためのレシピ!どんな料理なら毎日続けられる?

現代はストレス社会。

忙しくて不規則な毎日に栄養の偏った食事を続けていれば、いずれ生活習慣病の罠に陥らないとも限りません。

脳卒中や心筋梗塞で命を落としてしまう前に、食生活改善をはじめてみませんか。

今の食事を見直して、どんなレシピにすれば体にいいのか、また、どういった料理なら続けられるのか、などを詳しくお話してまいります。

食生活改善のレシピは、普段食べている料理を見直すことから始まる!

食は健康の基本です。

口から入ったものが体の細胞ひとつひとつに届けられ、私たちの生きるエネルギーとなっているからです。

おかしなものを摂り続ければ、おかしな体となり、健康を損ねてしまいます。

近年中高年の心筋梗塞や脳卒中、糖尿病といった生活習慣病が増えているのも、もとはといえば口からとり入れたもの、すなわち食べ物が原因です。

脂っこいものばかり食べていたり、深夜に重い食事を摂り続けていたりすると、やがて体内の活性酸素が増えて血液がドロドロになり、血管障害からある日突然命を落とすような重篤な疾患に陥ります。

こうした事態を防ぐためには、普段食べている料理を見つめ直すことが大切です。

何をどれくらい食べているのか、また、いつ食べているのかなど、食を取り巻く生活のすべてをチェックする必要があります。

食生活改善のためのレシピは、現在の食生活をきちんと見つめることからスタートするのです。

以下の項目に複数該当すれば、改善の余地アリです。

・朝食は食べない
・夜10過ぎに夕食をとることが多い
・昼食はいつも外食
・かつ丼や牛丼など丼物をよく食べる
・揚げ物が大好き
・味付けは濃いのが好き
・なんにでも醤油やソース、マヨネーズをかける
・スナック菓子でお腹を膨らませることが多い
・食べるのが速い
・カップ麺やファストフードをよく利用する
・野菜が好きではない
・海藻が好きではない
・酢の物がニガテ

食生活改善するレシピは栄養バランスのいい料理

食生活改善のためのレシピとは、何も特別な料理ではありません。

生活習慣病を招くような不規則な食生活、栄養の偏った料理、極端な早食い・大食いを改め、栄養バランスのいい食事を3食規則正しく食べればOKです。

炭水化物、たんぱく質、ビタミン、ミネラルなど食物の各栄養素をまんべんなく取り込んだ、バランスのいい食事を摂るためのガイドラインがあります。

平成17年に発表された農水省の「食事バランスガイド」です。

健康な食生活のために、1日に摂るべき品目の摂取目安が以下のように記されています。

・主食:ご飯、パン、麺などの炭水化物から5~7品
・主菜:肉、魚、卵、大豆および大豆製品などのタンパク質から3~5品
・副菜:野菜、芋、きのこ、海藻などのビタミン、ミネラルから5~6品
・牛乳:乳製品:牛乳、ヨーグルト、チーズなどのカルシウムから2品
・果物:ビタミンC、カリウムを含む果物を2品

例えば1日の献立が下記のようであれば、各栄養素をバランスよく満たしているといえるでしょう。

【朝食】

・ご飯
・わかめの味噌汁
・ほうれん草とベーコンのソテー
・目玉焼き
・りんごヨーグルト

【昼食】

・ご飯
・野菜サラダ
・チーズインハンバーグ
・野菜スープ
・フレッシュオレンジ

【夕食】

・ご飯
・さんまの塩焼き
・大根おろし
・小松菜のお浸し
・筑前煮
・豆腐とねぎの味噌汁

食生活改善レシピは手作り料理じゃないとダメなの?

食生活改善のためのレシピは栄養バランスのいい食事を摂ることですが、各栄養素をまんべんなく取り込んだ、体にいい料理となると、手作りじゃないといけないような気がします。

確かに手作りならば味付けも薄味にできますし、さまざまな食材を自由に使えるため、栄養バランスを考えた料理ができるでしょう。

しかし、毎日多くの食材を取り込んだレシピを開発するのは至難の業です。

忙しい日々、料理にはできるだけ時間も手間もかけたくないですよね。

手作りにこだわらなくても、市販の製品や半調理品も存分に活用しましょう。

例えば副菜は作るが主菜はスーパーの総菜で揚げ物を買うとか、話題のサラダチキンを買って主菜と副菜、両方にアレンジしてしまうなど、臨機応変に臨んでください。

それでも昼食はどうしても手作り、というわけにはなかなかいきません。

外食になりがちですが、その場合、注意したい点があります。

牛丼やスパゲッティ、ラーメンなどは栄養が偏っています。

主食に主菜、副菜とそろった定食のほうがおすすめです。

丼ものや単品の場合はサラダや漬物を添えるなどして、少しでもバランスを良くしましょう。

品数が多くなるとカロリーが増えるのではと、あえて単品を注文する方がいますが、栄養の偏りでかえって太る原因となるので、気を付けましょう。

食生活改善する料理のポイントは栄養バランスの他にもある?

食生活改善のためのレシピは、栄養バランスのいい料理だけではありません。

旬の食材を生かした料理や、地域の伝統食を取り込んだ料理も、体に良い結果をもたらします。

旬のものにはその時期に最高点に達する栄養素が含まれていますし、伝統食には長い間風雪に耐えてきただけの確固たるパワーがあります。

伝統食の中でも発酵食品は特に体に優れた効果を与えます。

ヨーグルト、みそ、納豆など、その効能はもはや多くの人に知られるところです。

少量でもいいので毎日摂りたいですね。

また、近年注目されているのが和食です。

伝統的な和食のレシピはもともと栄養バランスが優れており、西洋料理ではなかなか使われない海藻を活用したり、発酵食材を上手に取り入れています。

食生活改善を図るなら、まず和食をメインに据えることをおすすめします。

各栄養素がまんべんなくとれるうえ、「痩せる」というおまけつきです。

最近では和食をさらに進化させた、粗食のすすめも行われています。

昔のような一汁一菜を基本とした食事で、グルメや飽食によって培われた脂肪をデトックスしようというわけです。

この粗食スタイルは栄養不足が指摘されていますが、主食を玄米や雑穀米にし、けんちん汁などの具沢山の汁ものに香の物をつければ、栄養的には何ら不足はありません。

むしろほとんどの栄養素がカバーできる、バランスの良い食事といえるのです。

食生活改善を図るならこうしたことに加え、「まごわやさしい」を料理に取り入れるといいとされています。

「まごわやさしい」とは、それぞれ食材を示す単語の頭文字で作られたコトバです。

・ま…豆
・ご…ごま
・わ…わかめ(海藻)
・や…野菜
・さ…魚
・し…しいたけ(きのこ類)
・い…いも

どれも体に良いものばかりですね。

食生活改善するレシピを続けていくコツは?

食生活改善のための手作り料理を続けるとなると、毎日レシピを考えるのが本当に大変です。

そこで、うまく乗り越えていくためのコツをご紹介しましょう。

・ひとつの料理に多くの食材を投入する

最もわかりやすいのがスープやみそ汁、お鍋といった汁物です。

肉、野菜、魚など余りものをすべて放り込んでしまえば、栄養バランスが良いうえに冷蔵庫の整理にもなります。

しかもお腹が膨れるのでダイエット効果があり、一石二鳥どころか三鳥になります。

和風、洋風と味付けを変えれば、毎日ローテーションしても大丈夫です。

・肉と野菜・海草・きのこを一緒にする

例えばハンバーグなら、ひき肉とたまねぎだけではなく、ひじきを入れたり、きのこのみじん切り、ささがきごぼうを入れたりすれば、たんぱく質と同時にミネラルやビタミンが一緒にとれて一挙両得です。

野菜の肉巻きやステーキサラダなど、主菜と副菜に分けないレシピがおすすめです。

・レシピは1週間単位で

1日単位で考えるより1週間単位でザックリと大まかに立てましょう。

例えば今日揚げ物にするなら、明日はあっさり魚の塩焼きにするといったようにです。

軽重のバランスをつけるといいでしょう。

食生活改善レシピ!野菜のトマトクリームシチュー

糖尿病や通風、高脂血症といった生活習慣病を予防する食生活改善のための料理をご紹介します。

冬にうれしい野菜をふんだんに使ったトマトクリームシチューのレシピです。

【材料】

・鶏むね肉 120g
・塩、コショウ 各少々
・小麦粉 小さじ2杯
・オリーブオイル 大さじ1杯
・にんじん 80g
・れんこん 60g
・玉ねぎ 50g
・チンゲン菜 70g
・トマトの水煮缶 50g
・水 1カップ
・固形コンソメ 1/2個
・豆乳 1/2カップ
・片栗粉 小さじ2杯
・バター 5g
・塩、コショウ 各少々

【作り方】

①鶏むね肉は皮をむき、一口大に切って塩、コショウをし、小麦粉をまぶします。

②にんじん、玉ねぎ、れんこんは一口大に切り、チンゲン菜は4cmにカットします。

③厚手の鍋にオリーブオイルを入れ、①を炒めます。

④火が通ったらにんじん、玉ねぎ、れんこんを加えて炒め、トマトの水煮缶、水、固形コンソメを入れて煮ます。

⑤野菜が煮えたらチンゲン菜と豆乳を加えてひと煮たちさせます。

⑥片栗粉を大さじ1杯半(分量外)の水で溶いたものを⑤に入れてとろみをつけます。

⑦バター、塩、コショウで味を調えて出来上がりです。

食生活改善の決め手は栄養バランスのいい料理!

栄養の偏った食事や不規則な食生活は、やがて生活習慣病を誘発します。

それを防ぐには栄養バランスのいい食事を摂り、規則正しい生活習慣を形成するしかありません。

着実に行えば病を予防するだけでなく、ダイエットという嬉しいおまけもついてきます。
この機会に食生活改善レシピに取り組んでみませんか。

料理のレパートリーも増えますよ。