太らない体作り。カロリーを知って、1日の食生活を考えよう

カロリーとは何でしょう?

ただ一口にカロリーと言っても、何だかうまく説明できない方も多いのではないでしょうか。

ダイエットをしたいと考えるとき、あまり苦労せずに太らない体になれれば良いのにと思う人も多いですよね。

しかし、何もしないで痩せる、のではなくカロリーの意味や五大栄養素の働きを正しく知った上で、自分の1日の食生活を見直し、リバウンドをしない、太らない体作りを目指してみませんか。

カロリーとはそもそも何?もう太らない!ダイエットの基本のキ

カロリーとは、kcalと表示され、熱量(エネルギー)を表す単位です。

人は生きているだけで、1日何もしなくてもエネルギーを使っています。

このエネルギーのことを、基礎代謝と言います。

そして、通勤や家事、スポーツなど身体活動によるものを、生活活動性代謝、また食事をすることそのもの、食べることによって消費されるエネルギーを、食事誘導性代謝と言います。

この3つの割合は、概ね基礎代謝が6割、生活活動性代謝が3割、食事誘発性が1割です。

これら3つの合計が1日の総消費カロリーにあたり、食事から摂取する摂取カロリーが、消費カロリーの量を上回らなければ、理論上では「太らない」体をキープできることになります。

これがダイエットの基本のキ、消費カロリー>摂取カロリーの方式です。

しかし実際のところ、自分の1日の総消費カロリーを知ることは簡単ではありませんよね。

活動量計などを使い、消費したカロリーを手軽に計測してみるのも1つの案ですが、私が大切だと考えるのは1日の総摂取カロリーの方です。

太らない体作りも、摂取カロリーを減らそうと過剰な食事制限をすることにより不健康になってしまったら、本末転倒ですよね。

そうならないためにも、体に優しいダイエットをおすすめしていきたいと思います。

カロリーと栄養素のしくみ。その栄養素は何キロカロリー?

栄養素を大きく分類すると、たんぱく質、炭水化物(糖質)、脂質、ミネラル、ビタミンの5つになります。

そのうち、私たちの体を動かす「エネルギー源」になるのは、たんぱく質、炭水化物(糖質)、脂質の3つで、これらを摂取していくことで人は生きていくことができるのです。

たんぱく質は、血液や筋肉、骨、内臓、私たちの「体を作る」栄養素になります。

お肉や魚、卵、大豆製品に多く含まれ、1g4キロカロリーです。

炭水化物(糖質)は、穀類に多く含まれ、「体を温めたり体を動かす」大事なエネルギー源で、こちらもたんぱく質と同じで、1g4キロカロリーです。

炭水化物(糖質)は、体内に入るとすぐにエネルギーにかわるのが利点ですが、必要以上に摂りすぎると脂肪に変わってしまいます。

脂質は「少ない量でも沢山のエネルギーを出してくれる」栄養素です。

1g9キロカロリー、体内に入ると皮下や内臓のまわりに体脂肪として蓄積され、エネルギーとして使われますが、とりすぎると、脂肪を増やしてしまうことになります。

太らないための食生活は、1日の生活の中でそれぞれの栄養素をバランスよく摂取していくかがとても大事になりますね。

たんぱく質と、脂質、炭水化物(糖質)の3大エネルギー源を、エネルギーにはなりにくい、ビタミン・ミネラルの2つの栄養素の力を借りて、バランスよく摂取していくことがとても大切です。

太らない1日の食生活のコツは、低カロリー高たんぱくな食事から

では、具体的に太らないためには、1日の中でどのような食事をとっていけばいいのでしょうか。

たんぱく質など体に必要な栄養分は多いけれども、カロリーの高い脂分がなるべく少ない食材を選ぶことが一番です。

例えば、鶏肉のささみ、また牛豚鶏のレバー部位、豆腐や豆などの大豆製品、ヨーグルト、チーズなどの乳製品、干物、小魚、ひじきやもずく、わかめなどの海藻類です。

それらをうまく利用し、野菜と組み合わせて一緒に調理していくことで、1食あたりの摂取カロリーをかなり抑えることができますね。

お肉やお魚で脂質の少ない種類や脂質を取り除いた部位を使ったり、牛乳ならば低脂肪のもの、ドレッシングも油分を減らしたものを使うのもいいですね。

また、魚焼きグリルを使ったり、煮物にしたり、蒸し器を使ったり、調理法でも工夫していくことができます。

そして、なるべく朝ごはんをしっかりとること、食物繊維をしっかりとることもとても重要になってきます。

1日3食野菜を食べたら健康になれる、は本当?

野菜には「食物繊維」が含まれているものも多く、この食物繊維には実は脂質を吸って排泄してくれるという役割があります。

野菜を食べたら健康になれるかどうかはその人しだいなところではありますが、食事をとる時に、食物繊維(例えばサラダなど)から食べ始めるのはおすすめです。

1日3食の食事の最初に食物繊維を摂取することで、あとから摂取する主菜の油分を吸ってくれ、結果としてカロリーを少し抑える役割をしてくれることになります。

食物繊維の多い食べ物は、さつまいもなどの芋類、大豆などの豆、ごぼうや青菜類、キャベツ、きのこ類、海藻類などがあげられます。

果物も、みかん、グレープフルーツなどの柑橘類、バナナなどは食物繊維が豊富です。

先ほどの低カロリー・高タンパクな食材とあわせ、食物繊維の多いものものも意識して選んでいくようにしましょう。

また、朝・昼・夜では、夜のほうが摂取したカロリーがエネルギーとして消費されるよりも体脂肪になってしまうことが多いです。

そのため、太らないための鉄則としてカロリーの高いものは就寝前などには食べないようにしましょう。

1日で摂らないといけないカロリーとは?

太らないための食生活、ダイエットを気にするあまり、1日の摂取カロリーを大幅に減らしてしまうのは大変危険なことです。

人間は何もしなくても基礎代謝でエネルギーを使っていることは先に書きましたが、この基礎代謝分のエネルギーは、最低限摂取していく必要があります。

基礎代謝は年齢があがるにつれ段々と下がっていくものですが、基礎代謝分のエネルギーを食事で蓄えないと、人の体は勝手に省エネ運転を始めてしまい、基礎代謝もその時点で下がっていってしまうのです。

これは大変!とその時に気づいて食事を摂ると、基礎代謝が下がった分、運動などで消費エネルギーが必要になり、結果としてリバウンドし、痩せにくい体になってしまいます。

ですから、自分の1日の基礎代謝のカロリー分は、最低限毎日の食事から摂っていくようにしましょう。

太らないための食生活。糖質ダイエットで痩せる?

太らないための食生活は、栄養バランスよく食べることが最も大事なのですが、体重を減らすポイントとして、炭水化物(糖質)での調整が最もおすすめです。

2005年に厚生労働省・農林水産省から発表された「食事バランスガイド」によると、1日の食事がコマのバランスに例えられ、主食、副菜、主菜、牛乳・乳製品、果物と5つの項目に分かれています。

どれか1つでも欠けてしまうと、コマのバランスが大きく崩れてしまうという分かりやすい仕組みになっています。

コマの最下部になる軸には牛乳や乳製品、果物が据えられ、中央部でバランスを担うのは主菜、副菜、一番上の広い部分が主食になります。

つまり、軸や中央部分は極端に減らすとコマはバランスを崩してしまうけれども、中央部以下が欠けることなく、バランスがしっかりしていれば、最上部の主食は調整が可能ということになるのです。

毎日の白米のお茶碗1杯を少し少な目や半分にするなど、ダイエットは糖質部分から摂取カロリーを減らしていくようにするのがおすすめです。

また、嗜好品(お酒、お菓子など)はカロリーを意識して、摂取していくといいですね。

ドーナツ1つは約380キロカロリー、大福もち1つで約235キロカロリーです。

運動で痩せようとすると人は1時間強のジョギングで240キロカロリーを消費すると言われているので、日々の嗜好品を意識して減らしていくことは、運動と同様のカロリー消費の効果があることになります。

健康にカロリーを消費していこう

ダイエットの基本は、摂取カロリー<消費カロリーにすることです。

しかし、無理に食事の量を減らしてしまうとリバウンドに繋がってしまうので、極端な食事制限はしないようにするのが大切ですね。

1日の栄養バランスを重視し、食物繊維をとりつつ低カロリー高タンパクな食生活に、糖質を制限していくことがダイエットへの近道になります。

大好きなお菓子を控えることも、太らない健康な毎日への第一歩かもしれませんね。