玄米を炊くということになると、土鍋や圧力鍋、玄米を炊ける炊飯器を用意しなければと考える人もいます。
しかし、普通の鍋でも玄米を炊くことができることが話題となり、最近では玄米も簡単に炊けると人気が上がっていますね。
その中でも驚きなのが、フライパンで玄米を炊く方法です。
フライパンで炊けるなんて、ちょっと驚きですが、フライパンも形が違うだけで鍋の素材は同じです。
蓋があれば、フライパンで玄米を炊くことができます。
それでは、フライパンを使った玄米の炊き方をみていきましょう。
玄米の炊き方に必要なフライパンの蓋
玄米をフライパンで炊くときに、まず必要なものがフライパンの蓋です。
玄米はご飯になります。
ご飯の炊き方と同じで、蓋をすることが必要になります。
ただし、フライパンだけを単品で購入すると、蓋はついていません。
日本の米には芯がありますので、蓋をせずに中までしっかりと熱を通すことは難しいことです。
そのため、フライパンの大きさに合った蓋を用意しましょう。
できれば、中の様子が見られる蓋が良いので、ガラスの蓋がおすすめです。
パエリアの時も蓋をします。
米の中まで火を通すためには、蓋がポイントになりますよ。
火はIHではなく、火加減が自分の目で確認できる普通のガスコンロをおすすめします。
フライパンを使うときは、たくさん炊くと失敗の元なので、玄米1~2合くらいまでが良いですね。
玄米の場合は吸水をさせた分の水と、そのあとに入れる水分の加減が重要になります。
玄米の量が多くなると、おかゆのようになってしまったり、べちゃべちゃになってしまったということもあるようです。
もしも、べちゃべちゃになってしまった場合は、玄米がゆやおじやにして食べましょう。
フライパンで玄米を炊くときの水加減
それでは、フライパンを使った玄米の炊き方で大切な玄米の量と、水の量のお話です。
今回は、2人分の玄米ご飯の炊き方を解説してきます。
2人分の玄米ご飯は1.5合分、およそ270g用意します。
フライパンは、少し大きめのものを用意しましょう。
玄米がフライパンの底全体に、重ならずに敷き詰めるような感じになるのがベストです。
玄米はフライパンに入れて給水させても良いですが、別のボールで吸水させてザルで水を切る方法もあります
●吸水と炊くための水を二つ用意する方法
吸水の水と炊く水を分けるときは、最初にたっぷりの水に入れて吸水をさせます。
1時間経ったら、水気をしっかりと切りましょう。
そのあと、玄米の1.2倍の水を入れて炊きます。
玄米270gなので324gですね。
水を切った玄米をフライパンに入れ、その中に水を入れます。
柔らかめのご飯が良い場合は、1.5倍くらいの水を入れても良いです。
水が1.5倍の場合は405gになりますので、かなり多めですね。
●吸水させた水で炊く方法
フライパン一つで炊くときは、吸水させる時に玄米の1.2~1.5倍の水を量って入れましょう。
そのまま吸水させ、吸水後水を切ったり足したりせずに、そのまま炊きます。
水加減でご飯の固さが決まりますよ。
火加減も大切ですが、水加減も大切です。
玄米をフライパンで炊く方法
それでは、玄米をフライパン一つで炊く、簡単な炊き方をご紹介しましょう。
【作り方】
①フライパンに270gの米を入れて、米の重量の1.2~1.5倍の水を入れます。
米は、しゃもじや木べらなどで平らにしましょう。
そのままフライパンに蓋をして1時間かけて吸水させてください。
②1時間たったら蓋をしたまま、火を付けます。
はじめは弱火で10分間加熱します。
10分に近くなると、中でふつふつと泡が出ます。
③10分経ったら強火にしましょう。
強火にすると、ぐらぐら沸騰をしはじめますよ。
1分ほど、ぐらぐらと煮立てます。
④1分経ったら、再度弱火にしてください。
12~13分くらい経つと、水がかなり少なくなるのがわかります。
目安は、米の表面に濡れたようなツヤが出てきたころです。
そして、沸騰したときのグツグツという音が、小さくなっていきます。
⑤音が小さくなったら、火を止めて10分蒸らします。
⑥10分経ったら蓋を開けて、中をよく混ぜたら炊き上がりです。
炊飯器と違い、目を離して良いのは、10分間弱火にしているときだけです。
できるだけ蓋の外から音や中の様子を見て、炊き上がりをこまめにチェックしてください。
そのためにも、ガラスの蓋がおすすめなのです。
玄米をフライパンで炊くときも、蒸らしが終わるまで絶対に蓋は取らないでくださいね。
フライパンに水を2回入れる玄米の炊き方
続いて、水を二度に分けて入れるフライパンでの玄米の炊き方です。
玄米とはじめの水の量は、水を一回しか入れないときと同じ量です。
こちらは水を2回入れます。
2回目の分の水もあらかじめ用意してから炊きはじめましょう。
【作り方】
①玄米270gに、1.2~1.5倍の水を入れます。
このまま1時間、吸水させましょう。
②蓋をして、強火で炊きはじめます。
吹きこぼれそうになったら弱火にしてください。
③15分~20分炊くと、パチパチと音がしてきますので、2回目の水を入れましょう。
玄米の0.8~1.2倍の水です。
水はちょろちょろと入れずに、バッと一度に入れてしまってください。
そこで、一度よくかき混ぜます。
④弱火で10~15分炊きましょう。
⑤水分がほとんどなくなり、玄米につやが出てきたら、火を止めて10分間蒸らします。
玄米の炊き方には色々ありますので、ご自身に合ったフライパンの種類や炊き方を見つけてみましょう。
フライパンで炊いた玄米が柔らかい場合はどうする?
玄米の炊き方の時間や火加減に気を付けても、フライパンの質や玄米の状態で、時間や火加減が微妙に違ってしまうことがあります。
水加減がうまくいかず、ベチャベチャになってしまったら、そのままリゾットにしましょう。
コンソメとチーズ、トマトなど、好きな具を使います。
【材料】
・玄米ご飯 1.5合
・顆粒コンソメ 大さじ1
・水 50ml
・トマト 1個
・ほうれん草 1束
・ベーコン 2~3枚
・チーズ 好み
【作り方】
①柔らかくなってしまった玄米ご飯に、水で溶いた顆粒のコンソメを入れます。
固形のコンソメは、水であらかじめしっかりと溶かして置きましょうね。
②トマトはざく切り、ほうれん草は細かく、ベーコンは細めの短冊切りにします。
ほうれん草は、生のままで大丈夫です。
③柔らかい玄米の中に、ざく切りにしたトマト、チーズ、ほうれん草、ベーコンを入れて煮立てます。
チーズは好みの量を入れてください。
ピザ用チーズや溶けるチーズが溶けやすくて楽です。
④コンソメとチーズが溶けたら、黒コショウや塩コショウで味を整えます。
ベーコンの代わりにハムを使ったり、薄くスライスした玉ねぎやセロリを入れても良いですね。
キノコ類を使って、和風のリゾットにすることもできます。
フライパンを使った炒り玄米の炊き方
玄米をフライパンで炊く方法には、玄米を先に炒ってから炊くという方法もあります。
しかし、こちらは普通の玄米ご飯の炊き方ではなく、入り玄米になります。
お焦げご飯の玄米版といった感じですね。
普通のご飯として食べるよりも、玄米炒飯や玄米をひき肉と合わせて、コロッケにするなどの料理に活用してみてはいかがでしょうか。
それではフライパンを使った、炒り玄米の炊き方をご紹介します。
【作り方】
①フライパンに、玄米を入れて中火で炒ります。
フライパンを数回揺らしながら、全体に熱を通しましょう。
数回木べらで混ぜて、蓋をします。
②蓋をして数分経ったら蓋を開けて、フライパンを揺らして玄米を炒ります。
その後、木べらでよく混ぜ、また蓋をして蒸らします。
③混ぜて蓋をして蒸らすという工程を7~10回くらい繰り返しましょう。
玄米の8割くらいが薄い茶色になるまで繰り返してください。
④玄米全体が薄い茶色になったら、玄米の1.2~1.5倍の水を入れます。
⑤蓋をして、水がなくなるまで弱火で炊きましょう。
何度も玄米を炒ってから水をいれますので、普通の玄米と違い色も濃くなり、味も香ばしいですよ。
米全体はつぶれてしまうものもありますので、普通の玄米ご飯として食べるという感じではなくなります。
ひき肉と混ぜてピーマンの肉詰めにしたり、コロッケにするなどの利用のほかに、雑穀ご飯にして食べるなどの方法もあります。
フライパンで炊ける玄米
玄米の炊き方は、色々な方法がありますね。
フライパンで炊くことができれば、わざわざ玄米ご飯用の鍋などを用意する必要がありません。
手軽に玄米ご飯を炊くことができると、人数が少ないご家庭でも、手軽に食べることができます。
体にも良い玄米ご飯です。
フライパンの炊き方も色々ありますので、ご家庭にあるフライパンに合った炊き方を探してみてください。