食物繊維たっぷりのオートミールは一食あたり何カロリー?

欧米では、朝食メニューのラインナップに必ず上がるオートミール。

関心はあるものの、どんなメリットがあるのか?

どうやって食べたらいいのか?

よくわからないので手が伸びない、という方もおられるかもしれません。

実は、手軽に調理できるうえに、便秘解消やダイエットなど様々な効果が期待できます。

この記事では、オートミールのメリットや一食分のカロリー、おいしい食べ方などをご紹介いたします。

便秘対策、ダイエット中の方必見!一日一食をオートミールに置き換えるメリット

食物繊維が便秘の解消によいことはよく知られています。

例えば、玄米には白米と比べてたくさんの食物繊維が含まれているため、できるだけ取るようにしているという方も多いでしょう。

しかしながら、オートミールには玄米よりも圧倒的に多くの食物繊維が含まれているのです。

具体的には、お茶碗によそった一食分の白米(150g)に含まれている食物繊維が0.5gほどなのに対して、玄米ごはん(150g)には約4倍の2.1g含まれています。

これがオートミール(150g)になると、なんと白米の約28倍の14.1gも含まれています。

ただし、実際にオートミールを食べるとなると、後述するとおり水分でふやかすことになりますから、かさが増すので150gはとても食べられませんが、標準量の30gでも食物繊維は2.8gと、玄米ごはんをお茶碗一杯食べるよりも効率よく摂取できます。

食物繊維が豊富ということは、消化に時間がかかることになりますから、それだけ満腹感が長く感じられるという利点があります。

この腹持ちがよさが、ダイエット中の方にとっては魅力となりますね。

少ない量でも長時間満足できるので、結果的に摂取カロリーを抑えられるというわけです。

また、消化に時間がかかることには別のメリットもあります。

最近、低GI食品という言葉を耳にするようになりましたが、これは血糖値が緩やかにあがる食品を指して用いられます。

そして、水溶性の食物繊維がたくさん摂取できるオートミールも低GI食品です。

血糖値の上昇がおだやかになれば、余分な脂肪が肝臓などに付くのを防ぐことができます。

こうした理由から、オートミールを食事に取り入れることは、特に便秘に悩まされている方や、ダイエット中の方、脂肪のつきにくい身体を作りたい方にとって、うってつけと言えるのです。

オートミールの一食あたりのカロリーはどのくらい?

では、オートミールの一食あたりのカロリーはどれほどあるのでしょうか?

結論から言うと、主食をオートミールに置き換えることによって、他の穀物を食べるより摂取カロリーをかなり抑えられます。

オートミールのエネルギー量は、標準量の30gで114キロカロリーです。

少し物足りないと感じる方のために50gまで増やしたとしても、たったの190キロカロリーにしかなりません。

白米や玄米(各150g)が一食250キロカロリー前後であることを考えると、かなり低カロリーですね。

そして、オートミールを調理するのに約4倍程度の水分が必要ですが、仮に200ccの牛乳を使用すると134キロカロリーが加算されます。

つまり、オートミール(50g)+牛乳で324キロカロリーです。

ダイエット中などで摂取カロリーが気になる方は、水分を白湯にすればオートミール分のカロリーしかありませんので、たとえ、お砂糖やフルーツを加えて食べやすくしたとしても一食分のトータルカロリー量はグッと抑えられます。

とはいえ、オートミールのうりは低カロリーだけではありません。

白米や玄米と比べて、たんぱく質や鉄分やカルシウムは多いのに、炭水化物や糖質は少ないという特徴があります。

つまり、低糖質を心掛けている方にもおすすめというわけです。

とりわけ、鉄は白米の約10倍、玄米の約2倍含まれています。

カルシウムも白米の約5倍、玄米の約2倍も摂取できます。

どちらもダイエット中に限らず、女性や年配の方は不足しがちな栄養素ですから、カロリーを抑えつつ、でも必要な栄養素は取りたいという方は、是非食事にオートミールを取り入れてみてください。

食べやすいオートミールのおすすめブランドはこれ!

どれほど身体に良いと言われても、味がおいしくなかったら続けることはできませんね。

そこで、味が万人向けと言われているオートミールを幾つかご紹介します。

・日食 プレミアムピュア オートミール 300g

この商品のおすすめポイントは、「日本人にあわせて加工された…」とパッケージに公言されているとおり、クセがなく食べやすい味に調整されている点です。

そして、全国のイオン系のスーパーで取り扱われているので手に入りやすく、お手頃価格なのもおすすめポイントです。

ちなみに、一食分(30g)のエネルギー量は112キロカロリーですが、塩分(ナトリウム)も2mg入っていますので、低塩を心掛けている方はご注意ください。

・QUAKER(クェーカー) OATS OLD FASHIONED(オールドファッション) 4.52Kg

オートミールの代名詞とも言えるクェーカー社は、アメリカの老舗企業です。

黒い帽子をかぶった白髪のおじさんが描いてある箱を、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?

特に、この「オールドファッション」は定番中の定番の商品で、余計な香料や甘味料が入っておらず、初めての方でも安心して食べられます。

エネルギー量は30gで129キロカロリーと少し高めです。

コストコなどの輸入食材を扱う店舗で購入できます。

一食の使用量が多いご家庭では、この大容量は助かりますね。

・Emco Oat flakes(オートフレーク) 500g

この商品は業務スーパーで販売しているオートミールで、最安と言えるほど低価格で購入できるのがありがたい点です。

業務スーパーでは、以前はカナダ産のものを扱っていましたが、2018年9月現在は公式ホームページにも掲載されているのは、チェコ産のこちらの商品です。

では安い分、味が良くないかと言うと、決してそのようなことはなく、むしろ調理しても食感が残る粒々感が好きだと感じる方もおられるほどです。

無添加でオーソドックスな業務スーパーのオートミールは、30g109.8キロカロリーです。

カロリーが気になる人用のオートミールのおすすめの食べ方

そもそも、日本で市販されているオートミールのほとんどは「ロールドオーツ」と呼ばれる調理済みのタイプなので、ヨーグルトの具として入れたり、フルーツと一緒にミキサーにかけてスムージーのように飲んだりと、加熱しなくても食べることができます。

それらは、「インスタントオーツ」とか「クイックオーツ」と表示されている場合もあり、いわゆる「生」で食べても問題ありません。

とは言っても、ダイエット目的でオートミールを食べるのであれば、調理して水分でふやかした方がかさましになり、満腹感も増すので満足度が高くなります。

確かに、慣れないと面倒に思えるオートミールの調理方法ですが、電子レンジを使用すれば誰でも簡単に作れます。

基本は、耐熱容器にオートミールと約4倍の水分を入れ、ラップをふわっとかけて2分から5分ほどレンジ加熱するだけです。

この方法なら、一食分だけを作る場合でも鍋を汚さず、手軽に作れるでしょう。

オートミールの種類や電子レンジの出力などによって加熱時間を適宜調節してください。

水分は牛乳を使うのが一般的ですが、カロリーを気にしておられる方は豆乳を使用したり、前述のとおり白湯を使用するなら抑えられます。

また、味付けですが、たっぷりのフルーツやお砂糖、はちみつやシロップを使うとおいしく、また食べやすくなりますが、カロリーも一気に上がってしまいます。

ここはやはり、オリゴ糖などの低カロリーの糖分を用いるか、極少量の塩や顆粒だしなどで味付けすることで、ダイエット中でも安心して食べられるようにしてください。

電子レンジに入れる前に、干しブドウなどのドライフルーツで甘みを加えたり、シナモンなどのスパイスの香りで食べやすくするのもよいアイデアです。

さらに、スープの具として加え、食事の一部としてしまうのもよいかもしれません。

一食でバランスの良い栄養素を取り入れるためのオートミールレシピ

オートミールだけでも食物繊維に加え、たくさんの栄養素を摂取できますが、ちょっとした工夫でさらにバランスの取れたメニューになります。

例えば、オートミールを戻す際、水分にトマトジュースを使用するのはいかがでしょうか?

オートミールだけでは不足しがちなベータカロテンやビタミンCをとれるようになります。

作り方は、やはり電子レンジでチンするだけなので、忙しい朝でも簡単に調理できます。

では、そのレシピです。

オートミールのトマト風味リゾット

【材料 一食分】

・オートミール 50g
・トマトジュース 200ml
・パルメザンチーズ 10g
・ニンニクチューブ 5g
・味塩コショウ 少々
・乾燥バジル 少々

【作り方】

①耐熱容器にオートミールを入れ、トマトジュースを注いで染み込ませてください。

② ①にニンニクチューブと味塩コショウを加え、よく混ぜて、ふわっとラップをかけて500Wの電子レンジで5分ほど加熱します。

③容器をレンジから出したら、パルメザンチーズと乾燥バジルを全体に振りかけて完成です。

この分量で作った場合、一食あたりのエネルギー量は204キロカロリーに抑えられますが、カルシウム157mg、鉄1.8mg、ベータカロテン632μg、ビタミンC12mgと、栄養バランスのよいリゾットができあがります。

オートミールに飽きてきた時のアレンジレシピとそのカロリー

毎日食べたいオートミールですが、やはり、代わり映えのしない味付けが続くと飽きてしまうものです。

味付けを黒蜜やメープルシロップなどに一食ずつ変えてみたり、混ぜるフルーツを工夫してみたり、いろいろアレンジをきかせても限界があります。

そこで、ちょっと変わったメニューのご紹介です。

オートミール入りキムチチヂミ

【材料 二人分 759キロカロリー】

・オートミール 60g
・水 300ml
・卵 1個
・片栗粉 40g
・和風だしの素 小さじ1
・キムチ 200g
・ゴマ油 大さじ2

【作り方】

①オートミールは1時間以上前から水でふやかしておきます。

②ボールに①と片栗粉、和風だしの素を入れ、卵も加えてよく混ぜ合わせます。

③キムチが大きい場合は粗く刻み、②に加えてざっくりと混ぜます。

④熱したフライパンにゴマ油を引き、③の生地を全体に広げるように薄く流し込みましょう。

中火で5分くらい焼き、片面が固まってきたら裏返します。

⑤もう片面も5分ほど揚げ焼きして、こんがりと薄く焦げ目がついたらできあがりです。

キムチの旨味のおかげで、そのままでも十分おいしいですが、お好みで唐辛子としょうゆと酢を合わせたタレをつけて食べてもさっぱりします。

また、同じように、キャベツなどの具を増やせばお好み焼きも作ることができます。

いつものメニューに飽きてきたら、こんなアレンジも可能なのがオートミールのよいところです。

オートミールでおなかスッキリ、無理のないダイエットをしましょう。

この記事を読んで、オートミールを食べてみようかな、と多少なりとも思っていただけたでしょうか。

食物繊維やカルシウム、鉄分がたっぷり摂取できるオートミールは、少量でも腹持ちがよく、ダイエットの強い味方です。

また、おかゆのように調理するだけでなく、様々な応用が効きますので、朝食に限らずちょっとした工夫で食卓に登場させやすい食材です。

最近は種類も増え、自分好みの味の商品を見つけやすくなっています。

是非、みなさんの健康維持のためにもオートミールを試してみてください。