最近は簡単にお湯を注ぐだけのカップに入ったインスタント味噌汁や、フリーズドライ味噌汁など、様々な味噌汁が手軽に楽しめます。
けれども、いつでも手軽に飲める分、余計なものが入っていることも気になります。
余計なものが入っていない、安心で、本当に美味しい味噌汁を家庭で作ることができたら、「日本人に生まれて良かった」と、心から思えるのではないでしょうか。
今回は、毎日の食卓に並べたい定番の豆腐入り味噌汁、色んな具材の味噌汁の作り方のポイントやレシピをご紹介していきます。
美味しい味噌汁を作るポイント
今回は、豆腐を入れた味噌汁の作り方をご紹介しますが、その前にまず、美味しい味噌汁の作り方のポイントを見ていきましょう。
味噌の種類は様々ありますが、手作りの味噌を使うときでも、市販の味噌を使うときでも、1種類だけよりも、2種類の味噌を「合わせる」ことによって、味に変化をつけることができます。
つまり、性質の違う味噌を合わせることで、味に深みや奥行きが出るのです。
また、甘口や塩分の強いものなどの合わせ方のバランスを変えることでも、味噌汁の味に変化をつけることができます。
①出汁は丁寧に取ります。
かつおや昆布、いりこなどの取りたての出汁は、味も香りも違います。
また、塩分を控えめにしたいときは、だしを濃いめに取れば、味噌を控えめにしても美味しい味噌汁になります。
②味噌は溶かしながら入れます。
味噌を固まりのまま一度に入れてかき混ぜる人もいますが、これでは味噌がダマになってしまい、均一に溶くことができません。
そして、完全に溶かそうとすると、時間がかかってせっかくの風味が飛んでしまいます。
③味噌は食べる直前に入れます。
味噌を入れた後で沸騰させると、味も香りも飛んでしまいます。
作ってすぐに飲めないときはまだ味噌を入れないで、食べる直前に温め直し、沸騰する前に火を止めて、それから味噌を溶かします。
味噌を溶いた瞬間が、一番味も香りも際立っているからです。
これらの①~③のポイントを踏まえた上で、次に美味しい豆腐入り味噌汁のための基本のだしの取り方を説明します。
美味しい豆腐入り味噌汁のための基本のだしの取り方
ではここで、2種類のだしの取り方をご紹介します。
①昆布10gを、水1リットルに浸します。
冬は1.5時間以上、夏は20~30分程で、水だしの場合は一晩置きます。
②火にかけて、鍋のまわりに細かい泡が出てきたら昆布を取り出します。
(水だしの場合は昆布を取り出して、火にかけて沸騰させる)
③いったん沸騰させ、火を止めてアクを取り除き、お好みの分量の削り節を入れます。
④1~2分間置き、ザルにセットした、だし漉しシートなどで漉します。
①鍋に水といりこを入れ、中火にかけます。
さらに風味を出すには、いりこを水に入れてから30分浸しておきます。
②沸騰後3分煮出し、いりこを取り出します。
次の章からは、この2種類のだしを使った美味しい豆腐入り味噌汁や、具だくさん味噌汁の作り方をご紹介していきます。
定番、豆腐とわかめの味噌汁と豆腐入り納豆汁の作り方
それではいよいよ、豆腐が入った定番の味噌汁の作り方をご紹介します。
材料(2人分)
いりこ 7~8本
豆腐(絹でも木綿でもよい) 1/3丁
わかめ(戻したもの) 半カップ
合わせ味噌 大さじ2
ねぎ(薄切り) 少々
水 2カップ
①鍋に水といりこを入れ、中火にかけます。
さらに風味を出すには、いりこを水に入れてから30分浸しておきます。
②沸騰後3分煮出し、いりこを取り出します。
③豆腐はくずれやすいので、味噌を入れてから豆腐とわかめを入れて、ひと煮立ちしてでき上がりです。
最後に、ねぎを散らします。
いりこは通常、煮干しよりも小さいサイズです。
苦味が少なくて、頭やはらわたを取らなくても、あっさりしていて、コクのある味わいです。
材料(4人分)
納豆 100グラム
豆腐 1丁
さつまいも 1/2本
油揚げ 2枚
こんにゃく 1/2枚
ねぎ 10センチ
かつおと昆布のだし 4カップ
合わせ味噌 大さじ4
①納豆は細かく包丁できざむか、すり鉢でよくすります。
②豆腐、こんにゃく、さつまいもはさいの目に切って、油揚げ、ねぎも同じぐらいの大きさに切ります。
③鍋にだしとさつまいもを入れて煮て、やわらかくなったらこんにゃく、油揚げを入れます。
④すべての材料がやわらかくなったら、豆腐を入れて、味噌で味付けをします。
⑤火を止めて、刻んだ納豆を入れて、再び火にかけます。
煮立たせないように、沸騰する前に火を止めましょう。
おすすめ!豆腐入り豚汁の作り方
続いてご紹介するのは、豆腐入り豚汁の作り方です。
材料(2人分)
じゃがいも 1個
にんじん 1/3本
大根 2センチ
ごぼう 1/4本
豚ばら肉かベーコン 2枚
もめん豆腐 半丁
かつおと昆布だし 2カップ
合わせ味噌 大さじ2
ごま油 小さじ1
①じゃがいも、にんじん、大根は皮をむいて一口大に切ります。
ごぼうは皮をこそいで、薄切りにします。
すべてをラップに包んで、レンジで3分加熱します。
豚ばら肉は、2センチ幅に切ります。
②鍋にごま油を入れて、①の材料全てをさっと炒めます。
③だしを入れて、沸騰したら弱火にして、5分ほどそのままにします。
野菜が柔らかくなったら、味噌を入れて、最後にさいの目に切った豆腐を入れて完成です。
続いては、豆腐とキャベツ入れて作るすりごま味噌汁のレシピをご紹介しますよ!
豆腐とキャベツのすりごま味噌汁とエビの殻入り味噌汁の作り方
豆腐を使った味噌汁のレシピは、まだまだあります。
ここでは、豆腐とキャベツのすりごま味噌汁と、エビの殻入り味噌汁の作り方をご紹介していきます。
材料(2人分)
キャベツ(千切り) 2カップ
豆腐 半丁
すりごま 大さじ6枚
唐辛子(お好み) 適量
ごま油 小さじ1/4
味噌 大さじ2
だし 2カップ
①鍋にだしを入れて、沸騰したらキャベツを加えて、味噌を溶かします。
②すりごま、お好みで細かく刻んだ唐辛子を入れたらでき上がりです。
③最後にごま油をたらすと風味がよくなります。
材料(2人分)
エビの殻 あるだけ
ねぎ 1/4本
だし 2カップ
味噌 大さじ2
ごま油 小さじ1
酒 大さじ2
①エビの殻からだしを取ります。
鍋に酒、だし、殻を入れて沸騰させて、ふたをして3分ほど煮ます。
②①に味噌を入れて、ごま油、薄切りにしたねぎを加えたらでき上がりです。
自家製即席味噌汁の素の作り方
手作り弁当を職場に持参するとき、味噌汁だけインスタントという方もいらっしゃると思いますが、せっかくの手作り弁当なので、味噌汁も手作りのものにすれば、もっと美味しく、節約にもなります。
最後に、簡単にできる自家製即席味噌汁の作り方ををご紹介します。
味噌(お好みのもの) 500g
昆布 5×15センチ
かつお節 10グラム
煮干し 中3本
①ボウルに分量の味噌を入れ、昆布は手で小さくちぎって加えます。
②かつお節を入れて、煮干しを適当にちぎって入れます。
煮干しは、はらわたも頭も取らなくてよいです。
③しゃもじや木べらを使って、しっかりとねり混ぜます。
混ぜこんだ材料が、すべて味噌と密着するように混ぜるのがポイントです。
④全体にまんべんなく混ぜ込んだら、保存容器に詰めます。
できるだけすき間なく詰め、途中で容器を持ち上げてふきんの上などにトンと落とし、すき間をなくすとよいです。
最後に、落としラップをして空気を追い出し、密閉して冷蔵庫に保存します。
1週間ほど熟成させれば、食べられます。
切り干し大根、お麩、乾燥豆腐、とろろ昆布、乾燥わかめなど、手間のかからない具材を一緒に加えても美味しく食べられるので、おすすめです。
ラップに1食分ずつ、その日の気分に合わせて、色々な具材を一緒に包んで持っていくことができます。
美味しい手作り味噌汁を毎日作ろう
昔から、「一汁三菜(ごはん、汁物、おかず3種)は、健康の基本」と言われています。
そして、美味しい出汁を取ったお味噌汁は、栄養面でとても優れています。
具材を色々工夫して、季節の野菜を入れれば、お味噌汁一杯で、一石二鳥どころか、一石三鳥ぐらいの栄養を摂ることができます。
具だくさんの味噌汁と、玄米ご飯と、果物を食べれば、一日を気持ちよく始められるでしょう。