電子レンジで焼き魚が出来ることをご存知でしょうか。
おそらくほとんどのかたが、コンロについている魚焼き機能(グリル)を使っていることでしょう。
しかし、電子レンジのオーブン機能を使えば、グリルとはまた違った味わいの、ジューシーでふっくらとした焼き魚が出来るのです。
今回は、オーブンで作る焼き魚のコツやコンロとの違い、電子レンジのグリル機能やトースター機能でも焼けることなどをご紹介いたします。
グリルで焼く焼き魚と電子レンジのオーブンで焼く焼き魚の違い
コンロの真ん中にあるグリル(魚を焼くところ)は、伝熱線がすぐ天井についているため、食材を直火で焼きます。
表面から火力で焼いていくので、最も原始的な加熱方法といえます。
そのため中まで火が通るころには表面が焦げ付いていることもしばしばです。
しかし、その焦げ目がまた香ばしく、焼き魚本来のうまみを醸し出しています。
一方、電子レンジの場合はオーブン機能に切り替えて魚を焼きます。
電子レンジは本来「焼く」調理家電ではなく、電磁波を利用して食材を真ん中から「あたためて」いく機器です。
そして、電子レンジに付いているオーブン機能では、庫内の温度を上げることで、食材を蒸し焼きにします。
そのためコンロの直火焼きのような焦げ目は付きにくく、それでいて中までしっかり火が通る特性があります。
コンロの焼き魚は、ややもすると焦げ付いてパッサパサになりがちですが、オーブンの焼き魚は水分が保持されるため、ふっくらジューシーな仕上がりです。
焦げた感じが好きなかたには、オーブンの焼き魚は物足りないかもしれませんが、柔らかさやしっとりした感じが好みのかたなら、オーブンでの調理がおすすめです。
また、コンロで焼くと魚の脂が焼き網や受け皿にべっとり付着し、洗剤を使ってもなかなか落ちませんよね。
その点電子レンジの場合、天板にアルミホイルやオーブンシートを敷けば魚の脂がこびりつかず、すぐに捨てられるため、コンロに比べて洗い物がとてもラクというメリットがあります。
ただし、庫内に魚の臭いがこびりつくという意見もあります。
しかし、最近の電子レンジには脱臭ボタンや庫内クリーンボタンが付いているので、それほど大きなデメリットとはいえないでしょう。
今まで電子レンジのオーブンで焼き魚をやったことがなければ、ぜひ一度トライしてみませんか。
想像以上のおいしさにきっと驚かれるでしょう。
電子レンジのオーブン機能で作る基本の焼き魚の作り方
電子レンジにオーブン機能が付いているなら、ぜひ一度焼き魚を作ってみましょう。
コンロのように脂がべっとりついた焼き網や受け皿を洗う必要がありません。
後片付けがラクチンなのも、電子レンジで作るメリットの一つです。
まず、予熱で230℃くらいに庫内の温度を上げ、天板にオーブンシートか、くしゃくしゃにしたアルミホイルを広げて敷いて、その上に魚を並べます。
魚の大きさにもよりますが、一度に4切れは焼けます。
家族全員の分が一度にまとめて出来るのでとても便利です。
焼く時間は、魚にもよりますが、だいたい15分くらいでしょう。
電子レンジの機種や魚の大きさ、種類、塩焼きか味噌焼きかなど調理法によっても時間や温度は異なります。
お持ちのレンジの説明書を読むか、いろいろ試してみてください。
大まかな設定温度や時間がわかってくるはずです。
臭いも漏れてこないうえ、出来あがりもふっくらジューシーです。
トースター機能を利用!オーブン機能が付いてなくても電子レンジで焼き魚が出来る方法
1人暮らしをされているかたなら、ターンテーブルのついた比較的小型の電子レンジをお使いだと思います。
その場合、オーブン機能が付いてなくても、トースト機能が付いていることが多いので、ぜひ焼き魚に利用しましょう。
ターンテーブルに載せるタイプの焼き網が附属品として付いていることが多いので、その焼き網の上に塩鮭など焼きたい魚を載せます。
次に、汚れてもいいように、手でくしゃっとさせたアルミホイルをターンテーブルに敷きます。
魚を載せた焼き網をターンテーブルの上に載せ、トースト機能で10~15分焼きます。
片面焼きタイプの場合、途中でひっくり返しましょう。
両面とも焼ければ出来あがりです。
焼いた塩鮭と炊きたてごはん、インスタント味噌汁があれば、1人暮らしでも立派な朝食になります。
1度お試しください。
電子レンジのグリル機能で焼き魚を作るとどうなる?
電子レンジにはオーブン機能だけでなく、グリル機能が付いていることもあります。
オーブン機能は庫内を高温にし、熱風による対流加熱をしていますが、電子レンジでのグリル機能とはどういったものなのでしょうか。
ガスコンロのグリルは、熱源から赤外線で輻射加熱しています。
電子レンジのグリルも、庫内の上位に熱源があり、輻射加熱しているので同じです。
電子レンジのオーブン機能では温度の調節が可能ですが、グリルで温度調節は出来ません。
コンロと同じように、「焼く」機能に特化しているからです。
したがって焼き魚を電子レンジのオーブン機能を使って作ると焦げ目は出来ませんが、グリル機能を使えば焦げ目をつけられます。
もしグリル機能が付いた電子レンジなら、オーブンより焼き魚には向いているといっていいでしょう。
ただし、たいていのグリル機能は上にしか熱源が無いため、片面を焼いたらひっくり返す必要があります。
魚の味噌焼きはコンロより電子レンジのオーブンがおすすめ
焼き魚でも魚の味噌焼きや塩麹焼きなどは、ガスコンロで焼くと、中まで火が入る前に、すぐに表面が焦げてしまいますよね。
その点、電子レンジのオーブン機能を使えば、焦げ付かせることなく中まで火が通るので、ふっくらジューシーな仕上がりになります。
魚を味噌とみりん、酒を混ぜた液体に2~3日漬けこんだら、焼く前にキッチンペーパーで軽く味噌を拭き取ります。
オーブンを予熱で180℃くらいにあたためて置き、オーブンシートを敷いた天板に魚を並べたら庫内に入れ、15分焼きます。
焼き時間や温度は電子レンジの機種や魚によって違うので調節してください。
切り分けて漬けこんだ魚なら、お弁当のおかずにも向きます。
特売日にたくさん買って、調味液を入れた保存袋に切り分けた魚を漬け込んで保存しておけば、忙しい朝でもすぐに用意出来て便利です。
味噌や塩麹の他に、みりんと醤油を混ぜたものや、めんつゆ、コチュジャンなどでもいいですね。
アイデア次第で焼き魚のレパートリーが広がります。
忙しい時こそ電子レンジのオーブンでメインディッシュになる焼き魚を!
電子レンジのオーブン機能を使って焼き魚を作ると時間がかかるというかたもいますが、1度に4切れ以上の魚が焼けるので、かえって時短になります。
忙しい夕食の準備に家族全員の分がいっぺんに出来るのはメリットです。
そこで、普通の塩焼きや照り焼きでもいいですが、野菜と一緒に調理するのはいかがでしょうか。
軽く塩コショウして白ワインかお酒をふりかけた魚のまわりに、スライスした玉ねぎやピーマン、ミニトマト、オリーブの実などを散らし、全体にオリーブ油を回しかけます。
180℃に予熱したオーブンに入れ、20分焼くと、豪華なメインディッシュの完成です。
設定温度と時間は、食材やレンジの機種により調節してください。
お好みでハーブを入れたり、じゃがいもやベーコンも加えると、さらにボリュームがアップします。
ちょっとしたおもてなし料理にもなりますね。
ぜひお試しください。
電子レンジのオーブンで作る焼き魚を、ぜひ普段使いに!
焼き魚というと、ガスコンロのグリルでしか作れない感じがしますが、電子レンジのオーブン機能でもおいしくジューシーに出来ることがわかりました。
電子レンジのオーブンで作るメリットは、
・洗い物がラク
・1度に家族全員分が焼ける
・焦げ付かせない
でしたね。
効率よく食事の準備が出来ますから、普段の焼き魚料理にぜひ電子レンジを使ってみてはいかがでしょうか。