アイスコーヒーやアイスティーには欠かせないガムシロップ。
小さいポーションに入っているものを、よく見かけると思います。
飲み物を買えば、無料で取り放題のため取りすぎてしまいますが、原材料はなにが入っているか知っていますか?
スーパーで売ってるものと、上白糖で作る自家製ガムシロップは何が違うのでしょうか。
原材料や作り方の違いについて、ご紹介します。
上白糖のガムシロップの基本の作り方
ガムシロップと言えば、小さい容器に入ったものをイメージしますが、自宅で作った事のある方はいますか?
市販のガムシロップを、アイスコーヒーやアイスティーに入れて飲む方は多いと思いますが、自家製ガムシロップを入れる方は少ないと思います。
まずは、上白糖で作るガムシロップの基本のレシピをご紹介します。
ガムシロップは砂糖と水だけで作ることが出来ますが、目分量で作ると甘さが安定しないので、目安の分量を見ていきましょう。
基本の水と砂糖の比率です。
糖度60度 水:砂糖 1:1.5
糖度50度 水:砂糖 1:1
糖度40度 水:砂糖 1:0.66
糖度30度 水:砂糖 1:0.5
市販のガムシロップは大体糖度60度ですので、自宅で作る時は糖度60度の割合で作ると、いつものように使えます。
作り方は至ってシンプルで、なべに水と上白糖を入れて、沸騰させれば出来上がりです。
強火で沸かすと、なべのフチが焦げやすいので、中火で沸かしましょう。
市販のガムシロップは作り方が違う?
ガムシロップの作り方は、砂糖と水を煮詰めるだけのシンプルなものです。
当然市販のガムシロップも同じ原材料で、同じ作り方だと思いますよね。
裏面の原材料をよく見て下さい。
市販のガムシロップには、果糖ブドウ糖液糖と言う原材料が入っていることが多いです。
それはいったいどんなものなのでしょうか?
果糖ブドウ糖液糖の原材料は、とうもろこし・じゃがいも・さつまいもなどのでんぷんです。
でんぷんを分解して、ブドウ糖だけになったものを、酵素の力で果糖に変えます。
果糖ブドウ糖液糖の特徴として、熱いと甘みを感じにくいですが、冷たいと砂糖よりも甘みを感じやすいです。
さらに、上白糖などの砂糖に比べると低コストのため、市販のガムシロップ以外にもソフトドリンクなどの清涼飲料水によく入っています。
また、市販のガムシロップには、アラビアガムという安定剤が入っている場合もあります。
これは、砂糖の結晶化を防いだり、粘度を高めるために入れます。
このように、ガムシロップの作り方は同じですが、原材料は違うものが使われています。
市販のガムシロップは安全?
市販のガムシロップには上白糖のような砂糖ではなく、果糖ブドウ糖液糖が使われていることが分かりましたが、体に摂り入れても安全なのでしょうか?
体にどんな影響があるのかご説明します。
清涼飲料水などの原材料で、異性化糖・コーンシロップという単語を見た事はありませんか?
こちらは全て、果糖ブドウ糖液糖の別名です。
作り方は一緒ですが、果糖の含有率によって名前が変わります。
もともと自然界には存在しない甘味料のため、安全性もはっきりしません。
砂糖やはちみつなどの自然界に存在する甘味料は、食べた後、時間をかけてブドウ糖に変わるため、ゆっくりと体に吸収されます。
一方、果糖ブドウ糖液糖は化学的に酵素の力を使い、初めからブドウ糖になっています。
初めからブドウ糖のため、すぐに体に吸収されてしまいます。
すぐに吸収されてしまうと、膵臓で作られるインスリンの分泌が間に合わず、高血糖状態になります。
摂り過ぎると、糖尿病や肥満の原因になるので、注意が必要です。
上白糖とガムシロップはお互いに代用出来る?
温かい飲み物には、上白糖などの固形の砂糖、冷たい飲み物にはガムシロップのような液体を入れますが、なぜなのでしょうか?
もし、温かい飲み物にガムシロップを入れたら、どうなるのでしょうか?
上白糖とガムシロップは代用できるのか、それぞれの特徴を調べてみましょう。
☆上白糖
上白糖などの砂糖はショ糖と呼ばれ、温度による変化がほとんどありません。
固形のため、冷たい飲み物に入れても混ざりにくいです。
☆ガムシロップ
果糖ブドウ糖液糖は、果糖が使われていて、温度が低いほど甘みを感じやすく、40度ほどで砂糖と同じくらいになります。
そして60度になると、砂糖の0.8倍の甘さしか感じなくなります。
2つともカロリーは違い、ガムシロップ1個は35キロカロリー、角砂糖1個15キロカロリーです。
温かい飲み物にガムシロップを入れても、甘さを感じにくいため、より多くの量を入れてしまいます。
逆に冷たい飲み物に上白糖と水を合わせたシロップを入れても、上白糖は冷たい飲み物に対して、果糖ほど甘さを感じません。
代用する事は可能ですが、必要以上に量を入れる事になるので、相性の良いもの同士で入れるのがおすすめです。
果糖やブドウ糖はよく聞きますが、ショ糖は聞き慣れない方もいると思います。
簡潔に作り方をご説明しますと、ショ糖は果糖とブドウ糖を合わせたものになります。
上白糖で作るおすすめガムシロップの作り方
ガムシロップは砂糖と水をなべで沸かせば簡単に出来ますが、意外と手間がかかります。
なべ以外のもので簡単に作れる、おすすめの作り方があるのでご紹介します。
用意するものは、上白糖・炭酸水・ペットボトルのみです。
ペットボトルに炭酸水を、1/3~半分入れます。
次に、同量の上白糖を入れて、蓋をしてよく混ぜます。
数分混ぜると、上白糖が溶けてシロップが出来上がります。
それだけで上白糖が溶けるの?と疑問に思う方も多いと思います。
炭酸水の中には、数え切れないほど二酸化炭素を含んでいるため、少し振ったり混ぜたりすると、泡が溢れそうになります。
それに上白糖を入れる事で、砂糖の微粒子と反応して溶けます。
子供の頃に、炭酸水にラムネを入れた経験のある方はいませんか?
ラムネを入れた途端に、勢いよく泡が出てきて、しばらくしたら炭酸のシュワシュワ感もラムネもなくなったと思います。
飲んでみると、ただの甘い水になっているので、やった事のない方は一度やってみて、どんな反応や味がするのか確かめてみて下さい。
上白糖で作ったガムシロップのおすすめの使い方
ガムシロップと言えば、飲み物に入れる事が多いですが、それ以外の使い方をした事はありますか?
無料でもらえる場合に持ち帰り過ぎたり、自家製のガムシロップを作ったけど、意外と使わなくてなかなか減らない、ということもありますよね。
そんな時に、料理やお菓子に使えるおすすめの使い方をご紹介します。
☆料理
料理に使う時は、砂糖の代わりに入れても良いですが、一番のおすすめは卵焼きに入れる事です。
卵焼きに上白糖を入れると、ふんわりとした仕上がりになりますが、上白糖で作ったガムシロップも、同じような効果があります。
☆お菓子
ガムシロップをお菓子に使う時は、スポンジ生地や焼き菓子に塗ったり、飾り付けのツヤ出しに使う事が出来ます。
他にも、クレームブリュレの上にかけて焦がしたり、いつものフレンチトーストにガムシロップを塗り、表面を焼くと、パリッとした飴状の食感を楽しめます。
お菓子に使う時は、少しリキュールを合わせて、香りを楽しむのもおすすめです。
ガムシロップの作り方は簡単ですので、作って上白糖の代わりに使ってみませんか?
自家製のガムシロップを作ってみよう
自家製ガムシロップは甘さの調整も出来て、長期保存も出来ます。
しかも、市販の物を買うよりもコストパフォーマンスがいいです。
おしゃれな容器に入れて机に置けば、インテリアにもなります。
料理やお菓子などいろいろな使い道がありますので、自家製のガムシロップを作ってみてはいかがでしょうか?