お手製味噌の作り方は?カビの原因と対処法もご紹介!

味噌は、毎日の食事に欠かせない調味料だと思う人も多いのではないでしょうか。

市販のものも美味しいですが、手作りの味噌を使いたいときもあるかと思います。

しかし、お手製の味噌となると、カビが生えてしまうというトラブルが発生する可能性もあります。

この記事では、お手製味噌の作り方やカビが生えてしまう原因・対処法・予防方法などの疑問点についてお伝えします。

お手製味噌の作り方!①用意するもの

お手製味噌は市販のものとはまた違った美味しさがあり、さらに味噌を自分好みの味に調整できます。

そこで、お手製味噌を作りたい人に向けて、2項目に分けてその作り方をご紹介していきます。

こちらでは、材料と用意するものについてお伝えします。

材料の分量によって辛口か甘口か変わりますので、お好きなほうの味で作ってみましょう。

【辛口味噌の材料 1.3kg分】
・大豆   430g
・米麹   300g
・塩   155g
・大豆の煮汁   10mℓ

【甘口味噌の材料 1.3kg分】
・大豆   250g
・米麹   300g
・塩   120g
・大豆の煮汁   110mℓ

【準備する道具】
・2ℓほどの鍋(大豆を煮込む用)
・すりこぎ・すり鉢
・ボール、調理ベラ、お玉などの調理器具
・清潔な保存容器(味噌を熟成させる用、2kgの味噌が入る大きさ)
・押し蓋
・200gの重石
・カバー(ほこりよけ用)
・ラップ

大豆の煮汁は、実際に味噌を作るときの鍋で大豆を煮込んだもので良いです。

保存容器は、「天地返し」をするため、最低2個は必要です。

天地返しとは、味噌の製造工程において均等に熟成させるために、仕込んだ味噌をよくかき混ぜることをいいます。

また、実際に作る際には、下記でふれるカビの発生の原因をふまえて、注意して作ると良いでしょう。

お手製味噌の作り方!②手順

こちらでは作り方の手順をご説明していきます。

①大豆を水でよく洗い、鍋に900mℓ以上の水を投入し、大豆を加えて一晩置きます。

②①の鍋を火にかけます。

最初は強火で、沸騰後は中火か弱火に調整しましょう。

煮込んでいる間は水面から大豆が出てこないように、時々水を加えます。

煮込む時間の目安は、指で潰せるくらい軟らかくなるまでとし、6時間ほどです。

③大豆が十分に煮終わったら、②の鍋から大豆を取り出し、すりこぎとすり鉢を使ってすり潰しましょう。

また、②の鍋に残った大豆の煮汁は、後で使用するためとっておきます。

④ボールに米麹と塩を投入して手を使いよく混ぜます。

こちらで、②の大豆の煮汁と、③の大豆も加えて粒の形がわからなくなるまでよく混ぜましょう。

⑤清潔な保存容器に、④を詰め込みます。

注意する点は、空気が入らないように隙間を空けないことです。

⑥空気にふれるのを防ぐためにラップをしっかりと貼り付け、押し蓋、重石と順に置きます。

保存容器のほこりよけ用にカバーをして、直射日光を避けて室温で保存しましょう。

⑦1週間~2週間後に「天地返し」をします。

調理ベラや清潔な手を使って新しい保存容器に移し替えます。

注意する点は、一度に全ての味噌を移し替えるのではなく、少量ずつに分けて移すことです。

また、水分があったら、よく混ぜ込みましょう。

こちらでも、⑤と⑥のようにして保存します。

⑧少なくとも10日間に1回は味噌の様子を確認しましょう。

2~3ヶ月で食べ頃になるのでお好みで調整してください。

次項からは、味噌に発生するカビの疑問点などにふれていきます。

味噌に生えるカビの種類

前項ではお手製味噌の作り方についてご紹介しました。

しかし、お手製味噌にはカビが生えてしまうことがあり、このようなトラブルはよく見られると思います。

そこで、こちらでは味噌に生えるカビの種類や見分け方などについてお話します。

ちなみに、味噌の発酵に使用する麹菌はカビの一種ですが、表面に出てくることはないです。

まず、味噌の表面に黒い物体が出てくることがあります。

この正体はカビではなく「酸化」です。

味噌が空気にふれると酸化してしまい、このような状態になります。

しかし、あくまでも酸化ですので、人体には悪影響はありませんが、見た目や味を考えるとその部分を除去して使用するほうが良いでしょう。

次に、味噌の表面に白い物体が出てくることがあります。

この正体はカビである「産膜酵母」です。

空気がふれるところに産膜酵母が発生します。

こちらも、人体には悪影響はありませんので、普段通りに使用しても問題はないでしょう。

最後に、味噌の表面に青い物体が出てくることがあります。

この正体は「アオカビ」というカビの一種であり、注意が必要なものです。

アオカビは健康的な人にはさほど影響はありませんが、体調不良の人が口にすることで悪化してしまうこともあります。

さらに、アオカビが発生した食材は、他の有害なカビが増殖している可能性があります。

その部分を除去すれば残りは使用しても大丈夫です。

カビの除去方法につきましては、下記でご説明します。

お手製味噌にカビが生える原因!①作り方と保存法

手作りの味噌にカビが生えてしまうのは、どのような原因があるのでしょうか。

こちらからは、2項目に分けて、お手製味噌にカビが生えてしまう原因をいくつかご紹介します。

まず、塩分を適切な濃度にしていないことです。

一般的なお手製味噌の作り方としては、塩分濃度は11~12%ほどが適切だといわれています。

なぜなら、塩分濃度が10%以下だとカビが生えやすくなるためです。

もともと、塩は高い殺菌力を持っていますが、この基準に気を付けて味噌を作るようにしてください。

また、塩分が気になる場合や、しょっぱい味わいが得意ではない人は、頻繁にかき混ぜたり、表面にアルコールを吹きかけると良いですよ。

次に、味噌が空気にふれていることです。

味噌に生えるカビは、空気があるところを好みまずので、きちんと密閉する必要があります。

さらに、十分に密閉されていないと、他の菌も入り込みやすくなります。

お手製味噌にカビが生える原因!②保存環境

前項から引き続きお手製味噌にカビが生えてしまう原因についてお伝えします。

他の原因は、保管場所の湿度が高いことがあげられます。

カビは高温多湿を好む傾向がありますので、保管場所が高すぎる温度・湿度の環境だとカビが発生しやすくなってしまいます。

味噌の発酵・熟成に適していて、かつ温度や湿度が高すぎない場所で保管しましょう。

味噌の発酵・熟成に適しているのは27度前後だといわれており、15度以下だとカビは発生しづらくなりますが、発酵・熟成には適していません。

お手製味噌を作るには、このような温度と湿度の調整が重要になってきます。

味噌の保管場所に床下や押入れを選ぶ人もいると思いますが、比較的に湿度が高い環境といえるので、リビングなどの人間が暮らしやすい場所が向いています。

2項にわたり、お手製味噌にカビが生えてしまう原因について言及してきました。

このようなカビが生える原因を正しく理解して、味噌の作り方や保存方法を工夫してみましょう。

お手製味噌のカビの除去方法・予防法

前項までは味噌にカビが発生する原因についてお伝えしましたが、カビの正しい除去方法や予防方法はあるのでしょうか。

まず、味噌に生えたカビの正しい除去方法についてふれます。

用意するものは以下の通りです。

・大きめのスプーン
・アルコール(除菌用)
・霧吹き器

カビの除去方法としては、まず、カビが発生した部分のところの味噌を直接スプーンですくって、捨てます。

注意する点は、カビは小さな根を張っているので2~3mmほどの厚さの味噌を取り除くことです。

次に、霧吹き器にアルコールを投入して、味噌の表面と保存容器に吹きかけて、除菌して完了です。

次に、味噌にカビが生えないようにするための予防方法についてふれます。

1つ目は、保存環境に気を付けることです。

上述しましたが、高温多湿の環境はカビが好みますので、人間が暮らしやすい温度・湿度の部屋を味噌の保管場所にするのが良いでしょう。

特に梅雨の時期や夏の湿度が高めの時期には注意しましょう。

2つ目は、わさびを上に置くことです。

わさびは殺菌力が高いので、カビの防止に効果が期待できます。

一般的には、粉わさびをボール状にするのが良いとされていますが、チューブタイプのわさびでも代用可能です。

3つ目は、適切な塩分濃度で味噌を作ることです。

前項でもふれましたが、お手製味噌の作り方として、塩分濃度は11~12%ほどが適切だと考えられていますので、これを目安に作ってみましょう。

他にも、重石を置くのはカビの発生を防止します。

お手製味噌を作ってみましょう!

この記事では、お手製味噌の作り方や味噌に発生するカビの種類や見分け方、カビの原因・除去方法・予防方法などについてお伝えしましたがいかがでしたか。

味噌に発生するカビは、保存環境や保存方法、塩分濃度に気を付けて予防しましょう。

味噌にカビを見つけたら取り除いてください。

お手製の味噌を作る際には、カビの予防や対策も考慮できたら良いですね。

ぜひ、この記事でご紹介したことを参考にして、お手製味噌を作ってみてください。