突然ですが、もち米のこと、どこまでご存知ですか?
おはぎなどを作るために用いるご家庭も多いことでしょう。
最近は、ダイエット効果をもたらすとして注目の存在でもあります。
今回は、そんなもち米に関する栄養価や美味しい食べ方、そもそも白米より1合あたり何gぐらい多く炊けるのか、など基礎的な部分から詳しく紹介していきます。
もち米と白米、それぞれ1合って何g?
炊飯器で炊く場合、白米1合の水に浸さない状態での重さは、約150gです。
これを浸水させると約200g、さらに炊飯させると約350gまで増量します。
ちなみに、お米の浸水はご飯をおいしく食べるための秘訣です。
お米が水に浸ると、お米の中のデンプンが分解されて糖が出来上がり、この糖がご飯をふっくらさせます。
浸水時間は温度によりますが、20分から1時間程度くらいが目安です。
注意点として、洗いすぎると米が砕けて小さくなり、ふっくら感が衰える可能性があります。
水の量は200ccで、これは米1合に対し、1.1~1.2倍の割合が黄金比と言われているためです。
うっかり白米と同じ要領でもち米を炊いてしまうと、美味しく食べられません。
そもそも、もち米と白米は1合あたりの水の量が異なります。
1合150gのもち米には100ccの水が適量で、その比は0.8です。
炊きあがったお米の重さも300gと、白米よりも50gほど軽いのが特徴です。
なお、もち米は水の吸収が早いため、水を多くすると食感がべちゃべちゃしてしまいます。
早めに炊きましょう。
1合あたりのもち米と白米の糖質とエネルギー比較
もち米と白米の大きな違いは糖質です。
精米されたもち米1合(150g)あたり約72gに対し、白米は1合あたり約55.5gと、もち米の方が30%程度多く含まれています。
お米の種類によって含まれる糖質が何gかは、各々バラツキがあるものの、もち米のそれが最も多いです。
また、糖質に付随してエネルギー量も多く、炊きあがったもち米1合(350g)あたりには、なんと約1,260kcalも含まれています。
特に、もち米はおこわなど、様々な具と一緒に炊くケースが多いです。
そのため、美味しさに我を忘れてたくさん食べてしまうと、一日に必要な摂取カロリー(男性:2,600kcal、女性2,000kcal)をあっという間に越えてしまう恐れがあります。
一方、白米の場合は約600kcalと、もち米に比べて半分以下です。
お米以外にも、例えば食パン150gあたりの糖質は約65g、一斤だと約160gでエネルギー量は約900kcal以上です。
後述するダイエットに関しても同様ですが、肥満に影響する糖質とエネルギーの数値は、日常生活において意識すべき数値と言えるでしょう。
1食1合?一日に食べるお米の量は何g?
朝昼晩、毎食お米を食べたとしても、その量は都度バラバラでしょう。
いったい、一日に何g食べているのかは、ダイエットでもしない限り、意識することはないかもしれません。
部活にいそしむ年頃なら、毎日3合食べるのが普通、という家庭も珍しくないのではないでしょうか。
そもそもお茶碗一杯は、何gでしょうか。
だいたい150gと言われています。
つまり、炊きたてのお米1合はお茶碗2杯ちょっと、ということになります。
一般的には毎食茶碗1杯分、昼は少し多めだったりすると1.5合は食べていることになるでしょう。
ちなみに、コンビニのおにぎりは1個約100g程度で作られています。
手軽に食べられる反面、2~3個食べたらお茶碗2杯分に匹敵し、付随して糖質や塩分を摂取することになるので要注意です。
おこわや炊き込みご飯など、もち米が使われているおにぎりなら、なおさらです。
また、飲み会の締めにお茶漬けなど簡単に食べてしまいますが、こちらも同様の配慮が必要ですね。
おはぎ作りには何gのお水が必要?
日本の伝統和菓子おはぎを、お彼岸に自宅で作られる方も多いのではないでしょうか。
おはぎを10個前後作るには、1合のもち米があればできます。
より美味しく作るコツは、もち米とうるち米を8対2の割合で一緒に炊くことです。
こうすると、歯ごたえが柔らかすぎず硬すぎず、絶妙な食感を楽しめます。
もち米だけを炊く際は、米と水の比が1対0.8で水を少し少なめにするのがコツです。
おはぎを作る際は、食感に柔らかさと粘りを与えるべく米と水の比を1対1にしましょう。
また、おはぎを冷えた場所に置いておくと固まってしまうため、水を多めにして炊くのはこれを防ぐ役目があります。
他にも砂糖を何gか入れて、硬化防止を図るのも良いでしょう。
時間の経過や冷えた場所に置いておくと味が劣化してしまうので、作ったその日に食べきるのが、おはぎの美味しい食べ方です。
もち米がダイエットにおすすめなワケ① 豊富な栄養素
もち米1合あたりに含まれる糖質とエネルギーの多さは上述の通りですが、その反面メリットも数多くあります。
もち米には様々な栄養素が含まれており、特に豊富に含まれる食物繊維・ビタミンB1・カルシウムは、そのどれもがダイエット効果をもたらすものなのです。
まず、食物繊維は整腸作用を促すため、消化機能の活発化が期待できます。
さらにお通じを良くする効果もあるので、老廃物を体外へ放出するデトックス効果、そして新陳代謝を活発にすることで、体内を若く健康な状態にしてくれます。
続いて、ビタミンB1はもち米の糖質を、分解・エネルギー代謝を促進する役割を果たしてくれます。
エネルギーに変換されなかった糖質の何gかは体脂肪となり、肥満の原因になります。
しかし、ビタミンB1と食物繊維の働きで、太りにくい体質をつくりやすくなります。
そして、カルシウムもまた、体に脂肪が堆積するのを抑えてくれます。
さらに、効果的にダイエット進めるには、お赤飯にして摂取することがお勧めです。
小豆には、コレステロール値を下げてくれるサボニン、血の巡りを良くしてくれるカリウムが豊富に含まれています。
そのため、もち米と一緒に食べられるメニューとして注目の一品なのです。
もち米がダイエットにおすすめなワケ② 習慣化させやすい
世の中には、ダイエット方法がたくさん提唱されています。
しかし、成功している人はどれほどいるのでしょうか。
多くの人の悩みは、ダイエットが続かないことではないでしょうか。
ダイエット成功のコツは、継続することです。
継続しなければ、効果は体感できません。
継続するには、シンプルかつ、ストレスを感じない方法が重要です。
食事制限をすると、食べたいものが食べられなず、絶対量が少なくなるため、いつか反動が起きかねません。
もち米なら食べ応えがありますし、よく咀嚼することで満腹中枢が刺激され、満腹感を感じられます。
1合炊いておけば、1~2日はそれで食事を賄えるので、費用対効果も抜群です。
日本人にとって、お米はお水のように毎日食べ続けても飽きないものですが、ときには違うものも食べたくなるでしょう。
そんなときには、玄米や雑穀米などに切り替えてダイエットを続けましょう。
この2種類はもち米同様に、食物繊維・ビタミン・ミネラルが豊富に含まれているので、体の代謝を良くする効果を持ち合わせています。
一気に3種の米を炊き、何gかは保存して、あとは一度に全て味わうのも楽しいでしょう。
もち米を使って日本食を楽しもう
世界無形文化遺産として和食が登録されるなど、日を追うごとに日本食の注目度が上がっています。
それは、世界的な健康志向が一因とされ、もち米はその一角を担う存在です。
おはぎや赤飯など様々な姿に変わるだけでなく、デトックス効果を持ち合わせる、魅力的な食材で、末永く付き合いたい米のひとつと言えます。