小麦粉は、料理やお菓子に使われ、身近な食材ですね。
レシピにもよく登場するので、すぐに取り出せる場所に置いてありますね。
しかし困ったことに、レシピを見ると「○○グラム」と書いてあったり、「大さじ〇」と書いてあったり、「カップ〇」と書いてあることもあります。
キッチンスケールを持っていない人、計量スプーン・計量カップを持っていない人もいますよね。
そんなときに使える、便利な方法をご紹介します。
小麦粉には種類がある
レシピに書かれている小麦粉というと、一般的に薄力粉のことを意味します。
多くの料理に使われていますね。
しかし、小麦粉というと、強力粉や中力粉もあることをご存知でしょうか。
小麦粉は、グルテン(たんぱく質のひとつで粘りを出す)の含有量によって、薄力粉・中力粉・強力粉と分かれています。
強力粉は、グルテンの含有量が多く、薄力粉は少なくなります。
中力粉は、その中間です。
グルテンは弾力を生む成分ですので、それぞれ使用する用途が違ってきます。
強力粉は、しっかりした弾力が必要なパン作りに使われます。
粒が粗く、サラサラして手につきにくいため、打ち粉としても、よく使われています。
パン以外にも、ピザや麺などの材料にもなります。
薄力粉は、サクッと軽いクッキーや、ふんわり柔らかなケーキ作りに使われます。
粒が細かいため、素材に薄くまぶす、衣にも向いています。
ムニエルの衣も薄力粉ですね。
そのほか、天ぷらやお好み焼きなどにも、薄力粉が使われています。
中力粉は主に、うどんなどの麺類の材料になります。
うどんのほかにも、ドーナツやかりんとう、クラッカーなどにも使われています。
小麦粉といっても、いろいろな種類があり、用途によって使い分けられているんですね。
ところで、料理に登場することの多い小麦粉ですが、皆さんはどのように量っていますか。
きちんとキッチンスケールを使ってグラム数を量っているという人もいると思いますが、料理の最中にスケールを出して、いちいち量るのは面倒ですよね。
計量スプーンや計量カップを使って量れたら、どんなに楽でしょう。
小麦粉のグラムと計量スプーン・カップの換算量
小麦粉の量り方というと、キッチンスケールを使ってグラム数を量るのが一般的です。
レシピにも、グラム数で記載されていますよね。
しかし、キッチンスケールをお持ちではない人もいるでしょうし、忙しい料理中にキッチンスケールで量るのは大変です。
そんなときに役立つ、小麦粉の換算量を覚えておきましょう。
これで、おおよその小麦粉の量が把握できます。
☆小麦粉
小さじ1:3グラム
大さじ1:9グラム
カップ1:110グラム
このようになっています。
これは、薄力粉も強力粉も同じです。
料理の際の参考にしてください。
同じような粉類も、あわせてご紹介します。
☆片栗粉・上新粉
小さじ1:3グラム
大さじ1:9グラム
カップ1:130グラム
です。
注意してほしいのは、これらの換算量は、おおよその目安にしかならないということです。
そもそも、グラムは重さを表す単位であり、計量スプーンや計量カップは容量です。
正確に換算できるというわけではありませんので、きちんと材料を量らなければいけない料理には、使えないということを覚えておきましょう。
ただ、ほとんどのレシピは、そこまで正確でなくても作れますので、換算量の知識は日常で使えると思います。
正確にグラムと計量スプーン・カップを量る方法
先ほど、小麦粉のグラムと計量スプーン・計量カップの換算は、正確に量らなければいけない料理には、使えないとお伝えしましたね。
正確に量らなければいけない料理とは、どのようなものがあるでしょう。
それは、ケーキやクッキーなど、小麦粉を使ったお菓子です。
お菓子作りは、とてもデリケートなものです。
材料をきちんと量ることは、基本中の基本と言われています。
小麦粉はもちろん、他の材料もグラム単位でしっかり量ります。
お菓子作りの成功の秘訣は、計量と言っても過言ではないのです。
正確に材料を量るために、キッチンスケールや計量スプーン・計量カップを使った、正確な量り方を覚えておきましょう。
・キッチンスケール
①水平な場所にキッチンスケールを置きます。
目盛りがゼロになっているか確認します。
②先に受け皿に空の容器を載せ、容器の重さを確認します。
③材料を載せ、目盛りと目の高さを水平にして、量りましょう。
・計量スプーン
①粉類は、ふるってから量りましょう。
②材料をすくい、へらなどを使ってすり切ります。
このとき、スプーンを揺らしたり、材料を押し込んだりしないでください。
・計量カップ
①粉類は、ふるってから量りましょう。
②水平な場所に置き、目盛りと目の高さを水平にして量ります。
ケーキ・クッキーなどのお菓子は、小麦粉の量を間違えてしまうと膨らまなかったり、硬い生地になってしまったりします。
料理によっては、しっかりと量りましょう。
グラムがわからなくてもカップひとつで作れるレシピ
先ほど、お菓子は正確に材料を量らなければいけないとお伝えしました。
お菓子は作りたいけれど、何グラムかを正確に量るのは苦手という人もいますよね。
すべてのお菓子が、しっかり計量しなければいけない、というわけではありません。
分量を量るのが苦手であれば、簡単にできるお菓子を作ってみましょう。
耐熱のカップひとつで作れる、簡単蒸しパンレシピです。
【材料】
・小麦粉 大さじ2
・牛乳 大さじ2
・ベーキングパウダー 小さじ1/2
【作り方】
①耐熱のカップに材料をすべて入れます。
②よく混ぜ合わせます。
粉類は塊になりやすいので、しっかりと混ぜ合わせましょう。
③電子レンジ500wで1分加熱します。
これで、ふわふわの蒸しパンが完成です。
このレシピを基本にして、熟したバナナや蒸かしたサツマイモを混ぜ合わせると、子どものおやつにもちょうど良いですよ。
グラム数を量る必要がないので、簡単にすぐ作れますね。
小麦粉を量る器具はデジタルスケールもおすすめ
小麦粉などの材料を、計量スプーン・計量カップ・キッチンスケールで、量る方法をお伝えしてきました。
最近では、キッチンスケールではなく、デジタルスケールをお持ちの人もいますよね。
場所を取らず、値段も1000円程度で買えますので、お菓子作りをする人は、ひとつ持っておくと良いですよ。
大抵のデジタルスケールは、家庭用ですので、最大で1キログラムまでしか量れません。
ほとんどの家庭料理では、1キログラム以上の材料を使って料理をすることはないと思いますが、もしかしたら、量る機会があるかもしれませんよね。
そんなときに使える、デジタルスケールの使い方をご紹介します。
簡単です。
1.2キログラムであれば、600グラムを2回量ります。
これで、1200グラム=1.2キログラムです。
単純ですが、最も簡単な方法です。
6キログラムであれば、900グラムを6回と600グラムを1回で、6000グラムになります。
あまり使うことはないと思いますが、もしものときのために覚えておくと良いですよ。
グラム換算をしてくれるアプリも活用しよう
最近は、スマートフォンをお使いになっている人も増えていますよね。
スマートフォンをお持ちであれば、便利なアプリもあるので活用してみましょう。
・分量換算アプリ(Android)
こちらのアプリは作りたい料理のレシピが、自分の家族の人数分の分量ではなかった場合、自動で作りたい人数分の分量に換算してくれるアプリです。
レシピの分量換算は面倒ですよね。
レシピに載っている分量は2人分だけれど5人分作りたいときや、ホームパーティがあるから9人分作りたいという場合に、その人数に合わせた分量を計算してくれます。
機能は、それだけではありません。
レシピでは「小麦粉50グラム」と書いてあるけれど、中途半端に残っている70グラムを全部使い切ってしまいたいというときにも、その材料に合わせて、ほかの調味料の分量を計算してくれます。
キッチンスケールですべて量りたい場合、単位をグラム⇔ミリリットルに変換してくれますので、洗いものを増やしたくないときにも便利ですね。
・laCook(調味“量”換算)(iPhone/iPad)
こちらのアプリは、グラム数を大さじ・小さじに変換してくれます。
すべて小さじで量りたいときに、便利ですね。
それだけでなく、小さじ・大さじ・カップの計量数に同時に変換してくれます。
例えば、「牛乳100ミリリットル」を入力すると「大さじ7」になります。
逆も、もちろんできます。
「サラダ油大さじ2」は「サラダ油24グラム」「27ミリリットル」となります。
このアプリがあれば、計量スプーンしかお持ちでない人も、ストレスなく料理ができますよ。
ご紹介したアプリは、有料のものも含みますので、ダウンロードの際はお気を付けください。
料理のストレスを減らすために
毎日、料理をするのは大変です。
大変なことだからこそ、ほんの少しのストレスでも減らすことが大切ですよ。
洗いものを増やしたくない、道具ひとつで済ませたいというときに使える知識を覚えておくと、料理のストレスを、少しは減らせるのではないでしょうか。