日本料理には欠かせない「出汁」。
現在は、粉末タイプや顆粒タイプ・出汁パックも販売されているので、活用されている方も多いですよね。
天然素材でとる出汁には、私達に嬉しいメリットがたくさんあります。
しかし、調理毎に出汁をとるのは、手間で面倒臭いですよね。
今回は、出汁の保存方法や保存期限についてご紹介します。
みなさんの家庭にある「ペットボトル」を活用すると便利ですよ。
天然素材で出汁をとると、こんなメリットが!
出汁を素材からとるのは、料理に自信がない人には、案外ハードルが高くなりがちなイメージですよね。
また、多忙な人にとっては、出汁をとる手間が負担になることも。
出汁は、1回作ればペットボトルなどを利用して保存が可能です。
保存方法は、後々ご説明しますね。
出汁をとる際の天然素材は、豊富にあります。
基本的なものは、「昆布」「かつお」「煮干し」などです。
昆布・かつお・煮干しなどの天然素材で出汁をとるメリットは、どんなことなのでしょうか。
・素材が持っている味を、しっかり味わうことができる
・体に効果的な栄養成分を摂取できる
・余計な調味料を使わなくて良い
・奥行きのある深い味わいや、口の中に広がる旨味がある
・出汁をとった後の「だしがら」を美味しく食べられる
粉末タイプや顆粒タイプの出汁風調味料の方が、時短もでき低コストですが、天然素材からとった出汁の方が、メリットがいっぱいあります。
気付いていない方もいらっしゃると思いますが、実は、市販されている出汁風調味料には、塩分や糖分がたくさん含まれているのです。
知らないうちに、食塩を多く摂取しているなんて、ちょっと怖いですよね。
反対に、天然素材でとった出汁には、「食塩量を約30%減らしても美味しく感じられる」という、素晴らしい実験結果も出ています。
保存もできる!一番出汁のとり方
前項で、天然素材を使った出汁のメリットが、おわかりいただけたと思います。
出汁をとるといっても、かつおだけ、かつお&昆布を使う方法があります。
また、かつおだしには、一番出汁と二番出汁など色々あります。
材料に何を使用するか、また、その分量によっても風味は変わってきます。
ここでは、うどんやお吸い物などにピッタリな、一番出汁のとり方をご紹介します。
【材料】
・だし昆布 10~20gくらい
・かつお節 30gくらい
・水 1ℓ
【作り方】
①昆布は水洗いはせずに、表面を固く絞ったふきんなどで、軽く拭きます。
②水に、昆布を30分程度つけておいてから、中火にかけましょう。
③煮立つ直前に、昆布を取り出します。
④昆布を取り出したあとに、お湯が煮立ってきたら、かつお節を入れます。
⑤ひと煮立ちしたら、すぐに火を消し、アクをすくい取りましょう。
⑥かつお節は、かき混ぜないで、自然に沈むまで待ちます。
沈んだら、キッチンペーパーやふきんなどを使って、こします。
次は、作った出汁のペットボトルなどを使った、保存方法についてご紹介します。
出汁の冷蔵保存方法はペットボトルやピッチャーがおすすめ
天然素材から作った際は、出汁が多めに出来上がることも多く、使いきらなくて余ることが多いですよね。
みなさんは、余ってしまった出汁の保存は、どのようにしていますか。
多くの方が、一番楽な冷蔵保存をしているのではないでしょうか。
冷蔵保存のメリットは、あまり長くは保存はできませんが、使用したいときに冷蔵庫を開ければ、すぐに使えることですよね。
忙しい朝のお味噌汁も、簡単に美味しく作れて便利です。
冷蔵保存方法を、ご紹介しましょう。
余った出汁は、よく冷ましてからペットボトルに入れて、冷蔵庫で保存しましょう。
保存したものは、2~3日くらいで使い切るようにしましょう。
冷蔵保存の場合、出汁の保存容器はペットボトル以外でも、「ピッチャー」がおすすめです。
販売されているピッチャーには、目盛りが付いているものもあります。
目盛りが付いていると、出汁の量を確認しながら使用することもできるので、調理にも使いやすいですね。
出汁の冷凍保存にもペットボトルを活用
冷凍保存は、冷蔵保存よりも長い期間保存が可能になるので、出汁の作り置きにも、よく適しています。
そこで今回も、冷蔵保存でも便利なペットボトルを活用してみましょう。
角タイプのペットボトル使うと、ごちゃごちゃになりがちな冷凍庫内を、有効に使用できますよ。
ジュースなどが入っているくらいの出汁の量を、ペットボトルに入れます。
飲み口を上にして、凍らせましょう。
出汁が固まってしまえば、横にも保管できます。
解凍する場合は、ボウルなどにお湯を溜めておいて、その中に入れておきましょう。
そうすれば、簡単に解凍できます。
夏場の暑い環境だったら、冷凍庫から事前に出しておけば、自然に解けて使えるでしょう。
余裕があれば、使用する前日に冷蔵庫へ移動させ、一晩おいて解凍させましょう。
また、製氷皿を使った出汁の冷凍保存も、おすすめです。
濃くとった出汁を、製氷皿でキューブ状に冷凍します。
凍ったら、キューブ状の出汁を製氷皿から取り出し、ジップロックなどに入れて密封保存しておきましょう。
必要な量だけ簡単に使えるので、とても便利ですよ。
冷凍保存期間は、およそ3週間です。
ただし、冷凍庫内の匂いを吸収したり、時間が経過するごとに風味が落ちてしまいます。
可能な限り、早く使い切るようにしてください。
ペットボトルで万能醤油を作り置き!計量簡単「筑前煮風レシピ」
出汁の冷蔵、冷凍保存にも大活躍してくれるペットボトル。
調味料の作り置きにも、便利ですよ。
万能醤油をペットボトルに作り置きしておくと、調味料の計量が楽にできます。
【材料】
・豚バラ肉(厚めのスライス) 300g
・大根 1/3本
・にんじん 大1本
・しめじ 1/2株
・こんにゃく(あく抜き) 250g
・冷凍インゲン 10本程度
・水 50cc
※万能醤油(醤油2:料理酒1:みりん1) 大さじ4
※砂糖 大さじ2
※鰹だし(顆粒) 小さじ1
【豚バラ肉の筑前煮風の作り方】
①豚バラ肉・大根・にんじん・しめじを、食べやすいサイズに切ります。
こんにゃくは、手でちぎりましょう。
②豚バラ肉から脂が出るので、焼くときに油は使いません。
厚手の鍋を強火にかけ、しっかりと温まったら、豚バラ肉を入れて、こんがりと焼きます。
③ ②に①を入れて炒め、水と※の調味料を入れ、さっと混ぜ合わせましょう。
④強火のまま、③のフタを閉めます。
⑤沸騰して湯気があがったら、弱火にして、フタを閉めたまま12分煮ましょう。
⑥フタを開け、強火のままで混ぜ合わせながら、水分を飛ばします。
⑦ある程度水分が飛んだら、お好みで冷凍いんげんを手で折りながら鍋に入れ、混ぜ合わせましょう。
いんげんに、火が通ったら完成です。
出汁の保存以外にも便利なペットボトルの活用法
日々の生活で、空のペットボトルは、あっという間に溜まっていきますよね。
実は、空のペットボトルには、出汁の保存以外にも色々な使い勝手があるんです。
それでは最後に、具体的な活用法をご紹介します。
☆水筒代わりになる
水やお茶を入れて、水筒代わりに使用する人が多いです。
そうめんの汁や、湿気やすいコンソメなどを保存するのも良いでしょう。
☆ドレッシング作りに
ペットボトルに計量した材料を入れて、あとは一生懸命振るだけで、ドレッシングが作れます。
☆冷蔵庫の整理に便利
冷蔵庫内は、つい乱雑になりがちですよね。
ペットボトルを野菜立てや、チューブの調味料の整理に使うと、スッキリと片付いて良いでしょう。
☆植物の水やり
ペットボトルのフタにキリなどで穴をあけると、あっという間に簡易ジョウロになります。
☆プランターとして
ペットボトルの上部をカットして、底に水抜き穴を作れば、すぐにプランターとして使えます。
ペットボトルを捨てる前に、みなさんの目的に合わせた活用をしてみてはいかがでしょうか。
出汁の保存方法を知っておこう
いかがでしたか。
自分でとった出汁は、やはり、ひと味違って美味しいですよね。
美味しいとわかっていても、調理のたびに出汁をとるのは、正直、手間ですよね。
そんなときは、今回ご紹介した記事を参考にして、上手に出汁の冷蔵・冷凍を活用しましょう。