パン屋さんの前を通ると、焼きたてのパンの良い香りがしてきますよね。
その香りにつられてパン屋さんに寄り道したり・・・。
焼きたてパンを味わうなら、自分で焼くのが一番ですよね。
今回は、食パンみたいに精白された小麦粉を使うのではなく、全粒粉でパンを作ってみましょう。
あまり馴染みのない全粒粉で作ったパンの味って、どんなものなのでしょうか?
全粒粉とは?
健康を意識している人からの注目度も高く、人気急上昇中なのが全粒粉を使ったパンです。
皆さんは、全粒粉って聞いたことがありますか。
見たこともないし、味わったこともないという方もいらっしゃいますよね。
パン作りによく使われる小麦粉は、表皮と胚芽を除去して精製したものです。
外側の茶色い部分をとった白い粉で、強力粉・中力粉・薄力粉と分類されます。
全粒粉は、表皮と胚芽を除去しないで、そのまま合わせて挽いて粉にしたものです。
少し茶色い色がついていて、多少エグミがあります。
全粒粉100gあたりのカロリーは365kcalで糖質は57g、食物繊維は11.2gです。
全粒粉は、強力粉やライ麦粉と比較しても、カロリーや糖質はほぼ変わりません。
それなのに、なぜ全粒粉が糖質制限ダイエットにも効果的で、さらに健康の維持増進にも良いといわれているのでしょうか。
なぜなら、全粒粉には食物繊維やミネラル、ビタミンなどの体に必要な栄養素が沢山含まれているからです。
栄養豊富な全粒粉を使って作るパンの味に、ワクワク期待しちゃいますよね。
次は、パン作りにオススメな全粒粉についてご紹介します。
全粒粉でパンを作る!パン作りにオススメな全粒粉とは?
全粒粉がどんなものか、少しはイメージできましたでしょうか。
全粒粉にも食感や特性の違う種類があるので、作りたいパンにぴったりの素材を選びましょう。
今回は味はもちろんですが、食感の良い全粒粉パンを作るために、オススメな全粒粉をご紹介します。
☆全粒粉(グラハム)
カナダ産の小麦を、まるごと挽き割りした全粒小麦粉です。
粗いので、そのつぶつぶ感と噛み応えを楽しむことができます。
オススメの使い方は、パンやスコーン作りです。
☆全粒粉(粉)
カナダ産の小麦全てを、そのまま細挽きにした全粒小麦粉です。
粒子が、とても細かいのが特徴です。
小麦まるごと全部の味わいと、なめらかな口当たりを楽しむことができます。
使用する強力粉に対して、20%くらいを目安に加えることで、繊維質・ミネラル・ビタミンなどが豊富で、美味しい全粒粉パンが焼きあがります。
☆全粒粉(スーパーファインハード)
カナダ産の小麦が使われています。
独自の製粉方法により、今までの製品と比較しても、非常にきめが細かいのが特徴です。
レシピの粉の分量を全てスーパーファインハードにしても、よくふくらんで、口当たりの良いパンに仕上がります。
パン作りに最適ですね。
全粒粉で作ったパンの味は?
ここでは、気になっている全粒粉で作ったパンの味についてお話します。
まず、皆さんは全粒粉で作ったパンに、どんな味のイメージを持ちましたか。
人は見た目が100%なんて言いますが、私達が口にする食品の美味しい・まずいの味判定も、多少見た目が関わっているような気がします。
実際、真っ白くてキレイな食パンは、見た目からも美味しいオーラがでていませんか。
それに比べて、全粒粉は皮や胚芽も含まれているので、見た目も茶色っぽくて、パンの中に殻が混じっているのが見てわかります。
全粒粉が100%のパンだと、パサついた食感やおいしさがあんまり・・・という方も多いのも事実です。
そういった声もあり、パン屋さんで売られているものの多くは、小麦粉と混ぜて焼いたパンが売られています。
しかし、全粒粉パンにも大きな魅力があります。
それは、歯ごたえもあり、小麦の香りが感じられ、とても香ばしいことです。
味を例えるなら、玄米フレークといったところでしょうか。
玄米の味が好みの人は、全粒粉パンも美味しいと感じると思います。
味もバッチリ!全粒粉で作るパンの作り方
ここでは、味も見た目もバッチリな「全粒粉とくるみのパン」の作り方をご紹介します。
☆材料(パウンド型 1本分)
・強力粉 150g
・全粒粉 50g
・砂糖 20g
・塩 3g
・イースト 3g
・バター 20g
・牛乳 60g
・水 60g
・くるみ 30g
1)ボウルに強力粉・全粒粉・砂糖・塩を入れて、よく混ぜます。
2)真ん中にイーストを入れ、さらに水と牛乳を入れ、よく混ぜます。
3)水分が吸収されたら、手を使って生地をよくこねます。
4)生地がなめらかになってきたら、バターを入れ、またよくこねます。
5)くるみを加え、生地にしっかりと混ぜこませます。
6)生地を丸めたら、バターを塗ったボウルに入れてラップをしましょう。
7)30度くらいで約1時間、生地が1.5から2倍のサイズにふくらむまで置いておきます。
8)ボウルから出した生地を、手で軽く押さえ、生地のガスを分散させます。
9)丸め直したら、濡れ布巾をかぶせて15分くらい休ませます。
10)生地を細長く伸ばし、生地をねじるようにして形を作ります。
11)型の内側にバターを塗り、生地を入れラップをして、30度くらいで30分から1時間くらい置いておきます。
12)オーブンを45度で5分温め、その後30分くらいそのままにしておきます。
13)オーブンを200度で予熱し、200度で18から25分焼いて完成です。
全粒粉のパンの味が好きな方は玄米の味も好き!?玄米の特徴や栄養について
全粒粉のパンの味は、玄米と同じような香ばしさがあります。
ここでは、玄米の味や栄養についてご紹介します。
玄米は、白米みたいなお米の甘さを感じることはできませんが、玄米特有のうま味や香りを感じることが可能です。
玄米好きになるポイントは、この香りと味みたいですね。
プチプチとした食感も楽しめますよ。
玄米は白米と比べても、食物繊維やビタミン、ミネラルが多く含まれています。
☆食物繊維
食物繊維は、腸の中の老廃物を出したり、糖質吸収抑制やコレステロールを低下させる効果があります。
生活習慣病の予防に効果的といわれています。
☆ビタミンB1
お肉や野菜からも摂取できるビタミンB1は、水溶性のビタミンB群のひとつです。
ビタミンB1には、神経機能を正常に保持したり、疲労回復を促す効果があるといわれています。
☆フィチン酸
玄米の有名な特徴といえば、糖に沢山のフィチン酸を含んでいるということです。
フィチン酸は抗酸化作用があり、食用油の酸化防止などに利用されています。
血液が凝固しにくくなるため、血栓症予防の効果があります。
また、細胞の酸化も防いでくれるので、ガン細胞の発生や増殖を抑制する効果があるとされています。
GOPANを使って玄米と豆乳を使ったパンを作ってみよう
最後に、全粒粉と似たような味で栄養満点の玄米を使ったパンの作り方をご紹介します。
米パンを、お米そのものから作ることができる便利なGOPAN(ゴパン)を使ってみましょう。
材料には、体に良い豆乳も使います。
☆豆乳の主な栄養素について
・大豆たんぱく質は、肥満予防や動脈硬化予防に期待できます。
・イソフラボンは、がん予防や骨粗鬆症予防へ期待できます。
・サポニンは肥満改善や予防、老化防止効果が期待できます。
・レシチンは脳の老化予防やコレステロールを低下させる効果が期待できます。
<100%玄米の豆乳パンの作り方>
■材料
・玄米 300g
・豆乳 180g
・砂糖 10g
・塩 4g
・ドライイースト 5g
1)玄米を計量しておき、一晩水に浸しておきましょう。
もともと300gだった玄米が、給水したことにより410gになりました。
2)他の材料を計量して、GOPANにセットしましょう。
3)GOPANの機能の「米パングルテン無しコース」で焼きます。
豆乳の性質により水を使うよりも、ふくらみがよくありませんが、とってもヘルシーで簡単なので、ぜひ作ってみてください。
滋味あふれる全粒粉パンを食べよう
いかがでしたか。
全粒粉は小麦の成分全てを含んでいるため、よく使われている小麦粉よりも、沢山の栄養が含まれています。
全粒粉は、パンやパスタ、ビスケットなどに使用されています。
滋味あふれる全粒粉パンを作って、美味しく食べてくださいね。