みなさんは、お米にこだわりはありますか?
日本には、たくさんの種類のお米があって悩みますよね。
お米を研ごうとしたら、黒いカビのようなものが混ざっていたことはありませんか?
真っ白なお米にポツンとあったら、気になりますよね。
黒いお米の正体は?
美味しいお米をカビや虫から守るには、どうしたらよいのでしょうか?
一緒に見ていきましょう。
銘柄米とブレンド米はどう違うの?
スーパーやお米屋さんで販売されているお米は、たくさんの種類が並んでいますよね。
現在では、約300以上の品種が作られています。
品種改良も進んでいて、美味しくすることはもちろんのこと、病気や寒さに負けないお米をたくさん作る研究が日々行われています。
こうした品種改良から、新たな品種が生まれる日も、今後あるかもしれませんね。
お米を販売するにあたって、種類が分けられていることはご存知でしょうか。
「銘柄米」は1種類のお米、「ブレンド米」などと言われているのは、複数の品種を混ぜたお米を言います。
【有名なお米】
・コシヒカリ
・あきたこまち
・ひとめぼれ
同じ品種でも生産された産地も注目されていて、コシヒカリで例えると、新潟県で作られている「魚沼産コシヒカリ」が人気を集めています。
これらの「ブランド米」と呼ばれるお米が注目される中、それぞれの長所や欠点を持ち合わせたブレンド米は、寿司飯でもよく使われています。
調理によっては、1種類のお米よりも複数混ぜたお米のほうが適している場合があります。
品種によって、お米の特徴がありますから、お好みのお米を探してみましょう。
さて、お米を炊こうとしたら黒いカビのようなものを発見したことはありませんか。
その正体は、米農家を悩ませるものでした。
黒いカビのように見えていたのは斑点米!
ご飯を研ぐときに、カビのような黒いお米を発見したことはありませんか。
これは斑点米といって、その名の通り、斑点のあるお米で、米農家を悩ませています。
原因はカメムシがお米のデンプンを吸って、その跡が黒くカビのように見えてしまうのです。
カメムシと言っても、多くの方が思い浮かべる盾のような形をしたカメムシとは違い、細長い形態をしています。
ここ数年でカメムシの被害は増加していて、黒くなっているお米は見栄えがあまり良くないことから、お米の等級にもダイレクトに関わってきてしまいます。
評価が下がってしまうと、販売するときの価格にも影響してしまうので、米農家の悩みの種になってしまうのです。
飛び回っている小さなカメムシを、広い田んぼの中を見つけて捕獲することは、ほぼ不可能なことです。
対策としては、田んぼにカメムシができる限り入って来れないように、カメムシの餌になる稲科の雑草を管理することと、殺虫剤を撒いてカメムシからの被害が広がらないようにすることです。
また、色彩を選別して黒くなったお米を分別してくれる機械もあるので、米農家やお米屋さんの手間を省いてくれます。
白いお米が販売されていることが当たり前とされていますが、消費者の見えないところで様々な努力がされた結果、真っ白なお米を私たちが食べる事ができるのです。
お米に黒いカビが生えないように保管する方法
カビが発生してしまう原因のひとつとして、保管する場所が適切でない場合が考えられます。
湿気の多い場所を保管場所にしてしまうと、その湿気をお米が吸ってしまい、黒いカビが生えやすくなってしまうのです。
多くのお米は、水分の量を約15%に調整して出荷されています。
なぜならば、乾いた状態では、割れやすく味が落ちるためです。
そして、水分の量が17%を上回ってくると、カビが生えやすくなります。
なんと、わずか2%の差です。
台所に保管しているご家庭が多いかと思いますが、意外と湿気の多い場所です。
水周りがあることで、湿度が高くなります。
特に、流しの下は湿気が溜まりやすいので、別の場所に移しましょう。
冷蔵庫の保存が良いとされていますが、野菜室で保管する場合は、食品の水分がお米に影響しないように注意しましょう。
水分を多く含む食品と一緒にしていると、お米の水分量も増えてしまいます。
密封性の高い容器に入れて、保存するようにしましょう。
お米は水分にデリケートなので、水分を一定に保つように気を付けてみてください。
虫やカビから守るお米の保存容器はどれがいいの?
お米の保管方法で、密閉した容器に保管してくださいとお伝えしましたが、実際にはどんな容器で保管すると良いのでしょうか。
●袋のまま保管
容器に移さずに、クリッップや輪ゴムを使って、口を閉じた場合はどうでしょうか。
他の容器に移し替える手間はありませんが、お米の袋には通気性を考えて、小さな穴が開いています。
そのため、その穴から湿気や空気が入ってしまい、酸化が進み味が落ちてしまい、湿気から黒いカビが発生しかねません。
●米びつ
米びつをお米の保管容器にしているご家庭は、多いのではないでしょうか。
ボタンを押せば計量してくれるので便利ですよね。
しかし、複雑な構造からカビや虫が湧きやすく、コンロやシンクの近くに設置されていることも多いので、実は保管に向いているとは言えません。
●ペットボトル
ネットやメディアでも紹介されているペットボトルは気密性があり、ニオイ移りの心配がありません。
空気や湿度からも、お米を守ることができます。
500mlのペットボトルで、3合のお米が保存できるので、最初に計量しておけば、使うときに便利とも言われています。
移す手間と、計量する手間を省けば、お米の保管容器として適していますよ。
500mlで3合炊けます。
●ビン(梅酒を作るときのような)
密閉性があるので、虫やカビが発生しにくく、お米の保管容器に向いています。
お米に黒いカビが発生しやすい梅雨に気を付けること!
保管場所や、容器の他にお米がカビてしまう原因は、気候も関係しています。
日本は6月ごろから梅雨に入り、むしむしとしたこの時期は、湿度がとても高くなります。
よって、カビが繁殖しやすく虫が湧く環境になるので、いつもよりお米を気にかけてみましょう。
対策としては、この時期にお米を購入する際は、できる限り食べきれる分だけ買うように心がけましょう。
いつも10㎏購入しているご家庭は5㎏にしてみたりして、保存している期間を短くして、工夫しましょう。
以上のことを踏まえても、お米にカビが生えてしまったら食べられるのでしょうか。
いいえ。
危険なので、絶対に食べないでください。
少しだけならと侮るなかれ、カビたお米にはアフラトキシンというものが生成されます。
この物質は発がん性を含みます。
カビが小さいと肉眼では分別できないので、お米のニオイがいつもと違ったり、研いだときに黒いような気がしたらカビている可能性があります。
普段から、新鮮なお米はどんなニオイで、どんな状態なのかを知っておくことが、お米の見えないカビ毒に気付く手段ともいえます。
炊飯器のカビは食中毒を起こす原因になります!
お米にカビが生えてしまうように、お米を炊く炊飯器にも黒いカビが生えやすい場所ともいえます。
炊飯器の内釜にカビの大好物とも言える、お米のデンプン質を含む水分と湿気が付くので、ネバッとしたまま放置していると、すぐに繁殖してしまいます。
この部分を清潔に保たないとカビや菌が付いたまま炊いていることになるので、炊き上がったご飯も短時間でカビが生えやすい状態になってしまうのです。
「セレウス菌」は食中毒の原因となり、100℃に加熱しても死滅しないので綺麗に炊飯器を掃除しないと、炊いたご飯が原因で食中毒を起こしてしまうので、とても危険です。
梅雨に時期は、特に炊飯器を清潔にすることを心がけてくださいね。
カビが生えてしまったご飯は直接ゴミ箱に捨てるのではなく、他の生ゴミに繁殖しないためにも、ビニール袋などに入れて処分するようにしましょう。
普段からお米に気を配ってみませんか?
たくさんの種類のお米を選べるのも、真っ白なお米が食べれるのも、米農家さんやお米に携わる方のお陰ですね。
そんなお米を最後まで無駄にしないためにも、お米の保管場所と保存の方法について一度考えてみませんか?
正しく保管・保存をして、お米の一粒一粒を最後まで、美味しく味わいましょう!