カレーを作るときに、オリジナルのレシピを持っている人もいますよね。
水を入れない代わりに、トマト缶を使ったカレーレシピというのも人気ですね。
このトマト缶を使ったレシピ、作ってみたけどトマト缶の酸味が強くて、あまり美味しくできなかったという声を時々聞きます。
そんな時に役立てていただけるよう、トマト缶の酸味を消す方法をまとめました。
トマト缶のせいでカレーの酸味が強い!?
トマトカレー等トマト料理を作っていると、酸味が強くなってしまうことがあると思います。
そこで酸味が強くなりすぎないようにするにはどうすればいいのか紹介していきます。
最初のポイントはトマト缶です。
酸味が強くなる原因が料理方法ではなく、そもそも使用しているトマト缶のほうにあるということも少なくありません。
同じホールトマトでもメーカーによってかなり味に差が出てきます。
使用しているトマトの品種が違ければ当然味も違ってくるでしょう。
オススメはサンツァーノ種を使用しているものです。
この品種は甘みが強いため酸味が強すぎるという事態になりにくいからです。
逆に原材料にクエン酸が含まれているものや、ダイストマト缶と呼ばれるものは酸味が強いので注意が必要です。
また調理するときにも注意が必要です。
トマトの種の部分やゼリー状になった周りの部分も酸味が強い傾向にあります。
きちんと取り除いてから使うようにしましょう。
それぞれの料理に合ったトマト缶を使うように気をつけてみてください。
これを加えるとトマト缶の酸味が激減!
トマトの酸味を抑える方法には、トマト缶に気を付ける以外にも洋食屋さん等で使われている裏技があります。
それは重曹です。
アルカリ性の重曹をトマトの酸性とあわせることによって中和反応が起こり酸味が消えるのです。
しかし入れすぎると酸味が全くなくなって美味しくなくなってしまいます。
適度に加えましょう。
使用方法はとっても簡単です。
酸味を抑えたい料理、例えばトマトカレーなどを熱して熱くします。
十分に熱せられたところで火を止めて適量の重曹を加えます。
そしてすばやく混ぜ合わせてください。
大量の泡が発生すると思うのでその泡が完全に消えるまで混ぜましょう。
たったこれだけで酸味が抑えられます。
この方法の良いところはトマト以外、例えば酸味の強いワイン等にも使えるところです。
また、貝殻や蟹の甲羅を一緒に煮る方法もあります。
これらにはトマトの酸味の原因であるクエン酸と反応して酸味を消してくれるカルシウムが含まれています。
あまり煮すぎるとこれも酸味が消えてしますので気を付けてください。
何事も”適度”が重要です。
調理法でトマト缶の酸味を抑える
次は調理方法を工夫して酸味を抑える方法をいくつか紹介します。
1つ目は玉ねぎ等の野菜を多めに入れ、きちんと炒めてからトマト缶を投入する方法です。
こうすることによって玉ねぎ等から甘みが出てトマトの酸味を抑えてくれます。
トマトカレーを作るときにはこの方法がいいかもしれません。
甘みを足してくれる野菜には玉ねぎの他にもパプリカやズッキーニ等があるので、お好みのもので試してみましょう。
2つ目は野菜のソフリットを入れる方法です。
ソフリットとはにんじん、玉ねぎ、セロリ、ニンニクをみじん切りにして少し多めの油でじっくり炒め煮したもののことをいいます。
簡単に作ることができるのでこの方法もオススメです。
3つ目はトマトをひたすらに煮込む方法です。
酸味が飛ぶまでじっくりと煮込みます。
どろどろの固形状になるまで煮れば甘みが出てきます。
途中で水を入れて濃度を調整しつつ10分から15分ほど煮込み続けます。
それでも酸味が抑えきれなければコンソメと水をさらに投入していきます。
煮るだけなので野菜を用意しなくてもできる方法です。
調味料を足してトマト缶をまろやかに
次は調味料によってトマト缶の酸味を抑える方法です。
1つ目はバターやオリーブオイルを足す方法。
脂分が乳化することによってマイルドな味わいになります。
しかし入れすぎるとトマトの風味がなくなってしまうので注意が必要です。
2つ目はケチャップを足す方法です。
1つ目の方法でトマトの風味がなくなってしまったときの対策にも使えます。
3つ目は砂糖やはちみつを加えることで甘くしてしまう方法です。
砂糖の他にもチャツネやドライフルーツを加えてもいいでしょう。
しかしこの方法は調節が難しく、甘くなりすぎてしまったり酸味を引き立てることになってしまうこともあるのであまりオススメできません。
4つ目は白ワインを用いた料理のときに使える方法です。
当たり前のことを言うようですが、それは白ワインを入れることです。
あまり家庭に常備しているものでもないので入れずに作ってしまう方も多いと思いますが、トマトの酸味を考えたうえで材料に加えているレシピも多いのできちんと入れましょう。
どうしてもない場合には日本酒で代用することもできます。
それもなければ水分量をあわせるために水だけでも入れることをオススメします。
5つ目は辛くしてしまう方法です。
トマトカレーであればこの方法でもいいかもしれません。
振り切って辛くしてしまえば酸味も気にならなくなるという若干強引な方法です。
トマト缶を使って簡単本格カレーベースを作ろう
それでは酸味を抑える方法を一通り紹介したところで、次はトマトのカレーベースの作り方を紹介したいと思います。
材料は、ホールトマト缶1缶、玉ねぎ1個、にんにく2片、ショウガ2片、ローリエ1枚、オリーブオイル大さじ2、です。
ホールトマト缶はカットトマト缶で代用することもできます。
これで2人前の材料です。
酸味に気を付けてトマト缶を選びましょう。
調理用品としてミキサーも必要なので注意してください。
まずは玉ねぎ、にんにく、ショウガをみじん切りにしてオリーブオイルで炒めていきます。
飴色になるまで炒める必要はありません。
玉ねぎの色が変化してきたらトマト缶を投入します。
酸味が強くなりすぎないように種の部分等を除いておくといいかもしれません。
投入したら缶の中に50cc程度の水を入れ一緒に投入することで、余さず使い切ることができます。
そして最後の材料であるローリエを投入して中火で沸騰するまで煮ます。
沸騰したら弱火にしてかき混ぜつつ20分ほど冷まします。
最後にミキサーにかけたら完成です。
トマト缶を使ったカレーレシピいろいろ
最後にトマトを使用したカレーのレシピを2つほど紹介します。
酸味の調整は先にお話ししてきたようにしてくださいね。
1つ目はキーマカレーです。
材料は玉ねぎ2個、にんじん1本、トマト2~3個、豚挽き肉300g、カレールーです。
トマトは400g程度のトマト缶で代用することもできます。
まずは玉ねぎとにんじんをみじん切りにして炒めていきます。
トマトを使う場合は先に湯むきして角切りにしておきましょう。
ある程度炒めたら豚挽き肉も炒めていきます。
全体に火が通ったらトマトも投入して煮込んでいきます。
水の量はカレールーの表示に従ってください。
火を止めてからルーを溶かし、さらに弱火でしばらく煮込みます。
盛り付けたら完成です。
お好みで目玉焼きをのせても美味しいです。
2つ目はチキンカレーです。
材料は玉ねぎ2~3個、トマト缶1/2缶、コンソメ1個、鶏もも肉2,300g、カレールー1/4箱です。
調味料として塩、コショウ、酒を使用します。
先に鶏もも肉を食べやすい大きさに切り塩、コショウを揉みこみ酒をかけておきます。
まずは皮の面を下にして鶏もも肉を炒め焼き色をつけていきましょう。
焼き色がついたら混ぜて表面にも油を回しておきましょう。
ここにみじん切りにした玉ねぎ、トマト缶、コンソメを加えてさらに炒めます。
最後に水を200ccとルーを加えて煮込んだら完成です。
カレーはいろいろ足して自分味にしよう
トマト缶の酸味を消す方法を、いろいろ紹介しました。
こんな材料も入れていいんだ!と、初めて知ったこともあったと思います。
甘めのカレーが好きだったり、スパイシーなカレーが好きだったり、好みは人それぞれですよね。
酸味のあるカレーが好きな人もいます。
どんな味のカレーにしたいのか、いくつか試してみるのも楽しいかも知れませんね。