枝豆・大豆・黒豆の違いについて、皆さんはご存知ですか?
枝豆のは大豆や黒豆と同じじゃないのでしょうか。
また、大豆と黒豆は同じ豆のようですが、色が違うだけで栄養はおなじなのでしょうか。
今回は、枝豆・大豆・黒豆の違いはあるのかと、栄養についてご紹介します。
大豆・黒豆・枝豆は元は同じもの!?
枝豆と大豆は同じ種類の豆だということは比較的知られているようですが、黒豆も大豆と同じ種類の豆だということはあまり知られていないようです。
まず枝豆とは、大豆を栽培する過程で、大豆になる前の未熟な緑色の時に収穫したものをいいます。
緑色だった枝豆をそのまま収穫せずにいると、乾燥して茶色の大豆になります。
次に黒豆ですが、おせち料理などの限られた料理でしか食べないことも多く、高級品のイメージがありますが、枝豆と同様、大豆の一種です。
含まれている色素のために黒く見える大豆ともいえるでしょう。
黒豆も枝豆と同様に、熟す前に収穫したものがあり、これを黒枝豆と呼びます。
黒枝豆は収穫時期が9月下旬から10月中旬と短く、生産されている地域も少ないため、市場に出回ることが稀です。
黒枝豆は緑の枝豆と比較して、コクがあって濃厚な味で、木にできるさやの数も多く、粒も大きいのが特徴です。
黒豆は収穫された時期によって味わいも変わります。
収穫が解禁された直後はあっさりとした味、中ごろにはまろやかな味、終わりごろには成熟した味になります。
大豆・枝豆・黒豆の特徴や栄養の違いについて
大豆、枝豆、黒豆の違いについてお話ししましたが、この項では3種類の豆の栄養の違いについてお話しします。
・大豆
大豆の特長と言えばたんぱく質が豊富な点が挙げられます。
たんぱく質は身体を作るのに重要な栄養素です。
他の豆類が炭水化物を主体に含むのに対し、たんぱく質を主体とする大豆は特殊な食品であると言えます。
たんぱく質以外にもイソフラボンなどの多くの栄養素を含んでおり、優れた健康食品であると言えます。
・枝豆
枝豆の特長はビタミン類が豊富に含まれていることです。
とくに、体内で必要に応じてビタミンAに変換されるベータカロテンが多く含まれており、老化防止や肌の健康を保つのにも役立ちます。
さらにビタミンCも含まれているので、美肌に関しては3種類の豆の中でベストかもしれません。
他にもメチオニンというアルコールの分解を促進し、肝機能の働きをサポートする栄養成分を含みます。
手軽に調理して手軽に栄養成分を摂取できる優れた食品であると言えます。
・黒豆
黒豆は色素成分であるアントシアニンを多く含むため、黒く見えます。
このアントシアニンは、抗酸化作用のあるポリフェノールの一種です。
また、アントシアニンは目の血流改善に役立つとされ、疲れ目や眼精疲労の改善や視力回復に効果があると言われています。
大豆・枝豆・黒豆と似ているえんどう豆の違いや栄養は?
前項まで、大豆、枝豆、黒豆の主な違いについてお話ししましたが、この項ではこれらの豆と似ているえんどう豆についてお話ししていきましょう。
大豆は世界中で栽培されていますが、日本では古代から食用とされてきました。
たんぱく質や栄養素を豊富に含むので海外でも人気のある健康食品です。
また、大豆は自分で育つための窒素肥料を生産する力があるので、やせた土地でも栽培できます。
しかし、大豆にも毒性があり、生で食べられず、食べすぎると下痢を起こすなどの短所もあります。
対してえんどう豆は世界中で栽培される植物で、日本にはユーラシア大陸から入ってきたと言われます。
えんどう豆の熟していない実をグリーンピースと呼び、若いさやを丸ごと食用とする場合はサヤエンドウと呼びます。
同じ土地で同じ作物を毎年作る、連作と呼ばれる農法に弱く、酸性の土壌に弱いという特徴があります。
えんどう豆はビタミン類を豊富に含み、疲労回復、貧血予防、細胞の新陳代謝の促進などの効果が期待できます。
また、カルシウム、リン、マグネシウムなどのミネラルを含むため高血圧予防や利尿作用などの効果があります。
枝豆と茶豆って同じ?黒豆の枝豆もある!
大豆に似た豆としてえんどう豆について述べましたが、ここでは枝豆に似た豆を紹介します。
枝豆と似た豆に、茶豆という豆があります。
茶豆とは枝豆と同じで、新潟が原産の大豆の一種です。
見た目は普通の枝豆と同じですが、さやの中にある実の薄皮が茶色いことから茶豆と呼ばれています。
しかし、茶豆と枝豆の違いは色だけではありません。
豆の栄養素に糖分が多く含まれているため、とくにゆでた時に甘い香りが広がります。
また、アミノ酸も多く含まれているので、風味が枝豆と違って深みのある甘い味です。
先ほど述べましたが、枝豆には黒豆を栽培する過程で実が熟す前に収穫する、黒枝豆があります。
黒豆は主に関西地方で栽培され、とくに丹波の黒豆が知られています。
そのため、黒枝豆も丹波のものが有名で、もとは正月用に栽培されている黒豆を10月ごろに収穫したものに人気があります。
ゆでて食べると美味しいですが、うっすら黒いです。
食べると深い甘みと濃縮されたコクが味わえるのが特徴です。
収穫時期が1年のうちで2週間ほどしかなく、とても希少価値が高いものです。
枝豆を自分で栽培してみよう!
ここまで、大豆、枝豆、黒豆の特徴についてお話ししましたが、ここからは枝豆を自分で栽培する方法を紹介します。
・種まき
気温が15度~25度くらいになる時期が良いでしょう。
1か所あたり種3~4粒をまきます。
枝豆は密集するのを嫌いますので注意しましょう。
プランターで栽培する場合は長めのもので2~3か所に種をまきましょう。
種まきをする前に、一晩水につけておくと芽が出やすくなります。
・種から芽が出たら
芽を1か所あたり2本位に間引きします。
・肥料を与える
花が咲く前に肥料を与え、実が収穫できるようになったら2週間間隔でまた肥料を与えます。
・水やりをする
乾燥に弱いため、花が咲く前に乾燥させてしまうと花が落ちて実がつかなくなってしまうので注意しましょう。
・病害虫に気を付ける
モザイク病に気をつけましょう。
アブラムシが感染源となって起こるモザイク病は、葉にモザイク模様が現れるウィルス性の病気ですので、アブラムシの駆除が重要です。
他にもハムシがつくことがあるので気をつけましょう。
・収穫する
さやがふくらんで来たら、さやごと収穫します。
収穫した枝豆の美味しい茹で方
前項では枝豆の自分で栽培して収穫する方法を紹介しましたが、この項では枝豆を美味しく塩ゆでする方法を紹介します。
材料
枝豆200~300g
塩40g
水1リットル
1) 枝豆をざっと洗ったあと、キッチンバサミで両端を少し切り落としておきます。
2) 用意した塩40gの約3分の1の量を枝豆にふりかけ、両手でゴシゴシすり合わせて産毛を取ります。
3) 水を沸騰させ、残りの塩と2の枝豆を、塩を落とさずに入れます。
4) 再度沸騰させ、枝豆に少し硬さが残るまで約4分間ゆで、お湯を捨てて、ざるにあげて冷まします。
食べてみて硬さを判断してください。
5) 一気に冷ました方が色鮮やかになるので、出来ればうちわなどで仰いで冷まします。
6) 黒枝豆の場合はゆで時間が少し長くて12~15分程度です。
これも食べてみて硬さを判断してください。
ゆでるときの注意点としては濃度が4%の塩水でゆでることです。
以上、大豆、枝豆、黒豆とそれに似た豆の特徴や食べ方などを紹介しました。
これら3種類の豆は大豆の一種であることはすでに説明しましたが、大豆は健康食品として広く知られています。
大豆だけでなく枝豆や黒豆などにも大豆と同じ栄養が含まれ、また、大豆とは異なる栄養分が含まれていることは先述した通りです。
これらの豆による効果で健康な生活を送りたいものです。
大豆・枝豆・黒豆は元は同じでも栄養に違いがある
いかがでしたか。
元は同じものでも栄養に多少違いがあるのですね。
枝豆は、そういった種類のものだと思っていたのでびっくりです。
食用としているために早めに刈り取られるのですね。
刈り取らずに成熟したものが大豆となり、私たちの食卓に並ぶ豆腐や納豆に加工されるのですね。
栄養価は、枝豆が一番ビタミンを含んでいますが、大豆や黒豆は身体に良い重要な栄養素が含まれています。
バランス良く、日々の食事にこれらの豆を摂り入れましょう。